JPS6238685Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、一定の時間間隔をもつて、テニスボ
ール等を打ち出し、ラケツト等で打ち返されたボ
ールを特殊ネツトにて回収し、繰り返しボールを
打ち出すボール投球機に関する。

［従来技術とその問題点］ 従来、テニスや野球のボール投球機は、営業用
等として、一定の場所に設置されたり、装置が大
きく、パワーが大きいため、使用者や使用場所が
限られる等、安全性に関してはあまり考慮が払わ
れていなかつた。

ところが最近、小型で携帯可能なボール投球機
が普及してきたため、誰でも手軽に扱うことが出
来る反面、ヒツテングレバーの回動用スプリング
を伸張する過程の、極めてトルクの強い状態時
に、誤つてボール投球口に手や指又は棒等の物体
を入れた場合、ヒツテングレバーにより機械内部
に引き込まれ、思わぬ怪我や機械の破損を来たす
場合がある。

［考案の目的］ 本考案の目的は、上記の問題点を解消するもの
で、誤つて手や指又は棒等の物体をボール投球口
に入れた場合、怪我やボール投球機の故障を未然
に防ぐことにある。

［考案の構成］ 本考案の構成は上記の目的を達成するために、
ボールを打ち出すためのヒツテングレバーとヒツ
テングレバーに回転駆動力を与えるモーターを取
付けたメインサポートを固定する基板に補助サポ
ートを設け、さらにメインサポートと補助サポー
トとの間に設け且つヒツテングレバーの回転軌跡
の外周部にわずかな隙間を有しヒツテングレバー
を覆う回転可能なロツクカバーと、このロツクカ
バーの回動によりモーターの電源を切るメインサ
ポートに設けたスイツチと、補助サポートとロツ
クカバーに掛け止めする戻しバネと補助サポート
に設けたストツパーとロツクカバーに設けた位置
決めとから復帰手段とによつて構成される安全機
構を備えたものである。

［作用］ 以下、図面により本考案を詳述する。

第１図は、一般的なボール投球機及び回収ネツ
トの全体を示す斜視図であり、ボール投球機１０
１の投球口１０３より打ち出されたボール１０４
を、ラケツト等で打ち返し、回収ネツト１０２へ
当てると、ボールの勢いがネツトに吸収され、ネ
ツト底部へ落下し、ネツトの底部は更にボールを
ボール投球機１０１のボール取り入れ口１０５へ
導くよう張られている。

第２図は、本考案のボール投球機の内部構造を
示す斜視図である。

基板２０１上に固定されたメインサポート２０
２にモーター２０３、減速機２０４及びピニオン
２０５、ホイール２０６が設置されており、ホイ
ール２０６と軸２０７との間には、ワンウエイ・
クラツチ（図示せず）が装置されており、軸２０
７にはヒツテングレバー２０８が回転可能に固定
され、ヒツテングレバー２０８上にバネ掛けピン
２０９が植設され、メインサポート２０２に植設
されたもう一つのバネ掛けピン２１０との間にバ
ネ２１１が張設されており、モーター２０３が回
転するとヒツテングレバー２０８が矢印Ｘ方向へ
回転し、同時にバネ２１１を伸張し、ヒツテング
レバー上のバネ掛けピン２０９が、メインサポー
ト上のバネ掛けピン２１０に対し、軸２０７の反
対側に回動され、バネ掛けピン２０９、軸２０
７、バネ掛けピン２１０が一直線上に並んだと
き、バネ２１１は最大の強さになり、更に軸が回
転すると、最大力に伸張されたバネ２１１によ
り、ヒツテングレバー２０８を急速に矢印Ｘ方向
へ回転させる。

この時、ワンウエイ・クラツチにより、軸２０
７とホイール２０６とは、その結合が解放され
る。このヒツテングレバーがバネにより急速に回
転力を与えられたとき、ボール２１２を、その飛
行軌跡Ｙ方向へ打ち飛ばす。ボールを打ち飛ばし
た後のヒツテングレバーは、再びモーターによ
り、減速機、ピニオン、ホイール、ワンウエイ・
クラツチを通して回動せられ、バネを伸張しはじ
め、この工程を繰り返す。

モーターがヒツテングレバーを回動するとき、
減速比が非常に大きいため、ヒツテングレバーの
回動力は非常に大きくなる。そのため、この回動
中に、人の手や指、又は物などが触れ、機械内部
へ引き込まれると非常に危険になる。

そこで、上記の機械構造の他にモーターの電源
を閉じることを目的として、ロツクカバー２１３
をメインサポート２０２及び補助サポート２１６
の間に、ロツクカバーの下方部に突出した２本の
軸２１３′（一方のみ図示）により回動可能に設
置され、更に、前記ロツクカバーの下方部に突出
した２本の軸２１３′の一方に支点を持ち、補助
サポート２１６及びロツクカバー上方部に掛け止
めされた戻しバネ２１７により、ロツクカバー２
１３は常に機械前方へ押される力を受け、補助サ
ポート２１６のストツパー部２１６′へ、ロツク
カバーの位置決め部２１３″が当たり止まつてい
る。

又、ロツクカバー２１３は、ボールの供給通路
Ｚの軌跡からはずれ、ヒツテングレバーの回転軌
跡を跨ぐように凹形に、しかも側面より見た形状
は扇形をなし、その端面は、モーターの電源を開
閉出来るよう設置されたスイツチ２１４のアーマ
チユア２１５を押せるよう成形されている。

今、ヒツテングレバー２０８とロツクカバー２
１３との間に、ボール以外の、例えば、人の手や
指、又は他の物体が入り、ヒツテングレバー２０
８により、機械内部に引き込まれていくと、それ
らのボール以外の物体は、ヒツテングレバーとロ
ツクカバーとに挾まれ、更にヒツテングレバーが
回動していくと、ロツクカバー２１３を戻しバネ
２１７に抗して回動させることとなり、ロツクカ
バー２１３と係合しているスイツチ２１４のアー
マチユア２１５が作動し、スイツチ２１４はモー
ターの電源を切り、ヒツテングレバーの回動を停
止する。

そしてボール以外の物体が除去されると、戻し
バネ２１７により、ロツクカバー２１３は再び機
械前方へ押し戻され、ストツパー部２１６′へ位
置決め部２１３″が当たり止められる。このと
き、スイツチ２１４のアーマチユア２１５が解放
され再びモーターは作動する。

［考案の効果］ 以上の如く、本考案は異物によりロツクカバー
が回動してスイツチが働く構成にしてあるので、
ボールを打ち飛ばすヒツテングレバーがモーター
によつて回動させられている間に人の手や指、又
は他のボール以外の物体が触れ機械内部に引込ま
れそうになつても、モーターの回転が停止して人
の手や指の怪我又は機械の故障を未然に防ぐこと
が可能となる。

さらに復帰手段を設けたことにより、ボール以
外の物体を除去すればロツクカバーは元の位置に
復帰する。

【図面の簡単な説明】

第１図は一般的なボール投球機及び回収ネツト
をセツトした全体の斜視図、第２図は本考案によ
るボール投球機の内部構造を示す斜視図である。 ２０３……モーター、２０４……減速機、２０
７……軸、２０８……ヒツテングレバー、２１１
……バネ、２１３……ロツクカバー、２１４……
スイツチ、２１７……戻しバネ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基板上に固定されたメインサポートに設けたモ
   ーターと、該モーターを駆動源とし回転可能に軸
   支されたボールを打ち出すためのヒツテングレバ
   ーとを備えたボール投球機において、前記基板上
   に設けた補助サポートと、前記メインサポートと
   補助サポートとの間に設け且つ前記ヒツテングレ
   バーの回転軌跡の外周部にわずかな隙間をもつて
   覆い回転可能に取付けられたロツクカバーと該ロ
   ツクカバーの回転位置に設けられ、その回動によ
   り作動するよう前記モーターのメインサポートに
   取付けられ前記モーターの電源を切るスイツチ
   と、前記補助サポートに設けたストツパーと前記
   ロツクカバーに設けられ、このロツクカバーの常
   態位置を決める位置決め部材と前記ストツパーを
   前記位置決め部材に当接する方向にバネ力が働く
   ように前記補助サポートとロツクカバーとの間に
   掛け止めした戻しバネとからなる復帰手段とによ
   つて構成される安全機構を備えたことを特徴とす
   るボール投球機。