JPS6239417Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電子走査形超音波診断装置を用いて臓
器へ注射針や穿刺針を穿刺するための穿刺用トレ
ーニングキツトに関する。該超音派診断装置のブ
ラウン管デスプレイを見ながら、注射針や穿刺針
を人体臓器内へ刺通することは、初心者にとつて
は静脈注射をすることに比較して極めて容易では
ない。従つて、かかる刺通に対しては、常に正確
な刺通技術によつて正常な治療を維持する必要が
有り、事前に該超音波診断装置下での教育訓練が
必要であつた。そこで、本考案は、かかる要望に
応ずるため、疑似人体模型の一部を構成した穿通
トレーニングキツトを提供する。次に本考案を一
実施例の図面によつて詳細に説明をする。第１図
〜第４図は本考案一実施例の図である。第１図は
外側容器１の側面断面図である。容器１はアクリ
ル樹脂製のもので、白濁色又は透明である。白濁
色の容器にした場合は訓練中に内部を透視しにく
いので、訓練には好都合である。透明にした場合
は、指導上必要とする場合で、事前に穿通の状態
を教授する場合に都合が良い。アクリル樹脂製容
器以外のものを用いた場合には超音波の映像に雑
音が入りデスプレイ具合が良くなかつたが、アク
リル樹脂製容器を用いた場合のデイスプレイは極
めて良好であつた。２は人体有機質組織の超音波
反射率に極めて近似した超音波反射率を示す物質
であつて、ここではプラスチツク製ゲル液状の商
標名「スライム」を利用している。第２図は模疑
胆管組体３の側面断面図である。枠体３は透明の
アクリル樹脂製でその底面、上面部分は無く、両
側面には対面して孔３ａ，３ｂを設けて、図の様
に模疑胆管４を張り固定して設けてある。模疑胆
管４は透明なシリコンゴムのチユーブであつて、
この中に水４ａを充填してある。模疑胆管４の他
に、孔３ａ，３ｂを更に設けて併設して模疑血管
又は臓器を設け張り固定しても良い。５は枠体３
の上面に設けたシリコーンゴム膜や商標名「ラテ
ツクス」の膜等をアクリル樹脂製枠板６へ張つた
模疑皮ふ体である。第３図は前記したアクリル樹
脂製枠板６の模疑皮ふ体の平面図である。第４図
は、本考案一実施例の穿刺トレーニングキツト４
の構成の側面断面図である。張りめぐらした模疑
皮ふである膜５の上に超音波診断装置の臓器穿刺
用ブローブ７を置いて穿刺針ガイド溝７ａに穿刺
針８を通して、ブラウン管デスプレイ（図示せ
ず）を見ながら、模疑胆管４へ向けて刺通し、適
正な位置へ該針８の穿刺を訓練する。正しくその
刺通が成された時に、模疑胆管４内の水４ａはそ
の針８から噴出する。 以上の様にして、本考案の構成によつて、超音
波診断装置を用いて、模疑して患者への穿刺針の
刺通の訓練を、直接人体上の訓練の必要はなく、
極めて安全にしかも臨場感に近似して、正確な刺
通する技術を極めて容易に得ることが可能であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図…外側容器の側面断面図、第２図…模疑
胆管組体の側面断面図、第３図…模疑皮ふ体の平
面図。第４図…本考案の一実施例の構成の側面断
面図。 １……外側容器、２……模疑有機体、ゲル、３
……模疑胆管組体、３……枠体、３ａ，３ｂ……
固定用孔、４……模疑胆管組体３を有した穿刺ト
レーニングキツトの側面断面図、４……模疑胆
管、４ａ……水、５……模疑皮ふ体膜、６……枠
板、７……超音波診断装置の臓器穿刺用ブロー
ブ、７ａ……溝、８……注射針又は穿刺針。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. アクリル樹脂製容器内に人体有機質組織の超音
   波反射率に近似したプラスチツク製ゲルを充填し
   設け、水を封入した透明シリコーンゴムチユーブ
   を一本以上張り設けた透明アクリル樹脂製枠体を
   前記ゲル内に浸し設け、該枠体の上面にラテツク
   スゴム又はシリコーンゴム等の膜を張つたアクリ
   ル樹脂製枠板を設け、それらによつて模擬胆管を
   内蔵した模擬人体一部を構成したことを特徴とし
   た穿刺トレーニングキツト。