JPS6238199Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は集熱器本体を複数個の取付脚を介して架
台等に取付ける太陽熱集熱器の取付装置に係り、
特に取付脚を集熱器本体及び架台等に夫々ボルト
を以つて固定する取付装置に関するものである。

一般的に太陽熱集熱器においては、集熱器に設
けられた取付脚を以つてボルト等で架台に取り付
けるようにしている。

この場合、集熱器１〜２台だけ取り付けるので
あれば専用の架台を製作し製作段階で集熱器に対
する架台の寸法を管理することができるのである
が、何十枚というような大きなシステムになる
と、設置場所に応じて現地で設置業者などが適宜
架台を設計し、これに集熱器を取り付けることに
なる。

この集熱器の取り付けに当つては通常ボルト，
ナツトにより固定するものが一般的であるが、集
熱器に対する架台寸法があまり正確でないことか
ら、集熱器の取付脚のボルト挿通穴や取付脚の集
熱器に対する固定穴を小判穴状に形成し、この小
判穴の範囲内でボルトの挿通位置や集熱器に対す
る取付脚の位置を調整して寸法誤差を吸収するよ
うにすることが考えられる。

しかし、上記位置の調整を架台上に集熱器をの
せてから行うのでは作業性が悪く、特に上述大き
なシステムの場合に設置作業が非常に面倒なもの
になつてしまうという問題があつた。

本考案は上記の点に鑑み成されたものであつ
て、特に多数枚の設置の場合の据付作業性の向上
を目的とする。

以下図面に示した本案の実施例について詳細に
説明する。集熱器本体１は側壁部内面４個所にお
いてねじ孔３，３を有する固定金具２をリベツト
４により固定すると共に、側壁部にはねじ孔３，
３に対向して透孔１′，１′を穿設してある。上記
リベツト４の頭部は集熱器本体１の側壁部外面に
あつて、後述する移動量表示目盛に対応する指標
を兼ねるものである。

取付脚５はＬ形状をなし取付面Ａ，Ｂを有する
ものであり、取付面Ａには同方向に延びる長孔
６，６を形成しかつ移動量表示目盛７を等間隔に
設けてある。他方、取付面Ｂには長孔６の長手方
向と交叉する方向に座金８を摺動可能に装設し、
この座金８に長孔６と同方向に延びる今一つの長
孔９を形成してある。又、取付面Ｂには座金８の
摺動範囲内において長孔９と常時対向し得る大き
さの角形孔１０を形成する。而して、上記取付脚
５はボルト１１，１１をワツシヤ１２，１２、長
孔６，６及び透孔１′，１′に順次挿通した後固定
金具２のねじ孔３，３に螺合することにより集熱
器本体１に固定され、通常はリベツト４の頭部
（指標）と中央の移動量表示目盛７とが合致する
よう固定されている。

上記構成にあつて、集熱器本体１を架台（図示
せず）に取り付けるには、架台寸法を測定し、ど
のように架台が仕上がつているかを知つておく。

この測定によつて得られた結果に応じて取付脚
の集熱器に対する位置調整を目盛７及び指標４を
用いて行つて、測定に基いて取付脚間寸法を調整
する。

つまり例えば正規の取付脚間寸法が例えば150
mmであるにもかかわらず、全ての集熱器の取付脚
間寸法を160mmにしなければならないように架台
が仕上つていれば、１つの集熱器の取付脚間寸法
を160mmに測定によつて調整し、その他の集熱器
は測定によつて調整した集熱器の取付脚の移動量
を指標に対する目盛のずれを見て例えば２目盛で
あればその他の全ての集熱器の取付脚５を２目盛
ずらしてボルト１１，１１及び座金１２，１２を
用いて取付脚５を集熱器１に固定する。

尚、ひとつの集熱器において脚間寸法を測定し
なくても、架台側において正規寸法より５mmずれ
れば脚を１目盛、10mmずれれば２目盛というよう
に正規寸法に対する誤差を標準化しておけば非常
に便利である。このようにして仕上がつた架台上
に予じめ取付脚間寸法を調整した集熱器をのせ、
この状態で座金８を摺動させて長孔９と架台のね
じ孔との位置合わせを行い、次に図示しないボル
トを長孔９及び角形孔１０に挿通した後架台のね
じ孔に螺合することにより取付脚５を架台に固定
し、作業を終了する。

尚、上述実施例において、移動量表示目盛を集
熱器本体に設け、指標を取付脚に設けるようにし
てもよい。又、取付脚５の座金８を省略し、長孔
９を取付面Ｂに直接形成するようにしてもよい。

以上本考案によれば、集熱器本体若しくは取付
脚の何れか一方に取付脚に設けられた長孔の長手
方向に移動量表示目盛を設け、他方に上記目盛と
対応する指標を設けたので、上記長孔を利用して
集熱器に対する取付脚の取付位置を調整する際
に、上記目盛と指標とによつて、取付脚の移動量
を簡単に知ることができる。

従つて、この取付脚を以つて集熱器を架台に取
付ける際に、架台寸法が予じめわかつておれば、
上記指標及び目盛を利用しこの架台寸法に対して
予じめ集熱器に対する取付脚の位置を調整して集
熱器の取り付け作業性を向上させることができ
る。

つまり、架台寸法が基準寸法よりａmmずれてい
れば指標に対して１目盛取付脚をずらすというよ
うにして取付脚の位置を予じめ調整でき、架台に
集熱器をのせてから取付脚の調整を行う場合に比
べて予じめ取付脚の位置を予じめ調整しておくこ
とにより、取付作業性を向上させることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案装置における集熱器本体と取付脚
との関係を示す図、第２図は同装置の分解構成斜
視図である。 １：集熱器本体、２：取付脚、６，９：長孔、
１１：ボルト、Ａ，Ｂ：取付面。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 集熱器本体を複数個の取付脚を介して架台等に
   取付けるものであつて、上記取付脚の集熱器本体
   側取付面及び架台側取付面に、夫々同方向に延び
   る長孔を設け、この各長孔を挿通するボルトによ
   り上記取付脚を集熱器本体及び架台等に固定する
   ものにおいて、 集熱器本体若しくは取付脚の何れか一方に長孔
   の長手方向に移動量表示目盛を設け、他方に上記
   目盛と対応する指標を設けてなる太陽熱集熱器の
   取付装置。