JPS6242216B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はヒートパイプを利用した空気調和機の
構造に関するものである。

従来の空気調和機でヒートポンプ暖房を行う場
合、壁掛型や床置型においても床から50cm以上の
部分は温風で暖かくなるが、50cm以下の足元部分
が涼しいという欠点があつた。これを解決するた
めに温風を下から出すことが行われてきたが効果
は多くはなかつた。また、電磁線を組み込んだ電
気マツトと併用することが行われ、温度分布を改
善してきたが、この場合はヒートポンプ暖房の他
に電気を要し、省エネルギにならない欠点があつ
た。

本発明は上記の欠点を改良するためになされた
ものである。即ち、空気調和機の冷凍サイクル高
温部に接触させた、ヒートパイプ吸熱部、可撓性
ヒートパイプ管、ヒートパイプ放熱マツトにより
省エネルギで暖房効果のよい空気調和機を提供で
きるものである。

以下本発明を第１図〜第４図に示す一実施例に
より説明する。第１図に示すセパレート型空気調
和機において、圧縮機１で圧縮された高温冷媒は
四方弁を通り、高温配管８を通り、室内熱交換器
６で送風機５で放熱され、低温凝縮液となる。こ
こで、高温配管１７の途中にヒートパイプ吸熱部
１０を設け、第３図に示す如く、高温配管１７の
外側にヒートパイプ管を設け、吸熱を行い、着脱
が容易にできる密封式カツプリング１１を介して
止め弁１２を有し、樹脂又はベローズ管よりなる
ヒートパイプ管１３を有し、これで床まで導き、
床部にあるヒートパイプ放熱管１４より成る床マ
ツト１５により形成されている。ヒートパイプ管
の内部には、フレオン１１のようにほぼ大気圧で
凝縮蒸発する作動流体を封入してある。このヒー
トパイプ吸熱部は吸熱面積を多くするために第１
図に示すような室内外の接続配管９を利用し、そ
の外側に設けてもよい。

また、第２図に示すように、室内熱交換器６の
上部に設けてもよい。あるいは、第４図に示すよ
うにクロスフイン形熱交換器のベンドパイプ部分
１８にヒートパイプ吸熱部２０を設けてもよい。
この吸熱部はできるだけ高温の所からとる方が良
く室内熱交換器６に入る前の方が良い。また、こ
れが作動している時は室内熱交換器６の放熱量が
減るので、室内フアン速度を減らすことにより、
室内吐出空気温度が下がりすぎないようにする。
冷房時や除霜時は止め弁１２により、作動流体の
流れをとめるか、カツプリング１１を外してお
く。放熱量が更に要る時はヒートパイプ管内部に
電気ヒータを組込んでもよい。

本発明は以上のように構成したので、暖房時に
上部から温風が出ると同時に床面からヒートパイ
プマツトにより、おだやかに暖められ、室内温度
分布が均一化することにより、暖房効果が増すも
のである。時に、足元から暖めるので、低い温度
の暖房でも暖いと感じることができ、更に電気ヒ
ータ等を使用しないので、省エネルギ効果が大な
るものである。また、途中を可撓性ヒートパイプ
管で接続してあるので、部屋の中央や奥にも置く
ことができるものである。また、ヒートパイプ放
熱部を分割式にすることにより、何ケ所をも暖房
することもできるし、場所によつては、片方の部
屋は温風暖房、もう一方の部屋は床暖房にもでき
る。作動流体を大気圧程度のものを使用するので
樹脂管等の耐圧の小さいものを使え、安価に構成
することができる。また、止め弁を温度調節器と
連動させることにより、温度制御も可能である。
本ヒートパイプ組品は空気調和機のみでなく、石
油ストーブの温風吐出口に吸熱部をおいて、床暖
房を行うことも可能であり、安価に暖房効果を高
めることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の空気調和機の系統図、第２図
は別の実施例の外観図、第３図は第１図のヒート
パイプ吸熱部詳細図、第４図は別のヒートパイプ
吸熱部詳細図である。 １……圧縮機、２……四方弁、３……室外ユニ
ツト、４……室内ユニツト、５……室内送風器、
６……室内熱交換器、７……戻り配管、８……行
き配管、９……配管、１０……ヒートパイプ吸熱
部、１１……カツプリング、１２……止め弁、１
３……可撓性ヒートパイプ管、１４……ヒートパ
イプ放熱部、１５……放熱マツト、１６……吸熱
部、１７……高温側配管、１８……ベンドパイプ
部、１９……フイン部、２０……吸熱部。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 暖房時高温側になる配管部に、ヒートパイプ
   吸熱部を設け、可撓性ヒートパイプ管を介してヒ
   ートパイプ放熱部よりなるマツトに接続したこと
   を特徴とする空気調和機。 ２ ヒートパイプ管の途中にカツプリングを設け
   着脱自在に構成した特許請求の範囲第１項記載の
   空気調和機。 ３ ヒートパイプ作動流体をフレオン１１のよう
   な大略大気圧で作動する流体を使用した特許請求
   の範囲第１項記載の空気調和機。 ４ 可撓性ヒートパイプ管を樹脂管により構成し
   た特許請求の範囲第１項記載の空気調和機。 ５ ヒートパイプ放熱部を樹脂管により構成した
   特許請求の範囲第１項記載の空気調和機。 ６ ヒートパイプ管の途中に止め弁を設けた特許
   請求の範囲第１項記載の空気調和機。 ７ ヒートパイプ作動時、室内側送風速度を低速
   運転する特許請求の範囲第１項記載の空気調和
   機。 ８ ヒートパイプ吸熱部を室内側の高温配管とし
   た特許請求の範囲第１項記載の空気調和機。 ９ ヒートパイプ吸熱部をクロスフイン形熱交換
   器のベントパイプ部分とした特許請求の範囲第１
   項記載の空気調和機。 １０ ヒートパイプ吸熱部を熱交換器の上部に載
   置した特許請求の範囲第１項記載の空気調和機。 １１ ヒートパイプ管内部に電気ヒータを組み込
   んだ特許請求の範囲第１項記載の空気調和機。 １２ ヒートパイプ吸熱部よりなるマツトにヒー
   トパイプ吸熱部と可撓性ヒートパイプ管を設けた
   特許請求の範囲第１項記載の空気調和機。