JPS6233221Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

本考案は、浸水・漏水を検知するための電線に
関する。 地下室、地下道あるいは水分を嫌う物品の貯蔵
庫等での浸水・漏水は、色いろな損失の原因にな
る。従つて浸水・漏水を早期に検出し前記損失を
未然に防止することが強く望まれる。 上記要望に応えて特開昭54−25788号公報で
は、二ツの電極線を吸水性のある絶縁物で絶縁し
てなる浸水・漏水検出素子が提案されているが、
この浸水・漏水検出素子は、一旦浸水・漏水を検
出した後は絶縁体内に吸水した水分が残留するた
めに、浸水・漏水個所の修理後速かにその機能を
回復することができない。 本考案は、以上の難点を解決するために成され
たもので、導電体からなる二ツの電極を毛細管現
象による吸水性を有する絶縁物によつて絶縁され
た浸水、漏水検出検知線と、該、浸水、漏水検知
線の絶縁体に水が浸入し電極間が導電状態となつ
て浸水、漏水を検知した後は急速に電極間の絶縁
を回復させるための吸水性を有しない絶縁物で絶
縁した発熱線とを撚合わせてなることを特徴とす
るものである。 次に本考案の実施例について図面と共に説明す
る。１，１′は、導体２，２′に毛細管現象によつ
て吸水する絶縁物で絶縁層３，３′を施してなる
浸水、漏水検知線であり、４は、導電体５に吸水
性のない絶縁物で絶縁層６を施してなる発熱線
で、７は吸水性繊維糸で構成した編組保護層であ
る。 更に具体的には、検知線１，１′、発熱線４編
組保護層７を第１表に示す構成の実施例１〜３お
よび従来例（比較例）１、２の試料を作成し各試
料の相対湿度70％、15℃に於ける検知線電極間抵
抗、相対湿度93％、40℃に於ける前記抵抗、検知
線にメスピペツトによつて１c.c.、２c.c.、10c.c.を吸
水させて、そのときの前記抵抗、10c.c.吸水後
1hr、3hr、24hr経過後の前記抵抗、10c.c.吸水後
24V、2A通電して3min、5min、10min経過後の
前記抵抗を測定した結果を同表に示す。

【表】 第１表から明らかなように、実施例１〜３は、
常態、高温過湿状態では電極間抵抗が大きく、微
量の水分が検知線に入ることにより急速に電極間
抵抗が低下して浸水・漏水を検知できることを示
し、浸水、漏水部の修理後は発熱線に通電するこ
とにより僅かの時間で検知線の機能を回復するこ
とを示している。 以上の説明から分るように本考案の浸水・漏水
検知線を使用することにより、従来検知線が吸湿
するたびに該検知線を取替えていたものが、取替
えることなく連続して使用できるので甚だ経済的
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の浸水・漏水検知線の横断面
図で図中の主な符号は次の通りである。 １，１′：浸水・漏水検知線、２，２′：導体、
３，３′：吸水性絶縁層、４：発熱線、５：導電
体、６：非吸水性絶縁体、７：編組保護層。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 導電体からなる二ツの電極をそれぞれ毛細管現
   象による吸水性を有する絶縁物によつて絶縁され
   た浸水、漏水検知線と、該、浸水、漏水検知線の
   絶縁体に水が浸入し電極間が導通状態となつて浸
   水、漏水を検知した後は急速に電極間の絶縁を回
   復させるための吸水性を有しない絶縁体で絶縁さ
   れた発熱線とを撚合わせ水分を気散させ得る保護
   外被を設けてなることを特徴とする浸水、漏水検
   知線。