JPS623272B2 - - Google Patents

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JPS623272B2
JPS623272B2 JP54016212A JP1621279A JPS623272B2 JP S623272 B2 JPS623272 B2 JP S623272B2 JP 54016212 A JP54016212 A JP 54016212A JP 1621279 A JP1621279 A JP 1621279A JP S623272 B2 JPS623272 B2 JP S623272B2
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JP
Japan
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alkali
sheet
acylating agent
paper
base material
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JP54016212A
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Yoichi Fukushima
Toshio Haga
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Kyodo Printing Co Ltd
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Kyodo Printing Co Ltd
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Publication date
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  • Treatment Of Fiber Materials (AREA)
  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はセルロース系繊維製品の改質化に関
し、さらに詳しくは、他の不必要な部分を汚染、
劣化させることなく、セルロース系繊維製品の必
要な部分のみに転写捺染適性をもたせるための極
めて簡便なセルロース系繊維製品の改質方法に関
する。
紙又はフイルムのようなシート状支持体上に予
め昇華性染料で図柄を印刷しておき、その印刷面
を布帛面に対向させて該支持体と布帛とを重ね合
わせ、この重ね合わせたものを加熱して染料を昇
華させ印刷した図柄をそのまま布帛上に転写して
染色する、いわゆる転写捺染は簡便であるため、
最近合成繊維の染色のために多く使用されてい
る。ところが、セルロース系繊維はこの転写捺染
に使用される昇華性染料(通常分散染料)に対し
て一般に親和性が乏しいため、そのままでは転写
捺染することができない。
そこで、従来からセルロース系繊維を改質し
て、セルロース系繊維に転写捺染適性を付与する
方法が提案されており、その1つの方法として、
セルロース系繊維を予めアシル化、特にベンゾイ
ル化する方法が提案されている(特開昭50―
18778号、特開昭51―139978号、特公昭53―14669
号及び特公昭53―38787号公報参照)。しかし、こ
のアシル化法は例えばセルロース系繊維を塩化ベ
ンゾイルの如きアシル化剤の溶液中に浸漬するも
のであるが、この方法では、大量のアシル化剤を
必要とする、アシル化剤による環境汚染を防ぐた
め密閉装置を必要とする、作業者にとつて有害な
有機溶媒を使用しなければならない、多数の煩雑
な工程を要する、大型の工場設備が必要であり小
規模に例えば家庭で手軽に行なうことができな
い、セルロース系繊維製品を部分的にのみ処理す
ることが困難である等の欠点がある。
本発明者らは上記のような欠点をもたず簡便で
且つ有効なセルロース系繊維製品の改質方法を目
的として種々検討を重ねた結果、無水安息香酸を
含浸保持させた紙、不織布のようなシート状基材
を用いることにより、上記目的を達成しうること
を見い出し、先に、 (a) 無水安息香酸を含浸させた天然紙、合成紙、
不織布、編織布等のシート状基材をセルロース
系繊維製品に密着させ、押圧及び/又は加熱す
ることにより、該無水安息香酸の少なくとも一
部を該繊維製品に移行せしめる工程、及び (b) セルロース系繊維製品をアルカリで処理する
工程 をこの順序で又は逆の順序で行なうことを特徴と
するセルロース系繊維製品のベンゾイル化方法を
提案した(特願昭53―143721号)。
しかし、この先に提案した方法は、上記(b)の工
程において、セルロース系繊維製品をアルカリ液
に浸漬したり、或いはアルカリ液をスプレー、刷
毛塗りするものであるが、処理を必要とする部分
のみに選択的にアルカリを施すことが実際上不可
能であるか、またはそのためには非常な手間、熟
練を必要とし、一般的とは言えない。
本発明者らは上記の点をさらに改良すべく種々
研究を行なつた結果、セルロース系繊維製品のア
ルカリ処理を、アルカリを付着乃至合浸せしめた
シート状基材を用い、このシート状基材を湿潤し
たセルロース系繊維製品に密着させ押圧及び/又
は加熱することによつて行なうようにすれば、極
めて簡単に、他の部分を汚染劣化させることな
く、必要とする部分のみを正確に選択的にアルカ
リ処理しうることを見い出し、本発明を完成し
た。
かくして、本発明に従えば、 水で湿潤したセルロース系繊維製品の改質すべ
き部分に対して、 (a) アシル化剤を付着乃至含浸せしめたシート状
基材A、及び (b) アルカリを付着乃至含浸せしめたシート状基
材B を順次に又は表裏から同時に密着させ、押圧及
び/又は加熱することによつて、該反応性誘導体
及び該アルカリを該繊維製品の改質すべき部分に
移行させ、該部分をアシル化することを特徴とす
るセルロース系繊維製品の改質方法が提供され
る。
本発明においては、セルロース系繊維製品の改
質のためのアシル化剤としてカルボン酸無水物、
カルボン酸塩化物を使用し、これを一旦天然紙、
合成紙、不織布、編織布等のシート状基材に付着
乃至含浸保持させ、しかる後必要に応じて、セル
ロース系繊維製品の改質のために使用する。
本発明において用いるアシル化剤は、無水安息
香酸のごとき芳香族カルボン酸無水物が最適であ
るが、その他に、テレフタル酸モノメチルエステ
ルクロライドなどの芳香族ジカルボン酸のモノハ
ライド又はジハライド、又は無水ミリスチン酸等
の脂肪族カルボン酸無水物もまた使用することが
できる。
アシル化剤の付着乃至含浸保持担体として用い
るシート状基材は、後述する無水安息香酸などの
アシル化剤の含浸溶液に対して不活性であり、該
含浸溶液に対して親和性を有し且つある程度以上
の機械的強度を有するものであれば、その材質は
特に制約されるものではなく、また、フイルム
状、多孔質膜状、繊維集合体状、等いずれの形態
のものでも使用することができるが、一般に、天
然紙、合成紙、不織布、編織布等が有利に使用さ
れ、中でも天然紙及び不織布が適しており、含浸
性、耐熱性、密着性等の優れているという理由で
紙、殊にチタン紙が最適である。
かかるシート状基材へのアシル化剤の付着乃至
含浸保持はそれ自体公知の方法により行なうこと
ができる。例えば、アシル化剤含有溶液を上記シ
ート状基材に、浸漬、フローコーテイング
(frowcoating)、スプレー、ハケ塗り、ローラー
コーテイング等の手段で付与・含浸させた後、溶
媒を乾燥除去する。
無水安息香酸などのアシル化剤の溶液を調製す
るのに使用可能な溶媒としてはアシル化剤と不活
性な溶媒であればいずれでもよく一般に非極性溶
媒、例えばベンゼン、トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素類;n―ヘキサン、n―ペンタン、
n―ヘプタン等の炭化水素類、ミネラルスピリツ
ト、石油エーテル、ガソリン等の石油系溶剤など
が挙げられる。該溶液中におけるアシル化剤の濃
度は特に制限されるものではなく、用いる溶媒や
含浸すべきシート状基材の種類等に応じて広範に
変えることができるが、一般には10〜60重量%、
好ましくは30〜50重量%の範囲内の濃度とするの
が適当である。
該溶液のシート状基材への付与量は、無水安息
香酸の如きアシル化剤の重量で5〜100g/m2
に10〜60g/m2の範囲内となるようにするのが好
ましい。
該アシル化剤含有溶液が付与されたシート状基
材は、アシル化剤が実質的に蒸発しない条件下に
乾燥して、溶媒のみを蒸発除去する。この乾燥は
例えば室温乃至約60℃の温度において数分乃至数
時間温風乾燥することにより容易に行なうことが
できる。その際、蒸発させた溶媒は勿論回収し、
再使用することができる。
かくして、アシル化剤を一般に5〜100g/
m2、好ましくは10〜60g/m2の量で含浸保持した
シート状基材が得られる。
本発明に従えば、上記のようにしてアシル化剤
を含浸保持せしめたシート状基材を水で湿潤した
セルロース系繊維製品の改質すべき部分に重ね合
わせ密着させ、押圧するか及び/又は加熱するこ
とによつて、該アシル化剤の少なくとも一部を該
繊維製品に移行させる。アシル化剤を該シート状
基材からセルロース系繊維へ移行させるために
は、両者の密着状態で押圧するだけ、又は加熱す
るだけで行なうことも可能であるが、押圧と加熱
を併用する方が望ましい。その際の押圧力として
は少なくとも0.05Kg/cm2、好ましくは0.1〜1
Kg/cm2の範囲が適当であり、また加熱温度として
は一般に40〜250℃、好ましくは50〜200℃、更に
好ましくは100〜200℃が適当である。
また、この移行に要する時間は、アシル化剤の
種類や含浸量、押圧及び/又は加熱条件等によつ
て異なるが、一般に1分〜5分間で充分であり、
セルロース系繊維に希望する改質の程度に応じ
て、押圧及び/又は加熱条件、時間を変えること
ができる。
これによつて、上記シート状基材からセルロー
ス系繊維製品へ約0.5〜約90g/m2の割合でアシ
ル化剤を移行させることができる。
上記移行操作によつて、シート状基材に付着乃
至含浸保持されたアシル化剤は全部移行させる必
要はなく、アシル化剤が残存保持された使用済み
シート状基材は、セルロース系繊維製品の処理の
ために再使用することができる。また、一回の移
行操作で不充分と思われる場合には、上記の移行
操作を二回又はそれ以上繰り返し行なうことも可
能である。
また、本発明によれば、上記のアシル化剤の移
行操作と同時に、或いは該移行操作に先立ち又は
該移行操作の後で、セルロース系繊維製品をアル
カリで処理することが重要である。このアルカリ
処理によつて、セルロース系繊維製品に移行せし
められたアシル化剤とセルロース系繊維中の水酸
基とのエステル化反応が触媒的に促進される。
本発明の主たる特徴は、このアルカリ処理を、
アルカリを付着乃至含浸せしめたシート状基材を
用い、これをセルロース系繊維製品の改質すべき
部分に密着させ、押圧及び/又は加熱することに
より行なう点にある。
アルカリを付着乃至含浸させるために使用する
シート状基材としては、耐アルカリ性があり且つ
ある程度以上の機械的強度を有するものであれ
ば、その材質は特に制限されるものではなく任意
のものを使用することができ、また、フイルム
状、多孔質膜状、繊維集合体状等いずれの形態の
ものでも使用することができるが、一般に、天然
紙、合成紙、不織布、編織布、プラスチツクシー
ト、金属箔等が用いられ、中でも天然紙及び不織
布が適している。
かかるシート状基材へのアルカリの付着乃至含
浸はそれ自体公知の方法により行なうことができ
る。例えば、特開昭52―128705号、特開昭52―
150116号、特開昭53―28787号及び特開昭53―
63112号公報に記載されている方法に従い、下記
の如きアルカリと樹脂バインダー(例:水酸化ナ
トリウム―エチルセルロース、炭酸ナトリウム―
エチルセルロース)、溶剤(例:キシレン、トル
エン)などからアルカリインキを調製し、このア
ルカリインキをバーコーター、グラビア印刷等の
手段を用いて上記シート状基材に塗布するか、或
いは下記の如きアルカリの水性溶液又は有機溶媒
溶液を上記シート状基材に、浸漬、フローコーテ
イング、スプレー、ハケ塗り、ローラーコーテイ
ング等の手段により付与・含浸させた後乾燥す
る、等により、アルカリを付着乃至含浸せしめた
シート状基材(以下、アルカリシートと呼ぶこと
がある)を準備することができる。
このアルカリシートの作成に使用しうるアルカ
リとしては、例えば、アルカリ金属の水酸化物
(例:水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸
化リチウムなど)、炭酸塩(例:炭酸カリウム、
炭酸ナトリウムなど)、重炭酸塩(例:重炭酸カ
リウム、重炭酸ナトリウムなど)、或いはメタリ
ン酸ナトリウム等のアルカリ性物質が挙げられ、
更にピリジン、キノリン等の有機塩基、又蒸熱に
より分解してアルカリ性を呈する物質、例えばト
リクロロ酢酸ソーダを用い得る。
これらアルカリのシート状基材への付着乃至含
浸量は、アルカリの重量を基準にして一般に2〜
20g/m2、特に5〜10g/m2の範囲内となるよう
にするのが好ましい。
本発明に従えば、このようにして作成したアル
カリシートは、前述したように、セルロース系繊
維製品の改質すべき部分に密着させ、押圧及び/
又は加熱することによつて、アルカリの少なくと
も一部をシート状基材からセルロース系繊維製品
へ移行せしめることができる。この移行を前述し
たアシル化剤の移行と同時に行なう場合には、ア
シル化剤を付着乃至含浸せしめたシート状基材と
アルカリシートとを、セルロース系繊維製品の改
質すべき部分をはさんで対向させて重ね合わせ、
前記した条件下に押圧及び/又は加熱する。
また、このアルカリシートを用いるアルカリ処
理は前記アシル化剤の移行処理の前又は後に行な
うことができる。すなわち、アシル化剤の移行処
理前に行なう場合、水で湿潤したセルロース系繊
維製品の改質すべき部分にアルカリシートを密着
させ、押圧及び/又は加熱してアルカリを移行さ
せ、次いで同じ個所に、前記アシル化剤を付着乃
至含浸させたシート状基材を密着させ、押圧及
び/又は加熱してアシル化剤を移行させれば、そ
こでアシル化剤反応が達成される。一方、アシル
化剤の移行処理後にアルカリ処理する場合、前述
した如くして水で湿潤したセルロース系繊維製品
の改質すべき部分に対してアシル化剤を移行さ
せ、次いで同じ個所にアルカリシートを密着さ
せ、押圧及び/又は加熱してアルカリを移行させ
れば、先に移行しているアシル化剤がアルカリの
触媒作用によつて反応し、アシル化が完了する。
上記アルカリシートの押圧存び加熱はそれぞ
れ、少なくとも0.01Kg/cm2、好ましくは0.05〜0.2
Kg/cm2の圧力下及び常温〜250℃、好ましくは常
温〜200℃の温度において行なうことが有利であ
る。
以上のように本発明に従つてアシル化剤及びア
ルカリの移行処理をしたセルロース系繊維は必要
に応じてソーピング等通常の後処理に付すること
ができる。
以上の如く処理することにより、アシル化され
たセルロース系繊維製品が得られる。
なお、本発明において用いうる「セルロース系
繊維製品」なる語は、セルロース系繊維例えば木
綿、麻、ジユート、亜麻などの100%繊維製品の
みならず、セルロース系繊維と再生又は合成繊維
との混紡又は混編織製品をも包含する意味で用い
るものであり、セルロース系繊維製品としては紡
績糸、織布、編布、不織布等が挙げられる。
本発明によつて処理されたセルロース系繊維製
品は、当業界において通常行われている方法によ
つて転写捺染することができ、これによつて鮮明
な捺染物を得ることができる。
以上述べた本発明の方法によれば以下に述べる
如き種々の利点を達成することができる。
(a) セルロース系繊維製品のアシル化による改質
を極めて簡便に、小規模に例えば家庭内でも容
易に行なうことができる。
(b) アシル化をセルロース系繊維製品の表面層つ
まり改質処理をほどこした面のみにとどめるこ
とができるので、セルロース系繊維製品が本来
的に有している風合、手ざわり等を損うことが
ない。
(c) 本発明のアシル化剤を含浸保持したシート状
基材は貯蔵安定性に優れ、保存が容易で、嵩張
らず所望に応じて、転写捺染の直前に使用でき
る。
(d) 本発明のシート状基材及び方法によれば、セ
ルロース系繊維製品の所望の部分だけを部分的
に改質処理することができる。
(e) 殊に、本発明によれば、アルカリ処理を必要
な部分のみにとどめることができ、他の不必要
な部分をアルカリで汚染することがないので、
該他のアルカリ処理が不必要な部分を劣化させ
たり黄ばみを生じさせたりするのを未然に防止
することができる。
(f) 画一的な処理が可能で、熟練を要しない。
次に実施例を掲げて本発明をさらに説明する。
実施例 1 (A) 紀州製紙社製の建材用チタン紙(80g/m2
を、30重量%の無水安息香酸を含有するトルエ
ン溶液に浸漬した後、30℃において乾燥し、無
水安息香酸が約25g/m2含浸されたチタン紙を
得た。
(B) 炭酸ナトリウム 7重量部、エトセル―73重
量部及びトルエン 100重量部からアルカリイ
ンキを調製し、バーコーターNo.30によりコート
紙(50g/m2)の一面に塗布した後、これを60
℃で乾燥した結果、該アルカリが5g/m2付着
したアルカリ紙を得た。
(C) 木綿100%の布帛を予じめ水で濡らし、その
改質すべき部分に対して改質すべき大きさにカ
ツトした上記チタン紙及びアルカリ紙(塗布面
を布帛の方に向ける)を表裏から対向させて密
着させ、該布帛をサンドウイツチ状にはさみ、
150℃の温度にて0.05Kg/cm2の押圧下に2分間
加熱圧着した。
しかる後、該チタン紙及びアルカリ紙をはが
し、市販の合成洗剤(ライオン油脂社製「ブル
ーダイア」)2g/にて洗い去り、水洗乾燥
して、分散染料に対する染色性を有する改質木
綿布を得た。この改質木綿布は黄ばみ、劣化が
全く見られなかつた。
(D) 上記(C)で得た改質木綿布を、日本サブリスタ
テイツク社製ポリエステル繊維用昇華性転写紙
(橙色用、紅色用)で、210℃にて40秒間昇華転
写捺染を行なつた。その結果、最大反射濃度が
橙色部で1.38、紅色部で1.41の高濃度に染色さ
れた捺染物が得られた。
これに対し、未処理の木綿布を用いて同様の
昇華転写捺染を行なつたところ、最大反射濃度
が橙色部で0.58、紅色部で0.63の低濃度の捺染
物が得られたに過ぎなかつた。
実施例 2 (A) 紀州製紙社製の建材用チタン紙(80g/m2
を溶液に浸漬した後、30℃において乾燥し、無
水安息香酸が約31g/m2含浸されたチタン紙を
得た。
(B) 無水炭酸ナトリウム 12重量部、エトセル―
7 3重量部、湿性シリカ 3重量部、トルエ
ン 100重量部からボールミル中において48時
間練肉することによりアルカリインキを調整
し、バーコーターNo.30によりコート紙(50g/
m2)の一面に塗布した後、これを室温乾燥し
て、アルカリ7g/m2付着したアルカリコーー
ト紙を得た。
(C) 市販縫製ずみの木綿のTシヤツをぬらし、そ
の改質すべき部分に対し、改質すべき大きさに
切つた上記アルカリ紙を塗布面を下にして重ね
合わせ、これを0.05Kg/cm2の押圧下常温で2分
間放置し、アルカリ剤を浸透・転移させた。
(D) 次いでアルカリ紙をはがし、綿布と改質紙を
重ね合わせ0.05Kg/cm2の押圧下150℃で2分間
加熱し、改質反応をおこなつた。
改質紙をはがしたのち、家庭用洗濯機にて洗
濯乾燥し改質布を得た。
(E) 転写 200℃で50秒間サブリスタテイツク社製転写
紙を使つて作つた切絵模様の転写紙を用いて転
写をおこない濃色のきれいな転写染色布が得ら
れた。
実施例 3 (A) 紀州製紙社製の建材用チタン紙(80g/m2
を、30重量部の無水安息香酸を含有するトルエ
ン溶液に浸漬した後、30℃において乾燥し、無
水安息香酸が約25g/m2含浸されたチタン紙を
得た。
(B) アルカリシート エトセル7重量部、無水炭酸ソーダ14重量
部、キシレン100重量部をボールミルで48時間
練肉して白色のアルカリインキを得た。これを
版深35μのグラビア版でグラビア用紙に全面コ
ートし、アルカリシートを得た。
(C) ぬらした綿ブロード40番に上記(B)のシートを
重ね合わせ、150℃で60秒間(0.05Kg/m2)加
熱加圧し、アルカリ剤を浸透転移させた。
(D) 次いでアルカリシートをはがし、その部分に
上記(A)の改質チタン紙を重ねて200℃で40秒間
加熱加圧をおこない改質反応をおこなつた。
(E) チタン紙をはがした後、家庭用洗濯機にて洗
濯乾燥して任意の部分を改質させた綿布を得
た。
(F) 転写 200℃で40秒間大日本インキ製オフセツト用
サブリインキにて連続調絵柄を平版印刷した転
写紙を用いて昇華転写捺染を行なつた。その結
果ポリエステル布に転写した場合と同様の濃度
の転写布を得ることができた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 水で湿潤したセルロース系繊維製品の改質す
    べき部分に対して、 (a) アシル化剤を付着乃至含浸せしめたシート状
    基材A、及び (b) アルカリを付着乃至含浸せしめたシート状状
    基材B を順次に又は表裏から同時に密着させ、押圧及
    び/又は加熱することによつて、該反応性誘導体
    及び該アルカリを該繊維製品の改質すべき部分に
    移行させ、該部分をアシル化することを特徴とす
    るセルロース系繊維製品の改質方法。 2 該基材が天然紙、合成紙、不織布又は編織布
    である特許請求の範囲第1項記載の方法。 3 アシル化剤が無水安息香酸である特許請求の
    範囲第1項記載の方法。 4 該シート状基材Aが5〜100g/cm2の該反応
    性誘導体を含有する特許請求の範囲第1項記載の
    方法。 5 該アルカリがアルカリ金属の水酸化物、炭酸
    塩、重炭酸塩又はリン酸塩である特許請求の範囲
    第1項記載の方法。 6 該シート状基材Bが3〜20g/cm2の該アルカ
    リを含有する特許請求の範囲第1項記載の方法。 7 該押圧及び加熱をそれぞれ少なくとも0.01
    Kg/cm2の圧力及び常温〜250℃の温度において行
    なう特許請求の範囲第1項記載の方法。
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