JPS6231069B2 - - Google Patents
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Description
本発明は、高温スプレー法を用いて被覆を施す
方法に関し、特に、爆発被覆を行うための方法及
び装置並びに、上記方法を行うための消費体の構
造に関する。本発明は、多成分被覆を施す場合及
び反応性材料による被覆を施す場合に特に有利で
ある。 爆発被覆法は比較的昔から知られ、米国及びソ
連に於て広く用いられているが、しかもなお、反
応性材料による被覆及び合金化性添加物を含む材
料による被覆を施す場合には依然として種々な困
難が存在する。特にチタニウム及び種々な合金鋼
の如き反応性金属を爆発波により沈積させる場合
には依然として重大な問題が残されている。上記
の如き材料を従来法(例えば、米国特許3773259
号明細書、3884415号明細書参照)を用いて沈積
させようとする試みは所望の結果を与え得なかつ
た。上記従来法は、粉末化された消費材料を爆発
性混合ガスと混合し、この混合物に点火して爆発
を起こさせ、爆発生成物の流れにより上記粉末を
送つて、粉末化された被覆材料を被加工体上に沈
積させることから成る。 形成された被覆の検査により、沈積された材料
の品質が、沈積前の消費材料の品質よりはるかに
低いことが確認された。反応性材料の場合には、
このことは、爆発生成物の流れ中での上記材料の
急速な酸化により説明される。合金化性材料の場
合には、沈積された材料の品質の低下は合金添加
物の焼損によつて生ずる。 多成分被覆を施すための既知の方法の一つ(米
国特許2714563号明細書参照)に於ては、消費材
料として粉末の機械的混合物が用いられ、この方
法は、次の如き繰返し操作から成る。即ち、粉末
及び爆発性混合ガスを筒に送り、爆発性混合ガス
に点火して筒内で爆発を起こさせ、上記粉末を爆
発生成物の流れにより被加工体へ送り、上記粉末
化された消費材料が被加工体の表面に衝突するこ
とにより被覆が形成される。 上記の方法は有望なものと思われるのである
が、反応性材料及び合金化性材料による高品質被
覆を施す問題を解決してはいない。この方法の実
施の際には、前述したと同様な欠点、即ち、合金
化性及び反応性成分の酸化が認められる。これら
の欠点は、消費される被覆材料が爆発生成物の高
温雰囲気中に余りに長時間留まつていることによ
り生ずることは周知の如くであるが、現在の方法
及び装置は、このことを排除し得ない。上記欠点
を排除する唯一の方法は、被加工体を筒の出口の
近くに置くことであつた。筒を短かくすることは
実用的ではない。というのは、この様にすると、
基体(被加工体)に衝突する時に於ける粉末化さ
れた被覆材料の運動及び熱エネルギの著しい低下
が生じ、形成される被覆の品質が著しく悪化され
るからである。 上記の方法を行うための装置は、放電器を有す
る筒、ガス混合器、及び粉末定量供給器を保持す
る枠を有し、上記ガス混合器及び上記粉末定量供
給器は上記筒に連通し、上記筒の出口端の前に被
加工体保持器が置かれる。しかし、この装置は作
動の際に、上述した欠点のすべてを示す。 本発明の目的は、爆発被覆のための方法及び装
置を提供するにあり、これらに於ては、装置の筒
を短くすることなく、消費材料の走行路及び爆発
生成物の流路が著しく短くされ、反応性及び合金
化性材料による高品質な被覆を施すことが可能に
される。 本発明による爆発被覆法は、放電器を有する装
置を用いて行われ、この方法は、粉末及び爆発性
混合ガスを筒に送り、上記混合ガスに点火して上
記筒内で爆発を起こさせ、上記粉末を爆発生成物
の流れにより被加工体へ送り、消費材料を上記被
加工体の表面上に沈積させる繰返し工程から成
り、さらに本発明に於ては、消費材料の少なくと
も一部は固形体の形で用いられ、爆発生成物の流
れが上記固形体に向けられ、よつて、上記流れに
より運ばれた粉末によつて上記消費材料の固形体
の表面から粒子が叩き出され、上記粒子が被加工
体の表面へ向けられる。 これにより、分散された消費材料が爆発生成物
に曝されている時間が著しく短縮され、この場合
には、消費材料は事実上、爆発生成物の酸化作用
を受けない。これらの望ましい因子のすべてによ
り、爆発被覆法を用いて合金化性及び反応性材料
による高品質な被覆を形成することが可能にされ
る。 上記、消費材料から粒子を叩き出すのに用いら
れる粉末の代りに、摩削性材料、例えば二酸化硅
素(砂)を用いることも出来る。 複合被覆、例えば、二成分被覆を施すには、上
記の方法を改変した方法を用いることが望まし
く、この方法に於ては、上記粉末として被覆成分
の一つの粒子が用いられ、消費体の表面から叩き
出された粒子は爆発生成物の流れにより上記粉末
の粒子とゝもに被加工体の表面上に運ばれる。上
記粉末が作られる材料は反応性のものであつても
合金化したものであつてもならないことは勿論で
ある。この改変された方法は被覆中に於ける成分
の均等な分布を可能にするが、このことは、粉末
混合物が用いられる従来法によつては達し得られ
ないのである。分散された摩削性材料を粉末とし
て用いる場合には、消費体から叩き出された粒子
が上記粉末の粒子から分けられて被加工体の表面
上に運ばれることが望ましく、これにより、被加
工体に悪影響が及ぼされること及び摩削性材料の
粒子により被覆が形成されることが防がれる。 非耐熱性材料(例えば、プラスチツク)製の基
体(被加工体)上に爆発被覆法により被覆を施す
場合には、「消費体の表面から叩き出された粒子
が、爆発生成物の流れの外に置かれた被加工体に
向けられること及び消費体から叩き出された粒子
に充分な動エネルギが与えられてこれらの粒子が
上記流れから押出されること」を要する。 しかし、従来技術による方法は何れもその様な
可能性を与えない。 高品質の被覆を得るためには、上記摩削性材料
が消費材料よりも高い融点及び硬度を有すること
が望ましく、これにより、消費体から粒子を有効
に叩き出すことが可能にされるばかりでなく、こ
れらの粒子を被加工体に結合させるに充分な温度
迄加熱することが可能にされる。 被覆の能率を上げるため及び硬い耐熱性材料で
被覆を施す場合には、沈積の前に消費体を加熱す
ることが望ましい。加熱されると、消費材料の硬
度が下げられ、上記粉末の衝突により消費体の表
面から粒子が叩き出され易くなる。 この方法を行う時には、消費材料の硬度が、用
いられる摩削性粉末の硬度より低くなる温度迄消
費体が加熱されることが望ましい。 消費体は、それに電流を通じることにより加熱
されることが望ましい。 本発明による装置は、放電器を有する筒、上記
筒にそれぞれ連通するガス混合器及び粉末定量供
給器を保持する枠及び上記枠上に於て上記筒の出
口端に面して置かれた被加工体保持器を有し、さ
らに本発明に於ては、被加工体保持器の前に置か
れた消費材料の固形体の保持器を有する。本発明
の装置のこの様な構造により、合金化性または反
応性消費材料に対する爆発生成物の熱的及び化学
的影響(酸化作用)を極小にすることが可能にさ
れる。 本発明の装置の最も簡単な実施例に於ては、上
記筒の出口端が消費体の保持器として利用され
る。 摩削性粉末及び爆発生成物による被加工体の損
傷を防ぐためには、筒の出口端をV形に作り、そ
の内腔を二つの出口に分け、消費体保持器を、上
記内腔が二つの出口に分かれる所に置くことが望
ましく、上記出口の一つは、消費体から叩き出さ
れた粒子を被加工体へ向けるのに用いられ、他の
出口、摩削性粉末を被加工体からそらせる役をす
る。 装置はさらに、直流電源を設けることが望まし
く、上記電源の一極は消費体保持器に接続され、
他極は被加工体保持器に接続される。これによ
り、爆発生成物のイオン化された流れの中に電荷
が発生され消費材料の粒子を被加工体上へ運ぶこ
とが促進される。 本発明はさらに、上述した爆発被覆法に用いら
れる消費体(消費材料体)を提供するものであ
り、この消費体は、被覆成分である種々な材料か
ら作られた多数の素子から成り、密なパツクに集
められる。この様な構造の消費体を用いることに
より、高品質の複合被覆を施すことが可能にされ
る。上記消費体は多数のロツドの形にも、また
は、多数の板の形にも作られ得る。 以下、添付図面に従い、本発明の実施例につい
て説明する。 本発明による爆発被覆法は、添付図面に示す装
置を用いて行われる。上記装置は枠1(第1図)
を有し、枠1上には、放電器3を有する筒2、ガ
ス混合器4及び粉末定量供給器5が取付けられ、
混合器4は連結管6を経て筒2に連通し、供給器
5は連結管7を経て同じ管2に連通する。さら
に、枠1上には筒2の出口に対面して、被加工体
9を保持する保持器8が置かれる。さらに、上記
装置は、消費体11のための保持器10を有し、
保持器10は、枠1上に於て被加工体保持器8の
前に置かれ、保持器8中に固定された消費体11
は爆発生成物の流路上に置かれる。消費材料は
種々な形に作られ得る固形体の形で用いられる。 第2図に示す実施例に於ては、筒2の出口端が
消費体11の保持器10として機能する。この場
合には、消費体11は、内挿体12と、保持体1
4上に筒2と同軸心に固定された流線形部分13
とから成る形に作られる。 第3図に示す実施例は、非耐熱性材料製の被加
工体上に被覆を施すのに適する。図示の如く、被
加工体9の保持器8は、筒2の軸心に対してすら
せて置かれ、爆発生成物は被加工体9の方に向け
られない。消費体11は、筒の軸心に対して角度
α傾けられた平らな表面15を有する。この場
合、0゜<α<90゜であり、筒2に面する表面1
5の面積は、この表面上への筒2の断面の投影面
積に等しい。 被加工体9は保持器8中に、消費体11から距
離1を隔てゝ、表面15に対して垂直に固定され
る。上記距離lは次式により定められることが望
ましい。 こゝに; l1は、筒2の端から表面15の中心点迄の距離 Dは、筒2の内径 βは、爆発生成物の流れの角度 である。 第4図に示す実施例に於ては、摩削性粉末及び
爆発生成物が被加工体に悪影響を与えることが防
がれ得る。この実施例に於ては、筒2の出口端は
V形に作られ、筒の内腔16は二つの出口17及
び18に分けられ、また、この場合には、消費体
11の保持器10は、内腔16が上記二つの出口
に分岐する所に置かれる。出口17は、粉末とし
て用いられる分散された摩削性材料の部分を引出
すのに用いられる。出口18に対面して被加工体
9の保持器8が置かれる。 第5図に示す実施例は第1図に示したものと
ほゞ同様であるが、さらに、直流電源19を有
し、直流電源19の陽極は消費体11の保持器1
0に接続され、上記保持器10及び消費体11は
導電性材料から作られる。 電源19の陰極は被加工体9の保持器8に接続
され、この保持器8及び被加工体9も導電性材料
から作られる。 消費体11が加熱される場合には、装置に通常
の電熱手段(図示なし)を設け、上記手段の端子
に消費体11の保持器10の役をさせることがで
きる。 複合被覆を施す場合には、被覆成分である種々
な材料から作られた多数の素子から成る消費体1
1を用いることが望ましく、上記素子は密なパツ
クに集められる(第6図及び第7図)。この際、
上記素子をロツド20の形に作り、これらをクラ
ンプ21により把握することもでき(第6図)、
他法としては、素子を板22の形に作り、これら
をボルト肩及び条23を用いて締め合わせること
もできる(第7図)。 本発明による爆発被覆法は、上述の装置を用い
て次の如く行われる。定量供給器5からの粉末は
連結管7を経て筒2に送られ、同時に、ガス混合
器4から爆発性ガス混合物が連結管6を経て筒2
中に送られ、上記筒中で上記爆発性混合物が放電
器3により点火されて爆発される。上記爆発によ
り生成されたガスは、上記粉末を、その中に分散
された状態に同伴する。本発明に於ては、消費材
料の少なくとも一部は固形体の形で用いられ、こ
の固形体の形状をした消費体11は爆発生成物を
流路上に置かれる。爆発生成物の流れは上記消費
体に向けられ、爆発生成物の流れ中で運動してい
る粉末は消費体11の表面から消費材料の粒子を
叩き出し、これらの粒子は被加工体9の表面へ向
けられ、この表面に衝突して被覆を形成する。 本発明の方法の一実施例に於ては、上記粉末と
して、被覆成分の一つとして用いられる材料の粒
子が用いられるが、この場合には、消費体11か
ら叩き出された粒子は上記粉末の粒子とゝもに被
加工体9の表面に向けられる。消費体から叩き出
された粒子を被加工体の表面へ運ぶ作用は、粉末
粒子の消費体の表面への衝突の結果上記粒子に与
えられた運動エネルギ及び爆発生成物の流れの動
圧により行われる。この実施例による方法は複合
被覆を施すことを可能にする。 第6図及び第7図に示す形の消費体を用いるこ
とにより多成分複合被覆を施すことが可能にされ
る。 第2図に示した実施例による装置は、上述の場
合とほゞ同様に作動するが、消費体11が消費材
料から作られた内挿体12と流線形部分13との
形に作られている点が異なる。筒2中を動く粉末
粒子は内挿体12及び流線形部分13から消費材
料の粒子を叩き出す。この操作は筒2の端に於て
行われる。叩き出された消費材料の粒子は爆発生
成物の流れの動圧により、流線形部分13の背後
にある被加工体9の表面へ運ばれる。極めて硬い
反応性または合金化した材料による被覆を施すこ
とは、第3図に示した装置を用いることにより行
われ得る。この方法に於ては、粉末として、分散
された摩削性材料が用いられる。消費体11の表
面から叩き出された粒子は、上記摩削性材料の粒
子から分けられて被加工体の表面に向けられる。
この様な粒子の分離を行うために、消費体11
(第3図)は転向器として用いられる。この場合
には、上記摩削性材料の粒子は、消費体11に衝
突した後に、被覆材料の沈積区域へ動かず、消費
材料の小さくて軽い粒子は爆発生成物の流れ中に
残る渦流により被加工体の表面上に向けられ、こ
の表面上に被覆を形成する。 非耐熱性材料製の被加工体上に被覆を施す場合
には、被加工体9を爆発生成物の流れの外に置く
ことが望ましく、この場合には、消費体11の
(筒2に面する)表面15、筒2の軸心に対して
角度α(第3図)を成す様に置かれるべきであ
り、この場合に於ても、分散された摩削性材料が
用いられることが望ましく、さらに、上記摩削性
材料は消費材料よりも高い融点及び硬度を有する
ことが望ましい。 被覆を施す前に消費体11を加熱する方法を用
いることにより、高能率が得られる。この場合に
は、前述の方法に於て必要とされた条件は必ずし
も必要とされない。消費体11はまた、連続的に
行われる被覆形成の間加熱され得る。この様な加
熱を行う最も簡単な方法は、消費体11に電流を
流すことである。消費体を、その材料が粉末とし
て用いられる摩削性材料の硬度より相当低い硬度
を有するに至る温度迄加熱することにより最善の
結果が得られる。 第4図に示した実施例による装置は、第3図に
示した装置とほゞ同様に作動するが、「摩削性材
料の粒子は、消費体11に衝突した後に出口17
から排出され、消費体11から叩き出された粒子
は出口18から被加工体9に向けられる」点が異
なる。 第5図に示す実施例による装置の特徴は、爆発
の瞬間に、イオン化された爆発生成物の流れ中に
消費体11と被加工体9との間に別の電荷が与え
られ、この電荷により、被加工体9の表面上への
消費材料の粒子の移送が著しく強化されることに
ある。 上述した本発明の方法はいずれも、消費体11
が第6図及び第7図に示した如き形に作られてい
れば、多成分複合被覆を施すのに用いられ得る。 以下、本発明の実例を説明する。 実例 1 爆発被覆は、内径21mm、長さ1.3mの筒を有す
る装置を用いて行われた。粒径220〜440μの二酸
化硅素(砂)が粉末として用いられた。 爆発性混合物は、可燃ガス(アセチレン)、酸
化剤(酸素)、不活性ガス(窒素)から成り、上
記混合物は、アセチレンと酸素とを混合し、これ
を窒素で稀釈することにより作られた。上記ガス
中の成分の比率は次の如くである。 C2H2:O2:N2=1:1.5:1.5 爆発性混合物を点火して爆発を起こさせる前
に、二酸化硅素の粉末が上記筒中に送られた上記
粉末の供給は、上記粉末を不活性カス(窒素)に
より注入することによつて行われた、窒素の消費
量は0.8m3/hであり、粉末供給時間は125msで
あり、筒中への粉末の供給は爆発開始の70ms前
に止められた。 消費体としては、次の成分を有する合金鋼の矩
形板が用いられた、 鉄86.93%、クロム13%、炭素0.07% 上記板は筒の軸心に対して40゜の角度を成す様
に置かれ、板の上端は筒の軸心の高さの所に於て
被加工体の表面から20mm隔てゝ置かれた。被加工
体は、0.3%の炭素を有する構造用鋼から作られ
た。筒の出口端と被加工体の表面との間の距離は
100mmであつた。 毎秒4シヨツトを与えて、100シヨツトの後、
被加工体の表面上に180μ厚の合金鋼の被覆層が
沈積された。この様にして作られた被覆の物理的
性質は次の如くであつた。 被覆と基体との間の結合の接着力=4.5Kg/mm2 有孔率=1% 高さの不整=15μ 比較のために、同様な被加工体が従来の爆発被
覆法により被覆された。消費材料の粉末は、次の
成分を有する合金鋼であつた。 鉄……86.93% クロム……13.00% 炭素……0.07% 本発明の方法により作られた被覆と、従来法に
より作られた被覆との比較の結果は次表の如くで
ある。
方法に関し、特に、爆発被覆を行うための方法及
び装置並びに、上記方法を行うための消費体の構
造に関する。本発明は、多成分被覆を施す場合及
び反応性材料による被覆を施す場合に特に有利で
ある。 爆発被覆法は比較的昔から知られ、米国及びソ
連に於て広く用いられているが、しかもなお、反
応性材料による被覆及び合金化性添加物を含む材
料による被覆を施す場合には依然として種々な困
難が存在する。特にチタニウム及び種々な合金鋼
の如き反応性金属を爆発波により沈積させる場合
には依然として重大な問題が残されている。上記
の如き材料を従来法(例えば、米国特許3773259
号明細書、3884415号明細書参照)を用いて沈積
させようとする試みは所望の結果を与え得なかつ
た。上記従来法は、粉末化された消費材料を爆発
性混合ガスと混合し、この混合物に点火して爆発
を起こさせ、爆発生成物の流れにより上記粉末を
送つて、粉末化された被覆材料を被加工体上に沈
積させることから成る。 形成された被覆の検査により、沈積された材料
の品質が、沈積前の消費材料の品質よりはるかに
低いことが確認された。反応性材料の場合には、
このことは、爆発生成物の流れ中での上記材料の
急速な酸化により説明される。合金化性材料の場
合には、沈積された材料の品質の低下は合金添加
物の焼損によつて生ずる。 多成分被覆を施すための既知の方法の一つ(米
国特許2714563号明細書参照)に於ては、消費材
料として粉末の機械的混合物が用いられ、この方
法は、次の如き繰返し操作から成る。即ち、粉末
及び爆発性混合ガスを筒に送り、爆発性混合ガス
に点火して筒内で爆発を起こさせ、上記粉末を爆
発生成物の流れにより被加工体へ送り、上記粉末
化された消費材料が被加工体の表面に衝突するこ
とにより被覆が形成される。 上記の方法は有望なものと思われるのである
が、反応性材料及び合金化性材料による高品質被
覆を施す問題を解決してはいない。この方法の実
施の際には、前述したと同様な欠点、即ち、合金
化性及び反応性成分の酸化が認められる。これら
の欠点は、消費される被覆材料が爆発生成物の高
温雰囲気中に余りに長時間留まつていることによ
り生ずることは周知の如くであるが、現在の方法
及び装置は、このことを排除し得ない。上記欠点
を排除する唯一の方法は、被加工体を筒の出口の
近くに置くことであつた。筒を短かくすることは
実用的ではない。というのは、この様にすると、
基体(被加工体)に衝突する時に於ける粉末化さ
れた被覆材料の運動及び熱エネルギの著しい低下
が生じ、形成される被覆の品質が著しく悪化され
るからである。 上記の方法を行うための装置は、放電器を有す
る筒、ガス混合器、及び粉末定量供給器を保持す
る枠を有し、上記ガス混合器及び上記粉末定量供
給器は上記筒に連通し、上記筒の出口端の前に被
加工体保持器が置かれる。しかし、この装置は作
動の際に、上述した欠点のすべてを示す。 本発明の目的は、爆発被覆のための方法及び装
置を提供するにあり、これらに於ては、装置の筒
を短くすることなく、消費材料の走行路及び爆発
生成物の流路が著しく短くされ、反応性及び合金
化性材料による高品質な被覆を施すことが可能に
される。 本発明による爆発被覆法は、放電器を有する装
置を用いて行われ、この方法は、粉末及び爆発性
混合ガスを筒に送り、上記混合ガスに点火して上
記筒内で爆発を起こさせ、上記粉末を爆発生成物
の流れにより被加工体へ送り、消費材料を上記被
加工体の表面上に沈積させる繰返し工程から成
り、さらに本発明に於ては、消費材料の少なくと
も一部は固形体の形で用いられ、爆発生成物の流
れが上記固形体に向けられ、よつて、上記流れに
より運ばれた粉末によつて上記消費材料の固形体
の表面から粒子が叩き出され、上記粒子が被加工
体の表面へ向けられる。 これにより、分散された消費材料が爆発生成物
に曝されている時間が著しく短縮され、この場合
には、消費材料は事実上、爆発生成物の酸化作用
を受けない。これらの望ましい因子のすべてによ
り、爆発被覆法を用いて合金化性及び反応性材料
による高品質な被覆を形成することが可能にされ
る。 上記、消費材料から粒子を叩き出すのに用いら
れる粉末の代りに、摩削性材料、例えば二酸化硅
素(砂)を用いることも出来る。 複合被覆、例えば、二成分被覆を施すには、上
記の方法を改変した方法を用いることが望まし
く、この方法に於ては、上記粉末として被覆成分
の一つの粒子が用いられ、消費体の表面から叩き
出された粒子は爆発生成物の流れにより上記粉末
の粒子とゝもに被加工体の表面上に運ばれる。上
記粉末が作られる材料は反応性のものであつても
合金化したものであつてもならないことは勿論で
ある。この改変された方法は被覆中に於ける成分
の均等な分布を可能にするが、このことは、粉末
混合物が用いられる従来法によつては達し得られ
ないのである。分散された摩削性材料を粉末とし
て用いる場合には、消費体から叩き出された粒子
が上記粉末の粒子から分けられて被加工体の表面
上に運ばれることが望ましく、これにより、被加
工体に悪影響が及ぼされること及び摩削性材料の
粒子により被覆が形成されることが防がれる。 非耐熱性材料(例えば、プラスチツク)製の基
体(被加工体)上に爆発被覆法により被覆を施す
場合には、「消費体の表面から叩き出された粒子
が、爆発生成物の流れの外に置かれた被加工体に
向けられること及び消費体から叩き出された粒子
に充分な動エネルギが与えられてこれらの粒子が
上記流れから押出されること」を要する。 しかし、従来技術による方法は何れもその様な
可能性を与えない。 高品質の被覆を得るためには、上記摩削性材料
が消費材料よりも高い融点及び硬度を有すること
が望ましく、これにより、消費体から粒子を有効
に叩き出すことが可能にされるばかりでなく、こ
れらの粒子を被加工体に結合させるに充分な温度
迄加熱することが可能にされる。 被覆の能率を上げるため及び硬い耐熱性材料で
被覆を施す場合には、沈積の前に消費体を加熱す
ることが望ましい。加熱されると、消費材料の硬
度が下げられ、上記粉末の衝突により消費体の表
面から粒子が叩き出され易くなる。 この方法を行う時には、消費材料の硬度が、用
いられる摩削性粉末の硬度より低くなる温度迄消
費体が加熱されることが望ましい。 消費体は、それに電流を通じることにより加熱
されることが望ましい。 本発明による装置は、放電器を有する筒、上記
筒にそれぞれ連通するガス混合器及び粉末定量供
給器を保持する枠及び上記枠上に於て上記筒の出
口端に面して置かれた被加工体保持器を有し、さ
らに本発明に於ては、被加工体保持器の前に置か
れた消費材料の固形体の保持器を有する。本発明
の装置のこの様な構造により、合金化性または反
応性消費材料に対する爆発生成物の熱的及び化学
的影響(酸化作用)を極小にすることが可能にさ
れる。 本発明の装置の最も簡単な実施例に於ては、上
記筒の出口端が消費体の保持器として利用され
る。 摩削性粉末及び爆発生成物による被加工体の損
傷を防ぐためには、筒の出口端をV形に作り、そ
の内腔を二つの出口に分け、消費体保持器を、上
記内腔が二つの出口に分かれる所に置くことが望
ましく、上記出口の一つは、消費体から叩き出さ
れた粒子を被加工体へ向けるのに用いられ、他の
出口、摩削性粉末を被加工体からそらせる役をす
る。 装置はさらに、直流電源を設けることが望まし
く、上記電源の一極は消費体保持器に接続され、
他極は被加工体保持器に接続される。これによ
り、爆発生成物のイオン化された流れの中に電荷
が発生され消費材料の粒子を被加工体上へ運ぶこ
とが促進される。 本発明はさらに、上述した爆発被覆法に用いら
れる消費体(消費材料体)を提供するものであ
り、この消費体は、被覆成分である種々な材料か
ら作られた多数の素子から成り、密なパツクに集
められる。この様な構造の消費体を用いることに
より、高品質の複合被覆を施すことが可能にされ
る。上記消費体は多数のロツドの形にも、また
は、多数の板の形にも作られ得る。 以下、添付図面に従い、本発明の実施例につい
て説明する。 本発明による爆発被覆法は、添付図面に示す装
置を用いて行われる。上記装置は枠1(第1図)
を有し、枠1上には、放電器3を有する筒2、ガ
ス混合器4及び粉末定量供給器5が取付けられ、
混合器4は連結管6を経て筒2に連通し、供給器
5は連結管7を経て同じ管2に連通する。さら
に、枠1上には筒2の出口に対面して、被加工体
9を保持する保持器8が置かれる。さらに、上記
装置は、消費体11のための保持器10を有し、
保持器10は、枠1上に於て被加工体保持器8の
前に置かれ、保持器8中に固定された消費体11
は爆発生成物の流路上に置かれる。消費材料は
種々な形に作られ得る固形体の形で用いられる。 第2図に示す実施例に於ては、筒2の出口端が
消費体11の保持器10として機能する。この場
合には、消費体11は、内挿体12と、保持体1
4上に筒2と同軸心に固定された流線形部分13
とから成る形に作られる。 第3図に示す実施例は、非耐熱性材料製の被加
工体上に被覆を施すのに適する。図示の如く、被
加工体9の保持器8は、筒2の軸心に対してすら
せて置かれ、爆発生成物は被加工体9の方に向け
られない。消費体11は、筒の軸心に対して角度
α傾けられた平らな表面15を有する。この場
合、0゜<α<90゜であり、筒2に面する表面1
5の面積は、この表面上への筒2の断面の投影面
積に等しい。 被加工体9は保持器8中に、消費体11から距
離1を隔てゝ、表面15に対して垂直に固定され
る。上記距離lは次式により定められることが望
ましい。 こゝに; l1は、筒2の端から表面15の中心点迄の距離 Dは、筒2の内径 βは、爆発生成物の流れの角度 である。 第4図に示す実施例に於ては、摩削性粉末及び
爆発生成物が被加工体に悪影響を与えることが防
がれ得る。この実施例に於ては、筒2の出口端は
V形に作られ、筒の内腔16は二つの出口17及
び18に分けられ、また、この場合には、消費体
11の保持器10は、内腔16が上記二つの出口
に分岐する所に置かれる。出口17は、粉末とし
て用いられる分散された摩削性材料の部分を引出
すのに用いられる。出口18に対面して被加工体
9の保持器8が置かれる。 第5図に示す実施例は第1図に示したものと
ほゞ同様であるが、さらに、直流電源19を有
し、直流電源19の陽極は消費体11の保持器1
0に接続され、上記保持器10及び消費体11は
導電性材料から作られる。 電源19の陰極は被加工体9の保持器8に接続
され、この保持器8及び被加工体9も導電性材料
から作られる。 消費体11が加熱される場合には、装置に通常
の電熱手段(図示なし)を設け、上記手段の端子
に消費体11の保持器10の役をさせることがで
きる。 複合被覆を施す場合には、被覆成分である種々
な材料から作られた多数の素子から成る消費体1
1を用いることが望ましく、上記素子は密なパツ
クに集められる(第6図及び第7図)。この際、
上記素子をロツド20の形に作り、これらをクラ
ンプ21により把握することもでき(第6図)、
他法としては、素子を板22の形に作り、これら
をボルト肩及び条23を用いて締め合わせること
もできる(第7図)。 本発明による爆発被覆法は、上述の装置を用い
て次の如く行われる。定量供給器5からの粉末は
連結管7を経て筒2に送られ、同時に、ガス混合
器4から爆発性ガス混合物が連結管6を経て筒2
中に送られ、上記筒中で上記爆発性混合物が放電
器3により点火されて爆発される。上記爆発によ
り生成されたガスは、上記粉末を、その中に分散
された状態に同伴する。本発明に於ては、消費材
料の少なくとも一部は固形体の形で用いられ、こ
の固形体の形状をした消費体11は爆発生成物を
流路上に置かれる。爆発生成物の流れは上記消費
体に向けられ、爆発生成物の流れ中で運動してい
る粉末は消費体11の表面から消費材料の粒子を
叩き出し、これらの粒子は被加工体9の表面へ向
けられ、この表面に衝突して被覆を形成する。 本発明の方法の一実施例に於ては、上記粉末と
して、被覆成分の一つとして用いられる材料の粒
子が用いられるが、この場合には、消費体11か
ら叩き出された粒子は上記粉末の粒子とゝもに被
加工体9の表面に向けられる。消費体から叩き出
された粒子を被加工体の表面へ運ぶ作用は、粉末
粒子の消費体の表面への衝突の結果上記粒子に与
えられた運動エネルギ及び爆発生成物の流れの動
圧により行われる。この実施例による方法は複合
被覆を施すことを可能にする。 第6図及び第7図に示す形の消費体を用いるこ
とにより多成分複合被覆を施すことが可能にされ
る。 第2図に示した実施例による装置は、上述の場
合とほゞ同様に作動するが、消費体11が消費材
料から作られた内挿体12と流線形部分13との
形に作られている点が異なる。筒2中を動く粉末
粒子は内挿体12及び流線形部分13から消費材
料の粒子を叩き出す。この操作は筒2の端に於て
行われる。叩き出された消費材料の粒子は爆発生
成物の流れの動圧により、流線形部分13の背後
にある被加工体9の表面へ運ばれる。極めて硬い
反応性または合金化した材料による被覆を施すこ
とは、第3図に示した装置を用いることにより行
われ得る。この方法に於ては、粉末として、分散
された摩削性材料が用いられる。消費体11の表
面から叩き出された粒子は、上記摩削性材料の粒
子から分けられて被加工体の表面に向けられる。
この様な粒子の分離を行うために、消費体11
(第3図)は転向器として用いられる。この場合
には、上記摩削性材料の粒子は、消費体11に衝
突した後に、被覆材料の沈積区域へ動かず、消費
材料の小さくて軽い粒子は爆発生成物の流れ中に
残る渦流により被加工体の表面上に向けられ、こ
の表面上に被覆を形成する。 非耐熱性材料製の被加工体上に被覆を施す場合
には、被加工体9を爆発生成物の流れの外に置く
ことが望ましく、この場合には、消費体11の
(筒2に面する)表面15、筒2の軸心に対して
角度α(第3図)を成す様に置かれるべきであ
り、この場合に於ても、分散された摩削性材料が
用いられることが望ましく、さらに、上記摩削性
材料は消費材料よりも高い融点及び硬度を有する
ことが望ましい。 被覆を施す前に消費体11を加熱する方法を用
いることにより、高能率が得られる。この場合に
は、前述の方法に於て必要とされた条件は必ずし
も必要とされない。消費体11はまた、連続的に
行われる被覆形成の間加熱され得る。この様な加
熱を行う最も簡単な方法は、消費体11に電流を
流すことである。消費体を、その材料が粉末とし
て用いられる摩削性材料の硬度より相当低い硬度
を有するに至る温度迄加熱することにより最善の
結果が得られる。 第4図に示した実施例による装置は、第3図に
示した装置とほゞ同様に作動するが、「摩削性材
料の粒子は、消費体11に衝突した後に出口17
から排出され、消費体11から叩き出された粒子
は出口18から被加工体9に向けられる」点が異
なる。 第5図に示す実施例による装置の特徴は、爆発
の瞬間に、イオン化された爆発生成物の流れ中に
消費体11と被加工体9との間に別の電荷が与え
られ、この電荷により、被加工体9の表面上への
消費材料の粒子の移送が著しく強化されることに
ある。 上述した本発明の方法はいずれも、消費体11
が第6図及び第7図に示した如き形に作られてい
れば、多成分複合被覆を施すのに用いられ得る。 以下、本発明の実例を説明する。 実例 1 爆発被覆は、内径21mm、長さ1.3mの筒を有す
る装置を用いて行われた。粒径220〜440μの二酸
化硅素(砂)が粉末として用いられた。 爆発性混合物は、可燃ガス(アセチレン)、酸
化剤(酸素)、不活性ガス(窒素)から成り、上
記混合物は、アセチレンと酸素とを混合し、これ
を窒素で稀釈することにより作られた。上記ガス
中の成分の比率は次の如くである。 C2H2:O2:N2=1:1.5:1.5 爆発性混合物を点火して爆発を起こさせる前
に、二酸化硅素の粉末が上記筒中に送られた上記
粉末の供給は、上記粉末を不活性カス(窒素)に
より注入することによつて行われた、窒素の消費
量は0.8m3/hであり、粉末供給時間は125msで
あり、筒中への粉末の供給は爆発開始の70ms前
に止められた。 消費体としては、次の成分を有する合金鋼の矩
形板が用いられた、 鉄86.93%、クロム13%、炭素0.07% 上記板は筒の軸心に対して40゜の角度を成す様
に置かれ、板の上端は筒の軸心の高さの所に於て
被加工体の表面から20mm隔てゝ置かれた。被加工
体は、0.3%の炭素を有する構造用鋼から作られ
た。筒の出口端と被加工体の表面との間の距離は
100mmであつた。 毎秒4シヨツトを与えて、100シヨツトの後、
被加工体の表面上に180μ厚の合金鋼の被覆層が
沈積された。この様にして作られた被覆の物理的
性質は次の如くであつた。 被覆と基体との間の結合の接着力=4.5Kg/mm2 有孔率=1% 高さの不整=15μ 比較のために、同様な被加工体が従来の爆発被
覆法により被覆された。消費材料の粉末は、次の
成分を有する合金鋼であつた。 鉄……86.93% クロム……13.00% 炭素……0.07% 本発明の方法により作られた被覆と、従来法に
より作られた被覆との比較の結果は次表の如くで
ある。
【表】
上記表から明らかなる如く、本発明の方法に於
ては、炭素の焼損が著しく減少される。 実例 2 本発明の方法を用いて、タングステン及び銅か
ら複合二成分被覆が施された。被覆は、長さ1.4
m、内径21mmの円筒形筒を有する装置を用いて行
われた。点火度数は毎秒4シヨツトであつた。爆
発性混合物はアセチレン1対酸素1.5の比率で作
られ、5〜40μの粒径を有するタングステンが粉
末として用いられ、消費体は銅から作られ、被加
工体は筒の出口端から8cm隔てた所に置かれた。
100シヨツトの後150μ厚の被覆が形成された。 作られた被覆の分析の結果、両成分(タングス
テン、銅)は被覆層中に均等に分布されているこ
とが示された。不整の高さは20μを越えず、被覆
と基体(銅)との間の結合の接着力は2.5Kg/mm2
であつた。 タングステンの粉末と銅と粉末との混合物を用
いる従来法によつては、成分が均等に分布された
被覆を作ることが出来ず、作られた被覆は層状の
構造を有した。 実例 3 複合被覆が同様な方法により鋼製被加工体に施
された。被覆材料はタングステンと銅とから成
り、被覆形成の条件は上述の場合と同様である
が、銅の消費体が400℃の温度に加熱された点が
異なる。形成された被覆の厚さは50シヨツトの後
に150μに達した。消費体の加熱は、これに電流
を通じることにより行われた。上記の結果から、
この場合の能率は、前例の場合の二倍であること
が示された。
ては、炭素の焼損が著しく減少される。 実例 2 本発明の方法を用いて、タングステン及び銅か
ら複合二成分被覆が施された。被覆は、長さ1.4
m、内径21mmの円筒形筒を有する装置を用いて行
われた。点火度数は毎秒4シヨツトであつた。爆
発性混合物はアセチレン1対酸素1.5の比率で作
られ、5〜40μの粒径を有するタングステンが粉
末として用いられ、消費体は銅から作られ、被加
工体は筒の出口端から8cm隔てた所に置かれた。
100シヨツトの後150μ厚の被覆が形成された。 作られた被覆の分析の結果、両成分(タングス
テン、銅)は被覆層中に均等に分布されているこ
とが示された。不整の高さは20μを越えず、被覆
と基体(銅)との間の結合の接着力は2.5Kg/mm2
であつた。 タングステンの粉末と銅と粉末との混合物を用
いる従来法によつては、成分が均等に分布された
被覆を作ることが出来ず、作られた被覆は層状の
構造を有した。 実例 3 複合被覆が同様な方法により鋼製被加工体に施
された。被覆材料はタングステンと銅とから成
り、被覆形成の条件は上述の場合と同様である
が、銅の消費体が400℃の温度に加熱された点が
異なる。形成された被覆の厚さは50シヨツトの後
に150μに達した。消費体の加熱は、これに電流
を通じることにより行われた。上記の結果から、
この場合の能率は、前例の場合の二倍であること
が示された。
第1図は本発明による爆発被覆装置の説明図、
第2図は筒が消費体を保持する役をしている実施
例による装置中の筒の軸心方向断面図、第3図は
非耐熱性材料製の被加工体に被覆を施すのに用い
られる装置の説明図、第4図はV型出口端を有す
る筒を有する装置の軸心方向断面図、第5図は追
加の電源を有する装置の説明図、第6図は密なパ
ツクに集められたロツドの形の消費体の斜視図、
第7図は積層された板の形に作られた消費体の斜
視図である。 1……枠、2……筒、3……放電器、4……ガ
ス混合器、5……粉末の定量供給器、8……被加
工体の保持器、9……被加工体、10……消費体
の保持器、11……消費体、16……筒の内腔、
17……筒の内腔の第一出口、18……筒の内腔
の第二出口、19……直流電源、20……ロツ
ド、22……板。
第2図は筒が消費体を保持する役をしている実施
例による装置中の筒の軸心方向断面図、第3図は
非耐熱性材料製の被加工体に被覆を施すのに用い
られる装置の説明図、第4図はV型出口端を有す
る筒を有する装置の軸心方向断面図、第5図は追
加の電源を有する装置の説明図、第6図は密なパ
ツクに集められたロツドの形の消費体の斜視図、
第7図は積層された板の形に作られた消費体の斜
視図である。 1……枠、2……筒、3……放電器、4……ガ
ス混合器、5……粉末の定量供給器、8……被加
工体の保持器、9……被加工体、10……消費体
の保持器、11……消費体、16……筒の内腔、
17……筒の内腔の第一出口、18……筒の内腔
の第二出口、19……直流電源、20……ロツ
ド、22……板。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 放電器を備えた筒を有する装置を用いて行わ
れ、粉末及び爆発性ガス混合物を上記筒に送り、
上記爆発性ガス混合物に上記筒内で点火して爆発
を起こさせ、上記粉末を爆発生成物の流れ中で被
加工体へ送り、上記被加工体の表面上に消費材料
を沈積させることから成る爆発被覆法に於て、 上記消費材料の少なくとも一部は固形体の形で
用いられ、上記爆発生成物の流れは上記固形体に
向けられ、これにより、上記流れにより選ばれた
上記粉末により上記固形体の表面から消費材料の
粒子が叩き出され、これらの粒子が被加工体の表
面に向けられることを特徴とする被覆方法。 2 上記粉末は被覆成分の一つの粒子であり、上
記消費材料の固形体から叩き出された粒子は爆発
生成物の流れにより、上記粉末の粒子とゝもに被
加工体の表面上へ運ばれることを特徴とする特許
請求の範囲第1項記載の方法。 3 上記粉末は、分散された摩削性材料であり、
上記消費材料の固形体から叩き出された粒子は、
上記粉末の粒子から分けられて被加工体の表面上
へ向けられることを特徴とする特許請求の範囲第
1項記載の方法。 4 上記消費材料の固形体が上記材料の沈積の前
に加熱されることを特徴とする特許請求の範囲第
1項記載の方法。 5 上記消費材料の固形体の表面から叩き出され
た粒子は、爆発生成物の流れの外に置かれた被加
工体に向けられ、上記粒子を叩き出す時にこれら
の粒子に与えられた動エネルギは上記粒子を上記
流れから押出すに充分であることを特徴とする特
許請求の範囲第3項記載の方法。 6 上記摩削性材料は上記消費材料よりも高い融
点及び硬度を有することを特徴とする特許請求の
範囲第3項記載の方法。 7 上記消費材料の硬度が摩削性粉末の硬度より
低くなる温度迄上記消費材料の固形体が加熱され
ることを特徴とする特許請求の範囲第4項記載の
方法。 8 上記消費材料の固形体が、それに電流を通じ
ることにより加熱されることを特徴とする特許請
求の範囲第4項記載の方法。 9 枠上に、放電器を有する筒、ガス混合器及び
粉末定量供給器が置かれ、上記混合器及び上記供
給器は上記筒に連通し、さらに、上記枠上には、
被加工体を保持するための被加工体保持器が上記
筒の出口に対面して置かれた爆発被覆を行うため
の装置に於て、枠1にはさらに消費材料の固形体
11の保持器10が配置され、この保持器10は
被加工体9の保持器8の前に置かれていることを
特徴とする爆発被覆を行うための装置。 10 消費材料の固形体11の保持器10として
筒2の出口端が用いられることを特徴とする特許
請求の範囲第9項記載の装置。 11 枠1上には直流電源19が配置され上記電
源の一極は消費材料の固形体11の保持器10に
接続され、他極は被加工体9の保持器8に接続さ
れることを特徴とする特許請求の範囲第9項記載
の装置。 12 上記筒2の出口端はV形に作られ、筒の内
腔16は二つの出口17及び18に分けられ、消
費材料の固形体11の保持器10は、上記内腔1
6が二つの出口に分かれる所に置かれることを特
徴とする特許請求の範囲第10項記載の装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5746582A JPS58177470A (ja) | 1982-04-07 | 1982-04-07 | 爆発被覆の方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5746582A JPS58177470A (ja) | 1982-04-07 | 1982-04-07 | 爆発被覆の方法及びその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58177470A JPS58177470A (ja) | 1983-10-18 |
JPS6231069B2 true JPS6231069B2 (ja) | 1987-07-06 |
Family
ID=13056425
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5746582A Granted JPS58177470A (ja) | 1982-04-07 | 1982-04-07 | 爆発被覆の方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58177470A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2669308B2 (ja) * | 1993-10-01 | 1997-10-27 | 株式会社デンソー | アモルファス被覆体及びその成形方法 |
-
1982
- 1982-04-07 JP JP5746582A patent/JPS58177470A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58177470A (ja) | 1983-10-18 |
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