JPS6243835Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (1) 産業上の利用分野 この考案はたとえばシヨーウインドウ内の装飾
用として、あるいは商品の広告媒体として用いら
れるところの模造氷に関し、特に夏期のサマーセ
ール用として涼気をさそい、その結果装飾あるい
は広告効果を大ならしめるものである。

(2) 従来の技術 従来氷を利用した装飾あるいは広告が全くなか
つたわけではないが、これまでに知られている模
造氷の構造は、透明なプラスチツクその他の合成
樹脂素材を用い、これを方形に加工したもの、あ
るいはガラスにより模造したもの等が存する。

(3) 考案が解決しようとする問題点 しかしながら方形をした氷にはその結氷に至る
過程で生ずる微細な気泡により中央部あるいは中
央部から裾の部分にかけて白色の懸濁部を生じ、
これが実際上において氷の感覚を著しく盛り上げ
るべく作用するものある。

ところが既述したこれまでの模造氷にあつては
上記した白色の懸濁部を表現し得ないところから
氷としての実際的感覚には劣るところがありあま
り好ましいものではなかつたためにその改善が望
まれていた。

(4) 問題点を解決するための手段 本考案は上記した問題点を解決すべく案出され
たものであり、具体的には透明な略方形の外郭体
と、該外郭体内に装入される透明又は半透明の内
郭体からなり、内郭体は略四角錐の輪郭形状をな
すとともに、該四角錐をした内郭体の少なくとも
鋭突な先端部には白色の懸濁部を形成したもので
ある。

以下において本考案の具体的な内容を第１〜２
図をもとにして説明すると、１は透明な略方形の
外郭体、２は外郭体１内に装入される透明又は半
透明の内郭体を示す。外郭体１は塩化ビニールあ
るいはアクリルその他の透明な材質からなり、底
面のみを開口させた方形でしかも内部中空に形成
されている。

一方内郭体２は外郭体１と同質材であつてその
底面の輪郭２ａが上記外郭体１の底面の輪郭１ａ
に合致すべく構成された略四角錐の形状をなし、
しかもその比較的鋭突は先端部２ｂには白色の懸
濁部３が施されている。

白色の懸濁部３の形成手段については種々の方
法が考えられるが、要するに製氷の過程において
生ずるところの多数の微細な気泡による懸濁状態
が十分に表現できる程度であればよく、簡便には
白色の塗料を塗布し、あるいは合成樹脂素材の表
面に無数の微細な小孔を付与することによつても
表現することができる。

上記した内郭体２をその先端部２ｂから外郭体
１内に装入し、その底面輪郭２ａを外郭体１の底
面輪郭１ａと一致させたところで両輪郭１ａ，２
ａを接着剤等により相互に一体化させるべく接着
して完成する。

尚、この場合において外郭体１および内郭体２
の表面は加熱するなどの方法によりその平面形状
を実際に合わせて微妙に変形させると一層好まし
く、また内郭体２の内部あるいは該内郭体２を装
入させた外郭体１の内部は真空成型することも任
意である。

(5) 作用 上記した模造氷は、これを単一に使用すること
もでき、また複数個山積み状態にして使用するこ
ともできる。

(6) 実施例 第３図には本考案の別の実施例が示されてお
り、内郭体２の表面に文字あるいは任意の図柄４
を施すことによりそれ自体を広告媒体として利用
することができる。

また内郭体２の表面にはオーロラフイルムを貼
着すると自然光をうけてキラキラと見事な反射光
を発し、しかもこの場合内郭体２の内部に豆電球
を装入してデイスプレイさせると一層効果的とな
ることはいうまでもない。

さらに内郭体２の表面にはたとえば清涼飲料水
の入つたビンや、水羊羹等の商品を付着させ、あ
るいはその一部を内郭体内に埋設させることによ
り涼感あふれる広告媒体として用いることも可能
である。

(7) 考案の効果 本考案は上記したように透明な略方形の外郭体
内に、同じく透明又は半透明な略四角錐であつて
少なくとも先端部に白色の懸濁部を形成した内郭
体を装入一体化させるようにしたものであるため
に、凍結して得られた実際の氷と表情がきわめて
酷似した模造氷を得ることができる。

また内郭体の存在により該内郭体の表面に任意
の文字、図柄等を施し、あるいは内郭体表面に商
品等を付着又は一部埋設させる等してこれを外郭
体内へ装入させることにより広告媒体としてもき
わめて有効である等種々の有益な効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例をあらわした模造氷
の斜視図、第２図はその分解斜視図、第３図は本
考案の別の実施例である模造氷の斜視図である。 １……外郭体、２……内郭体、３……白色懸濁
部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 透明な略方形の外郭体と、該外郭体内に装入
   される透明又は半透明の内郭体からなり、内郭
   体は略四角錐の輪郭形状をなすとともに、該四
   角錐の少なくとも鋭突な先端部には白色の懸濁
   部を形成したことを特徴とする模造氷。 (2) 実用新案登録請求の範囲第１項に記載のもの
   において、内郭体の表面には任意の文字あるい
   は図柄を施したことを特徴とする模造氷。 (3) 実用新案登録請求の範囲第１項に記載のもの
   において、内郭体の任意の個所に適宜の物品又
   はその模造品を埋設又は付着させたことを特徴
   とする模造氷。