JPS6243299Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はフイルムマガジンを撮影レンズの光軸
のまわりに90度回転させることができるレボルビ
ングバツク式カメラに関し、更に詳しくはフイル
ムマガジンの回転によつて変化する縦位置画面及
び横位置画面をフアインダ内に表示する装置に関
するものである。

レボルビングバツク式カメラでは、撮影画面
（フオマツト）が６×７cm、６×８cmまたは６×
９cm等に設定されており、カメラボデイの後部に
着脱自在に装着されたフイルムマガジン（フイル
ムバツク）をカメラボデイに対して90度回転させ
ることにより、撮影画面を縦長と横長のいずれか
一方に切り換えることができるようになつてい
る。

撮影画面を切り換えた場合には、これに応じて
フアインダ画面も切り換える必要がある。このフ
アインダの縦横画面表示装置としては、例えば横
画面の上下の縁を示す２つの固定標線をピントグ
ラス上に設け、また縦長画面の左右の縁を示す２
本の可動標線を前記固定標線と直交するように設
けたものがある。フイルムマガジンが横位置（撮
影画面が横長）にセツトされているときには、二
本の固定標線によつてフアインダ画面の大きさが
示される。フイルムマガジンを縦位置に切り換え
たときには、視野外に置かれていた可動標線が、
この可動標線を保持しているアームの枢動によつ
て視野内に移動され、フアインダ画面を切り換え
る。

フイルムマガジンの前端面にスプリングで付勢
されたピンが設けられており、またカメラボデイ
の後端面には、フイルムマガジンが縦位置にセツ
トされている場合にのみ前記ピンによつて押され
るレバーが設けられており、このレバーの変位が
連動機構を介してアームに伝達され、２本の可動
標線が移動するようになつている。

このように従来の縦横画面表示装置は、フイル
ムマガジンの位置を機械的に検出し、かつ表示も
機械的に行なつているから、構造が複雑になると
いう難点があつた。

本考案は上記欠点を解決するもので、構造が簡
単な縦横画面表示装置を提供することを目的とす
るものである。

本案装置は、フイルムマガジンの前端面の一部
に反射部を設け、一方カメラボデイの後端面にホ
トカプラーを１個または90度離れた位置に１個ず
つ設け、このホトカプラーと反射的とによつてフ
イルムマガジンの位置を検出して縦位置用標線ま
たは横位置用標線のいずれか一方を電気的に表示
するようにしたことを特徴とするものである。

以下、図面を参照して本考案の実施例について
詳細に説明する。

第１図において、カメラボデイ１の前面には、
レンズ２が着脱自在に装着されており、後面には
フイルムマガジン３が着脱自在に装着されてい
る。このフイルムマガジン３は、巻上げ操作によ
つて供給リール４に巻き付けられているロールフ
イルム５がガイドローラ６，７を経て、巻取リー
ル８に巻き取られる。またフイルムマガジン３
は、レンズ２の光軸９を中心にして90度回転する
ことができるようになつており、これにより撮影
画面が例えば横長から縦長に変化する。

第２図に詳細に示すように、カメラボデイ１の
後端面にホトカプラー１０が取り付けられてい
る。このホトカプラー１０は、発光体１１とレン
ズ１２からなる投光部と、受光素子１３とレンズ
１４からなる光検知部とから構成されており、レ
ンズ１２と１４の光軸が交叉する位置に反射物体
が存在しているか否かを検知する。

前記フイルムマガジン３の前端面であつて、ホ
トカプラー１０に対面する位置に反射板１５が設
けられている。この反射板１５とホトカプラー１
０との組合せにより、フイルムマガジン３の位置
を検知することができる。

カメラボデイ１内にはミラー１７が軸１８を中
心にして上方へ枢動するように設けられている。
このミラー１７で上方に反射された光はピントグ
ラス１９に入射し、ここで被写体の像が結像され
る。このピントグラス１９に近接した位置に、フ
アインダ画面表示板２０が配されており、レンズ
２１によつてフアインダ画面表示板２０に設けら
れた標線と、ピントグラス１９に結像した像とが
拡大される。

第３図に示すように、フアインダ画面表示板２
０は、横長の画面を示す２つの標線２３ａ，２３
ｂ、縦長の画面を示す標線２４ａ，２４ｂが設け
られている。この標線２３ａ，２３ｂ，２４ａ，
２４ｂは、液晶、発光ダイオード、エレクトロク
ロミツク等によつて作られ、電圧を印加すること
により、標線が現われて画面のサイズを表示す
る。したがつて、例えばフイルムマガジン３が横
位置のときには、横位置用標線２３ａ，２３ｂが
現われ、縦位置用標線２４ａ，２４ｂは消去され
ている。なお、これらの標線はピントグラス１９
に設けてもよい。また標線は実線であつてもよい
ことは勿論である。さらに液晶を使用する場合
は、撮影されない不要な部分を遮光するように帯
状に設けてもよい。この場合には境界線が標線に
相当する。

第４図はホトカプラーと反射板の取付位置を示
すものである。この実施例では90度離れた２つの
位置にホトカプラー１０ａ，１０ｂが設けられて
おり、２つのホトカプラー１０ａ，１０ｂのいず
れに反射板１５が対面しているかを調べ、それに
よりフイルムマガジン３の位置を検知する。

第５図は電気回路を示すものである。前記ホト
カプラー１０ａ，１０ｂの出力は、増幅器２６，
２７で増幅されてからフリツプフロツプ２８のセ
ツト入力端子Ｓとリセツト入力端子Ｒにそれぞれ
入力される。反射板１５がホトカプラー１０ａに
対面しているときには、フリツプフロツプ２８が
セツトされ、また反射板１５がホトカプラー１０
ｂに対面しているときには、フリツプフロツプ２
８がリセツトされる。したがつて、フリツプフロ
ツプ２８からは、フイルムマガジン３の位置に応
じて「10」と「01」の２種類のコード信号が出力
される。

横位置用標線２３ａ，２３ｂと、縦位置用標線
２４ａ，２４ｂとは、マルチプレクサ２９を介し
て発振器３０に接続されている。このマルチプレ
クサ２９がフリツプフロツプ２８からのコード信
号により切り換わり、横位置用標線２３ａ，２３
ｂと、縦位置用標線２４ａ，２４ｂのいずれか一
方へパルス信号を送る。この結果、いずれか一方
の標線が表示される。

第６図はホトカプラーを１個使用した実施例を
示すものである。ホトカプラー例えば10aの出力
は、増幅器２６で増幅される。この増幅器２６の
出力はそのままマルチプレクサ２９の一方の入力
端子に入力され、またインバータ３０を介して別
の入力端子に入力される。なお、マルチプレクサ
２９の代わりに、ゲート回路を使用することがで
きる。

第７図はフアインダ画面表示部の別の実施例を
示すものである。透明な表示板３２に横位置用標
線３３ａ，３３ｂと、縦位置用標線３４ａ，３４
ｂとが印刷等によつて描かれている。これらの標
線の横にランプまたは発光ダイオード等３５，３
６が配されており、ホトカプラーからの信号によ
り選択的に点灯する。例えばランプ３５が点灯し
ているときにはフイルムマガジン３が縦位置に装
着されており、かつその画面が縦長であることが
示される。

上記構成を有する本考案によれば、カメラボデ
イ側に設けたホトカプラーと、フイルムマガジン
側に設けた反射部とにより、フイルムマガジンの
位置を検知し、前記ホトカプラーの出力信号によ
つてフアインダ内に設けた縦位置用標線と横位置
用標線のいずれか一方を電気的に表示するもので
あるから、従来の装置に比べて構造が簡単であ
り、故障が少ない等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案装置を備えたレボルビングバツク
式カメラの断面図、第２図は本考案の要部を示す
拡大断面図、第３図はフアインダ画面表示板の平
面図、第４図はカメラボデイの後端と、フイルム
マガジンの前端とを示す端面図、第５図は本考案
の電気的構成を示す回路図、第６図は別の実施例
を示す回路図、第７図はフアインダ画面表示部の
別の実施例を示す平面図である。 １……カメラボデイ、２……レンズ、３……フ
イルムマガジン、５……フイルム、１０……ホト
カプラー、１１……発光ダイオード、１３……受
光素子、１５……反射板、１９……ピントグラ
ス、２０……フアインダ画面表示板、２３ａ，２
３ｂ……横位置用標線、２４ａ，２４ｂ……縦位
置用標線、２９……マルチプレクサ、３０……発
振器、３３ａ，３３ｂ……横位置用標線、３４
ａ，３４ｂ……縦位置用標線、３５，３６……ラ
ンプ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) フイルムマガジンを撮影レンズの光軸のまわ
   りに90度回転させることにより、撮影画面を縦
   横に切り換えるようにしたレボルビングバツク
   式カメラにおいて、光を投光する投光部と反射
   光を検知する光検知部とを有するホトカプラー
   をカメラボデイの後端面に少なくとも１個設
   け、前記フイルムマガジンの前端面であつて該
   マガジンが90度回転された際に前記ホトカプラ
   ーに対面する位置に反射部を設け、前記ホトカ
   プラーで検知したフイルムマガジンの位置に応
   じて、ピントグラス上またはこれに近接して配
   置した縦位置用標線または横位置用標線のいず
   れか一方を電気的に表示するようにしたことを
   特徴とする縦横画面表示装置。 (2) 前記ホトカプラーは２個用いられ、各々が90
   度離れた位置に設置されていることを特徴とす
   る実用新案登録請求の範囲第１項記載の縦横画
   面表示装置。 (3) 前記縦位置用および横位置用標線が液晶で構
   成されており、前記ホトカプラーからの信号に
   よつていずれか一方が駆動されるようにしたこ
   とを特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項
   または第２項記載の縦横画面表示装置。 (4) 前記縦位置用標線と横位置用標線とが不連続
   線状になつていることを特徴とする実用新案登
   録請求の範囲第３項記載の縦横画面表示装置。 (5) 前記縦位置用標線と横位置用標線とがピント
   グラス上に施され、また標線に近接した位置に
   発光体が配されており、この発光体を選択的に
   発光させて標線を指示するようにしたことを特
   徴とする実用新案登録請求の範囲第１項または
   第２項記載の縦横画面表示装置。