JPS6233819Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案はタービンへ流入する流体圧の一部を
回転軸内に設けたバイパス通路へバイパスさせる
ようにしたターボドリルに関する。

従来流体圧を利用してビツトを高速回転させ、
地中の穿孔に供するターボドリルにおいては、タ
ービンを駆動した流体圧は駆動軸内に設けた通路
を経てビツトより放出され、ビツトで掘削した土
砂とともにアニユランスを経て地上へと排出され
る。このような構造のターボドリルでは土砂の排
出量を多くすべく圧力流体の流入量を増大する
と、この流量が全てタービン内へ流入するため、
タービンの回転数が過大となつてシールや軸受け
及びビツトの寿命が早期に低下する不具合があつ
た。

この考案はかかる不具合を改善する目的でなさ
れたもので、タービンに流入する流体圧の一部を
バイパスさせるバイパス通路を設けたターボドリ
ルを提供して、タービンの回転速度を必要以上に
上げることなく掘削土砂の搬送能力を向上させよ
うとするものである。

以下この考案の一実施例を図面を参照して詳述
すると、図において１は筒状のターボドリル本体
で、上端側（図では右側）にマツドの流入口２が
開口されている。流入口２より流入したマツドは
タービン３を駆動するようになつている。上記タ
ービン３は回転軸４の周囲に多数の翼車４ａを有
していて、上記マツドによりこの翼車４ａを介し
て回転軸４が高速回転されると共に、回転軸４の
中心部にはバイパス通路４ｂが設けられている。
上記バイパス通路４ｂの一端側は流入口２側に開
口されていて、この開口部４ｃには絞り５が取付
けられている。上記絞り５はバイパス通路４ｂの
開口部４ｃに着脱自在に嵌合されていて、回転軸
４の端部に螺合されたナツト６により回転軸４の
端部に固定されている。上記絞り５は例えば固定
絞りであつて流入口２より流入したマツドの一部
をバイパス通路４ｂ側へバイパスさせ、タービン
３側へ流入するマツドの流量を制限する機能を有
しており、絞り径は絞り５を交換することにより
任意に選択できるようになつている。

一方バイパス通路４ｂの他端側はタービン３の
出口側に開口されていて、タービン３を出たマツ
ドと合流されるようになつている。タービン３の
出口側にはタービン３の回転軸４に連結された駆
動軸７が設けられている。上記駆動軸７は他端側
に取付けたビツト８を回転させるもので、中心部
に上記タービン３及びバイパス通路４ｂを出たマ
ツドが流通する通路７ａが形成されている。上記
通路７ａの末端側はビツト８内の噴出孔８ａに連
通されていて、通路７ａを流通したマツドはこの
噴出孔８ａよりビツト８の前方へ噴出される。ビ
ツト８前方へ噴出されたマツドはビツト８の掘削
した土砂とともに本体１と杭井９の間に形成され
たアニユランス１０を上昇し、地上へと排出され
る。

この考案は以上詳述したように、ビツト８によ
り掘削された土砂の搬出量を増大すべくマツドの
流入量を増加しても、その一部は絞り５を経てバ
イパス通路４ｂへとバイパスされるため、タービ
ン３の回転数が過大になることがない。これによ
つてビツト８やシール及び軸受けなどが早期に摩
耗するのを防止することができると共に、バイパ
ス通路４ｂ入口に設けた絞り５の絞り径を選択す
ることによつて土質に応じて掘削土砂の搬出能力
を任意に設定することもできる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示し、第１図は全
体的な断面図、第２図は要部の拡大断面図、第３
図は第２図円内の拡大図である。 １はターボドリル本体、２はマツド流入口、３
はタービン、４は回転軸、４ｂはバイパス通路、
５は絞り、７は駆動軸、８はビツト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ターボドリル本体１のマツド流入口２より流入
   したマツドにより、上記本体１内に設けたタービ
   ン３を回転させ、このタービン３の回転を駆動軸
   ７を介してビツト８に伝達し、該ビツト８により
   地中を穿孔するものにおいて、上記タービン３の
   回転軸４内に流入口２より流入したマツドの一部
   をバイパスさせるバイパス通路４ｂを設けると共
   に、上記バイパス通路４ｂの入口に絞り径の選択
   可能な絞り５を設けてなるターボドリル。