JPS624428Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は仕口加工機に関するもので、特にヘ
ツド用回転テーブルの駆動の改良に係るものであ
る。

仕口加工機は一方向に移動する移動テーブル上
にヘツド用の回転テーブルを配設するが、従来装
置では移動テーブルと回転テーブルの駆動源を別
個にしているため、２種の駆動源が必要となつて
コストアツプ要因の一つとなる欠点があつた。

この考案は上記の欠点を解消しようとするもの
で、移動テーブルの移動を利用してヘツド用の回
転テーブルを回転させて両者の駆動を一つの駆動
源としてコストダウンを図ろうとするものであ
る。

以下に実施例を図面に基いて説明する。第１〜
３図に示すように基台１上に固定台２を介して上
下用モータ３によつて上下する上下シレー４を設
け、この上下シレー４上に移動テーブル用のシレ
ーガイド５を介して移動テーブル６を配設する。
移動テーブル６は、移動テーブル用のシレーガイ
ド５の一端に装着した移動テーブル用のモータ７
によつて回転するネジ軸８（第６図参照）によつ
て一方向に移動する。移動テーブル６上にヘツド
用の回転テーブル９を設け、この回転テーブル９
上に４個のヘツド１０を装着する。回転テーブル
９は回転軸１１を回転中心とする円盤で、回転軸
１１は第４図に示すように移動テーブル６を上下
方向に貫通して、その下端にピニオンギヤ１２を
取付ける。ピニオンギヤ１２は移動テーブル６の
下面に設けたラツク１３と噛合し、ラツク１３の
本体１３１は移動テーブル６の下面に装着したシ
リンダ１４のロツド１５の下端に連結して、ロツ
ド１５の昇降によつて上下させる。ロツド１５は
第４図のように上昇位置にあるときは、ラツク１
５はピニオンギヤ１２と噛合するが、ロツド１５
が下降するとラツク１３も下つてピニオンギヤ１
２との噛合は外れる。ピニオンギヤ１２とラツク
１３が噛合していれば、移動テーブルの移動によ
つてピニオンギヤ１２が回転し、この回転によつ
て回転テーブル９が回転する。移動テーブル６の
移動と回転テーブル９の回転の割合は、両ギヤの
歯数比によつて変わるが、この実施例では後述す
るように回転テーブル９上にヘツド１０が相対し
て４個配設されているため、移動テーブル６が後
端から前端（第１図では右端から左端）まで移動
する間に、回転テーブル９は90回転する。１６は
たわみ止め用の止めねじである。回転テーブル９
上には４個のヘツド１０を配置し、各ヘツド１０
には異る刃物を装着するが、これらのヘツド１０
はいずれもモータ１７によつて稼動される周知の
ものであるから、説明は省略する。

移動テーブル用のシレーガイド５の後端（第１
図では右端）には、第６〜７図に示すように位置
決め用のシリンダ１８を設け、そのロツド１９と
相対する回転テーブル９の外周にロツド１９と嵌
合するコーン２０を設け、両者を嵌合させて回転
テーブル９の位置決めをする。コーン２０は各ヘ
ツド１０の下側に設けて（合計４個）、どのヘツ
ドが加工位置にきた場合でも、位置決めできるよ
うにする。ロツド１９にはアームアを介して電源
用の接続端子イを取付け、これと相対する回転テ
ーブル９側に該端子イと接続される受け端子ウを
設け、受け端子ウとヘツド１０を結ぶ（図示せ
ず）。そして回転テーブル９の回転が終了したと
き、シリンダ１８によつてロツド１９をコーン２
０に嵌合して、回転テーブル９の位置決めをする
と同時に、ヘツド１０への電源接続を行う。

加工材Ｗを固定する部分について説明する。第
１〜２図に示すように基台１の奥側（第１図では
左側）に短尺で一対のレール２１を設け、この上
にローラ２１１を介してＸ方向へ伸びる断面Ｈ型
の摺動レール２２を設ける。摺動レール２２に
は、基台１の後端に設けたモータ２３によつて駆
動されるピニオンギヤ２４を噛合するラツク２５
を設け、モータ２３の駆動によつてＸ方向へ摺動
レール２２を摺動させる。摺動レール２２上には
左右一対の加工材Ｗの載置台２６、２６を配設
し、この間に加工材Ｗを架設固定する。載置台２
６には加工材Ｗを上方より押える上部クランプ２
７と、前後より押えるサイドクランプ２８とを設
け、サイドクランプ２８の前後の爪２８１、２８
２は同時に進退して、載置部２９の中央で加工材
Ｗを挟着する。なお両載置台２６、２６の間隔調
整は、作業者が手動によつて行う。

つぎに上記装置の動作について説明する。後端
（第１〜２図では右端）にあつた移動テーブル６
をモータ７の稼動によつて前進させると、この動
きによつて回転テーブル９のピニオンギヤ１２が
回転する。この回転により回転テーブル９が矢印
Ａの方向へ回わつて、ヘツド１０２が作業位置へ
移り、ヘツド１０１は待機位置へかわる。ここで
シリンダ１４のロツド１５を下げると、ラツク１
３が下つてピニオンギヤ１２とラツク１３との係
合が解けて、移動テーブル６と回転テーブル９と
の関係が断たれて、加工作業に入るが、加工作業
は従来装置と同様にして行う。ヘツド１０２によ
る加工が終了したら移動テーブル６を後退させ、
ロツド１５の上昇によつてラツク１３を上げ、ピ
ニオンギヤ１２と再び係合させたのち、移動テー
ブル６を前進させる。するとつぎのヘツド１０３
が作業位置にきて、ヘツド１０２が待機位置へう
つる。なおヘツド１０１を再び使いたいときは、
移動テーブル６を後退させる前にラツク１３をピ
ニオンギヤ１２と噛合させ、この状態で移動テー
ブル６を後退させると、回転テーブル９は90逆転
するので、ここでラツク１３とピニオン１２との
係合をといて移動テーブル６を前進させて作業位
置へ入れる。このように移動テーブル６の進退に
よつて回転テーブル９を順次正転又は逆転させれ
ば、ヘツド１０をつぎつぎに作業位置に入れるこ
とができる。

この考案は以上説明したように回転テーブルの
回転軸に移動テーブルに設けたラツクと係合する
ピニオンギヤを取付け、且つ両者の係合を係脱自
在としたため、移動テーブルの動きによつて回転
テーブルが回転するので、回転テーブル用の駆動
源を設けなくても、回転テーブルを自由に正逆方
向へ回転させて、刃物交換をすることができる。
また加工時には、この係合を解いて、回転テーブ
ルを移動テーブルから切り離すので従来装置と同
様に仕口加工ができるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の係る仕口加工機を示す左側
面図、第２図は同平面図、第３図は第１図におけ
る−視図、第４図は第１図における−断
面図、第５図は第４図における−断面図、第
６図は移動テーブルと回転テーブルとの関係を示
す一部切断側面図、第７図は第６図における−
視図である。 ６−移動テーブル、９−回転テーブル、１１−
回転軸、１２−ピニオンギヤ、１３−ラツク、１
４−シリンダ、１５−ロツド。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一方向に移動する移動テーブル上にヘツド用の
   回転テーブルを配設した仕口加工機において、回
   転テーブルの回転軸に移動テーブルに設けたラツ
   クと係合するピニオンギヤを取付けて、移動テー
   ブルの移動によつて回転テーブルを回転させると
   共に、ラツクを移動テーブルに対して昇降自在と
   してラツクとピニオンギヤとの係合を係脱自在と
   した仕口加工機のヘツド用回転テーブル。