JPS6238314B2 - - Google Patents

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JPS6238314B2
JPS6238314B2 JP56109969A JP10996981A JPS6238314B2 JP S6238314 B2 JPS6238314 B2 JP S6238314B2 JP 56109969 A JP56109969 A JP 56109969A JP 10996981 A JP10996981 A JP 10996981A JP S6238314 B2 JPS6238314 B2 JP S6238314B2
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JP
Japan
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weight
cement
cement composition
setting
residue
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JP56109969A
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JPS5815049A (ja
Inventor
Satoichi Suzukawa
Kazuichi Kobayashi
Shigeo Okabayashi
Tomosaburo Nachi
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPS5815049A publication Critical patent/JPS5815049A/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P40/00Technologies relating to the processing of minerals
    • Y02P40/10Production of cement, e.g. improving or optimising the production methods; Cement grinding

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、高温条件下での使用に適したセメン
ト組成物に関するものである。更に詳しくは、本
発明は高温条件下の油井あるいは地熱井などの坑
井の掘削の際に坑井内に挿入したケーシングパイ
プ(鋼管)の補強を主目的として坑井内の鋼管の
周囲に注入し、硬化させるために特に適したセメ
ント組成物に関するものである。 油井や地熱井の掘削に際しては、掘削により形
成した油井等の崩壊を防ぐために長尺の鋼管(ケ
ーシングパイプと称する)が挿入されるが、その
鋼管の周囲には、鋼管の固定、補強などの目的で
セメントが充填される。このセメントの充填方法
としては、一般には、スラリー状セメントの所定
量を地表面開口部より鋼管内側に圧送し、次いで
後押し用泥水を後から注入してスラリー状セメン
トが鋼管の下端部を通つて鋼管の周囲(外側)に
移行するように操作し、最後に、鋼管の周囲に移
行したセメントが硬化するまで静置するとの工程
からなる方法が利用されている。 上記のような目的で使用されるセメントに要求
される物性は、当然ながら一般構築物用のセメン
トと差異がある。特に問題となる物性としては、
凝結時間(シツクニングタイムとも称する)と強
さ発現性とを挙げることができる。凝結時間はセ
メントスラリーを所定深度にまで圧送する場合の
施工性を左右する重要な項目であり、凝結時間が
短かすぎると所定深度に達する前に硬化するため
実用上問題が生じ、一方、凝結時間が長すぎる場
合には鋼管周囲に移行した後の硬化工程に長時間
を要するため、同じく実用上問題となる。一方、
セメントは硬化した後はケーシングパイプの補強
に充分な強さを持つことが要求される。 特に油井、地熱井等は一般の構築物に比較して
はるかに厳しい条件、すなわち高圧かつ高温条件
に長期間さらされるため、そのような条件下にお
ける強さの持続性が特に要求される。 ところで従来は高温条件といつても約250℃以
下の温度条件下で施工される場合が大部分であ
り、このような条件におけるケーシングパイプの
補強用の施工に用いるセメントとしては、凝結速
度が比較的遅いセメントに凝結遅延剤および比重
調節材を添加したセメント組成物が多く用いられ
てきた。そのような凝固速度の遅いセメントとし
ては、例えばアメリカ石油協会(略称API)の規
格に規定されている各種の油井用セメントのう
ち、クラスGセメントと呼ばれる3CaO・SiO2
主成分とし、他に3CaO・Al2O3、β―2CaO・
SiO2、4CaO・Al2O3・Fe2O3などを含むセメン
ト、あるいはクラスJセメントと呼ばれる主とし
てβ―2CaO・SiO2クリンカーとケイ酸質物質か
らなるセメント、などが使用されている。これら
のセメントは施工条件に合わせ、必要に応じて凝
結遅延剤あるいは比重調節材などを添加して使用
している。 一方近年になつて温度条件が約250℃以上、例
えば350℃に達するような油井、地熱井の掘削も
多く行なわれるようになり、これらの高温条件下
のセメントによるケーシングパイプ補強用施工
(セメンチング施工)に対して上記のような従来
のセメント組成物を用いた場合には各種の問題が
生じる。 例えばクラスGセメントに耐高温特性、耐劣化
特性等を目的としてケイ酸質物質を添加したセメ
ント組成物に、更にその凝結時間を延長するため
に凝結遅延剤を加えて使用した場合、その凝結時
間が凝結遅延剤の添加量によつて著しく変動する
ため、所望の凝結時間を示すセメント組成物が得
られにくく、またその添加量のわずかなバラツキ
によつても凝結時間が大きく変わるため、工業上
において安定した品質のものが得られ難いとの問
題が生じる。 クラスJセメントについては、高温下における
凝結時間を遅らせるためには多量の凝結遅延剤を
必要とするとの問題があり、更にそのような多量
の凝結遅延剤の添加により部分的な硬化不良、著
しい発泡現象なども発生し、セメント組成物の強
さ発現性を低下させるという欠点が生じる。 本発明は、特に高い温度の掘削条件下でのケー
シングパイプの補強用施工に適したセメント組成
物を提供することを目的とするものであり、次の
ような構成を有するものである。 すなわち、本願の第1の発明は、(1)金属マグネ
シウム製造時に副生するレトルト残滓の再焼成
物、55〜90重量%(セメント組成物全体に対する
割合);そして(2)ケイ酸質物質、10〜45重量%
(同上);を含有することを特徴とする高温使用
に適したセメント組成物。 であり、第2の発明は、 (1) 金属マグネシウム製造時に副生するレトルト
残滓の再焼成物、55〜90重量%(セメント組成
物全体に対する割合); (2) ケイ酸質物質、10〜45重量%(同上);そし
て (3) 高炉スラグを1〜20重量%(同上);を含有
することを特徴とする高温使用に適したセメン
ト組成物 である。 次に本発明を詳しく説明する。 本発明では、セメント組成物の半量以上を占め
る主成分として金属マグネシウム製造時に副生す
るレトルト残滓の再焼成物(以下単に;残滓再焼
成物と略称する)を使用することを大きな特徴と
している。そのような残滓再焼成物は、金属マグ
ネシウムを熱還元法により製造する際に副生する
レトルト残滓(焼成物)をさらに焼成することに
より容易に得られる物質であり、その化学成分及
びその量の一例を示せば、次のようになる。 SiO2(31%)、Al2O3(1%)、Fe2O3(6%)、
CaO(57%)、MgO(4%)、SO3(0.2%)、R2O
(0.1%)、F(0.3%)、遊離CaO(2%)、以上全
て重量%。 上記のレトルト残滓は通常、粒径1.2mm以下の
ものが大部分(約60%以上)を占める粉末状とし
て得られる。この粉末状の残滓をさらに微粉砕し
(88μm、網ふるい残分30%以下)、必要に応じて
若干量の成分調整剤と少量の安定剤(ホウ素化合
物など)を添加した後、例えばロータリーキルン
により1100〜1400℃(好ましくは1200〜1350℃)
で焼成するなどの方法で目的の残滓再焼成物を製
造することができる。なお、上記の焼成温度とし
て1100℃より低い温度を採用した場合には適正な
焼結品が得られにくく、一方、1400℃より高い温
度で焼成した場合には再焼成物の融着が顕著にな
り焼成が困難になりやすくなるため適当でない。 残滓再焼成物に含まれる主要な化合物はα′―
2CaO・SiO2であり、また少量のβ―2CaO・
SiO2およびCaO・Fe2O3なども含まれている。ま
た焼成により、遊離のMgOおよびCaOは減少す
る。 残滓再焼成物は通常はブレーン比表面積1800〜
4000cm2/g、好ましくは2300〜3000cm2/gとなるよ
うに粉砕された形態でセメント組成物中に含まれ
ていることが好ましい。 他の主成分のケイ酸質物質としては、例えばケ
イ石、ケイ砂などの結晶性ケイ酸質物質及び無定
形シリカのように比較的多量のケイ酸(SiO2)分
を含有するものが好ましい。これらのケイ酸質物
質は、通常はブレーン比表面積2000cm2/g以上、
好ましくは2500〜4000cm2/gとなるように粉砕さ
れた形態でセメント組成物中に含まれていること
が好ましい。 本願の第1の発明のセメント組成物は、残滓再
焼成物とケイ酸質物質を必須成分として含有する
ものであり、本願の第2の発明のセメント組成物
は、残滓再焼成物とケイ酸質物質と高炉スラグと
を必須成分として含有するものであり、本発明の
目的を達成するためには、これらの各成分はセメ
ント組成物中に一定の範囲内の割合で存在してい
る必要がある。すなわち本発明の組成物中には、
残滓再焼成物が55〜90重量%、そしてケイ酸質物
質が10〜45重量%含有されている必要がある。さ
らに、第2の発明においては、これらに加えて、
高炉スラグが1〜20重量%含有されている必要が
ある。これらの範囲から明らかに逸脱した成分量
からなるセメント組成物は凝結時間、強さ発現
性、作業性など各種の特性について本発明の目的
にそぐわなくなるため適当でない。なお、各成分
は本発明の組成物中に、残滓再焼成物が55〜85重
量%、そしてケイ酸質物質が15〜40重量%の含有
量で存在していることが好ましい。 本願の第2の発明において、第1の発明に高炉
スラグを添加することにより、例えば250℃以上
のような高温度条件にある坑井で用いられる場合
でも凝結遅延剤の所要量を低減することができ
る。その結果、多量の凝結遅延剤の添加により発
生しやすい部分的な硬化不良あるいは発泡現象の
発生を抑制することができる。 本願の第1の発明に、石こう、石灰質物質、フ
ライアツシユなどの無機質混和材を添加すること
も有効である。すなわち、石こうを添加した場合
には、残滓再焼成物の粉砕時における被粉砕性が
向上し、さらに強さ発現性の向上にも有効に作用
する。また石灰質物質(例えば、石灰石あるいは
消石灰など)および/またはフライアツシユの添
加により、凝結時間あるいは強さ発現性などの各
種の性質の向上がみられる。これらの各種の無機
質混和材の適正な添加量は混和材の種類、添加対
象のセメント組成物の配合組成などによつて異な
るが、20重量%以下(添加後の混合物における内
部割合)で、かつ1重量%以上(同上)であるこ
とが好ましい。この範囲を越えた量添加しても、
その添加効果の向上は殆んどみられず、一方、1
重量%に満たない添加量では、その添加による効
果は実用上現われない。 本発明のセメント組成物は例えば、残滓再焼成
物(必要に応じて石こう等の粉砕補助用添加成分
を添加)およびケイ酸質物質、または、更に高炉
スラグそして必要に応じて他の無機質混和材の所
定量をそれぞれ別途に粉砕した後混合する(分離
粉砕)方法、あるいは各成分と同時に粉砕する
(混合粉砕)方法などによつて適当な粉末度を持
つ混合物を得るようにして調製する。なお、こう
して得られたセメント組成物に必要に応じて凝結
遅延剤および/または比重調節材を添加混合する
こともできる。この凝結遅延剤は、残滓再焼成物
の粉砕時、セメント組成物の調製時など、いずれ
の時期に添加してもよい。 凝結遅延剤としては例えばリグニンスルホン酸
塩系化合物あるいはホウ素化合物が使用される
が、このリグニンスルホン酸塩系化合物とホウ素
化合物とを併用することが好ましい。適当なホウ
素化合物の例としてはホウ酸カリウム、ホウ酸ナ
トリウム、ホウ酸カルシウムなどのホウ酸塩、そ
してホウ酸などを挙げることができる。リグニン
スルホン酸塩系化合物とホウ素化合物との併用割
合(配合割合)は1:10〜5:1(重量基準)の
範囲内にあることが好ましい。セメント組成物へ
の凝結遅延剤の添加量は施工条件(温度、圧力
等)に応じて適当に決められるが、例えば250〜
400℃の温度条件で施工する場合には0.1〜15重量
%(セメント組成物に対する量)の範囲内から選
ばれる。本発明のセメント組成物にリグニンスル
ホン酸塩系化合物(ホウ素化合物と併用するのが
好ましい)を凝結遅延剤として添加した場合、そ
の添加量が比較的低い場合でも有効な凝結遅延効
果が現われ、更に、その凝結時間は凝結遅延剤の
添加量とほぼ比例した関係を示すため、所望の凝
結時間を有するセメント組成物が容易に得られる
との利点がある。 比重調節材としては、例えばパーライト、フラ
イアツシユ、けいそう土、ミクロシリカなどの無
機軽量物質を使用することができる。このような
比重調節材の添加量は、比重調節材の種類、スラ
リーの濃度、目的とする比重により当然変わる。
例えば坑井温度約250〜400℃の条件下の油井/地
熱井で使用する低比重セメントスラリー(比重約
1.3〜1.7)を得るためにはセメント組成物に通常
は3〜30重量%の範囲で添加する。また、セメン
トスラリー調製後に上記の比重調節材が浮上分離
するのを防ぐためにベントナイトを2重量%以上
(好ましくは3〜8重量%、セメント組成物に対
する量)比重調節材と同時に添加することが好ま
しい。 以上述べたような本発明のセメント組成物は、
従来油井もしくは地熱井のケーシングパイプ補強
用に用いられているセメント組成物に比べて次の
ような優れた利点がある。 (1) 坑井温度約250〜400℃の高温条件下にある油
井/地熱井における使用に特に適している。す
なわち、そのような高温条件下においても適当
な凝結時間を示し、かつ強さの発現性も優れて
いる。 (2) 本願の第2の発明は、さらに高炉スラグが含
まれているので凝結時間が長くなるため、通常
のケーシングパイプ補強用セメント組成物の凝
結時間を延長するために添加されている凝結遅
延剤を本発明のセメント組成物に添加する場合
でも、その必要量は低減される。このため多量
の凝結遅延剤の添加により発生しやすい部分的
な硬化不良、あるいは発泡現象があまり現われ
ず、また強さ発現性も向上する。 (3) 凝結遅延剤を本発明のセメント組成物に添加
した場合、その添加量と凝結時間とほぼ比例関
係を示すため、所望の凝結時間を持つセメント
組成物の調製が容易になる。 (4) 地熱層は一般に不安定で崩壊し易いため低比
重のセメントが要求される場合が多いが、本発
明のセメント組成物に比重調節材を添加するこ
とにより上記の温度条件のような厳しい条件下
でも使用が可能な低比重スラリー(比重、約
1.3〜1.7)を容易に得ることができる。 (5) 従来は廃棄物として埋立て用などに使用され
ていた金属マグネシウム製造時に副生するレト
ルト残滓を有効に利用できる。 なお本発明の説明にあたつて、これまで高温度
条件下の油井あるいは地熱井を施工の対象物とし
て記述したが、同様な厳しい条件下での他の対象
物への施工にも用い得ることは言うまでもない。 以下に本発明の実施例および比較例を示す。第
1表のデータは供試試料中の代表的な化学成分の
種類および含有量を示すものである。
【表】 実施例1―3および比較例1―2 マグネシウム製造時に副生したレトルト残滓に
ホウ酸を0.5重量%(B2O3基準)添加して1300℃
で30分間焼成したのち、プレーン値2500cm2/gに
粉砕した。この残滓再焼成物とケイ石(プレーン
比表面積2700cm2/g)との配合量を変えたセメン
ト組成物を用い、この組成物に対して47重量%の
水を加えてスラリーを調製し、アメリカ石油協会
(API)規格試験(凝結および強さ試験)を行な
つた。凝結時間はシツクニングタイムテスターを
用い120℃、1135kgf/cm2条件下(スケジユール
9)で測定した。また、強さ試験はAPI規定のキ
ユアリングチヤンバー(高温高圧養生槽)を用い
て143℃、211kgf/cm2(スケジユール8S)条件下
で12時間、177℃、211kgf/cm2(スケジユール
10S)で24時間および7日間養生したのち、硬化
体の圧縮強さを測定した。この結果を第2表に示
す。
【表】 第2表からわかるように、残滓再焼成物を用い
た本発明のセメント組成物の品質は優れており、
API規格値(クラスJセメント)に十分合格す
る。一方、セメント組成物の配合割合が本発明の
範囲外になるとシツクニングタイムが短かくな
り、また一部の組成物(とくに残滓再焼成物の配
合割合が多い場合)については材令7日強さが材
令24時間強さよりも小さくなる。 実施例4―5および比較例3―5 残滓再焼成物とケイ石の配合割合を変えたセメ
ント組成物(実施例4―5、比較例3―4)およ
びβ―2CaO・SiO2クリンカー(β―2CaO・
SiO286%、3CaO・Al2O33%、および4CaO・
Al2O3・Fe2O311%、ブレーン比表面積2700cm2/
g)とケイ石との組成物(比較例5)を用い、こ
の組成物に対して凝結遅延剤(リグニンスルフホ
ン酸カルシウム2重量部とホウ酸カリウム
K2B10O10・8H2O1重量部との混合物)を5重量%
および水を45重量%添加してスラリーを調製し、
アメリカ石油協会規定の試験法に準じ坑井温度
350℃のセメンチング施工を想定した条件で凝結
試験および強さ試験を行なつた。 この場合、凝結試験は300℃、700kgf/cm2、ま
た強さ試験用供試体の養生条件は350℃、
211kgf/cm2で行なつた。これらの結果を第3表
に示す。
【表】 第3表からわかるように、残滓再焼成物とケイ
石を適正量配合したセメント組成物は凝結遅延剤
を添加することにより高温度の施工条件下でも十
分使用できる。これに対して、本発明の配合割合
範囲外では、凝結時間が適正でないか、または強
さ発現性が劣るなどの問題がある。また、従来の
β―2CaO・SiO2クリンカー使用時よりも凝結時
間が長く、強さ発現性も良好である。なお、本発
明のセメント組成物を用い、凝結遅延剤の添加量
を0.2〜10重量%に変えたセメント組成物につい
ても同じ条件下で凝結試験を行なつた結果、凝結
時間は凝結遅延剤の添加量が多くなるにつれて
ほゞ比例的に長くなることがわかつた。従つて、
所望の凝結時間を持つセメント組成物の調製が極
めて容易である。 実施例6―10および比較例6―8 残滓再焼成物あるいはβ―2CaO・SiO2をクリ
ンカーとケイ石との混合物に、さらに高炉スラ
グ、石こう、石灰質物質、フライアツシユなどの
無機質混和材を添加したセメント組成物につい
て、実施例4―5の項に記載の方法によりスラリ
ーを調製(凝結遅延剤を添加)し、凝結試験およ
び強さ試験を行なつた。これらの結果を第4表に
示す。なお無機質混和材を添加していないセメン
ト組成物についての前掲の実施例4の測定結果も
併せて示す。
【表】 第4表からわかるように、無機質混和材の20重
量%までの添加はこの種のセメント組成物の品質
向上に有効である。例えば、高炉スラグの添加は
凝結時間が長くなるため凝結遅延剤の所要量が低
減でき、またこのような高炉スラグの添加による
効果は従来のβ―2CaO・SiO2クリンカー使用時
のそれよりも大きい。フライアツシユを添加した
場合は高炉スラグ添加時のそれと同様な効果が得
られる。また、石こうおよび石灰石を添加した場
合には、強さ発現性の向上に有効である。 実施例11―13および比較例9―12 残滓再焼成物およびケイ石からなるセメント組
成物(重量割合70:30)、およびβ―2CaO・
SiO2クリンカーおよびケイ石からなるセメント
組成物(重量割合70:30)を用い、実施例4―5
と同じ凝結遅延剤を添加してスラリーとし調製
し、アメリカ石油協会規定の試験法に準じ坑井温
度250〜450℃におけるセメンチング施工を想定し
た凝結試験および強さ試験を行なつた。この場
合、凝結試験は坑井温度よりも50℃低い温度(坑
底循環温度)で行なつた。これらの結果を第5表
に示す。
【表】 第5表からわかるように、本発明のセメント組
成物は坑井温度450℃までの高温条件下で十分使
用できる。また、従来のβ―2CaO・SiO2クリン
カー使用時にくらべて凝結遅延剤の所要量が低減
でき、また強さ発現性が大きい。 実施例 14―16 残滓再焼成物とケイ石からなるセメント組成物
を用い(重量割合70:30)実施例4―5と同じ凝
結遅延剤、さらにパーライトおよびベントナイト
を混合したセメント組成物について、アメリカ石
油協会規定の試験法に準じ坑井温度350℃を想定
した凝結試験および強さ試験を行なつた。この場
合、混練水量はセメント組成物に対する外部割合
重量基準で62%(実施例14)、65%(実施例15)、
67%(実施例16)で行なつた。これらの結果を第
6表に示す。なお同じセメント組成物と凝結遅延
剤を用い、かつ混練水量45%で測定した前掲の実
施例4の測定結果も併せて示す。
【表】 第6表からわかるように、本発明の低比重セメ
ントスラリーは高温条件下で十分使用できる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 組成物中に、金属マグネシウム製造時に副生
    するレトルト残滓の再焼成物を55〜90重量%、ケ
    イ酸質物質を10〜45重量%含有することを特徴と
    する坑井用セメント組成物。 2 レトルト残滓の再焼成物とケイ酸質物質とを
    99〜80重量%、そして、石こう、石灰質物質およ
    びフライアツシユの1種または2種以上の混合物
    が1〜20重量%含有されていることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の坑井用セメント組成
    物。 3 組成物中に、金属マグネシウム製造時に副生
    するレトルト残滓の再焼成物を55〜90重量%、ケ
    イ酸質物質を10〜45重量%含有する組成物を99〜
    80重量%、そして、高炉スラグを1〜20重量%含
    有することを特徴とする坑井用セメント組成物。
JP56109969A 1981-07-16 1981-07-16 坑井用セメント組成物 Granted JPS5815049A (ja)

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