JPS6230734Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は表示板付照明器具に係り、一般の照明
と表示照明とができるようにした構造に関する。

〔考案の技術的背景とその問題点〕

従来の表示用照明器具は第１図、第２図に示す
ように器具本体１内にランプ２を配設し、この本
体１の下端に形成した溝状の長孔３に透光性表示
板４の上端を嵌合保持し、ランプ２から放射され
た光は表示板４の上端面から表示板４内を透過し
て照射され、照光表示を行う構造が採られてい
る。

また従来は第３図に示すようにランプを内包し
た器具本体５の前後面にカバーを兼ねた表示板６
を設け、表示板６の背面から照射されるランプの
光で表示板６が照光されて表示する構造の照明器
具が知られている。

しかしながらこれら従来の照明器具では表示専
用の器具のため、器具下方の照明には適さず、ま
た表示の変更に際して表示板の交換も器具を取外
して行わなくてはならず、作業性が悪い欠点を有
していた。

〔考案の目的〕

本考案は上記点に鑑みなされたもので一般の下
方に配光される照明器具を用いて表示板の照光も
できるようにするとともに表示板の交換も簡単に
できるようにした表示板付照明器具を提供するも
のである。

〔考案の概要〕

本考案は器具本体に内包されたランプからの光
の一部が本体の上面に配設された表示板を照光す
るようにしたもので、ランプを内包し、対をなす
吊杆にて吊下げ支持された器具本体と、この本体
の上面に配設され前記ランプにて照光される透光
性表示板とからなり、前記本体の上面に前記吊杆
間に位置して長孔を形成し、この長孔に沿つて前
記表示板の下端面を前記本体の上部に配置し、こ
の表示板の両端部を前記吊杆を囲んだ略コ字形の
固定枠にて挟着保持してなり、本体の長孔より表
示板の下端面に照射されたランプの光で表示板を
照光して表示するようにし、かつ本体を吊下げ支
持したままで固定枠を取外して表示板の交換でき
るようにしたものである。

〔考案の実施例〕

次に本考案の一実施例の構成を図面第４図乃至
第８図について説明する。

１０は器具本体で下面を開口した細長函状に形
成され、この本体１０の下面開口部には透光性カ
バー１１が着脱自在に取着されている。この本体
１０内の両端には複数の対をなす直管形蛍光ラン
プ１２のソケツト１３が設けられている。またこ
の本体１０の上面内側にはランプソケツト１３に
装着された各ランプ１２間に位置する断面略Ｖ字
形の反射板１４が設けられ、この反射板１４内に
安定器１５が設けられている。

また本体１０の上面中央部は前記ランプソケツ
ト１３に装着された中央部のランプ１２の直上に
沿うように長手方向に長孔１６が形成されてい
る。

そしてこの本体１０の上面に形成した長孔６の
両端部に造営物の天井から垂下されたボルトなど
の吊杆１７の下端を挿通し、この吊杆１７の下端
ねじ部に螺合されたナツト１８にて吊下げ支持さ
れている。

次に１９は表示板で合成樹脂などの透光性の四
角形板体で形成され、この表示板１９の厚みl₁
は、前記本体１０の長孔１６の幅l₂より厚く前記
吊杆１９間に配設される長さに形成され、この表
示板１９の両面両側部に上下方向に係合溝２０が
形成されている。

そしてこの表示板１９には刻設または発光し易
い塗料などで表示２１が形成されている。

次に２２は略コ字状の固定枠で、両端縁には略
Ｖ字状に相対して突出した係合縁２３が形成され
ている。

次にこの実施例の作用について説明する。

天井から垂下された吊杆１７の下端部を本体１
０の上面に挿通した長孔１６に挿通し、この吊杆
１７の下端部に螺合したナツト１８にて本体１０
を吊下げ支持する。そして本体１０の上面の長孔
１６上に下端面を位置させて表示板１９を配設
し、この表示板１９の両端部に吊杆１７の外側か
ら固定枠２２を嵌着して吊杆１７を囲んだ状態で
係合縁２３を表示板１９の係合溝２０に係合し、
表示板１９の両端部を固定枠２２で挟着保持す
る。

この状態でランプ１２を点灯すると、本体１０
のカバー１１を透してランプ１０の光は照射さ
れ、本体１０の下方への配光が得られ、また本体
１０の上面の長孔１９に向う光は表示板１９を透
光し、表示板１９の表示２１は照光表示される。

次に他の実施例を図面第８図乃至第１０図につ
いて説明する。

前記実施例の構造において、器具本体１０の長
孔１６の幅l₃を表示板１９の厚みl₁よりやや広く
形成し、この長孔１６の両側より略Ｌ字状の表示
板受部２４を一体に相対して切起し形成し、の表
示板受部２４の先端間の幅l₄より狭く形成し、表
示板１９は下端部を長孔１６に落し込み表示板１
９の下端を表示板受部２４にて支持する。

また表示板１９は二枚の透光性表示板体２６，
２６とこの表示板体２６，２６間に挟持した遮光
性着色仕切板２７および前記表示板体２６，２６
と仕切板２７との下端面に当接される透光性着色
片２８とにて構成されている。この表示板体２
６，２６は合成樹脂などの透光性材料で成形さ
れ、互いに裏面には光に発光し易い塗料などで文
字、図形などの表示２１が形成されている。また
仕切板２７は前記表示板体２６，２６の表示が目
立つ色に着色されている。また着色片２８は二枚
の表示板体２６，２６と仕切板２７とを重ね合せ
た表示板１９の下端面の厚みl₁より広く前記相対
する表示板受部２４，２４の上に保持されるよう
になつている。

この実施例の構成では本体１０の長孔１６に着
色片２８を嵌合して表示板受部２４，２４上に保
持し、次いで表示板体２６，２６間に仕切板２７
を挟着重合して長孔１６に落し込み、表示板受部
１９を構成する。この状態で両面の表示板体２
６，２６は長孔１６の両側縁に保持されており、
この表示板１９は前記実施例の構造と同様に吊杆
１７を囲んで表示板１９の両端を挟み込む略コ字
状の固定枠２２にて保持され、両面の表示板体２
６，２６が両側に分離されることがない。そして
ランプ１２から長孔１６に向つて照射された光は
着色片２８にて着色され、色光となつて表示板体
２６，２６を透光し、表示２１は照光表示され
る。なお表示板受部２４，２４の先端は互に離間
しており、遮光されず光むらとなることがない。
このとき仕切板２７によつて両面の表示板体２
６，２６の表示２１はそれぞれ重り合うことなく
かつ仕切板２７の色彩によつて明確に表示され
る。

なお着色片２８はテープ状体にて形成すること
もできる。

〔考案の効果〕

本考案によれば、器具本体の上面にこの本体を
吊下げ支持する吊杆間に位置して形成した長孔上
に表示板を配置し、この表示板の両端部を前記吊
杆を囲んで略コ字形の固定枠にて挟着保持したの
で、器具本体に内包したランプにて本体の下方へ
の配光が得られ一般の照明器具として利用でき、
また上方に向つて照射された光は長孔から表示板
を透光して表示板の表示が照光表示され、受付カ
ウンタなどの上方において受付の照明が行われる
とともに表示も明確に行うことができ、一つの照
明器具を一般の照明器具と表示灯とに兼用でき、
また表示板は照明器具本体を吊下げる吊杆を利用
して支持でき、また表示板の交換には略コ字形の
固定枠を外すのみで器具本体を吊下げたままでで
き、表示板の取付け、交換の作業が容易にできる
ものである。

また表示板を二枚の表示板材とこの板材との間
に挟持した遮光性仕切板とにて構成することによ
り両面から表示ができるとともに両面に異なる表
示を行うこともできる。

さらに表示板の下端面に透光性着色片を配設す
ることにより表示板の表示に色彩を附すことがで
き、着色片の色彩を適宜選択して室内に合せた色
彩の表示を行うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の表示灯の斜視図、第２図は同上
断面図、第３図は従来の他の表示灯の斜視図、第
４図は本考案の一実施例を示す表示板付照明器具
の斜視図、第５図は同上分解斜視図、第６図は同
上断面図、第７図は同上要部の拡大分解斜視図、
第８図は同上説明図、第９図は他の実施例を示す
表示板付照明器具の一部の分解斜視図、第１０図
は同上説明図である。 １０……器具本体、１２……ランプ、１６……
長孔、１７……吊杆、１９……表示板、２２……
固定枠、２６……表示板付、２７……仕切板、２
８……着色片。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ランプを内包し対をなす吊杆にて吊下げ支持
   された器具本体と、この器具本体の上面に配設
   され前記ランプにて照光される透光性表示板と
   からなり、前記本体の上面に前記吊杆間に位置
   して長孔を形成し、この長孔に沿つて前記表示
   板の下端面を前記本体の上部に配置し、この表
   示板の両端部を前記吊杆を囲んだ略コ字形の固
   定枠にて挟着保持したことを特徴とする表示板
   付照明器具。 (2) 表示板は二枚の表示板体とこの両表示板体間
   に挟持された遮光性仕切板とにて形成したこと
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記
   載の表示板付照明器具。 (3) 表示板は表示板体とこの表示板体の下端面に
   配設した着色片とにて形成したことを特徴とす
   る実用新案登録請求の範囲第１項または第２項
   記載の表示板付照明器具。