JPS6238119Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案はカートリツジタンクを用いた石油スト
ーブ、石油コンロ等の液体燃料燃焼装置に関する
ものである。

従来例の構成とその問題点 一般に液体燃料燃焼装置は第１図に示すように
本体１の下部に固定タンク２を設けこの固定タン
ク２にカートリツジタンク３より燃料を注油する
ようになつている。そしてその注油口部は第２図
のように構成されている。すなわち第２図におい
て固定タンク２の端部には注油受口４が設けら
れ、この受口口縁に注油口受部５を溶接し、その
注油口受部５に段部５ａを設けてカートリツジタ
ンク３の給油キヤツプ３ａを嵌合した時の気密を
保持するパツキン６が設けてある。このパツキン
６は例えばカートリツジタンク３を長期間嵌合し
たまま放置する等しているとカートリツジタンク
３の給油キヤツプ端縁３a′に附着して外れること
がある。そのため従来は同図に示す如くパツキン
６に引掛部６ａを設けて注油口受部５に設けた透
孔７の縁部に引掛けてあつた。ところがこのよう
なパツキン構成にするとパツキン６が高価格なも
のになるとともに組立に時間がかかる等の問題が
あつた。

考案の目的 本考案は上記従来の問題点に鑑みてなしたもの
で、簡単なパツキン構成でもパツキンの外れがな
いようにしてコストダウンと生産性の向上を一挙
に図ろうとしたものである。

考案の構成 本考案は上記課題を達成するため固定タンクの
注油受口口縁に注油口受部の中心側に向つて屈曲
する突片を設けた。これによつてカートリツジタ
ンクの給油キヤツプに附着して外れようとするパ
ツキンは上記突片に当つてそのまま外れるのを阻
止されるのであり、パツキンは従来のような引掛
部を設けることなく平担なものとすることができ
てコストダウンと生産性の向上が図れるのであ
る。

実施例の説明 以下本考案の一実施例を第３図、第４図を用い
て説明するが、従来例と同一部分には同一番号を
附記して説明は省略し、異なる部分のみ説明す
る。まず第３図において注油受口４の口縁筒部４
ａは注油口受部５の段部５ａに配設したパツキン
６近くまで延長してあり、その数箇所、例えば４
ケ所は第４図の拡大図で明らかなように注油口受
部５の中心側に向けて突片８を切起し形成してあ
る。

上記構成において、例えば第４図の想像線で示
すように給油キヤツプ３ａの下端に附着してパツ
キン６が段部５ａから外れようとしてもパツキン
６は注油受口４の突片８に当つて段部５ａ上に落
下し、注油口受部５より外れるようなことがな
い。したがつてパツキン６は図面で明らかなよう
に引掛部のない平担なものとすることができ、金
型を使用することなく安価に製造することができ
る。またパツキン６の段部５ａへの組込みは注油
口受部５の上方より押し込むだけで完了し、従来
のものに比べて格段にその生産性は向上する。

さらに上記突片８はカートリツジタンク３の給
油キヤツプ差込み時の緩衝材としての役目を果
し、給油キヤツプ３ａと注油口受部５との直接的
な衝突による両者の変形を防止するという利点も
ある。すなわち給油キヤツプ３ａが図面の左右い
ずれか一方に片寄つて嵌挿されようとすると、こ
の給油キヤツプ３ａは突片８に衝突するようにな
り、この突片３ａは切起し形成して弾性力を持た
せてあるから上記衝突力を吸収して給油キヤツプ
３ａあるいは注油口受部５の変形を防止するので
ある。

考案の効果 以上実施例の説明で明らかなように本考案の液
体燃料燃焼装置は注油受口の口縁を切起して突片
を設けているので、新らたに部材を追加する事な
く、簡単な構成でパツキンの抜け止めが出来ると
共に、組立ても簡単に行なえるようになり、生産
性が向上する。しかも本考案の構成によれば給油
キヤツプと注油口受部の直接的な衝突による両者
の変形を防止できるという利点もある。

【図面の簡単な説明】

第１図は液体燃料燃焼装置の一般的なものを示
す説明図、第２図はその注油口部を示す断面図、
第３図は本考案の一実施例を示す断面図、第４図
は同拡大断面図である。 ２……固定タンク、４……注油受口、５……注
油口受部、５ａ……段部、８……突片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 固定タンクに設けた注油受口と、この注油受口
   の口縁に装着した注油口受部とを備え、上記注油
   口受部には段部を設けてパツキンを載置するとと
   もに、注油受口の口縁には注油口受部の中心側に
   向けて屈曲するパツキン抜け止め用の突片を設け
   てなる液体燃料燃焼装置。