JPS62309Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はモニター受像機とテレビカメラとから
構成される閉回路テレビジヨン装置に係る。

一般の閉回路テレビジヨン装置において、待機
状態にあるテレビカメラから所定時に瞬時に映像
信号が導出されるようにするために、従来は撮像
管例えばビジコンのヒーターのみ常時予熱を行な
つておき、必要な時にテレビカメラの全回路を駆
動して映像信号を得ていた。この場合撮像管のヒ
ーターの予熱はカメラケース内に電源回路を持つ
ているテレビカメラにおいては比較的簡単に実施
できるが、このときテレビカメラの近くに電源が
必要となり電気工事を要するとともに遠くから予
熱動作をコントロールするために予熱とフルパワ
ーを切換えるコントロールケーブルが余分に必要
とされる。

またモニター受像機とは別個にテレビカメラ側
にも電源回路や水平、垂直発振回路を設けると、
テレビカメラが大型化し高価になるとともにテレ
ビカメラとモニター受像機の同期が一致せず画像
が乱れることがあつた。

本考案はこのような点に鑑みなされたものであ
り、テレビカメラを小型軽量化できるとともにモ
ニター受像機に安定した画像を供給することがで
きる閉回路テレビジヨヨン装置を提供するもので
あり、また本考案ではテレビカメラの撮像管の予
熱を行ないインターホン等の呼出スイツチをオン
したときに瞬時にモニター受像機にテレビカメラ
の映像を得ることができるものである。

以下図面に示す実施例に従つて本考案を説明す
る。

第１図は特にテレビカメラ側の回路構成図を示
し、ここで１は撮像管、２は映像増幅回路、３は
同期分離回路、４は水平垂直駆動回路、５は整流
回路、６はカメラ出入力端子であり、また７はト
ランジスタQ₁，Q₂，Q₃，ダイオードD₁，D₂、コ
ンデンサC₁、抵抗R₁〜R₅、可変抵抗VR₁からな
るヒーター電圧制御回路であり、正規の動作状態
にあるときにはモニター受像機側から同軸ケーブ
ルを介して出入力端子６に後述するように水平及
び垂直同期パルスが重畳された＋Ｂ電源電圧が供
給され、テレビカメラ内の各回路が駆動され、こ
れと同時に出入力端子６からテレビカメラ側の映
像信号が同じ同軸ケーブルを介してモニター受像
機側に供給される。即ち出入力端子６にモニター
受像機側から同期パルスが到来すると、これが同
期分離回路３にて分離され水平垂直駆動回路４に
供給されこれに基いて該回路４が駆動される。こ
のとき該水平垂直駆動回路４より得られる水平・
垂直パルスは撮像管１に供給され該撮像管１が偏
向走査されるが、この水平パルスは整流回路５に
て整流され該整流回路５より直流電圧が発生され
る。該直流電圧はヒーター電圧制御回路７に供給
され、トランジスタQ₂，Q₃がオン状態となり該
トランジスタQ₃を介してモニター受像機側より
ヒーター電圧が供給される。なおこの場合整流回
路５より得られる直流電圧は抵抗R₄とR₅とによ
る分圧電圧よりも大きく従つてダイオードD₂は
カツトオフ状態にあり、このとき撮像管１のヒー
ターには比較的高電圧（例えば９ボルト程度）が
印加される。こうして撮像管１が撮像動作をなす
結果該撮像管１より得られる映像信号は映像増幅
回路２で増幅された後出入力端子６より同軸ケー
ブルを経てモニター受像機に供給される。

ところが上記テレビカメラが待機状態にあると
きには、モニター受像機側からは同期パルスは供
給されず＋Ｂ電源電圧のみが供給される。従つて
この場合には同期分離回路３の出力パルスはなく
水平垂直駆動回路４は駆動されず整流回路５から
は直流電圧は導出されない。このためダイオード
D₂がオン状態となり抵抗R₄とR₅との分圧比によ
る＋Ｂの分割電圧がトランジスタQ₂のコレクタ
及びベースに印加され、このときトランジスタ
Q₃の導通度が抑制され撮像管１のヒーターには
比較的低い電圧（例えば６ボルト程度）が印加さ
れる。従つてこのときテレビカメラ内の各回路は
動作されないが撮像管１のヒーターのみが予熱さ
れている。

次に第２図はモニター受像機側の回路構成図を
示し、ここで８は同期信号発生器であり、該発生
器８は31.5KHzのクロツクパルス発生器９、1/2
分周器１０、1/525分周器１１、波形整形器１
２，１３と複合器１４とから構成され、該発生器
８においてモニター受像機の偏向回路駆動用の水
平及び垂直同期信号が作成されるとともにこれら
両同期信号が混合された水平・垂直同期信号が発
生される。１５はトランジスタQ₄，Q₅，Q₆、コ
ンデンサC₂、ダイオードD₃とその他に抵抗等か
ら構成される同期信号出力制御回路であり、また
１６はインターホン子機の呼出スイツチ、１７は
インターホン親機の呼出スイツチである。ここで
インターホン子機はテレビカメラとともに例えば
玄関先に設置され、また親機はモニター受像機近
くに設置される。

いまインターホン子機若しくは親機の呼出スイ
ツチ１５，１６をオンすれば、このとき上記出力
制御回路１５のコンデンサC₂に充電されていた
電荷がダイオードD₃、呼出スイツチ１５，１６
を介して瞬時に放電され、トランジスタQ₄がオ
ンとなりこれに伴いトランジスタQ₆がオンとな
る。このため同期信号発生器１４より得られる水
平・垂直同期信号がトランジスタQ₅のコレクタ
より導出され、モニター受像機側の出入力端子１
８には該水平垂直同期信号が重畳された＋Ｂ電源
電圧が出力される。この同期信号の重畳された電
源電圧は同軸ケーブルを介してテレビカメラ側に
供給され、このとき既述したようにテレビカメラ
が瞬時に駆動開始されまたカメラ側からモニター
受像機の出入力端子１８に同軸ケーブルを介して
映像信号が帰還されモニター受像機画面にカメラ
画像が映出される。

なお上記呼出スイツチ１６，１７をオフした直
後もコンデンサC₂が充電される間例えば30秒間
トランジスタQ₄がオン状態にあるため、この間
出入力端子１８から水平垂直同期信号がテレビカ
メラ側に供給され続ける。従つて呼出スイツチ１
６，１７を瞬間的にでもオンすればその後約30秒
間モニター受像機画面にカメラ画像が映出され
る。

その後トランジスタQ₄がオフになると、トラ
ンジスタQ₅，Q₆もオフ状態となり出入力端子１
８には水平垂直同期パルスは導出されず、このと
き＋Ｂ電源電圧のみがテレビカメラ側に供給さ
れ、テレビカメラの各回路は非駆動状態となつて
いる。但しこのとき撮像管のヒーターには予熱電
力が供給されている。

こうして本実施例の閉回路テレビジヨン装置で
は、モニター受像機側において発生された水平・
垂直同期信号を＋Ｂ電源電圧に重畳してテレビカ
メラ側に供給し該電源電圧及び同期信号に基いて
テレビカメラを駆動するとともに、さらに該テレ
ビカメラ側より得られる映像信号を同一のケーブ
ルで電源電圧ラインに重畳させてモニター受像機
側に帰還しているためテレビカメラ側に別個に電
源回路や発振回路を設ける必要もなくテレビカメ
ラを小型軽量化することが可能となり、またモニ
ター受像機側には同期のとれた安定な画像を得る
ことができる。

さらに本実施例ではテレビカメラ側にヒーター
電圧制御回路を設け、待機時には上記同期パルス
を重畳せず特にテレビカメラの駆動時のみ該同期
パルスを重畳してテレビカメラ内の各回路を駆動
し、一方該同期パルスの有無に応じて撮像管のヒ
ーターへの供給電圧を制御し、待機時にも撮像管
ヒーターの予熱を行なつているため、呼出スイツ
チオン時にモニター受像機側からテレビカメラ側
に同期パルスを供給すれば瞬時にテレビカメラが
動作開始されモニター受像機にカメラ画像が得ら
れる。

本考案の閉回路テレビジヨン装置はテレビカメ
ラを玄関先に設置しインターホン等とともに連動
する監視装置として極めて好適である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の１実施例の特にテレビカメラ
側の回路構成図、第２図は同実施例のモニター受
像機側の回路構成図である。 １……撮像管、３……同期分離回路、４……水
平・垂直駆動回路、５……整流回路、６……カメ
ラ出入力端子、７……ヒータ電圧制御回路、８…
…同期信号発生器、１５……同期信号出力制御回
路、１６，１７……呼出スイツチ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. モニター受像機側にて発生された水平・垂直同
   期パルスを電源電圧に重畳し同軸ケーブルを介し
   てテレビカメラ側に供給し、該電源電圧及び同期
   パルスに基いてテレビカメラを駆動し、またテレ
   ビカメラ側にて発生された映像信号を前記同軸ケ
   ーブルを介してモニター受像機側に供給する閉回
   路テレビジヨン装置において、モニター受像機側
   に同期信号出力制御回路を設けるとともにテレビ
   カメラ側にヒーター電圧制御回路を設け、呼出ス
   イツチのオン時及び若しくはオン後の一定時間の
   み前記モニター受像機側の同期信号出力制御回路
   よりテレビカメラ側に水平・垂直同期パルスを出
   力せしめ、一方テレビカメラ側のヒータ電圧制御
   回路では前記水平・垂直同期パルスの有無に応じ
   て撮像管のヒーター供給電圧を制御するようにし
   たことを特徴とする閉回路テレビジヨン装置。