JPS6243975B2 - - Google Patents

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JPS6243975B2
JPS6243975B2 JP21909682A JP21909682A JPS6243975B2 JP S6243975 B2 JPS6243975 B2 JP S6243975B2 JP 21909682 A JP21909682 A JP 21909682A JP 21909682 A JP21909682 A JP 21909682A JP S6243975 B2 JPS6243975 B2 JP S6243975B2
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Japan
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reaction
formaldehyde
reactor
water
isoprene
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JP21909682A
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JPS59108725A (ja
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Yoichi Ninagawa
Takayoshi Oosaki
Koichi Kushida
Osamu Yamada
Tsumoru Tsureshita
Sunao Kyo
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Priority to DE8383110225T priority patent/DE3371902D1/de
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はイソブテンおよび/または第3級ブタ
ノール(これらをC4と呼称することがある)と
ホルムアルデヒドとの反応によるイソプレンの製
造方法に関する。
イソブテンもしくはその前駆体とホルムアルデ
ヒドを反応させて一段でイソプレンを合成する試
みは古くから行われており、種々の方法が提唱さ
れている。
例えば特公昭46−6963号公報には燐酸一酸化カ
ルシウム−酸化クロム系触媒を用いた気相での反
応方法が開示されている。しかし、この方法は触
媒寿命が短く、とうてい実用に耐えるものではな
い。
特公昭48−28884号公報、特公昭49−10926号公
報、特公昭52−30483号公報および特開昭57−
130928号公報には、種々の酸水溶液を触媒に用い
た液相での反応方法が開示されている。このうち
例えば特公昭49−10926号公報にはその実施例5
においてFeCl2を触媒として用い160℃で180分間
反応を行なつた場合、ホルムアルデヒド基準で82
%の収率でイソプレンが生成したことが示されて
いる。しかし本発明者らが特公昭49−10926号公
報の実施例5、特公昭52−30483号公報の実施例
2、特開昭57−130928号公報の実施例8を追試し
たところ、後述の参考例に示すとおりイソプレン
の収率は50%付近もしくはそれ以下であつた。上
記以外の実施例を追試した場合にもこれとほぼ同
様に低いイソプレンの収率が得られたにすぎなか
つた。
特開昭52−91807号公報にはスルフアニル酸誘
導体を触媒とするバツチ式またはピストンフロー
型の反応により70%を越える収率でイソプレンが
生成したことが開示されているが、本発明者らが
追試したところ主生成物は4・4−ジメチル−
1・3−ジオキサンであり、イソプレンは極く微
量しか生成しなかつた(後述の参考例5参照)。
前述した特許公報に記載の方法においては、反応
をイソプテンの臨界温度以上の温度条件下、密閉
系で行なつているが、かかる反応方法では高圧を
必要とし、設備費がかさむという欠点がある。
また米国特許第2350485号明細書にはオレフイ
ンとアルデヒドとの反応による共役ジエンの製造
法に関して、種々の反応形式を用いて反応を行い
うることが記載されているが、2−メチル−2−
ブテンとホルムアルデヒドとの密閉系での反応例
を示す実施例がただ1つ記載されているのみであ
り、しかも該実施例における2・3−ジメチル−
1・3−ブタジエンの収率は23%と低い。本発明
者らが該実施例と同じ反応条件下でイソブテンと
ホルムアルデヒドを反応させた場合のイソプレン
の収率も上記2・3−ジメチル−1・3−ブタジ
エンの収率とほぼ同程度のものであつた。
以上述べた様に、イソブテンおよび/または第
3級ブタノールとホルムアルデヒドから一段でイ
ソプレンを製造する方法には解決すべき問題点が
含まれており、そのことがイソプレンの製造に
4・4−ジメチル−1・3−ジオキサンを経由す
るいわゆる二段法が採用されてきた大きな原因と
なつている。
本発明者らは先に、液相における一段でのイソ
プレンの製造法についてこれら従来公知の技術の
欠点を解消すべく鋭意検討を行なつた結果、酸性
水溶液中にイソブテンおよび/または第3級ブタ
ノール、ホルムアルデヒド源および水を連続的ま
たは断続的に供給しかつ生成するイソプレンを水
および他の低沸点成分とともに反応域外に留出さ
せながら反応を行うことによつてイソプレンが好
収率で生成することを見出した(特開昭59−
70623号)。工業的規模でこの方法を実施する場
合、反応ならびにイソプレン、水および他の低沸
点成分の留出に必要な熱量が多いため、適当な手
段たとえば反応器の外部においた熱交換器に反応
器内に存在する酸性水溶液(以下これを反応液と
呼称する)を循環させることにより熱を与える必
要が生じてくる。しかし反応液をそのまま外部の
熱交換器に循環させて熱を与えようとした場合、
反応液に溶存しているイソブテンが少ないため、
反応器内に比べて沸点上昇が起こり、熱交換器内
の反応液の温度が大幅に上昇する。このため、熱
交換器内での副反応が増加し、結局全体としての
イソプレンの収率低下を招く。
本発明者らはこの問題を解決するために鋭意検
討した結果、原料であるイソブテンおよび/また
は第3級ブタノールの一部または全部を反応器か
ら取り出した反応液とともに加熱して反応器に導
入すればよいことを見出した。すなわち本発明に
よれば、酸性水溶液を含有する反応器中にイソブ
テンおよび/または第3級ブタノール、ホルムア
ルデヒド源および水を連続的または断続的に供給
しかつ生成するイソプレンを水および他の低沸点
成分とともに反応域外に留出させながら反応させ
ることによりイソプレンを製造する方法におい
て、反応液の一部を反応器から取り出し、これを
原料であるイソブテンおよび/または第3級ブタ
ノールの少なくとも一部とともに加熱したのち反
応器に導入することにより、過度の加熱による副
反応の増大に伴うイソプレンの収率低下を抑制し
つつ必要量の熱量を効果的に供給することができ
る。
本発明において反応器から取り出した反応液に
添加されるC4の量は、反応ならびにイソプレ
ン、水および他の低沸点成分の留出に必要な熱量
によつて決まる。必要な熱量は反応に用いられる
原料が気体であるか液体であるかによつて変化す
る。多くの原料を液体で供給する場合は必要な熱
量が多くなり、逆に多くの原料を気体で供給する
場合は必要な熱量が少なくなる。また必要な熱量
は原料であるイソブテンと第3級ブタノールの比
率によつても変化し、第3級ブタノールの比率が
大きい程多くの熱を必要とする。そして必要な熱
量が多い場合は、より多くのC4を、反応器から
取り出した反応液に添加する必要がある。
反応器から取り出した反応液に添加されるC4
としてはイソブテンの方が好ましい。その理由
は、第3級ブタノールはイソブテンに比して加熱
による反応液の温度上昇を防ぐ効果が著しく小さ
く、第3級ブタノールは熱交換器内で反応液と接
することによりイソブテンに転換されてはじめて
期待される効果を示すからである。またC4は気
体として反応液に添加するのが好ましい。これ
は、C4を液体で添加した場合、気化による急激
な体積増加が起り、そのために熱変換器内の液体
の流れに乱れが生じてC4の分散が不均一になり
やすいためである。
本発明方法を実施するに際し、供給するC4
モル数と供給するホルムアルデヒド源をホルムア
ルデヒドに換算した場合のモル数の比(以下これ
をC4/FAと記す)が少なくとも3であることが
好ましい。C4/FAが3に満たないとイソプレン
の収率が低下する。反応収率の観点からはC4
FAが大きいほど好ましく、この値について厳密
な意味での上限はないが、これを徒らに大きくし
てもイソプレンの収率の向上効果は小さく、かえ
つて使用熱量が増大して経済的に不利となるの
で、C4/FAは一般に20を越えないのがよい。本
発明においてはこのようにホルムアルデヒドに対
してC4を過剰に用いるので、酸性水溶液中に供
給したC4の大部分は未反応のまま留出するが、
このものは他の成分から分離したのち再使用する
ことができる。未反応のC4は反応条件下におけ
るイソブテンと第3級ブタノールの平衡組成に近
い組成を有するので、未反応のC4を反応に循環
する限り、出発物質としてイソブテンおよび第3
級ブタノールのうちいずれか一方を反応液に仕込
んだ場合でも、結局はイソブテンと第3級ブタノ
ールの混合物を反応原料として用いることにな
る。
酸性水溶液を含有する反応器中にC4、FA源お
よび水を供給しながらイソプレンおよび低沸点成
分を水と共に反応域外に留出させる反応方法を採
用した場合、反応器内の圧力を調整することによ
り反応域から蒸発する各成分と水との比率を規定
することができ、該圧力が高いと留出物中の水以
外の成分の合計に対する水の割合が減少し、該圧
力が低いとこれと逆の現象が起る。イソプレンを
好収率で得るためには反応器内の圧力(ただし反
応条件下で不活性な低沸点化合物を原料と共に供
給した場合はその分圧を差し引いた圧力)が好ま
しくは酸性水溶液の反応温度における蒸気圧の
1.1〜2.5倍の範囲内にあるのがよい。なお酸性水
溶液の反応温度における蒸気圧(以下これをPw
と記す)は該酸性水溶液に含まれる酸性物質の種
類と濃度によつて一義的に決まる物理定数であ
る。反応器内の圧力がPwの2.5倍を越えるとイソ
プレンの収率が顕著に低下する。反応器内の圧力
がPwの1.1倍に満たない場合にはイソプレンの顕
著な低下はみられないが、FAの転化率が低下
し、また留出物中のイソプレンに対する水の割合
が増加して反応に消費される熱量が増大する。
本発明の方法においては反応器中に反応原料の
ほかに所望により反応条件下で不活性な低沸点化
合物をも供給しながら反応を行うことが可能であ
る。ここで使用しうる反応条件下で不活性な低沸
点化合物とは反応の前後で実質的に変化しない化
合物であり、具体的にはn−プロパン、n−ブタ
ン、n−ヘキサン、シクロヘキサンなどで代表さ
れる炭素数1〜10の炭化水素類、窒素などの不活
性ガスを例示することができる。
本発明方法において好適な反応温度は酸性水溶
液の酸強度を考慮して決定され、通常、150〜220
℃の範囲から選ばれる。反応温度を150℃未満に
すると、反応速度を一定の水準に維持するために
酸性水溶液の濃度を高めてもイソプレンの収率の
低下を招く。反応温度が220℃を越えてもイソプ
レンの選択率が著しく低下することはないが、最
適選択率を与える条件でのホルムアルデヒドの転
化率が低下する。ホルムアルデヒドの転化率が高
くなるような反応条件を選ぶとイソプレンからの
逐次反応が増大し、イソプレンの選択率の低下を
きたす。
反応器へのホルムアルデヒド源の好ましい供給
速度は酸性水溶液の酸強度、反応温度および反応
圧力を考慮して決定される。ホルムアルデヒド源
の供給速度を大きくするには酸性水溶液の酸強度
を上げるか、あるいは反応温度を高める必要があ
り、この場合反応器の腐蝕の問題が生じる。した
がつて、ホルムアルデヒド源の供給速度は、通常
該ホルムアルデヒド源をホルムアルデヒドに換算
した場合に酸性水溶液1Kgにつき1時間あたり3
モル以下であるのがよい。ホルムアルデヒド源の
供給速度について厳密な意味での下限はないが、
該供給速度を徒らに小さくすると反応器が大型化
し装置面で不利となるので、ホルムアルデヒド源
の供給速度は該ホルムアルデヒド源をホルムアル
デヒドに換算した場合に酸性水溶液1Kgにつき1
時間あたり0.2モル以上であるのがよい。
本発明方法において用いられる触媒は無機酸、
有機酸およびそれらの塩類などの酸性物質であ
り、これらは反応域において水溶液の形で用いら
れる。これら酸性水溶液の酸強度は酸性物質の種
類、反応温度、ホルムアルデヒド源の供給速度な
どにより異なるが、通常、PH0.5〜2.5の範囲から
選ばれる。該酸性物質としては反応条件下におい
て低揮発性もしくは非揮発性のものが好ましく、
具体的には燐酸、硫酸、硼酸などの無機酸、ケイ
タングステン酸、リンタングステン酸などのヘテ
ロポリ酸、P−トルエンスルホン酸、ベンゼンス
ルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、シユ
ウ酸などの有機酸、ならびに硫酸水素ナトリウム
などの酸性塩を挙げることができる。
本発明の方法に使用するホルムアルデヒド源と
してはホルムアルデヒド水溶液、ホルムアルデヒ
ドガスなどが挙げられ、このほか反応条件下で分
解してホルムアルデヒドを与えるトリオキサン、
パラホルムアルデヒドなどを用いることもでき
る。またメチラールその他のホルマール類も使用
可能である。反応器に水が供給され、ホルムアル
デヒドは反応域内において水溶液の形をとるの
で、ホルムアルデヒド源としてホルムアルデヒド
水溶液を用いるのが反応操作上有利である。
本発明方法において使用するイソブテンおよび
第3級ブタノールには他の炭化水素類、3−メチ
ル−1・3−ブタンジオール、3−メチル−2−
ブテン−1−オール、3−メチル−3−ブテン−
1−オール、3−メチル−1−ブテン−3−オー
ル、メチルイソプロピルケトン、2−メチルブタ
ナール、メチル第3級ブチルホルマール、4・4
−ジメチル−1・3−ジオキサン、4−メチル−
5・6−ジヒドロ−2H−ピランなどが含まれて
いてもよい。また反応条件下でイソブテンおよび
第3級ブタノールを与えるメチル第3級ブチルエ
ーテルなどのアルキル第3級ブチルエーテルを使
用することもできる。
反応器に供給する水の量は、通常、反応器中の
酸性水溶液の量が一定に保たれるように調節され
る。すなわちこの量は反応域から留出する水の量
および反応により増減した水の量によつて決めら
れる。反応域から留出する水のモル数と留出する
原料および生成物のモル数の比は反応器内の圧力
によつて規定される。留出する原料および生成物
のモル数は供給されるC4のモル数にほぼ等しい
ため、留出する水と供給されるC4の比率は反応
器内の圧力によつて規定されることになる。した
がつて、供給する水の量は、反応器内の圧力、
C4の供給量、反応による水の増減を考慮して決
定すればよい。
以下、実施例にて本発明を具体的に説明する。
実施例 1 原料導入口、留出管、留出物凝縮器、撹拌器、
温度計、圧力計、触媒水抜取口、触媒水循環ライ
ン、多管式熱交換器、留出液受槽を装着した内容
積120のハステロイG−3製の反応器を使用し
た。触媒水循環ラインと多管式熱交換器の総容積
は115であつた。反応器、循環ラインおよび多
管式熱交換器に水160Kgを入れ、10%硼酸水を連
続的に反応器に供給しながら、水を循環ラインを
通して多管式熱交換器に2.0m3/hrの速度で送り
スチームにより熱を与え、撹拌しながら水を蒸発
させた。系内の硼酸水の濃度が高くなるに従い、
圧力を上げて水の温度を高くしていつた。硼酸水
の濃度が40%に達した時点で硼酸水の供給を止
め、系内の圧力を窒素によつて10.5Kg/cm2まで上
昇させ、内温を170℃まで上昇させた。蒸発開始
後、反応器の液面は一定に保つた。
次いで、イソブテンをイソブテン蒸発器に62
Kg/hrの速度で供給して蒸発させ、多管式熱交換
器に導入した。同時に25.38%のホルムアルデヒ
ド水溶液を10.05Kg/hrの速度で、水を26.3Kg/
hrの速度で反応器に供給し、反応を開始した。反
応を6時間実施した後、留出を定量用受槽に切り
換え2.5時間反応を行なつた。この間圧力は圧力
調節器によつて10.5Kg/cm2に保持した。尚170℃
における40%硼酸水の蒸気圧は6.6Kg/cm2であ
る。
定量用留出槽の留出液は分液した水相を抜き取
り、水相重量は抜き取り重量で、有機相重量は一
部を耐圧ビンに抜き取り、比重を測定し、これに
体積をかけて求めた。
水相についてこれに含まれるホルムアルデヒド
量を亜硫酸ソーダ法により、第3級ブタノール量
をガスクロマトグラフイー(内部標準法)により
定量した。また有機相に含まれるイソプレン、イ
ソブテン、第3級ブタノールおよび副生物をガス
クロマトグラフイー(内部標準法)により定量し
た。反応成績は次の通りであつた。
供給したイソブテン 2760モル 供給したホルムアルデヒド 212.6モル C4/FA(モル/モル) 13.0 供給した水(ホルムアルデヒド水溶液中の水を含
む) 3655モル 留出したホルムアルデヒド 5.6モル 留出したイソプレン 140.1モル 留出した水 3418モル 留出水/供給C4(モル/モル) 1.24 触媒水1Kgあたりのホルムアルデヒドの供給速度
0.49モル/hr ホルムアルデヒドの転化率 97.4% イソプレンの収率(消費したホルムアルデヒド基
準) 67.7% 比較例 1 蒸発器で蒸発させたイソブテンを反応器に直接
供給した以外は実施例1と同様の操作を行なつ
た。反応成績は次に示すとおりであつた。
ホルムアルデヒドの転化率 97.4% イソプレンの収率 56.2% 実施例 2 実施例1で用いたのと同じ反応装置を用いて反
応を行なつた。反応器、循環ラインおよび多管式
熱交換器に3.0%の燐酸水溶液150Kgを入れ、撹拌
しながら循環ラインを通して多管式熱交換器に
2.0m3/hrの速度で循環させ、16.0Kg/cm2の圧力
下に178℃に加熱した。次いでイソブテンをイソ
ブテン蒸発器に51Kg/hrの速度で供給して蒸発さ
せ、多管式熱交換器に導入した。同時に25.38%
のホルムアルデヒド水溶液を13.48Kg/hrの速度
で、水を13.2Kg/hrの速度で反応器に供給し反応
を開始した。反応開始10時間後、留出液の捕集を
定量用留出槽に切り換え、2時間サンプリングを
実施した。反応器の液面はイソブテンの導入開始
直後の状態を保ち、圧力は圧力調節器により16.0
Kg/cm2に保持した。尚178℃における3.0%燐酸水
溶液の蒸気圧は9.6Kg/cm2である。実施例1と同
様の操作により定量を行なつた。反応成績は次の
とおりであつた。
供給したイソブテン 1817モル 供給したホルムアルデヒド 228.0モル C4/FA(モル/モル) 8.0 供給した水(ホルムアルデヒド水溶液中の水を含
む) 2574モル 留出したホルムアルデヒド 4.8モル 留出したイソプレン 153.8モル 留出した水 2540モル 留出水/供給C4(モル/モル) 1.40 触媒水1Kgあたりのホルムアルデヒドの供給速度
0.76モル/hr ホルムアルデヒドの転化率 97.9% イソプレンの収率(消費したホルムアルデヒド基
準) 68.9% 比較例 2 蒸発器で蒸発させたイソブテンを反応器に直接
供給した以外は実施例1と同様の操作を行なつ
た。反応成績は次に示すとおりであつた。
ホルムアルデヒドの転化率 97.9% イソプレンの収率 58.5% 参考例 1 特公昭49−10926号公報に記載された実施例5
の反応方法にしたがつて反応を行なつた。ただし
反応器としては、この特許と同一出願人の出願で
発明者が重複する特開昭48−502号公報にチタン
製の反応器が最も優れているとの記載があるた
め、チタン内張オートクレーブを用いた。
撹拌機を備えたチタン内張りオートクレーブに
37%ホルムアルデヒド水溶液10gと第3級ブタノ
ール68gを仕込むと共に、塩化第一鉄2.4gおよ
び水26gをガラス封管内に密封した状態でオート
クレーブ内に仕込んだ。オートクレーブを加熱
し、オートクレーブ内温度が160℃に達した後、
撹拌を開始してガラス封管を破り、160℃で180分
間反応を行なつた。反応後、あらかじめ氷冷した
希薄アルカリ水中へ反応液を圧送し、急冷して反
応を停止した(反応液の冷却には、生成物の損失
が少なくなるとされている、反応液を希薄アルカ
リ水中へ圧送する方法を用いた)。分離した油層
および水層をガスクロマトグラフイーにより分析
し、イソプレンの生成量を求めた。イソプレンの
生成量は3.52gであり、仕込んだホルムアルデヒ
ド基準の収率は42%であつた。また水層について
亜硫酸ソーダ法により未反応ホルムアルデヒドの
定量を試みたが、検出限界以下であつた。
参考例 2 特公昭52−30483号公報に記載された実施例2
の反応方法にしたがつて反応を行なつた。ただし
反応器としてはチタン内張オートクレーブを用い
た。
撹拌機付チタン内張オートクレーブに26%ホル
ムアルデヒド水溶液11.5g、水11.1g、第3級ブ
タノール59.2gを仕込み、次いでカリウム明ばん
1.13gおよび水3gを仕込んだガラス封管をオー
トクレーブ内に入れた。上蓋を取り付けた後、イ
ソブテン33.6gをオートクレーブ内に導入した。
オートクレーブを加熱し、内温が160℃になつた
後、撹拌を開始してガラス封管を破り、160℃に
おいて1時間反応させた。反応終了後、あらかじ
め氷冷した希薄アルカリ水に反応液を圧送して反
応を停止させた。
参考例1と同様にして生成したイソプレンの量
を求めたところ、2.34gであつた。これは仕込ん
だホルムアルデヒド基準で34.5%の収率に相当す
る。また未反応のホルムアルデヒドは検出されな
かつた。
参考例 3 特開昭48−502号公報に記載された実施例1の
反応方法にしたがつて反応を行なつた。
撹拌機付チタン内張オートクレーブに26%ホル
ムアルデヒド水溶液9.2g、水8.5g、第3級ブタ
ノール47.4gを仕込み、次いで塩化アルミニウム
6水和物0.86gおよび水2.0gを仕込んだガラス
封管をオートクレーブ内に入れた。上蓋を取り付
けた後、イソブテン27gをオートクレーブに導入
した。以下参考例1と同様の操作で160℃で30分
間反応を行つた後、同様の後処理をし、分析を行
つた。生成したイソプレンの量は2.55gであり、
仕込みホルムアルデヒド基準の収率は47%であつ
た。また未反応ホルムアルデヒドは検出できなか
つた。
参考例 4 特開昭57−130928号公報に記載された実施例8
の方法にしたがつて反応を行なつた。
撹拌器を備えた内容積1のステンレス製
(SUS−316)オートクレーブに第3級ブタノール
100g、12.12%のホルムアルデヒド水溶液38.0g
(ホルムアルデヒド4.6g)、ケイタングステン酸
0.09gおよび水142.3gを仕込み、撹拌下に210℃
まで昇温し、直ちに撹拌を止め急冷した。室温か
ら210℃に達するまでに要した時間は1時間であ
つた。室温まで冷却後、反応液を500mlのガラス
製耐圧ビンに取り出し有機相と水相とに分けた。
有機相および中和した水相をガスクロマトグラフ
イーにより分析し、イソプレンの生成量を求め
た。中和した水相についてさらに亜硫酸ソーダ法
により未反応ホルムアルデヒドを定量した。ホル
ムアルデヒドの転化率は98.2%、ホルムアルデヒ
ド基準のイソプレンの選択率は50.2%、仕込んだ
ホルムアルデヒド基準のイソプレンの収率は49.3
%であつた。
参考例 5 特開昭52−91807号公報に記載された実施例1
の反応方法にしたがつて反応を行なつた。
撹拌器を備えたステンレス製(SUS−316)の
内容積300mlのオートクレーブに6%のメタノー
ルを含む36%のホルムアルデヒド水溶液16.6g、
88%の第3級ブタノール水溶液50.4gおよびスル
フアニル酸0.1gを仕込んだ。次いでイソブテン
33.6gを導入し、130℃に加熱して20分間反応さ
せた。この間、昇温時間に45分を要した。次い
で、反応温度を180℃にして40分間反応を行なつ
た。この間の昇温に要した時間は32分であつた。
反応終了後、急冷し、ドライアイス−アセトンで
冷却したトラツプに常圧になるまでパージした。
オートクレーブ内容物を分液し、油層、水層およ
びトラツプ内容物をガスクロマトグラフイーで分
析した。更に水層について亜硫酸ソーダ法による
ホルムアルデヒドの分析を行つた。その結果、ホ
ルムアルデヒドの転化率は85%、ホルムアルデヒ
ド基準のイソプレンの選択率は0.8%であつた。
主生成物は4・4−ジメチル−1・3−ジオキサ
ンであつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 酸性水溶液を含有する反応器中にイソブテン
    および/または第3級ブタノール、ホルムアルデ
    ヒド源および水を連続的または断続的に供給しか
    つ生成するイソプレンを水および他の低沸点成分
    とともに反応域外に留出させながら反応させるこ
    とによりイソプレンを製造する方法において、酸
    性水溶液の一部を反応器から取り出し、これを原
    料であるイソブテンおよび/または第3級ブタノ
    ールの少なくとも一部とともに加熱したのち反応
    器に導入することを特徴とするイソプレンの製造
    法。 2 供給するイソブテンおよび/または第3級ブ
    タノールのモル数と供給するホルムアルデヒド源
    をホルムアルデヒドに換算した場合のモル数の比
    が少なくとも3である特許請求の範囲第1項記載
    の方法。 3 反応器内の圧力が酸性水溶液の反応温度にお
    ける蒸気圧の1.1〜2.5倍である特許請求の範囲第
    1項記載の方法。 4 ホルムアルデヒド源の供給速度が該ホルムア
    ルデヒド源をホルムアルデヒドに換算した場合に
    酸性水溶液1Kgにつき1時間あたり3モル以下で
    ある特許請求の範囲第1項記載の方法。 5 反応温度が150〜220℃である特許請求の範囲
    第1項記載の方法。 6 酸性水溶液のPHが0.5〜2.5である特許請求の
    範囲第1項記載の方法。
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