JPS6239449Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、摘子装置の改良に係り、特に音響機
器等の機器に取付けられる以前にユニツトとして
組立てられる摘子装置を提供せんとするものであ
る。 従来、音響機器等に使用されているプツシユ式
のスライドノブを有するスイツチに対しては、摘
子が前記スライドノブに直接固定されていた為
に、摘子用の孔が穿設された前面パネルと、前記
スイツチが取付固定されるシヤーシとの位置ずれ
が生じると、前記摘子用の孔から摘子が突出せず
不良品となるという欠点を有していた。その為、
摘子とスイツチとを分離し、摘子を前面パネル側
に取付けるとともに、スイツチをシヤーシに取付
け、両者を面接触させることにより位置ずれに対
応出来る様に成した摘子装置も提案されている
が、その様な摘子装置は、複雑な構造になるとと
もに、組立作業が面倒であり、特に現在の如くベ
ルトコンベアを使つた流れ作業の途中に、前記摘
子装置の組立作業が入ると、機器の完成迄の時間
が大巾に伸びるという欠点を有ていた。 本考案は、上述の点に鑑み成されたもので、摘
子装置をユニツト化し、極めて簡単に機器に組込
める様にしたことを特徴とするものである。以下
本考案の一実施例に基き、図面を参照しながら説
明する。第１図は、本考案に係る摘子装置の一実
施例を示す展開斜視図で、１は透孔２及び３と係
合部４及び５とを有するケース、６は中心軸７と
前記透孔２から前方に突出する頭部８とを有する
第１摘子、９は、中心軸１０と前記透孔３から前
方に突出する頭部１１とを有する第２摘子、１２
は前記第１の摘子６の中心軸７に嵌合される第１
コイルバネ、１３は前記第２摘子９の中心軸１０
に嵌合される第２コイルバネ、及び１４は前記第
１摘子６の中心軸７が挿入される第１筒部１５と
前記第２摘子９の中心軸１０が挿入される第２筒
部１６と前記ケース１の係合部４及び５と係合す
る係合部１７及び１８とを有する蓋である。しか
して、摘子装置の組立は、ケース１の透孔２及び
３から第１及び第２摘子６及び９の頭部８及び１
１が突出する如く、第１及び第２摘子６及び９を
前記ケース１内に挿入配置し、第１及び第２摘子
６及び９の中心軸７及び１０にそれぞれ第１及び
第２コイルバネ１２及び１３を嵌合配置した後、
前記第１及び第２摘子６及び９の中心軸７及び１
０の先端が蓋１４の第１及び第２筒部１５及び１
６に挿入される様、蓋１４をケース１にかぶせ、
ケース１の係合部４及び５と、蓋１４の係合部１
７及び１８とを係合させればよい。 ユニツト化された摘子装置は、第２図に示す如
く、前面パネル１９の背面に、両面粘着テープや
接着剤を用いて貼着される。その時、前記前面パ
ネル１９の孔２０に、摘子６の頭部８を挿入しな
ければならないが、格別の位置規制が無いので、
その作業は極めて容易に行なわれる。第２図の状
態において、摘子６はコイルバネ１２により前方
（図中矢印Ａ方向）に付勢されて突出状態を保つ
ているが、摘子６の頭部８を押圧すると、前記コ
イルバネ１２の付勢力に抗して後方（図示矢印Ａ
方向と逆）に移動し、蓋１４の筒部１５の開口端
から摘子６の中心軸７の先端が突出し、スイツチ
２１を押圧する為、前記スイツチ２１の駆動が達
成される。 本考案によれば、摘子装置は、あらかじめ別途
に作成し得る様ユニツト化されているので、工程
において、機器に組込む作業が非常に簡単であ
る。また、摘子装置自体も部品点数が少なく、簡
単に作成出来るという利点を有する。更に、本考
案に係る摘子装置は、複数の摘子を単一のユニツ
ト内に簡単に収納し得るという利点を有する。本
考案の実施例においては２個の摘子の場合を示て
いるが、ケース１の透孔の数と蓋の筒部の数を増
加するだけで、複数の摘子に対応するユニツトを
容易に作成し得る。 本考案は、第２図に示す如く、ケース１と摘子
６の側面との接触が略点接触となる様、ケース１
の透孔２の壁２２を傾斜させている。その為、ガ
タつきが少なく、かつ摘子６の押圧状態を選ば
ず、摘子６が傾くこと無く確実に移動し得る摘子
装置を提供出来る。 以上述べた如く、本考案に係る摘子装置は、多
くの利点を有する実用的なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の一実施例を示す展開斜視
図、及び第２図はその取付状態を示す第１図であ
る。 主な図番の説明、１……ケース、６，９……摘
子、１４……蓋。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 透孔と係合部とを有するケース、該ケースの透
   孔から突出する頭部と中心軸とを有する摘子、該
   摘子を一方向に付勢する弾性材、及び前記摘子の
   中心軸が挿入される筒部と前記ケースの係合部と
   係合する係合部とを有する蓋とから成り、ケース
   内に摘子を配置した状態で蓋を係合させることに
   より一体化されることを特徴とする摘子装置。