JPS6047438B2 - 吸引ジエツト装置を備えるボーリング用ビツト - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ポーリング用ビットに関する。

本発明は、特に、これに限定するものではないがポーリ
ング用ストリングの下端に固定し得るポーリング用ビッ
トに関する。本発明のビットは、掘削歯ないしインサー
トを有する複数の回転自在な要素を備え、該要素が、ビ
ットの中心軸線に対して傾斜した回転軸線を有するロー
ラ軸受に装架された例えば円錐形型カッタてある型式の
ものである。従来、地層を掘削するのに使用される該ポ
ーリング用ビットの効率は、カッタを分離する異なる自
由空間の間で孔底に加わる流体ジェットの同時作用によ
り改善された。ビットのレベルでは、このポーリング用
流体は、主として、ビットの冷却と、ビットと孔底との
清掃とを受持ち、ポーリング用ストリングと掘削孔壁と
の間の環状空間へ地中掘削物を迅速に搬送する。従来技
術のポーリング用ビットの第１型式では、流体ジェット
は、カッタの上方でかなりな距離に排出される。

従つて、孔底に到達する以前に、ジェットは、孔底を充
満する掘削物て既に負荷されたポーリング用流体中を流
れる。従つて、このレベルにおけるジェットの流速は、
著しく低減され、これはその効果を低減する。更に、ジ
ェットは、掘削物で負荷されたポーリング用流体の一部
を孔底に向いジェットと共に押圧し、これ等の掘削物は
、孔底でビットにより再捕砕され、これによりビットの
効率が悪くなる。更に、この流体ジェットは、地層を包
む過圧を孔底に形成し、掘削物が形成される孔底とビッ
トとの間の接触領域は、ポーリング用流体で充分に清掃
されないことになる。種々の変更例が提案され、特に、
上記のビットは、ポーリング用流体のジェットを出来る
だけ孔底に接近させて排出する様に変更され、ある場合
には、ジェットは、ビット軸線に沿い追加された。

しかしながら、この改善は、完全に満足すべきものでは
なく、地中掘削物の再揺砕を排除し得ないと共に、孔底
のレベルにおける過圧を除去し得ないものである。従来
技術のポーリング用ビットの第２型式では、流体ジェッ
トで形成されるフラッシュ装置と、地中掘削物を負荷さ
れたポーリング用流体の吸引ないし抽出装置とを組合わ
せることが提案され、該吸引装置は、ビットの掘進方向
に反対の方向のジェットを有している。

従つて、米国特許第３１１１１乃号に開示されたポーリ
ング用ビットは、ビットのカッタ間にフラッシュ用ジェ
ットを形成するノズルと、ビットのカッタ支持フランジ
ないし脚を貫通して設けられた溝から供給される吸引な
いし抽出ジェットとを備えている。

この様なビットには、フラッシュ用ジェットが孔底から
あまりにも遠くで放出され上述の欠点を生じるだけでは
なく、吸引ジェットの位置は、排出された流体が掘削孔
の壁に衝突し、壁の破壊を導き得ると共にジェットの吸
引作用を大部分無効にする如く設けられている。更に、
ビットの軸線の方向に沿う吸引ジェットとフラッシュ用
ジェットとの夫々のオリフィスの間隔が小さく、これは
、フラッシュ用ジェットの作用を著しく低減する。米国
特許第２７７６１１５号は、１つのフラッシュ用ジェッ
トと、２つの抽出用ジェットとを使用する３円錐型ビッ
トを開示する。

フラッシュ用ジェットは、孔底の中心に向い傾斜し、即
ち、カッタ軸線の収斂領域と、カッタ間の自由空間とに
向い傾斜する。この結果、フラッシュ用流体の最大部分
・は、カッタ歯と土との接触領域を清掃することなく該
自由空間の１つから他の自由空間へ流れる。従つて、上
記米国特許に記述されたポーリング用−ビットの効率は
、初めに述べた型式のビットのものよりもあまり高くな
く、これは、該ビットがノ工業的規模で発展しない理由
てある。本特許出願人の仏国特許第２２７７９６８号は
、良好な効率を有する第２型式のポーリング用ビットを
開示しているが、これは、孔壁と、ポーリング用ストリ
ングとの間に形成される環状空間から孔底に隣接する空
間を分離するスカートを使用する。

この実施例は、大径孔の掘削、空気式ポーリング等の様
なある用途に特に好適であるが、その製造は、ビットの
かなりな長さにわたり掘削孔の直径と殆んど変らない外
径を有しそれによりある地層の場合、特に軟質層の場合
にビットを係止される危険を生じることに関する附加的
なある欠点による困難性を提供し得る。本発明の目的は
、上述の欠点が排除されると共に、従来技術のポーリン
グ用ビットに比し著しく向上された効率を有するビット
を提供することである。

本発明によると、ビットホルダにより回転自在な本体部
材を備え、該本体部材が、前記ビットホルダを介してポ
ーリング用加圧流体を供給し得る内部空所を有し、更に
、該本体部材で支持され孔底に接触する掘削装置を有す
る複数の回転自在な要素と、孔底の方向の少くとも１つ
のフラッシュ用流体ジェットを供給するフラッシュ装置
とを備え、該フラッシュ装置が、前記本体部材に設けら
れ前記空所に直接連通して２つの隣接する回転自在な前
記要素間に形成される第１空間に開口する少くとも１つ
の基準化された第１孔を有し、更に、前記回転自在な要
素の周囲の空間を清掃するのに使用されるポーリング用
流体の吸引装置を備え、該吸引装置が、少くとも１つの
上方の方向の流体ジェットを供給する如く構成され、前
記本体部材に設けられ２つの隣接する回転自在な前記要
素間に形成される第２空間の上方に位置する少くとも１
つの第２孔を有する如く構成されたポーリング用ビット
により上記目的が達成される。

本発明のポーリング用ビットでは、前記第１孔の軸線は
、ビットの軸線にほＳ゛平行な方向を有し、１１３Ｈ乃
至４１５Ｈの間に含まれる孔底からの距離において第１
孔が開口し、Ｈは、ビット軸線に平行に測定した回転自
在な要素の高さである。本発明と、その利点とは、添附
図面を参照する下記の説明によつて明瞭になる。図示の
ポーリング用ビットは、３つのフランジないし脚２，３
，４を有する本体部材１を備え、該脚の２つのみが第２
、第３図に示されている。

これ等の脚は、図示していない軸受に回転自在に装架さ
れその軸線がビットの垂直軸線に対して傾斜する例えば
ローラないし中錐形カッタ５，６，７で形成される地中
掘削部材を支持する。これ等の回転自在な各部材は、任
意の公知の型式のものでもよく、第１図に示す如く、歯
ないしインサートまたは孔底て地層を掘削する任意の他
の装置を備える。本体部材１の上部８（第２、第３図）
は、ビットを回転するビットホルダにビットをねじ込み
得る如くねじを有している。

符号９で示すこのビットホルダは、回転式ポーリングの
場合には、ポーリング用ストリングで形成してもよい。

ビットが底部モータで直接回転されるときには、ビット
ホルダは、該モータのロータで形成される。ビットの本
体部材１の内部には、ストリングの内部ボアに直接連通
する空所１ａが設けられる。

本体部材は、空所１ａに連通する基準化された孔ないし
ノズル１０，１１，１２を備えている。この２つの第１
孔１０，１１は、ビットが掘削の際、空所１ａに送られ
る流体が、これ等の孔１０，１１から排出され、孔底を
フラッシュする２つのジェットを回転自在な要素５，６
，７の間に包含される２つの自由空間において形成する
如く位置し、これ等のジェットは、ビットの軸線にほＳ
゛平行であつて下方の方向、即ち、ビットの掘進方向に
向いている。基準化された第３孔１２は、ビットが掘削
の際、流体が吸引作用を有する上方に向くジェットを形
成して回転自在な要素５，６，７の間に包含される第３
自由空間の土方へ排出される如く位置している。

この上昇するジェットは、ビットの上部連結部と掘削孔
壁との間に形成される環状空間に負圧を作る。更に、フ
ラッシュ用孔１０，１１は、Ｈがビットの回転軸線に対
して平行に測定した回転自在な要素５，６または７の寸
法を示すとすれば、孔底から下式の距離ｈに位置する。

１１３Ｈ（ｈ〈４１５Ｈ 特に下式の値のときに優れた結果が得られた。

０．４Ｈ＜ｈ＜０．５ＦＩ吸引孔１２は、上記にお
いて規定された値のＨよりも大きい孔底からの距離Ｌに
位置する。

距離Ｌは、有利に少くとも１．４Ｈに等しい。これは、
孔底と、吸引ジェットが位置する領域との間に差圧を作
る。この差圧は、地中の掘削物で負荷された泥水の上方
への流れをかなり増大し、この流れは、高圧領域から低
圧領域へ非常に早く流れる。従つて、掘削物は、形成さ
れると直ちに孔底から搬出され、この様な状態では、ビ
ットは、永続的に清浄に維持され、これにより、増大さ
れる掘削速度と、ビットの異なる部分（カッタ歯軸受等
）の長い使用寿命とが得られる。

第２、第３図に示す如く、流体の流れにおける圧力降下
を出来るたけ低減する如く構成された導孔、特に、空所
１ａの壁への切線方向の連結部によつて形成される導孔
を介して空所１ａからポーリング用流体を孔１０，１１
，１２に供給するのが有利であり得る。

第１図乃至第３図に示す実施例では、基準化された孔１
０乃至１２は、ノズル１０ａ，１１ａ，１２ａの円形開
口部で夫々形成され、その軸線は、ビット軸線にほＳ゛
平行である。

第４図は、吸引装置の異なる実施例の平面図で、該装置
は、隣接するノズル１２ａ１，１２ａ２，１２ａ３の少
くとも１つのグループ、または更に一般的には、広い角
度間隔にわたり分布する吸引装置で構成され、これ等の
隣接するノズルは、広い角度間隔にわたつて広がる細長
い断面を有する単一ノズルに所望により交換し得る。

３つのノズルが図示されているが、これは、これに限定
されるものではない。

ノズルは、明らかに着脱可能に固定され、フラッシュ用
流体の流量と圧力とによつて使用者に選択される。

しかしながら、本発明の範囲から逸脱することなく変更
は可能である。

例えば、第５図に示す如く、１０ａの様なフラッシュ用
ノズルは、ねじ１４の様な任意の公知の装置を介してビ
ットの本体部材に固定される延長部１３に設けられても
よく、該延長部は、掘削される地層の地質学的性質によ
り、使用者が選定する値に上記において限定した距離の
範囲内で距離ｈを調節し得る如く容易に交換可能てある
。また、ポーリング用ストリングと、掘削孔壁との間に
形成される環状空間における掘削物で負荷されたポーリ
ング用流体の上方への速度を増大する如く、吸引ジェッ
トの上方に装置を設置することも可能である。

ポーリング用流体の上方への流れを増速するこの装置は
、流体吸引ジェットと共に水エジエクタを形成するベン
チユリ式導孔を備える。

第６図に示す様な一実施例では、安定化部材１６は、ビ
ットの直ぐ上に位置し、掘削孔壁とポーリング用ストリ
ングとの間に形成される環状空間に直接連通する各空間
１５間に限定される複数のブレードを備えている。

この場合には、第７図に示す如く、安定化部材１６のブ
レード２１の１つにベンチユリ式導孔１８を形成するこ
とが有利であり、部材１６は、導孔１８が排出用流体ジ
ェットにほＳ゛同心状の位置にねじ１７の様な任意の適
当な装置で固定される。

この実施例では、導孔１８は、ポーリング用流体の流れ
が中断されたとき、掘削物がベンチユリ式導孔へ逆流す
るのを防止する如く、ビットの軸線に対して傾斜した開
口部２０を介してブレード２１の２つの半径方向壁に開
口する２つの導孔を通り前記環状空間に有利に連通する
。導孔１８の軸線に対する開口部２０の端縁の傾斜は、
有利に４５対よりも小さい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のポーリング用ビットの下部平面図、第
２図、第３図は同上の夫々Ｘ−Ｘ″，Ｙ−Ｙ″線に沿う
断面図、第４図は吸引装置の他の実施例の図式的な図、
第５図はフラッシュ用ノズ・ルの他の実施例の図式的な
図、第６図はビットの上方に位置し得る安定化部材の断
面図、第７図はブレードの１つに設けられたベンチユリ
を有する安定化部材の実施例の縦断面図を示す。 １・・・・・・本体部材、１ａ・・・・・・空所、５，
６，７・・・・・円錐形カッタ、９・・・・・・ビット
ホルダ、１０，１１，１２・・・・・・基準化された孔
、１０ａ，１１ａ，１２ａ・・・・・・ノズル、ｈ・・
・・・・フラッシュ用孔の距離、Ｌ・・・・・・吸引用
孔の距離、１２ａ１，１２ａ２，１２ａ３・・・・・・
グループのノズル、１６・・・・・・安定化部）材、１
７・・・・ねじ、１８・・・・ベンチユリ式導孔、２０
・・・・・・開口部、２１・・・・・ブレード。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ ビットホルダにより回転自在な本体部材を備え、該
   本体部材が、前記ビットホルダを介して加圧流体を供給
   し得る空所を有し、更に、該本体部材で支持された孔底
   に接触する掘削装置を有する複数の回転自在な要素と、
   孔底の方向の少くとも１つのフラッシュ用流体ジェット
   を供給するフラッシュ装置とを備え、該フラッシュ装置
   が、前記本体部材に設けられ前記空所に直接連通して２
   つの隣接する回転自在な前記要素間に形成される第１空
   間に開口する少くとも１つの基準化された第１孔を有し
   、更に、前記回転自在な要素をフラッシュしたボーリン
   グ用流体の吸引装置を備え、該吸引装置が、少くとも１
   つの上方の方向の流体ジェットを供給する如く構成され
   、前記本体部材に設けられ２つの隣接する回転自在な前
   記要素間に形成される第２空間の上方に位置する少くと
   も１つの第２孔を有し、前記第１孔が、前記ビットの軸
   線にほゞ平行な方向を有すると共に、孔底から１／３Ｈ
   乃至４／５Ｈの間の距離で開口し、Ｈが、前記ビットの
   軸線に平行に測定した前記回転自在な要素の高さである
   如く構成されたボーリング用ビット。 ２ 前記第１孔が、掘削孔底から０．４Ｈ乃至０．５Ｈ
   の距離に位置している特許請求の範囲第１項記載のビッ
   ト。 ３ 前記第２孔が、孔底から少くとも１．４Ｈに等しい
   距離に位置している特許請求の範囲第１項または第２項
   記載のビット。 ４ 前記第１、第２孔の各々が、前記空所の壁に切線方
   向に連結する導孔を介して該空所に連通する特許請求の
   範囲第１項記載のビット。 ５ 前記吸引装置が、広い角度間隔にわたり分布する隣
   接する基準化された孔の少くとも１つのグループを有す
   る特許請求の範囲第１項乃至第４項のいづれかの項記載
   のビット。 ６ 前記吸引装置が、広い角度間隔にわたつて広がる細
   長い断面の少くとも１つの孔を有する特許請求の範囲第
   １項乃至第４項のいづれかの項記載のビット。 ７ 前記吸引装置の上方で掘削物の上方への速度を増大
   する装置を備える特許請求の範囲第１項乃至第６項のい
   づれかの項記載のビット。 ８ 掘削物の上方への速度を増大する前記装置が、ベン
   チユリを備える特許請求の範囲第７項記載のビット。 ９ 前記ビットが、ボーリング用ストリングの下端に固
   定され、複数のブレードを有する安定化部材に関連し、
   該安定化部材が、該ビットの上方に位置し、前記ベンチ
   ユリが、該安定化部材のブレードの１つに設けられ、該
   ベンチユリを前記第２孔の直上に位置させる装置を備え
   る特許請求の範囲第８項記載のビット。 １０ 前記ベンチユリが、前記安定化部材のブレードの
   ２つの半径方向壁に夫々位置する２つのオリフィスを介
   してその上部に開口する特許請求の範囲第９項記載のビ
   ット。 １１ 前記ベンチユリの２つのオリフィスの端縁が、該
   ベンチユリの軸線に対して最大で４５゜傾斜する特許請
   求の範囲第１０項記載のビット。