JPS6231252Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は組付けられるべき部品を複数の組付装
置に分配する装置に関する。本考案は、単一のパ
ーツフイーダから送られてくる部品を、任意数の
組付装置に分配できる装置を提供することを目的
とする。更に本考案は、組付装置が高い位置に置
かれていてもそこまで部品を送り届けることので
きる装置を提供することを第二の目的とする。本
考案はまた、駆動系統が合理化され、信頼性の高
い装置を提供することを第三の目的とする。

以下その一実施例を図に基いて説明する。分配
装置１は、図示しないパーツフイーダからチユー
ブ２を通じ頭部を先にして送られて来たボルトＢ
を複数台のねじ締付機（図示せず）に分配すべく
設計されている。この装置１は、上下に間隔を置
いて配置された基板３，４を有し、その間に、垂
直軸線を中心として回転するドラム５を軸支して
いる。ドラム５は拳銃の回転弾倉の如く周囲に６
個の透孔６_１…６_６を有し、これと同じ円周上に
位置する如く、基板３に同数の開口部３_１…３_６
を設ける。基板３に設けた開口部の内１個３_１に
は、チユーブ２を接続した丈の高い案内筒７を連
結し、他の開口部３_２…３_６には、各ねじ締付機
につながるチユーブ８を接続した丈の低い案内筒
９を連結する。すなわち、最高５台のねじ締付機
を本装置に接続できる訳である。ねじ締付機の数
がそれより少ない場合には、案内筒９を連結しな
い開口部が出て来るが、そのような開口部は適当
な栓で閉ざして透孔６に異物が入らないようにし
ておく。他方基板４には、案内筒９を連結すべき
各開口部３_２…３_６の真下に位置する如く、圧縮
空気の空気噴出口１０を設ける。

１１はドラム５と平行する如く基板３，４に軸
支した回転軸である。この回転軸１１は、減速装
置付電動機１２の出力軸に、歯車１３ａ，１３ｂ
を介して連結している。ドラム５の軸部には６分
割のゼネバホイール１４を固定し、これを駆動す
るドライバ１５を回転軸１１に固定する。回転軸
１１には、案内筒７に設けた部品供給機構として
のエスケープメント機構１６を動かすフエースカ
ム１７も装着されている。エスケープメント機構
１６の構成は次のようになつている。

まず、案内筒７の両側面に、上下に長い窓１８
を設け、この窓１８に、揺動爪１９を軸２０にて
軸支する。対をなす揺動爪１９は互に向かい合う
形で取付けられており、その向き合つた面に、
各々上方係止部２１と下方係止部２２を有してい
る。第２図に見られるように、揺動爪１９は窓１
８より外の部分がＬ字形に折れ曲つており、その
折曲部に、上方ストツパボルト２３及び下方スト
ツパボルト２４がねじ込まれている。各ストツパ
ボルト２３，２４は案内筒７の外面に当たつて揺
動爪１９の傾角を規制するものである。また、同
じ折曲部にはストツパボルト２３，２４と直交す
る方向にピン２５がねじ込まれており、双方のピ
ン２５に引張コイルばね２６が張架されて、各揺
動爪１９は下方係止部２２が常時案内筒７の内部
に突出するよう附勢されている。２７は基板３を
垂直に貫通する棒状のカムフオロワで、下端はフ
エースカム１７に接し、上端には、各揺動爪１９
のピン２５を押し上げる押上板２８を支持してい
る。カムフオロワ２７は圧縮コイルばね２９によ
りフエースカム１７に押付けられる。また押上板
２８は、カムフオロワ２７に対し上下可能に取付
けられており、圧縮コイルばね３０により、上方
に押上げられている。

第３図の状態においては、揺動爪１９の上方係
止部２１は案内筒７の側壁の厚味内に引つ込み、
下方係止部２２が筒内に突出してボルト頭部を引
つ掛けボルトＢの落下を阻止している。ここで第
４図のように、フエースカム１７の回転により、
カムフオロワ２７が持上げられると、押上板２８
がピン２５を押し、揺動爪１９は軸２０を中心に
回動する。この動きにより、下方係止部２２が外
側に開き、今まで保持されていた最下端のボルト
Ｂが落下する。その上のボルトＢは、筒内に突出
した上方係止部２１に頭部が引つ掛り、保持され
る。カムフオロワ２７は揺動爪１９がそれ以上傾
かなくなつてもなお少し上昇するが、この動きは
圧縮コイルばね３０が縮むことにより吸収され
る。フエースカム１７が更に回転すると、カムフ
オロワ２７が下降して揺動爪１９は第３図の状態
に戻り、上方係止部２１から外れて落下したボル
トＢを下方係止部２２で受止めるものである。

３１は基板３に軸支された回転軸で、歯車３
２，３３により回転軸１１から回転力を伝達され
る。回転軸３１には円盤３４を固定する。円盤３
４にはカウンタやリミツトスイツチ等を組合わ
せ、ドラム５に所定数のボルトＢがおさまり、そ
れらが所定の案内筒９の下に到着する毎に、空気
噴出口１０に通じる空気圧回路に対する空気噴出
指令を発生させるものとする。

次に作用を説明する。回転軸１１が回転する
と、ゼネバホイール１４の働きによりドラム５が
60゜づつ歩進回転し、透孔６を１個づつ案内筒７
に合致させ、エスケープメント機構１６の作用で
１個づつ落下するボルトＢを受取る。順次ボルト
Ｂを受取つては進み、すべての案内筒９の下にボ
ルトＢが行渡ると、空気噴出口１０から圧縮空気
が噴き出して各ボルトＢを各ねじ締付機へ、一挙
に送り出すものである。

本考案は以上のように構成され、ドラムの透孔
数を多くして行けばいくらでも多くの部品組付装
置に部品を分配でき、また、透孔の数の範囲内に
おいては分配数をどのように設定するも自由であ
り、生産設備の組み替え等に対し適応性が極めて
高いものである。しかも組付装置への部品送り出
しは圧縮空気で行うから、組付装置の設置位置を
選ばない。またドラムと部品供給機構は駆動軸を
共通にするから、同期動作を難なく行い得、動作
に関する信頼性が高いものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図は断面図
第２図は要部を断面した部分平面図、第３図及び
第４図は部品のエスケープ動作を説明する。部分
側面図（要部を断面したもの）である。 ２……チユーブ、３，４……基板、５……ドラ
ム、６_１…６_６……透孔、７……案内筒、８……
チユーブ、９……案内筒、１０……空気噴出口、
１１……回転軸、１６……エスケープメント機構
（部品供給機構）、１７……フエースカム、１９…
…揺動爪、２７……カムフオロワ、Ｂ……ボル
ト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 軸線を中心として回転するドラムと、 このドラムに設けられた部品を受取る複数の孔
   と、 前記ドラムを回転させる駆動軸と、 複数の組付装置に部品を供給すべく、前記ドラ
   ムの複数の孔に対応して設けられた複数の案内筒
   と、 各案内筒と組付装置とをつなぐチユーブと、 前記駆動軸に装着されたカムと、 このカムと当接するカムフオロワを具備し、駆
   動軸の回転に従つて部品を前記ドラムの孔へ順次
   送り込む単一の部品供給機構とよりなり、 前記ドラムの孔に収納した部品を前記案内筒と
   一直線になる位置に設けられた空気噴出口より圧
   縮空気を噴き出すことにより、前記案内筒、チユ
   ーブを介して組付装置に送り出すことを特徴とす
   る部品分配装置。