JPS6234616B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6234616B2
JPS6234616B2 JP19888282A JP19888282A JPS6234616B2 JP S6234616 B2 JPS6234616 B2 JP S6234616B2 JP 19888282 A JP19888282 A JP 19888282A JP 19888282 A JP19888282 A JP 19888282A JP S6234616 B2 JPS6234616 B2 JP S6234616B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adhesive
aluminum
vinyl chloride
mol
coating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP19888282A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5993637A (ja
Inventor
Kazuo Taira
Makoto Horiguchi
Hiroshi Matsubayashi
Akihiko Morofuji
Seishichi Kobayashi
Hiroshi Ueno
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Seikan Group Holdings Ltd
Original Assignee
Toyo Seikan Kaisha Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Seikan Kaisha Ltd filed Critical Toyo Seikan Kaisha Ltd
Priority to JP19888282A priority Critical patent/JPS5993637A/ja
Publication of JPS5993637A publication Critical patent/JPS5993637A/ja
Publication of JPS6234616B2 publication Critical patent/JPS6234616B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Details Of Rigid Or Semi-Rigid Containers (AREA)
  • Chemical Treatment Of Metals (AREA)
  • Rigid Containers With Two Or More Constituent Elements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はビン状の金属製容器に関し、より詳細
には、夫々が塗装金属製のカツプ状成形体から成
る上部体と下部体とを、円周端部において接着剤
を介して重ね合せ接合し周状側面継目を形成して
いる金属製容器に関する。 金属素材の絞り加工或いは絞り―しごき加工で
形成されたカツプ状成形体から成る上部体と下部
体とを、円周状の開放端部においてラツプ(重ね
合せ)接合し、周状の側面継目を形成させたビン
状の金属製容器は、所謂罐の形の金属製容器に比
して多くの利点を有している。 従来の包装用金属製容器の内、スリーピース罐
と呼ばれるものでは、側面継目を有する罐胴の天
地に夫々罐蓋を二重巻締して密封部を形成させて
おり、またツーピース罐と呼ばれるものでは、金
属素材の絞り加工或いは絞り―しごき加工で形成
されたカツプ状罐胴の開放端部と罐蓋との間で二
重巻締をして密封部を形成させている。 しかしながら、このような二重巻締構造の金属
製容器では、密封部の耐圧性の点で、また金属素
材の材料節約の点で大きな制約を受ける。即ち、
二重巻締による継目においては、継目に加わる荷
重によつて継目を構成する素材が先に変形し、こ
の変形によつて継目での漏洩や継目の破壊が比較
的小さな荷重で生ずるようになる。これを防止す
るためには素材自体の厚みをかなり大きくとらな
ければならない。また、包装容器においては、経
済性の見地からも、容器軽量化の見地からも、用
いる金属素材を薄肉化することが常に要求されて
いるが、容器胴壁を薄肉化する場合には、二重巻
締工程或いはフランジ加工等の準備工程におい
て、容器軸方向に加わる荷重によつて座屈を生じ
やすいという問題がある。 夫々がカツプ状成形体から成る上部体と下部体
とをその開放端部においてラツプ接合して成るビ
ン状金属製容器は、継目を形成する素材が著しく
薄い場合にも、継目における素材の変形は全く生
ぜず、素材の厚みに無関係な継目の剪断強度迄耐
えることが可能であり、また巻締工程が不要であ
るため、座屈の恐れなしに容器側壁を薄肉化でき
るという利点を有している。 しかしながら、下部体と上部体とをそれらの周
状開放端部において重ね合せ接合して周状の側面
継目を形成する場合には、継目を構成する金属素
材、プライマー塗膜及び接着剤に関して多くの制
約が存在する。 即ち、罐胴のストレートなラツプ接合の場合に
は、この継目の両端部が罐蓋との巻締により機械
的に固定されるが、前述した周状の側面継目の場
合には、全周にわたつて機械的な固定がなく、継
目自体の寸法変形が容易に生じたり、或いは継目
に剪断応力を生じやすい。また温度変化により開
放端部の径が変化しようとするため継目に応力が
生じ易い。更に継目を形成する開放端部が薄肉化
されている場合が多く、外力により継目が容易に
変形する傾向がある。 一般に金属素材を接着剤で接合する際に普通に
用いられている方法は金属素材表面に保護塗膜を
も兼ねた接着プライマーを施こし、この接着プラ
イマーを介してホツトメルト接着剤等の接着剤で
接合を行うことから成る。この場合、接着力の上
で問題となる部分の一つは、金属素材と接着プラ
イマーとの界面であり、例えば塗装アルミ素材を
絞り加工に賦した場合には、絞り比が高くなるに
つれてアルミ素材とプライマー塗膜との密着性が
急激に低下することが認められる。また、アルミ
素材と接着プライマーとの密着性は水浸漬状態で
経時的に低下する傾向があり、特に熱や熱水蒸気
の攻撃を受けた後では密着性の経時低下が急速に
生じるようになる。 また、金属素材と接着剤との間に介在する接着
プライマー兼保護塗膜では、先の応力下あるいは
内容物と接した状態で継目の寸法変化に加えて密
着性乃至は接着性の著しい低下を示す傾向があ
る。しかも、下部体及び上部体は高度の絞り加工
や絞り―しごき加工で形成されることから、接着
用プライマー兼保護層としての塗膜もこれらの成
形加工に耐え、しかも耐腐食性に優れたものでな
ければならない。 一方、接着剤は、金属素材表面の塗膜に対して
強固な接着力を示すものでなければならないだけ
でなく、この接着剤層そのものの機械的強度、寸
法安定性が大であり、更に諸物性が熱的にも経時
的にも安定したものでなければならない。 加えて、このような周状の側面継目を有する金
属製容器においては、加熱殺菌時、保存時或いは
輸送時等において容器に加わる荷重は殆んどの場
合接着剤に対する剪断力として作用する。更に、
継目に存在する接着剤層は容器中の内容物と絶え
ず接触することによる影響も免れない。 従来、金属容器用の接着剤としては、接着作業
性、接着強度等の見地からホツトメルト接着剤が
広く使用されている。高強度用のホツトメルト接
着剤には、大別してポリアミド系の接着剤とコポ
リエステル系の接着剤とがあるが、前者のポリア
ミド系接着剤では、内容液との接触に伴なう吸水
との問題と、この吸水による耐クリープ性等の機
械的性質の低下の問題とがある。また、後者のコ
ポリエステル系接着剤としては、種々の組成のコ
ポリエステル系接着剤が知られているが、これら
は(イ)接着時に融解熱が大きく、また粘度の温度依
存性がゆるやかであるため、接着作業性が悪い、
(ロ)フイルムの形で伸びが過度に大きく、寸法安定
性に乏しく、接合すべき部分に正確な寸法で且つ
歪のない状態で貼付するのが困難である、(ハ)接着
剤層としたとき耐クリープ性、特に高温時(加熱
殺菌時)あるいはビール、炭酸飲料等の持続的内
圧を有する内容品を長期間保存する場合の耐クリ
ープ性が劣り、継目の寸法変化やそれに伴う内圧
の低下そして密封破壊を生じやすい、(ニ)熱接着後
に後結晶化による収縮が生じ易く、これにより継
目の寸法変化や継目内に空隙部、クラツク等を発
生し易い、の何れかの点で何等かの欠点を有して
いる。 従つて本発明の目的は、下部体及び上部体の
各々が塗装アルミカツプ状成形体から成り且つ該
下部体と上部体とはそれらの開放端部同志で接着
剤を介して重ね合せ接合されて周状側面継目を形
成しているアルミ製容器であつて、この継目の接
着性、寸法安定性、密封性及び耐腐食性の顕著に
向上した容器を提供するにある。 すなわち、本発明の周状側面継目を有する金属
製容器では、アルミ素材と接着プライマー塗膜と
の密着性が顕著に改善され、更に継目部が塗装ア
ルミ素材の絞り加工で形成されていながら、この
継目におけるアルミ素材とプライマー塗膜との密
着性が優れたレベルに維持され継目が熱水や熱水
蒸気による攻撃を受けた場合にも、アルミ素材と
プライマー塗膜との密着性の経時低下が抑制され
る。 また、この塗膜を備えた金属素材は、高度の絞
り加工、例えば絞り―再絞り加工等に賦した場合
にも、剥離、クラツク、ピンホール、シワ等の塗
膜欠陥を生じることなく、コポリエステル系接着
剤との接着性乃至経時密着性に優れており、しか
も、塩化ビニル系樹脂を主体とする事で耐水性に
優れ、しかも容器内容物中に含まれる金属腐食性
成分に対しても優れたバリヤー性が維持できる。 更に、上述した欠点が有効に解消されたポリエ
ステル系のホツトメルト接着剤を用いる事によ
り、優れた接着作業性が保障されかつ優れた継目
の耐クリープ性、寸法安定性接合強度が確保され
る。 本発明によれば、下部体及び上部体の各々が塗
装金属カツプ状成形体から成り且つ該下部体と上
部体とはそれらの開放端部同志が接着剤を介して
重ね合せ接合さて周状側面継目を形成している金
属製容器であつて、前記塗装金属カツプ成形体
は、(a)クロム原子としての被覆量が2乃至80mg/
m2で且つ下記式 Ae=IAl OX+IAl ME/Ip (1) 式中、IpはMgKα線を線源とする該アルミ素
材表面のX線光電子分光法において束縛エネルギ
ー134eV付近のリンの2P1/2準位及び2P3/2準位の
光電子スペクトルの積分強度を示し、IAl OXは束
縛エネルギー120eV付近のアルミ酸化物中のアル
ミの2S1/2準位の光電子スペクトルの積分強度を
示し、IAl MEは束縛エネルギー116eV付近の金属
アルミの2S1/2準位の光電子スペクトルの積分強
度を示す、 で定義されるアルミ露出係数(Ae)が0.5以下で
あるリン酸クロム酸表面アルミと、(b)固形分基準
で、(A)重合度800乃至4000の塩化ビニル系樹脂粒
子10乃至80重量%、(B)カルボキシル基及び/又は
水酸基も5乃至500ミリモル/100g重合体の濃度
で含有する溶剤可溶型の塩化ビニル―酢酸ビニル
―カルボキシル基又は水酸基含有ビニル単位の共
重合体10乃至80重量%及び(C)カルボキシル基及
び/又は水酸基に対して反応性を有する溶剤可溶
型の熱硬化性樹脂2乃至30重量%を有するプライ
マー塗膜とから成り、前記接着剤は、70乃至97モ
ル%のテレフタル酸成分及び他の2塩基酸成分か
らなる二塩基酸成分と、70乃至97モル%の1,4
―ブタンジオール成分、3乃至30モル%のジエチ
レングリコール成分及び0乃至20モル%の炭素数
2乃至5の他の多価アルコール成分から成る多価
アルコール成分とのコポリエステルであつて、該
コポリエステルは、フエノール:テトラクロルエ
タン=60:40の重量比の溶媒中0.25g/100mlの濃
度で且つ30℃の温度で測定して0.6dl/g以上の
還元粘度と、31℃以上のガラス転移温度と、15乃
至40%結晶化度とを有する接着剤であることを特
徴とする金属製容器が提供される。 本発明を以下に詳細に説明する。 周状の側面接着継目を有する金属製容器の一例
を示す第1乃至3図においてこのビン状金属製容
器は、例えば塗装金属製の無継目カツプ状成形体
から成る下部体1と、塗装金属製の無継目カツプ
状成形体から成る上部体2とから成つており、こ
れらのカツプ状成形体は、開放端部3と開放端部
4とが重ね合せ接合されて、周状の側面継目5を
形成することにより容器の形に一体化されてい
る。 この具体例において、下部体1は塗装金属素材
の絞り加工で形成された側壁部6と底部7とから
成るカツプであり、上部体2も塗装金属素材の絞
り成形で形成された側壁部8と上壁9とから成る
カツプである。下部体1の側壁6と上部体2の側
壁8とはほぼ同じ径を有しており、この具体例で
は、それらの高さもほぼ同じであつて、継目5は
容器のほぼ中間の高さに位置している。また上部
体2の上壁9は上に凸のテーパー面をなしてお
り、その中央には内容物の充填用乃至は取出し用
の注ぎ口10が形成されている。かくして、上部
体2は所謂ビンの肩、首及び胴の半分の形で下部
体上に接合されていることが明らかであろう。 第1図に示す具体例では、下部体1の開放端部
3はそれに近接した部分でのネツクイン加工によ
り、それ以外の胴壁部に比して小径となるように
絞られており、より大径の上部体開放端部4内に
嵌挿される。第3図に拡大して示す通り、下部体
及び上部体を構成する塗装金属素材は、表面処理
アルミニウムの金属基質11とその表面に施され
た接着プライマー兼保護層としての塗膜12a,
12bとから成つている。下部体開放端部3の外
面と上部体開放端部4の内面との間には接着剤層
13が設けられ、下部体と上部体との接合、固着
が行われている。接着剤13の一部は継目5から
はみ出して、継目の内側に位置する金属素材切断
端縁14に対する被覆層15を形成していること
が耐腐食性の点で望ましい。 本発明の金属製容器では、表面処理アルミ素材
として、クロム原子としての被覆量(C)が2乃至80
mg/m2、特に4乃至60mg/m2であり且つ前記式(1)
で定義されるアルミ露出係数(Ae)が0.5以下、
特に0.4以下であるリン酸クロム酸処理アルミ素
材を使用する。 本明細書において、クロム原子としての被覆量
(C)とは、試験片の表面クロム量を通常の螢光X線
装置を用い、検量線法により求めた値を言う。一
方、アルミ露出係数(Ae)とは、試験片の最外
表面(測定面径2mm以上)を、MgKα線を線源
とするX線光電子分光法に付し、束縛エネルギー
110eV乃至140eV付近の光電子スペクトルを測定
し、この光電子スペクトルから、Ip、IAl OX、I
Al MEを求め、これらを前記式(1)に導入することに
より求められる。このアルミ露出係数(Ae)と
は、前記式(1)の分母が表面のリンに関連してお
り、一方分子が表面のアルミに関連していること
からも明らかな通り、素材表面に表面処理欠陥が
あり、アルミ露出面が多ければ多い程大きくな
り、表面処理膜による被覆の程度が完全になれば
なる程小さくなる数である。 クロム被覆量が2乃至80mg/m2の比較的小さい
範囲にありながら、しかもアルミ露出係数
(Ae)が0.5以下のオーダーにあるリン酸クロム
酸処理アルミ素材を用いることにより、極めて多
くの利点が達成される。即ち、この表面処理アル
ミ素材は、接着プライマーの塗膜に対して優れた
密着性を示し、更にこの塗装表面処理アルミ素材
が絞り加工等の苛酷な加工を受けた場合にも、接
着強度の低下が少ない上に、接着強度の経時劣化
傾向も少なく、しかも耐腐食性に優れた継目の形
成が可能となる。 リン酸クロム酸被膜は、未処理のアルミ素材表
面に比して、プライマー塗膜との間により強固
で、より耐水性のある結合を形成すると考えられ
るが、このリン酸クロム酸皮膜は、未処理のアル
ミ素材表面に比して固く、脆い性質を有する。こ
のリン酸クロム酸皮膜は、一般に厚さが百乃至数
百Åの極めて薄いものであり、皮膜の欠陥による
アルミの露出面が存在する。この処理が施されて
いないアルミが露出した部分では、プライマー塗
膜との間の密着性が低く、且つ密着性の経時劣化
傾向も大である。このアルミ露出面を少なくする
ために、リン酸クロム酸被膜の量を増大させるこ
とが当然考えられるが、この被膜量が増大する
と、この被膜自体の凝集強度が低いこともあつ
て、接着強度が低下し、また継目を構成する部分
が絞り加工を受けている場合は、この皮膜に割れ
等を生じて、塗料密着性が低下するようになる。 一般に、アルミの表面処理は、アルミ素材の表
面を脱脂し、洗滌した後、無水クロム酸、リン酸
イオン、フツ素アニオン等を含む処理液中に浸漬
するか、或いは表面に該処理液をスプレイするこ
とにより行われており、フツ素アニオンにより活
性化されたアルミ表面に、クロム及びリンを含む
皮膜が析出する。 本発明者等の研究によると、このアルミ表面に
は、後述する酸化膜の存在乃至は形成による影響
や粒界による影響があつて、表面の活性度には不
均一があるので、処理被膜も不均一なものとなる
が、アルミ素材の表面処理に際して、これらの影
響を防止することによつて、厚みが小さいが、付
着が一様でしかもアルミ露出面の著しく小さなリ
ン酸クロム酸処理膜をアルミ上に形成し、この表
面処理アルミを接着缶の製造に用いることによ
り、前述した問題を解決したものである。 この点について詳述すると、アルミ表面には酸
化膜が常に存在し、通常の脱脂剤ではこれを均一
に取除くことは難しい。そこで、フツ酸、硫酸、
水酸化ナトリウム等を含むエツチング・タイプの
脱脂剤が考えられ、広く使用されている。このよ
うなものを使用すれば、酸化膜の除去を或る程度
均一に行うことはできるが、脱脂後、処理を行う
迄の間、即ち水洗及び搬送行程の間に再びアルミ
表面に酸化膜が形成されるという問題がある。ア
ルミ表面の酸化膜の厚い部分は、表面処理中にフ
ツ素イオンによる攻撃を受け難く、従つて皮膜の
形成も行われにくい。また、アルミの表面処理に
は、粒界の影響があり、粒界は特に活性であるの
で、リン酸クロム皮膜は粒界に沿つて多く成長す
るという傾向がある。 本発明に用いる、クロム原子被覆量が2乃至80
mg/m2でしかもアルミ露出係数が0.5以下のリン
酸クロム酸表面処理アルミは、酸化膜が可及的に
少なくなるように、或いは粒界と粒内とでの活性
度にあまり違いがないような状態を保ちながら、
リン酸クロム酸処理を行なうことにより製造され
る。 本発明において、表面処理に賦するアルミ素材
としてはJIS H4000に規定されている純アルミの
他に、JIS H4160に規定されているアルミ合金、
特にマグネシウム、マンガン等の少なくとも1種
を含有するアルミ合金を用い得る。このアルミ素
材は、加工前の板の状態で表面処理に賦すること
もできるし、絞り加工後、絞りしごき加工後の無
継目カツプ(缶)の形で表面処理を施してもよ
い。処理は、前述した組成を有するものが使用さ
れ、リン酸イオンは、所謂遊離のオルトリン酸の
形で用いてもよいし、リン酸ナトリウム、リン酸
カリウム等の水溶性の形で用いてもよい。同様に
フツ素イオンも、フツ酸の形で用いてもよいし、
フツ化ソーダ等のフツ化物の形で用いてもよい。 本発明に用いる表面処理アルミは、2乃至80
mg/m2のクロム原子被覆量を有することが重要で
あることは既に指摘したが、このクロム原子被覆
量が2mg/m2よりも小さいと、如何に酸化膜形成
防止に考慮を払つたとしても、アルミ露出面を本
発明で規定したレベルに抑制することが技術的に
難となり、また、この被覆量が80mg/m2を越える
と、絞り加工、ネツクイン加工等の容器の製造の
ための加工に際して、表面処理被膜にクラツク等
の欠陥が入り、継目の接着強度が低下する傾向が
ある。本発明で規定したアルミ露出係数(Ae)
は、絞り成形された継目の経時接着強度に関して
極めてクリテカルであり、この係数が0.5よりも
大きいものでは、室温一年間の経時で接着強度が
殆んどゼロ、即ち0.2Kg/5mm以下に低下するの
に対して、この係数が0.5以下のものでは同じ条
件で1.5Kg/5mm以上の接着強度が維持される。 本発明は、塗膜12a,12bとして、下記の
組成、即ち固形分基準で、(A)重合度800乃至4000
の塩化ビニル系樹脂粒子10乃至80重量%、(B)カル
ボキシル基及び/又は水酸基を5乃至500ミリモ
ル/100g重合体の濃度で含有する溶剤可溶型の
塩化ビニル―酢酸ビニル―カルボキシル基又は水
酸基含有ビニル単位の共重合体10乃至80重量%及
び(C)カルボキシ基及び/又は水酸基に対して反応
性を有する溶剤可溶型の熱硬化性樹脂2乃至30重
量%を含有するプライマー兼金属保護塗膜から成
る点に特徴を有するものである。 上述した特定組成の塩化ビニル系樹脂塗膜は、
金属基質との密着性を、通常の接着条件下は勿論
のこと、腐食性内容物を充填し、或いは更に加熱
殺菌を行つた後にも十分に高め、しかも塗膜の加
工性や保護塗膜としての耐腐食性の点で顕著な利
点をもたらす。後に詳述する如く、この組成物は
金属基質との密着性と機械的性質と加工性とに優
れた塗膜を与え、この塗膜を備えた金属素材は、
高度の絞り加工、例えば絞り―再絞り加工等に賦
した場合にも、剥離、クラツク、ピンホール、シ
ワ等の塗膜欠陥を生じることがなく、コポリエス
テル系接着剤との接着性乃至経時密着性に優れて
おり、しかも、耐水性に優れ、容器内容物中に含
まれる金属腐食性成分に対しても優れたバリヤー
性を示す。 ここで、塩化ビニル系樹脂粒子(A)は、塗膜中の
塩化ビニル単位の量乃至は濃度を高め、これによ
り、塗膜の腐食性成分のバリヤー性を高めるよう
に作用する。また、塩化ビニル系樹脂粒子(A)は、
この粒子を含まない塗料に比して、塗膜の加工性
を顕著に高め、前述した塗膜欠点を生ずることな
しに、塗装金属板の絞り加工や深絞り加工等を可
能にする。更に、この塩化ビニル系樹脂粒子は、
塗装作業性を改善し、金属素材への厚塗りを可能
にするという利点を与える。 また、塩化ビニル系樹脂粒子(A)は、塗膜中の塩
化ビニル単位の量乃至は濃度を高め、これにより
コポリエステル系接着剤との接着性を高める。 これは、塩化ビニル系樹脂塗膜とコポリエステ
ル系接着剤とは加熱により強固な接着結合を生じ
るという現象を利用するものである。即ち、本発
明者等の研究によると、塩化ビニル系樹脂塗膜に
コポリエステル系接着剤を熱着させると、両者の
接着界面において両樹脂の混じり合いが極めて良
好に行われており、これが強固な接着が可能とな
る原因と考えられる。これら両樹脂の化学構造が
全く異なるにもかかわらず、熱融着条件下で両樹
脂の混じり合いが良好に行われるのは、両樹脂の
溶解度指数がかなり接近しているという事実と関
連するものと認められる。 溶解度指数(Solubility Parameter、Sp値)と
は、例えばJ.BRANDRUPら編“Polymer
Handbook”第4章(Johm Wiley & Soons、
Inc発行、1967年)に定義されているように、凝
集エネルギー密度(cal/c.c.)の1/2乗値として定
義される。この溶解度指数は、熱可塑性樹脂の水
素結合の強さとも密接に関連しており、水酸基、
アミド基、エステル基、ニトリル基或いは塩素原
子等の極性基を重合体主鎖または側鎖に含有す熱
可塑性重合体は、これらの極性基の含有量や分布
状態にも関連して、一般に9以上の高い溶解度指
数を示す。 下記第A表は、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレートの
Sp値を示す。 第 A 表 樹 脂 Sp値〔(Cal/c.c.)1/2 ポリ塩化ビニル 9.53 ポリエチレンテレフタレート 10.7 ポリブチレンテレフタレート 9.8 共重合体の溶解度指数(Sp値)は共重合体を
構成する各単量体のホモ重合体のSp値から算術
平均値として近似的に求めることもできる。例え
ば、ポリブチレン/エチレン・テレフタレートの
Sp値は下記式 Sp=Bsp・BM+Esp・EM ……(1) 式中、Bspはポリブチレンテレフタレートの
Sp値であり、BMはコポリエステル中のブチレン
テレフタレート単位のモル分率であり、Espはポ
リエチレンテレフタレートのSp値であり、EM
コポリエステル中のエチレンテレフタレート単位
のモル分率である。 によつて近似的に求めることができる。これは共
重合タイプの塩化ビニル系樹脂についても同様で
ある。更に、ポリマーブレンドについても同様で
ある。 この塩化ビニル系樹脂粒子(A)を10乃至80重量
%、特に20乃至60重量%の量で含有することも重
要であり、この量が上記範囲よりも少ないときに
は、前述した利点は達成されず、一方上記範囲よ
りも多いときには、金属基質への密着性、塗膜の
加工性等が上記範囲内にある場合よりも低下す
る。また、塩化ビニル系樹脂粒子(A)の重合度は、
800乃至4000、特に900乃至3000の範囲にあること
も加工性の点で重要であり、この分子量が上記範
囲外では塗膜の加工性や機械的性質が低下する。 用いる塩化ビニル系樹脂粒子(A)は、塩化ビニル
単独或いは塩化ビニルと他のビニル単量体、例え
ばブタジエン、スチレン、酢酸ビニル等の共単量
体の少量との組合せを、乳化重合或いは懸濁重合
させることにより製造され、その粒径は一般に、
0.01乃至10ミクロン、特に0.02乃至5ミクロンの
範囲にある。 次に、本発明の塗料中に含有される溶剤可溶型
塩化ビニル―酢酸ビニル―カルボキシル基又は水
酸基含有ビニル単位の共重合体(B)は、カルボキシ
ル基や水酸基の極性基を含有することに関連し
て、金属基質との密着性を顕著に高めるように作
用し、且つ塩化ビニル単位を含有することに関連
して、コポリエステル接着剤との熱接着性をも補
助するように作用する。また、この共重合体(B)
は、酢酸ビニル単位を含有することに関連して、
塗膜に優れた加工性を与え、更に塗膜全体に可塑
的性質を与える。更に、この溶剤可溶型共重合体
(B)は、塗料の形で塩化ビニル系樹脂粒子(A)の分散
を安定化し、一方焼付けた塗膜の形では、各成分
を一体化且つ均質化させるように作用する。 この溶剤可溶型共重合体(B)も、塗料固形分とし
て10乃至80重量%、特に10乃至60重量%の量で存
在することも重要であり、この量が上記範囲より
も少ないときには、前述した利点は達成されず、
一方上記範囲よりも多いときには、塗膜の加工性
や耐クリープ性等の機械的性質が低下するように
なる。 この溶剤可溶型共重合体(B)は、カルボキシル基
及び/又は水酸基を5乃至500ミリモル/100g樹
脂、特に好適には10乃至300ミリモル/100g樹脂
の濃度で含有することも重要であり、この濃度が
5m―mol/100g樹脂よりも低い場合には、金属
基体―塗膜間で剥離を生じる傾向があり、一方こ
の濃度が500m/mol/100g樹脂よりも高いと塗
膜の耐水性が低下し、耐腐食性も失われるように
なる。 共重合体(B)中の塩化ビニル単位は、共重合体当
り50乃至95重量%で、また酢酸ビニル単位は2乃
至40重量%の量で存在することが望ましい。この
共重合体(B)は、一般に80乃至1500の重合度を有
し、しかも塩化ビニル系樹脂粒子(A)よりも小さい
分子量を有することが望ましい。 カルボキシル基を与えるエチレン系不飽和単量
体の適当な例は、アクリル酸、メタクリル酸、フ
マル酸、無水マレイン酸、クロトン酸、イタコン
酸、シトラコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸等
であり、水酸基を与える単量体の適当な例は、ビ
ニルアルコール(即ち酢酸ビニルケン化物)、ヒ
ドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチル
メタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、ヒドロキシプロピルメタクリレート等であ
る。 塩化ビニル系樹脂の適当な例は、塩化ビニル―
酢酸ビニル共重合体部分ケン化物、塩化ビニル―
酢酸ビニル―アクリル酸共重合体、塩化ビニル―
酢酸ビニル共重合体部分ケン化・部分ブチラール
化物、塩化ビニル―酢酸ビニル―メタクリル酸共
重合体、塩化ビニル―酢酸ビニル―無水マレイン
酸共重合体、塩化ビニル―酢酸ビニル―ヒドロキ
シエチルアクリレート共重合体、塩化ビニル―酢
酸ビニル―ヒドロキシエチルメタクリレート共重
合体、塩化ビニル―酢酸ビニル―アクリル酸共重
合体部分ケン化物等である。 更に、本発明の塗料中に含有される溶剤可溶型
の熱硬化性樹脂(C)は、カルボキシル基や水酸基に
対して反応性を有することから、形成される塗膜
に硬化性を賦与し、且つ金属基質との密着性を一
層向上させる補助作用を行う。 また、この熱硬化性樹脂(C)の一成分として、エ
ポキシ基含有樹脂を用いることにより、塩化ビニ
ル系樹脂粒子(A)及び塩化ビニル共重合体(B)の熱安
定性を顕著に向上させる。従来、塩化ビニル系樹
脂に対する熱安定剤としては種々のものが知られ
ているが、これらの熱安定剤は、塗膜の表面や金
属素材との界面にブリードアウトし、密着力や接
着力を損ない、内容物中に移行して衛生的特性を
損う傾向がある。これに対してエポキシ基含有熱
硬化樹脂を用いることにより、これらは他の樹脂
に結合し、更には網状化した状態で熱安定化が生
じるので、前述した欠点が有効に解消される。 この熱硬化性樹脂(C)としては、エポキシ樹脂、
レゾール型及び/又はノボラツク型のフエノー
ル・ホルムアルデヒド樹脂、尿素―ホルムアルデ
ヒド樹脂、メラミン・ホルムアルデヒド樹脂、ア
ルキド樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、
ポリウレタン樹脂、キシレン樹脂、エポキシエス
テル樹脂、ブチラール樹脂等の1種又は2種以上
の組合せが用いられる。 好適なエポキシ樹脂は、ビスフエノールAとエ
ピハロヒドリンとから誘導されるエポキシ樹脂で
あり、分子量が350乃至4000、特に300乃至1500
で、エポキシ当量が180乃至3500、特に200乃至
1500のものである。エポキシ樹脂とフエノール樹
脂またはアミノ樹脂とを、95:5乃至20:80の重
量比で用いることが本発明の目的に好適である。
これらの熱硬化性樹脂は、更に乾性油、半乾性
油、ロジン、ロジンエステル等で変性して用いる
こともできる。 また、熱硬化性樹脂(C)を、塗料固形分当り2乃
至30重量%、特に5乃至20重量%の量で用いるこ
とも重要であり、上記範囲よりも少ない場合に
は、硬化性、密着性、熱安定性の点で満足すべき
結果が得られず、一方上記範囲よりも多いと、塩
化ビニル系塗料としての優れた利点が失われるこ
とになる。 本発明に使用する塗料は、前記共重合体(B)及び
熱硬化性樹脂(C)は分散媒としての連続相中に、前
記塩化ビニル系樹脂粒子(A)は該連続相中に分散し
た分散質の形で存在する。この特徴の故に、この
塗料は高固形分濃度で塗装が可能で、しかも厚塗
りも可能である。 また、この塗料は、前記成分(B)及び成分(C)を、
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;
アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶媒;
エタノール、プロパノール、ブタノール等のアル
コール系溶媒;エチルセロソルブ、ブチルセロソ
ルブ等のセロソルブ系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブ
チル等のエステル系溶媒等の1種又は2種以上に
溶解させ、この溶液中に塩化ビニル系樹脂(A)を分
散させることにより製造される。 この塗料は、固形分濃度が10乃至70重量%の範
囲内で、塗装に適した粘度で金属素材への塗布に
用いられる。塗装は、ローラ塗布、ブラシ塗布、
ドクターコータ、スプレー塗布、静電塗装、浸漬
塗布等の任意の手段で行うことができる。金属素
材への塗工量は、乾燥基準で0.5乃至30g/m2、特
に1乃至20g/m2の範囲とすることが、本発明の
目的に好都合である。塗装後の金属素材は、熱風
炉、赤外線加熱炉等において、150乃至350℃で5
秒乃至30分間焼付けて所望の塗膜とする。 形成される焼付塗膜は、全体としてほぼ均質で
一体化された緻密な塗膜である。この塗膜は、40
℃以上、特に60℃以上のガラス転移温度(Tg)
を有することが望ましい。 この点に関して、本発明の塩化ビニル系樹脂塗
膜は、可塑剤を全く含有しないか、或いは含有す
るとしても、ガラス転移温度が40℃よりも低くな
らない範囲の比較的少量で含有すべきである。ま
た、塩化ビニル系樹脂中に組込まれた酢酸ビニル
単位もガラス転移温度を低下させる傾向があるの
で、ガラス転移温度が上記範囲内となる範囲で酢
酸ビニル単位を組込むべきである。 この塩化ビニル系樹脂には、それ自体公知の配
合剤を配合し得る。例えば、ジオクチルフタレー
ト、エポキシ化大豆油等の可塑剤は上記制限内で
使用でき、またステアリン酸カルシウム、ステア
リン酸亜鉛、有機錫化合物、有機リン酸エステル
等の熱安定剤や、ミクロクリスタリンワツクス、
高級脂肪酸アミド等の滑剤や、炭酸カルシウム、
焼成クレイ等の充填剤や酸化チタン、アルミニウ
ム粉等の顔料をそれ自体公知の処方で配合し得
る。 本発明は接着剤13の組成として、70乃至97モ
ル%、特に80乃至95モル%のテレフタル酸成分と
他の二塩基酸成分とから成る二塩基酸成分と、70
乃至97モル%、特に80乃至95モル%の1,4―ブ
タンジオール成分、3乃至30モル%、特に5乃至
20モル%のジエチレングリコール成分及び0乃至
20モル%の炭素数2乃至5の他の多価アルコール
成分から成る多価アルコール成分とのコポリエス
テルを用いることが顕著な特徴である。 従来、種々のポリエステルの内でも、ポリブチ
レンテレフタレートは、金属基体やその上の接着
プライマー塗膜に対して最も接着性、密着性に優
れていることが知られている。しかしながら、ポ
リブチレンテレフタレートは、かなり高い結晶化
度を有することに関連して、その融点が高く、ま
た結晶融解熱量も大きいことから、接着すべき組
立体を高温でしかも長時間加熱せねばならず、そ
のため接着作業性が悪いという問題がある。この
ポリブチレンテレフタレートの融点を低下させ且
つその融解熱量を小さくするために、このポリエ
ステルに、他の二塩基酸成分及び/又は多価アル
コール成分を組込んで共重合ポリエステルとする
ことが行われているが、この場合には、溶融粘度
の温度依存性がポリブチレンテレフタレートのそ
れに比してかなりなだらかとなり、接着すべき界
面を十分に濡らすために、結局高温に加熱しなけ
ればならないという問題に遭遇する。かくして、
融点を低くし、融解熱量を減少させるという要求
と溶融粘度の温度依存性をシヤープにして接着界
面の濡れを良くするという要求とを同時に満足さ
せることは非常に因難であつた。 本発明に用いるコポリエステルにおいて、二塩
基酸成分の内テレフタル酸成分は、コポリエステ
ルの機械的強度、剛性、寸法安定性、耐クリープ
性、耐熱性に関連しており、一方の他の二塩基酸
成分はコポリエステルの結晶化度を前述した一定
の範囲とする上で重要である。即ち、二塩基酸成
分中のテレフタル酸成分の含有量が70モル%より
も少ないときには、接着剤層の強度、耐クリープ
性、耐熱性やフイルムとしたときの剛性、寸法安
定性等が本発明の場合よりも劣つたものとなり易
い。また、テレフタル酸成分の比率が97モル%を
越えると、接着剤層の結晶化度を本発明で規定し
た範囲に制御することが困難となると共に、金属
素材、特に塗装金属素材への熱接着性(接着強
度)も低下するようになる。 本発明に用いるコポリエステルは、アルコール
成分として、70乃至97モル%の1,4―ブタンジ
オール成分と、3乃至30モル%のジエチレングリ
コール成分とを含有するが、これらのアルコール
成分は、ホツトメルト接着剤の溶融―冷却時にお
け結晶化速度を早め、継目中の接着剤の後結晶化
による収縮を防止するという効果をもたらす。即
ち、エチレングリコール成分を多量に含むコポリ
エステルでは重合体鎖中のエステル単位が接近し
すぎているため、溶融―冷却時に急速に分子の結
晶への配置替え、即ち結晶化することが困難であ
り、経時的に後結晶化を生じて、収縮による接着
力の低下、継目の寸法変化や漏洩等を生じる。
1,4―ブタンジオールとジエチレングリコール
との組合せから成るアルコール成分では、重合体
鎖中のエステル単位間の間隙がかなり長くなり、
急速な結晶化がもたらされるものと認められる。
1,4―ブタンジオールを主体とするコポリエス
テルは、結晶化速度が速いという特徴をもたらす
ものであるが、これにジエチレングリコールを組
合せることにより、結晶化速度の一層の増大がも
たらされる。また、1,4―ブタンジオールは、
コポリエステルの可撓性を増大させると共に、接
着温度を低下させ、更にフイルムとしての寸法安
定性を増大させる面からも好ましいアルコール成
分であり、一方ジエチレングリコールはコポリエ
ステルの結晶化度を本発明で規定した範囲に調節
し、更に溶融粘度の温度依存性を比較的シヤープ
にするという見地からも好ましいアルコール成分
である。 本発明に使用する接着剤においては、種々のエ
ーテルポリオールの内でもジエチレングリコール
を用いることも重要であり、トリエチレングリコ
ール或いはこれよりも分子量の大きいポリエチレ
ングリコールを用いるときには、コポリエステル
が過度に柔かくなり、フイルムとしての寸法安定
性が低下し、また接着剤としての耐熱性、耐クリ
ープ性、機械的性質等が本発明の場合に比して劣
るようになる。また、コポリエステルの結晶化度
も小さくなり、溶融粘度の温度依存性もゆるやか
になる傾向がある。更にエーテル濃度の増大によ
り耐熱水性も低下するようになる。 このコポリエステル中の1,4―ブタンジオー
ル成分の量が本発明の範囲よりも低く、ジエチレ
ングリコール成分の量が本発明の範囲よりも多い
場合には、コポリエステルは柔軟となる傾向があ
り、フイルムの寸法安定性も悪いものとなり易
い。 コポリエステル中のアルコール成分は上述した
1,4―ブタンジオールと、ジエチレングリコー
ルとのみから成つていてもよいし、また全アルコ
ール成分の20モル%を越えないという条件下に、
炭素数2乃至5の他の多価アルコール成分を含有
していてもよい。このような多価アルコール成分
としては、エチレングリコール、プロピレングリ
コール、ネオペンチルグリコール、グリセロール
等を単独或いは2種以上の組合せで使用し得る。 尚、テレフタル酸以外の二塩基酸成分として
は、イソフタル酸、シクロヘキサンジカルボン
酸、アジピン酸、セバチン酸、コハク酸、ドデカ
ンジカルボン酸、アゼライン酸等を単独或いは2
種以上の組合せで使用される。 本発明に用いるコポリエステルは、上述した二
塩基酸成分とアルコール成分との組合せを使用
し、それ自体公知の条件下で重縮合を行わせるこ
とにより製造される。 このコポリエステルは、その機械的特性の点か
ら、フエノール:テトラクロルエタン=60:40の
重量比の溶媒中、0.25g/100mlの濃度で且つ30℃
の温度で測定して、0.6dl/g以上の還元粘度
(inherent viscosity)を有するべきである。ま
た、耐クリープ性、フイルムの寸法安定性の点か
らは、31℃以上のガラス転移温度(Tg)を有す
るべきである。また、機械的性質と熱接着作業性
の点では、密度法で測定して15乃至40%の結晶化
度を有するべきである。 上述したコポリエステルは単独でも、或いは2
種以上のブレンド物でも使用し得る他、他の熱可
塑性樹脂、例えばポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレン―プロピレン共重合体、エチレン―
ブテン―1共重合体、イオン架橋オレフイン共重
合体(アイオノマー)、エチレン―酢酸ビニル共
重合体、エチレン―アクリル酸共重合体、酸変性
ポリエチレン、酸変性ポリプロピレン等のオレフ
イン系樹脂等のブレンド物の形でも使用し得る。
勿論、これらのオレフイン系樹脂は接着剤全体の
50重量%を越えない範囲、特に30重量%以下の量
で使用される。 無継目カツプを得るために、上述した塗装乃至
は未塗装の金属素材を円板等の形状に打抜き、絞
りポンチと絞りダイスとの間で、1段或いは多段
の絞り加工に付し、所望により絞りカツプをしご
きポンチとしごきダイスとの間で多段のしごき加
工に賦す。これらの絞り加工やしごき加工の操作
や条件は、それ自体公知のものであり、それ自体
公知の条件で行うことができる。 加工に付する塗装金属素材の素板厚は、容器の
最終寸法や素材の種類によつても相違するが、一
般に0.1乃至0.5mm、特に0.2乃至0.35mmの範囲にあ
るのが望ましく、一方しごき加工を行う場合には
その側壁部の厚みは0.05乃至0.20mm、特に0.06乃
至0.17mmとなるようにするのがよい。 この場合、塗装金属素材に絞り成形、或いは絞
り―再絞り(深絞り)成形を行つて、カツプ状成
形体を製造することが望ましいが、未塗装の金属
素材に絞り―しごき加工を行つてカツプ状成形体
を製造し、このカツプ状成形体に前記塩化ビニル
系樹脂塗料を塗装することも勿論可能である。 本発明において、接着剤は、カツプの接合すべ
き開放端縁部に、カツプ相互の嵌合に先立つて施
こす。この接着剤層は、樹脂層の厚みが10乃至
200μm、特に20乃至150μmとなるように施こす
のがよく、且つ重ね合せ接合部の巾、即ちラツプ
巾が1乃至30mm、特に2乃至20mmとなるように施
すのがよい。 接着剤樹脂は、種々の形態、例えばフイルム、
粉体、スラリー、溶液、プラスチゾル乃至はエマ
ルジヨンの形で所望とするカツプの部分に施こす
ことができ、特に上記接着剤は、取扱い及び塗布
操作が容易で、乾燥等の操作が容易なフイルムの
形で施用できることも有利な点である。 接着剤の施用は、接着剤の形態に応じて、ラミ
ネート、押出(エクストルード)、静電粉体塗
装、電着塗装、スプレーコート、ノズル吐出、テ
イツプコート、ロールコート、ブラツシング(刷
毛塗り)等の塗布方式を採用できる。 金属素材の接合すべき部分に前記塗料が施され
ているので、この塗料は接着剤に対してプライマ
ーとして作用し、望ましい接着性が得られる。 カツプの円周状開放端部を重ね合せ接合する場
合には、継目の内側に必然的に金属素材のカツト
エツジが露出する。このカツトエツジを、カツプ
の嵌合に先立つて、接着剤テープで包み込む或い
は接着剤の粉末、スラリー、溶液をこのカツトエ
ツジに施こして、カツトエツジの保護を行うこと
もできる。 接着剤は、継目の内側或いは外側となるカツプ
開放端縁部の外面或いは内面に施こすことがで
き、また両面に施こすこともできる。 接着剤を施したカツプに他方のカツプを嵌合さ
せ、次いで重ね合せ部に存在する接着剤を溶融さ
せ、必要により継目を冷却して継目を形成させ
る。重ね合せ部の加熱は、高周波誘導加熱、赤外
線加熱、熱風加熱、加熱体からの伝熱加熱等によ
ることができ、また継目の冷却は放冷、空冷、水
冷等の任意の操作によることができる。 この際、継目の外方となる開放端部と継目の内
方となる開放端部との間で接着剤層が圧接挟持さ
れる状態で接着剤の溶融を行うことが、気密性及
び接着力に優れた継目を形成させる上で有利であ
り、一般に、周状の重ね合せ接合を形成する両開
放端部の内、内側に位置するものの外径をDI
外側に位置するものの内径をDO、両者の間に介
在させる接着剤層の厚みをdAとしたとき、下記
不等式 DO−DI<2dA が成立するようにこれらの諸寸法を選び且つ接着
後の接着剤の厚みが10乃至150μm特に10乃至100
μmとなるようにするのが望ましい。 上述した金属製容器は、炭酸飲料、ビール、発
泡酒等の自生圧力を有する内容物に対する容器と
して、また窒素ガス、液体窒素等を内容物と共に
充填する内圧容器等として特に有用である。 本発明を次の例で説明する。 〔アルミ板材の表面処理〕 以下の実施例に使用する板厚0.23mmのアルミ板
(3004、H19)は以下に述べる方法に従つて表面
処理を施した。すなわち、常法により脱脂、洗浄
した後、浴温50℃、組成CrO3―2g/、H3PO4
―4g/、NaF・HF―1g/の希薄水溶液から
成るA浴中で機械的研摩を行いつつ第一の表面処
理を行い、次いで水洗せずに直ちに浴温50℃、組
成CrO3―15g/、H3PO4―60g/、NaF・HF
―10g/の水溶液から成るB浴中に一定時間浸
漬して第二の表面処理を行い水洗後乾燥した。表
1には、A、B浴それぞれでの処理時間と、その
ようにして得られるアルミ板の表面処理量(C)及び
アルミ露出係数(Ae)を示した。
〔塗料の調整〕
以下の実施例に使用する塗料は、下記(1)〜(5)の
成分をそれぞれ表2に記した割合で、不揮発分が
40重量%となるように溶剤に溶解及び/又は分散
したものである。 (1) 塩化ビニル樹脂: 電磁誘導撹拌機及び圧力計を付した500mlの
ステンレス製オートクレーブに、蒸留水300
ml、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.6g及
び過硫酸カリ0.10gを加えた後蓋をしめ、オー
トクレーブをドライアイス―メタノール浴中で
−20℃に冷却し、窒素置換を行なつた後、液状
塩化ビニルモノマー100gを仕込む。次いで温
度を53℃に上げ、撹拌して重合を行なう。8時
間反応させた後常温に戻し、残存モノマーを除
き、次いで窒素を通じて内部を置換する。生成
した乳濁液は水を加えて15%に稀釈し、かきま
ぜながら5%の食塩水を加えるとポリ塩化ビニ
ルが析出する。析出したポリマーは、水洗、吸
引過、乾燥する。 この条件下で得られた樹脂の重合度は1250で
あつた。 同様の方法に従い、重合度が730、3640の塩
化ビニル樹脂を合成した。 (2) 塩化ビニル系共重合樹脂: オートクレーブ中に、加水分解率80%のポリ
ビニルアルコール0.6gを溶解した水300ml、ア
ゾビスイソブチロニトリル0.15g及び酢酸ビニ
ルモノマー10gを加え、ドライアイス―メタノ
ール浴中で−20℃に冷却する。次いで液状の塩
化ビニルモノマー90gを加える。温度を58℃に
上げ、撹拌しながら3時間重合を行なつた。得
られたポリマーは、重合度325、塩化ビニル/
酢酸ビニル=91/9(重量%)の組成であつた
(これをV−1とする)。 同様にして、重合度290、塩化ビニル/酢酸
ビニル=75/25(重量%)(V−2)、及び重合
度315、塩化ビニル/酢酸ビニル=71/29(重
量%)(V−3)の塩化ビニル―酢酸ビニル共
重合体を合成した。 また、重合度290、塩化ビニル/酢酸ビニ
ル/無水マレイン酸=90/9.5/0.5(重量%)
(V−4)及び重合度295、塩化ビニル/酢酸ビ
ニル/無水マレイン酸=86/11/3(重量%)
(V−5)の3元共重合体も同様の方法で合成
した。 また、前記塩化ビニル―酢酸ビニル共重合体
V−1、V−2、V−3をアルカリで部分ケン
化することにより、塩化ビニル―酢酸ビニル―
ビニルアルコール共重合体を得た。それぞれ、
重合度325、塩化ビニル/酢酸ビニル/ビニル
アルコール=91/3/6(重量%)(V−
6);重合度290、塩化ビニル/酢酸ビニル/
ビニルアルコール=75/6/19(重量%)(V
−7);重合度315、塩化ビニル/酢酸ビニ
ル/ビニルアルコール=71/5/24(重量%)
(V−8)の組成であつた。 (3) エポキシ樹脂:Epon828(シエル化学社製
品、商品名、ビスフエノールA型エポキシ樹
脂、平均分子量380、エポキシ当量184〜194)
を用いた。 (4) アミノ樹脂:ベツカミンP―138(大日本イ
ンキ社製品、商品名、ブチルエーテル化ユリア
樹脂)を用いた。 (5) フエノール樹脂: 石炭酸0.5モルとp―クレゾール0.5モルを37
%ホルムアルデヒド水溶液1.5モルに溶かし、
触媒としてアンモニア0.15モルを加えて95℃で
3時間反応させた。反応生成物はケトン、アル
コール、炭化水素などから成る混合溶剤で抽出
し、水で洗滌した後水層を取り除き、更に共沸
法で残つた少量の水分を除去し、冷却してレゾ
ール型フエノール樹脂の30%溶液を得て用い
た。 なお、塩化ビニル系共重合体中のカルボキシ
ル基及び/又は水酸基濃度はカルボキシル基又
は水酸基の赤外スペクトル特性吸収から検量線
法を用いて求めた。
〔コポリエステル接着剤の作成〕
以下の実施例に使用するコポリエステル接着剤
は次に述べる方法に従つて作成した。はじめに
各々あらかじめ所定の、相当する酸成分、グリコ
ール成分を約0.04wt%に相当するテトラ―n―ブ
チルチタネート等の触媒とともにガラス製反応装
置に仕込み、撹拌しつつ200℃に加熱し、発生す
るメタノールを除去しつつ約100分間反応を続
け、次いで約260℃に昇温し0.1〜0.5mmHgの減圧
下で約2時間重合を行つた。得られたコポリエス
テルはペレツト化した後2枚のテフロンシートに
はさみ、各々の樹脂の融点もしくは軟化点以上20
〜30℃の温度下でホツトプレスにより成形して厚
さ約80μmのフイルム状シートを作成した。各試
料の最終的な組成はプロトンNMR、ガスクロマ
トグラフイにより分析して確認した。表3にはそ
の分析結果に従つた組成比を示した。また、各試
料の物性値を以下に述べる方法で測定し、同じく
表3に示した。 (イ) 還元粘度(ηsp/C)の測定 上記フイルムを50℃真空下で約10時間乾燥し
た後、0.25g精秤しフエノール60部、テトラク
ロロエタン40部の混合溶媒に溶解させ濃度
0.25g/100mlの溶液を調整した。ウベローデ型
粘度計を使用し300±0.1℃に恒温した水槽中に
て、溶媒、溶液それぞれ3回ずつ流下時間を測
定しそれらの算術平均値よりηsp/C(dl/
g)を算出した。 (ロ) 結晶化度(αc)の測定 室温、真空下で約5時間乾燥したフイルムを
試料とし、示差熱分析(DSC)法により結晶
の融解熱を求め、100%結晶性のポリブチレン
テレフタレート(PBT)の融解熱36.5Cal/g
(R.I.Miller and L.E.Nielsen、J.Polym.Sci.、
55、643(1961))を基準に結晶化度を算出し
た。測定装置としてPerkin―Elmer Model
DSC―2を用い、昇温速度20℃/minインジウ
ムを標準試料にして、融解ピーク面積の算出、
熱量換算にはデータ処理装置を用いて行なつ
た。なお、昇温過程で結晶化に伴う発熱ピーク
が生じた場合には、その寄与を融解熱より差き
引き評価した。 (ハ) ガラス転移温度(Tg)の測定 室温、真空下で約5時間乾燥したフイルムよ
り1cm×8cmの短冊状の試料を切り出し使用し
た。動的粘弾性測定装置として岩本製作所粘弾
性スペクトロメーターVES―HFを使用し、周
波数1Hz、昇温速度1℃/minで−50℃から
100℃の温度域で対数減衰率の温度分散を測定
し、そのピーク位置をもつてその試料のガラス
転移温度とした。
【表】
〔金属製容器の評価〕
(イ) 接合部せん断強度の測定 接合後の金属製容器、そして、これに水を充
填して70℃にて10時間経時させたものについ
て、それぞれ高さ方向7cm、円周方向2cmの接
合部を含む試料片を切り出し、テンシロンを用
いて引張り速度100mm/min、室温下でせん断
破壊試験を行い、ラツプ接合部の接着面積を考
慮してせん断強度として表記した。各々3個の
容器について測定し、それらの算術平均値を持
つて測定値とした。なお、ここで54〜557Kg/
cm2以上と表記されているものは、板の破断が生
じたもので、実際の強度はこれ以上の値である
事を表わしている。 (ロ) 接合部はく離強度の測定 接合後の金属製容器、そして、これに水を充
填して70℃にて10時間経時させたものについ
て、それぞれ接合部を円周状に切り出し、テン
シロンを用いて引張り速度200mm/min、室温
下でTピール破壊試験を行つた、ラツプ接合部
の幅を考慮した上で各々3個の容器について平
均のはく離強度を求め主要な破壊形式をI.塗膜
―板間、.塗膜―接着剤、.接着剤、.
塗膜に分類し、目視観察の上表に示した。 (ハ) デンテイングテスト 金属製容器にそれぞれの所定の内容品を充填
した後、図4に示すような、重さ4Kgの錘(A)を
一定高さ(6mm)より水平方向に対して22.5゜
の角度で傾斜した金属製容器(B)接合部の外部体
端縁より0.3mmの位置へ垂直に自然落下させ
る。 この試験で、上部体と底部体とが離別したり
接合部にすき間が発生したものを破胴、23℃で
48時間放置後に内圧を測定し充填直後に比べて
5%以上の低下が見られるもの、そして接合部
近傍に内容品のにじみ出しが観察されるものを
漏洩と見なした。表には、上記漏洩と破胴の総
和を漏洩率(%)として示し、カツコ内にはそ
のうちの破胴率(%)を示した。 なお、試験条件として0℃と25℃を選び試験
体全体が十分その温度に到達しているのを確認
した上で、それぞれ50本の試験を行つた。 (ニ) 落下テスト 金属製容器にそれぞれの所定の内容品を充填
した後、室温下で高さ90cmより(i)底部が下方に
来る向き、(ii)接合部が下方に来る向きの2方向
で各々25本ずつ落下させ、破胴の有無、更に48
時間経過後に漏洩の有無を調べた。表には各々
の場合について、上記漏洩と破胴の総和を漏洩
率(%)として示し、カツコ内にはそのうちの
破胴率(%)を示した。 (ホ) 50℃3ケ月の経時試験 Γ容積変化 あらかじめ充填前の容器の全容積を測定し
たものに、内容物を充填し、経時した後、漏
洩の全く無いものについて再び全容積を測定
して、その差を容積変化△Vとした。各々10
個ずつ測定し、それらの算術平均値を結果と
して採用した。 Γ漏洩および破胴率 上部体と底部体が離別したり、あるいはど
ちらかが変形して接合部にすき間の見られる
ものを破胴とした。また;25℃での内圧が、
充填直後に比べて5%以上低下しているも
の、そして、接合部近傍に何らかの内容品の
にじみ出しが観察されるものを漏洩と見なし
た。表には、50個中の漏洩数と破胴数の総和
を漏洩率(%)として示し、カツコ内にはそ
のうちの破胴率(%)を示した。 Γ金属容出 金属製容器に合成炭酸飲料を充填し、所定
の温度、時間で経時した後、原子吸光法によ
り溶出金属量を測定した。各々10個ずつ測定
し、それらの算術平均値を結果として採用し
た。
【表】
【表】
【表】 .実施例 25 表1のコードP2で示されるアルミ板材の内外
面に表2のコードE2で示される組成から成る変
性ビニル系塗料をそれぞれ全体の塗膜量が150
mg/dm2、60mg/dm2となるように塗布・焼付を
行つた後に94mmの径の円板に打抜き、通常のプレ
ス加工により成形を施し、接合部端縁の内径が
64.45mmで中心部に直径25mmの注ぎ口を有する上
部体を作製した。 一方、素材厚0.30mmのアルミ板(3004材H19)
を約142mmの径に打抜き、絞りポンチと絞りダイ
スとの間で内径が約85mmのコツプ状に成形する。
次いで、このコツプ状成形物を再絞り工程に賦し
た後直径約66.1mmのしごきポンチとダイスにより
しごき加工を施し、パネリングを行つた。次いで
この下部体の内外面を常法により脱脂洗浄を行な
つた後、0.5g/のHF水溶液中に3秒間浸せき
した後、直ちに50℃の組成CrO3−12g/、
H3PO4−50g/、NaF・HF―8g/の水溶液を
25秒間スプレーして表面処理した後水洗し乾燥し
た。このアルミ製下部体の表面特性値はC=25
(mg/m2)、Ae=0.05であつた。この下部体外面
の開放端部から約5mmを除いた部分に変性アクリ
ル樹脂からなるホワイトコートを施し、更に印刷
を施した後エポキシ・エステル系の仕上ニスを施
した。一方開放端部から5mmの部分には上部体と
同じ変性ビニル系塗料を塗膜量が60mg/dm2にな
るようにマンドレルコーターを施こし、また下部
体の内面には同じ塗料を塗膜量150mg/dm2にな
るようにスプレー塗付しそれぞれ焼付けた後に、
ネツクイン加工を行つてその円周端縁の外径が
64.40mmの下部体を作製した。 この下部体の外面側端縁全周にわたつてその外
面側約4mm巾、内面側約2mm巾で以下のように接
着剤を塗布した。すなわち表3にコードC7で示
されるコポリエステル接着剤フイルム、膜厚80μ
m巾6mmのもの、をあらかじめ高周波加熱した下
部体外面端縁に全周にわたり約2mmはみ出るよう
に貼着し、しかる後、再度端縁を高周波加熱しな
がらこのはみ出し部分をロールで折り返して内面
側に貼着させ端縁が接着剤により被覆された下部
体を作製した。 このように得られた上部体と接着剤を塗布した
下部体とを嵌合し、嵌合部を高周波加熱して接着
剤を溶融した後冷却固化させて上部体と下部体を
接合した容量約500mlのビン状の金属製容器を作
成した。 これらの金属製容器に合成炭酸飲料を充填した
後注ぎ口を密栓し、キヤンウオーマーにより42℃
で殺菌を施し50℃での経時試験を行うとともに、
落下テスト、0℃と25℃でのデンテイングテスト
を行つてビンの強度を評価したところ、漏洩が無
く、寸法変化も殆んど無く、アルミ溶出量も極め
て少なく、実用上十分満足できる性能が得られ
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の金属製容器の上部体と下部
体とを夫々別個に示す断面図、第2図は、上部体
と下部体とを重ね合わせ接合して成る本発明の金
属製容器の断面図、第3図は、第2図における接
合部断面の拡大図、第4図は、デンテイングテス
トの概略を示す図であつて、 引照数字はそれぞれ、1は下部体、2は上部
体、3及び4は開放端部、5は側面継目、6は薄
肉側壁部、7は底部、9は上壁、10は注ぎ口、
11は金属基質、12a,bは塗膜、13は接着
剤、14は金属素材切断端縁、15は被覆層を示
す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下部体及び上部体の各々が塗装金属カツプ状
    成形体から成り且つ該下部体と上部体とはそれら
    の開放端部同志が接着剤を介して重ね合せ接合さ
    れて周状側面継目を形成している金属製容器であ
    つて、前記塗装金属カツプ成形体は、(a)クロム原
    子としての被覆量が2乃至80mg/m2で且つ下記式 Ae=IAl OX+IAl ME/Ip (1) 式中、IpはMgKα線を線源とする該アルミ素
    材表面のX線光電子分光法において束縛エネルギ
    ー134eV付近のリンの2P1/2準位及び2P3/2準位の
    光電子スペクトルの積分強度を示し、IAl OXは束
    縛エネルギー120eV付近のアルミ酸化物中のアル
    ミの2S1/2準位の光電子スペクトルの積分強度を
    示し、IAl MEは束縛エネルギー116eV付近の金属
    アルミの2S1/2準位の光電子スペクトルの積分強
    度を示す、 で定義されるアルミ露出係数(Ae)が0.5以下で
    あるリン酸クロム酸表面アルミと、(b)固形分基準
    で、(A)重合度800乃至4000の塩化ビニル系樹脂粒
    子10乃至80重量%、(B)カルボキシル基及び/又は
    水酸基を5乃至500ミリモル/100g重合体の濃度
    で含有する溶剤可溶型の塩化ビニル―酢酸ビニル
    ―カルボキシル基又は水酸基含有ビニル単位の共
    重合体10乃至80重量%及び(C)カルボキシ基及び/
    又は水酸基に対して反応性を有する溶剤可溶型の
    熱硬化性樹脂2乃至30重量%を含有するプライマ
    ー塗膜とから成り、前記接着剤は、70乃至97モル
    %のテレフタル酸成分及び他の2塩基酸成分から
    なる二塩基酸成分と、70乃至97モル%の1,4―
    ブタンジオール成分、3乃至30モル%のジエチレ
    ングリコール成分及び0乃至20モル%の炭素数2
    乃至5の他の多価アルコール成分から成る多価ア
    ルコール成分とのコポリエステルであつて、該コ
    ポリエステルは、フエノール:テトラクロルエタ
    ン=60:40の重量比の溶媒中0.25g/100mlの濃度
    で且つ30℃の温度で測定して0.6dl/g以上の還
    元粘度と、31℃以上のガラス転移温度と、15乃至
    40%結晶化度とを有する接着剤であることを特徴
    とする金属製容器。
JP19888282A 1982-11-15 1982-11-15 周状側面継目を有する金属製容器 Granted JPS5993637A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19888282A JPS5993637A (ja) 1982-11-15 1982-11-15 周状側面継目を有する金属製容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19888282A JPS5993637A (ja) 1982-11-15 1982-11-15 周状側面継目を有する金属製容器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS5993637A JPS5993637A (ja) 1984-05-30
JPS6234616B2 true JPS6234616B2 (ja) 1987-07-28

Family

ID=16398490

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19888282A Granted JPS5993637A (ja) 1982-11-15 1982-11-15 周状側面継目を有する金属製容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS5993637A (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS5993637A (ja) 1984-05-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4500575A (en) Hot-melt adhesive of a copolyester of a dibasic acid with a polyhydric alcohol
JPH05112755A (ja) 2ピース缶用被覆金属板用のコーテイング剤組成物及びそれを用いた被覆金属板
KR850000809B1 (ko) 이음매를 피복한 틴 프리스틸(tin-free steel)용접깡통
US4683263A (en) Metal vessel having circumferential side seam and adhesive primer for use in production thereof
JPH0315673B2 (ja)
KR860000867B1 (ko) 이음매를 피복한 주석도금 강판제 용접캔
JPS6234616B2 (ja)
JP2017136815A (ja) 有機樹脂被覆表面処理金属板
JP4019751B2 (ja) プレコート鋼板から成るプレス成形缶
JP6186792B2 (ja) 表面処理アルミニウム板及び有機樹脂被覆表面処理アルミニウム板並びにこれを用いて成る缶体及び缶蓋
JPS6330218B2 (ja)
JP6428857B2 (ja) 表面処理液及び該表面処理液を用いた表面処理アルミニウム板の製造方法並びに表面処理アルミニウム板
JPS6330214B2 (ja)
KR890004339B1 (ko) 금속제 병용 접착제
JPH06218465A (ja) 深絞り缶及びその製造方法
JP3780111B2 (ja) 加工密着性および耐食性に優れた2ピース缶用フィルムラミネート鋼板
JPS6330216B2 (ja)
JPS5822270B2 (ja) 被覆溶接罐及びその製法
JPS5978277A (ja) 金属容器用接着プライマ−
JP4254112B2 (ja) プレコート鋼板を用いたプレス成形缶
JP4984812B2 (ja) イージーオープン蓋
JPS60240643A (ja) 周状接合部を有する金属製容器
JPS61232151A (ja) アルミ製接着缶
JP6672948B2 (ja) 有機樹脂被覆シームレス缶
JP2001270935A (ja) 缶内面コーティング用ポリエステル樹脂