JPS6237364Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 従来歩道の一側に設置されていた配電用分岐機
器等を収容する函体は、今般その奥行が40cm以内
に制限され、歩道の有効面積を極力減らさないよ
うにすることとなつた。このため歩道上に設置さ
れる機器の収容函体は極めて薄型のものとなり、
この収容函体を載置する基礎ブロツクも、上部に
載せる機器収容函体の大きさに準じて奥行の狭い
ものとなり、従来の基礎ブロツクと同じような構
造ではケーブルや分岐線を基礎ブロツク内に収容
することが困難となつて来た。

即ち従来の奥行の深い基礎ブロツクに於ては、
ケーブルを引き入れる際に彎曲の度合は一定のア
ール以下に曲げるとことができない条件があつて
も、奥行を深くとつてあるため地下管路から分岐
機器に引き入れる際または分岐機器より分岐線を
引き出す際は、許容彎曲度内に彎曲してある引込
線、引出線を充分収容することが出来るが、機器
収容函体を薄型にすると、従来の基礎ブロツクの
構造では、ケーブルの引き入れおよび分岐線の引
き出しが出来なくなるのである。

この考案は薄型の機器収容函体に対応する基礎
ブロツクに関するものであつて、基礎ブロツクの
積み重ねを強固に一体化すると共に、地中管路よ
りの引込線の引込みを基礎ブロツクの引込線側下
部を開放して行うものである。

この考案の構成は、ほぼ直方形状に二つの底置
ブロツクを同じ深さの地中にケーブル引込方向に
平行に間隔をあけて配置し、数個のコの字状ブロ
ツクを開放部をケーブル引込方向にして積み重ね
た最下部のブロツクの両側片を前記二つの底置ブ
ロツク上に載置し、更に前記コの字型ブロツク上
にコの字型ブロツクより短く且つ上面に凹溝を穿
つた両側片を有する上部コの字型ブロツクを数個
積み重ね、前記各ブロツクを貫通し一端が前記底
置ブロツクに螺着している長ボルトで各ブロツク
を一体に締着し、下部に突起を設けたコの字型チ
ヤンネル金具の突起を上部コの字型ブロツクの凹
溝に嵌めて上部コの字型ブロツク上に固定し、上
部コの字型ブロツクの開放部を塞ぎ且つ両側端部
が前記上部コの字型両側片前端に当接する前当て
ブロツク材を設け、前記前当てブロツク材の両端
を上部コの字型ブロツクの両側片下より突出した
コの字型ブロツクの両側片で支え、前当てブロツ
ク材上にコの字型チヤンネル金具の開放部を塞ぐ
前面チヤンネル金具をコの字型チヤンネル金具の
両側片先端間に嵌入して、四辺形チヤンネルベー
スを形成し、薄型機器を支持する如くしたもので
ある。

この考案の構造を図について説明する。長方形
の台上に外側面が垂直で他の三方面に斜面を設け
る如く隆起した支持面１を有する底置ブロツク２
を同じ深さの地中にケーブル引込方向に平行に間
隔をあけて配置し、数個のコの字型ブロツク３の
両側平行片が底置ブロツク支持面１上に来る如く
開放部をケーブル引込方向にして積み重ね、前記
コの字型ブロツク３とほぼ同型で両側辺の前端が
短かく且つ上面に凹溝５を穿つた上部コの字型ブ
ロツク４をコの字型ブロツク３の上に積み重ね、
底置ブロツク支持面１より下向に埋め込まれたイ
ンサートナツト６にコの字型ブロツク３および上
部コの字型ブロツク４の各両側辺を貫通する長ボ
ルト７を螺着して、底置ブロツク２、コの字型ブ
ロツク３、上部コの字型ブロツク４を一体的にな
る如く締め付け、更に上部コの字型ブロツクより
幾分小型で両側辺下面より外方に突起９を設けた
チヤンネル型部材で形成したコの字型チヤンネル
金具８を設け、コの字型チヤンネル金具８の両側
辺の突起９を上部コの字型ブロツク４の凹溝５に
嵌入して、コの字型チヤンネル金具８を上部コの
字型ブロツク４上に固定して載置し、コの字型ブ
ロツク３より両側辺の短い上部コの字型ブロツク
４の両側片先端に両側を当て且つ最上段のコの字
型ブロツク３の両側辺先端に両側を載置した前当
てブロツク材１０を設けて上部コの字型ブロツク
４の開放部を塞ぎ、コの字型チヤンネル金具８の
両側片の内側先端近くには直角に受板１１を突出
せしめ、コの字型チヤンネル金具８の両側辺の前
記前当てブロツク材１０上に出ている部分間に前
面チヤンネル金具１２を両側を受板１１に当てて
前当てブロツク材１０上に載置してコの字型チヤ
ンネル金具８の開放部を塞ぐようにしたものであ
る。而して機器収容函体１３はコの字型チヤンネ
ル金具８及び前面チヤンネル金具１２で形成する
四辺形チヤンネルベースの上に載置されるように
し、第９図に示すごとく函体１３の底部枠の上か
らボルト１７を貫通させて、コの字型チヤンネル
金具８の上面に設けたインサートナツト１８に、
ボルト１７端を螺着し、函体１３を固定する。

この考案は以上の構造であるから底置ブロツク
２間および各コの字型ブロツク３のケーブル引込
方向が開放されているので、奥行が浅くても、大
きくアールをとつたケーブル１４を引き入れるこ
とが出来る。またケーブル引込方向上部の上部コ
の字型ブロツク４前面の前当てブロツク材１０お
よびコの字型チヤンネル金具８の前面チヤンネル
金具１２はコの字型ブロツク３上に順に積み重ね
かつ夫々のコの字型ブロツク４の前端部にはめ込
み、外部土圧でこれらを押し当てている。また底
置ブロツク２、コの字型ブロツク３、上部コの字
型ブロツク４は長ボルト７に依つて数個所で一体
に締着されているので、極めて堅牢に出来てお
り、配電用分岐機器およびこれを収容する函体１
３の重量に充分耐え得るは勿論、ケーブル１４引
き入れ工事等で衝撃が加わつたりしても充分耐え
られるのである。

また従来の基礎ブロツクは地上に於て組立てて
穴に釣り下げていたが、今回の考案の基礎ブロツ
クは穴の中の現場に於いて組立て取り外しが出来
る効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の歩道に設置されていた配電用分
岐機器等を収容する函体および基礎ブロツクの縦
断面図、第２図はこの考案の薄型機器用函体およ
び基礎ブロツクの縦断面図、第３図はこの考案の
基礎ブロツクの斜視図、第４図はこの考案の底置
ブロツクの斜視図、第５図は同コの字型ブロツク
の斜視図、第６図Ａは同上部コの字型ブロツクの
斜視図、Ｂは同前当てブロツク材の斜視図、第７
図Ａは同コの字型チヤンネル金具の斜視図、Ｂは
同前面チヤンネル金具の斜視図、第８図はこの考
案の前当てブロツク材および前面チヤンネル金具
を除いた正面図。第９図はこの考案のコの字型チ
ヤンネル金具に函体を取り付けた部分の一部断面
正面図である。 図中１……支持面、２……底置ブロツク、３…
…コの字型ブロツク、４……上部コの字型ブロツ
ク、５……凹溝、６……インサートナツト、７…
…長ボルト、８……コの字型チヤンネル金具、９
……突起、１０……前当てブロツク材、１１……
受板、１２……前面チヤンネル金具、１３……函
体、１４……ケーブル、１５……分岐線、１６…
…ボルト孔。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ほぼ直方形状の二つの底置ブロツクを同じ深さ
   の地中にケーブル引込方向に平行に間隔をあけて
   配置し、数個のコの字状ブロツクを開放部をケー
   ブル引込方向にして積み重ねた最下部のブロツク
   の両側片を前記二つの底置ブロツク上に載置し、
   更に前記コの字型ブロツク上にコの字型ブロツク
   より短く且つ上面に凹溝を穿つた両側片を有する
   上部コの字型ブロツクを数個積み重ね、前記各ブ
   ロツクを貫通し一端が前記底置ブロツクに螺着し
   ている長ボルトで各ブロツクを一体に締着し、下
   部に突起を設けたコの字型チヤンネル金具の突起
   を上部コの字型ブロツクの凹溝に嵌めて上部コの
   字型ブロツク上に固定し、上部コの字型ブロツク
   の開放部を塞ぎ且つ両側端部が前記上部コの字型
   両側片前端に当接する前当てブロツク材を設け、
   前記前当てブロツク材の両端を上部コの字型ブロ
   ツクの両側片下より突出したコの字型ブロツクの
   両側片で支え、前当てブロツク材上にコの字型チ
   ヤンネル金具の開放部を塞ぐ前面チヤンネル金具
   をコの字型チヤンネル金具の両側片先端間に嵌入
   して、四辺形チヤンネルベースを形成し、薄型機
   器を支持する如くした薄型機器用基礎ブロツク。