JPS6245102Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、空気圧縮機などの気体を圧縮する圧
縮機の冷却構造に関するものである。

第１図は従来技術の空気圧縮機の一部断面図を
示したものである。第１図のものは、メインスイ
ツチ２を入れると、電動機１が回転し駆動部１１
により電動機１の回転は往復運動に変換され、ピ
ストン４の往復運動により空気を圧縮し、タンク
５に圧縮空気を送り込む構造となつており、タン
ク５に連結した圧縮気体取出口９から、ホース１
０などにより圧縮空気を取り出し使用する構造に
なつている。一方ピストン４により圧縮された空
気は圧縮熱により高温となり、シリンダ３シリン
ダヘツド１４およびタンク５などは非常に高温と
なる。また電動機１も高温となるため、回転子７
にはフアン８が設けられており、冷却風入口１３
より吸込んだ冷却風により、電動機１およびシリ
ンダ３等を冷却する構造となつている。

前記のごとく、本構造の圧縮機は高温となつた
圧縮空気を、シリンダ３、シリンダヘツド１４に
冷却風を当て冷却させ、さらにタンク５の外周か
らの放熱により冷却する構造となつているため、
タンク５の容量が非常に小さい可搬式の圧縮機の
場合などにおいては、高温となつた圧縮空気が圧
縮気体取出し口９を通りホース１０内に流入し、
ゴム、または合成樹脂からなるホース１０の破
損、および金具からのはずれ等が発生するなど安
全面での欠点があつた。

本考案の目的は、上記した従来技術の欠点をな
くし、圧縮気体取出口の温度を下げ、安全性を向
上させることである。

本考案は、電動機１に入る前の比較的温度の低
い冷却風を直接、圧縮気体取出口に当てればこの
部分が冷却されホースの破損、金具からのはずれ
等がなくなることに着目し、冷却風の風路を工夫
したものである。

以下、第２図に示す実施例により本考案を具体
的に説明する。

１は電動機であり、図示していないが、第１図
に示した従来技術による空気圧縮機に同様に電動
機１の回転に従がいピストンが往復運動し、空気
を圧縮しタンク５に圧縮空気を送り込む構造とな
つており、タンク５には圧縮気体取出口９を連結
してあり、この部分にホース１０を結合させ圧縮
気体を取り出し使用する構造としてある。また電
動機１の回転子７にはフアン８を設けてあり、電
動機１の回転に従がい冷却風が発生するようにし
てある一方、冷却風入口１３を前記した圧縮気体
取出口９方向に向け、冷却風の通り道、すなわち
冷却風入口通路１４内に圧縮気体取出口９が位置
するような構造としてある。

したがつて、このように構成した圧縮機を作動
させると、フアン８の回転により発生する冷却風
はまず圧縮気体取出口９に当り、この部分を冷却
した後、電動機１を冷却、最後にシリンダ３、シ
リンダヘツド１６等の圧縮部１５を冷却した後外
部に排出される。

次に、本考案の変形実施例について説明する。

前途した実施例は冷却風入口１３が１個の例を
示した。第３図に示す変形実施例は、複数個の冷
却風入口１３を有するもので、内１個の冷却風入
口１３が圧縮気体取出口９方向に向いており、冷
却風の一部が圧縮気体取出口９に当り冷却する構
造の例を示した。他の構造、作用、は第２図に示
した実施例と同様である。

本考案によれば、フアンにより発生する冷却風
の冷却風入口を圧縮気体取出口方向に向け、冷却
風の通り道すなわち冷却風入口通路内に圧縮気体
取出口９が位置するようにしたので電動機に入る
前の比較的温度の低い冷却風が直接圧縮気体取出
口に当るため、この部分が冷却され、ホースの破
損、および金具からのはずれなどが無くなり安全
性を向上することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来技術による空気圧縮機の一部縦断
側面図、第２図は本考案になる圧縮機の冷却構造
の一実施例を示す要部縦断側面図、第３図は本考
案になる圧縮機の冷却構造の変形実施例を示す要
部縦断側面図である。 図において、１は電動機、８はフアン、９は圧
縮気体取出口、１３は冷却風入口、１４は冷却風
入口通路、１５は圧縮部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電動機を有し、空気などの気体を圧縮する圧縮
   部と、圧縮気体を取り出す圧縮気体取出口を有す
   る圧縮機で、前記電動機の回転により回転するフ
   アンを備え、冷却風入口より吸込んだ冷却風によ
   り、電動機および圧縮部を冷却する構造の圧縮機
   において、少なくとも前記冷却風入口の一部を前
   記圧縮気体取出口の近傍に形成して、前記圧縮気
   体取出口を前記冷却風入口通路内に位置させるよ
   う構成して成る冷却構造。