JPS62297280A - 炭素系発泡断熱成形体およびその製造方法 - Google Patents

炭素系発泡断熱成形体およびその製造方法

Info

Publication number
JPS62297280A
JPS62297280A JP61140959A JP14095986A JPS62297280A JP S62297280 A JPS62297280 A JP S62297280A JP 61140959 A JP61140959 A JP 61140959A JP 14095986 A JP14095986 A JP 14095986A JP S62297280 A JPS62297280 A JP S62297280A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
foam
carbon
molded body
surface layer
fibers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP61140959A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0633195B2 (ja
Inventor
宏弥 掛川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ibiden Co Ltd
Original Assignee
Ibiden Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ibiden Co Ltd filed Critical Ibiden Co Ltd
Priority to JP61140959A priority Critical patent/JPH0633195B2/ja
Publication of JPS62297280A publication Critical patent/JPS62297280A/ja
Publication of JPH0633195B2 publication Critical patent/JPH0633195B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 3、発明の詳細な説明 [産業上の利用分野〕 本発明は炭素系発泡断熱成形体およびその製造方法に関
し、特に本発明は発泡体内部本体と同質の炭化収縮率を
有する炭素質又は黒鉛質の前駆体の被膜が形成され、発
泡成形体本体と被膜とが一体化となっていることより、
津は体成形体向体の強度が補強され、かつ不浸透性が向
上した炭素系発泡断熱成形体およびその製造方法に関す
る。
〔従来の技術〕
従来よりフェノール樹脂及びポリウレタン樹脂などの熱
硬化性樹脂のプラスチック発泡体は古くから数多(の提
案がなされており、その長所として軽量性、断熱性、吸
音性等に優れているため、広く断熱材、防音材、緩衝材
等の用途面で使用されている。しかしながらフェノール
樹脂等の上記発泡体は、断熱性には優れているものの、
断熱性は200〜250℃を越えないので耐高熱の断熱
材とはいえず、また有機系樹脂組成であるがために耐薬
品性が十分でなく老化し易い欠点があるばかりではなく
、強度が弱く脆性を有するなどの欠点がある。
そのため、これらの欠点を除去・改善すべくフェノール
樹脂等の発泡体を炭化した炭素質発泡体が提案され、耐
熱性、耐薬品性などの諸性質の向上が試みられている。
例えば、フェノール樹脂又はポリウレタン樹脂の発泡体
を非酸化性雰囲気下で焼成することにより炭素質発泡体
を得る方法として、特開昭59−97511号公報、特
公昭60−59168号公報及び特公昭60−5916
9号公輯により提案された炭素構造物又は炭素多孔体の
製造法がある。
これらの方法により得られる発泡体は一般に開放気孔の
ものよりも独立気泡のものの方がはるかに断熱性が良好
であり、また発泡倍率が大きい方が密度は小さくなり断
熱特性も良くなる。そして同じ発泡倍率であるならば炭
素化収率が低い方が断熱性は良好となるが密度が小さく
なるほど強度は低下し、また気体不浸透性も低下する。
ところで、フェノール樹脂又はウレタン樹脂発泡体を炭
化する際には三次元方向に収縮すると共に、揮発分を放
出して重量が減少する。そして、熱処理により炭素以外
の原子の存在が認められなくなるためには、一般に10
00〜1500℃の温度が必要であり、特にフェノール
樹脂の場合には1300〜1500℃の温度が必要であ
る。
また、フェノール樹脂は低い炭素化収縮率を有している
ため、この段階では比較的大きな収縮を示し、この段階
のものは炭素質と呼ばれている。
これに対し、1800〜2000℃以上の温度で熱処理
すると炭素原子間に結晶化に伴う構造変化が起こる段階
があり、この段階のものは黒鉛質と呼ばれている。しか
し、有機化合物のうち炭素化後の熱処理により、結晶化
すなわち黒鉛化し易い有機化合物とそうでない有機化合
物とがある。
フェノール樹脂又はフラン樹脂等は後者に属するもので
難黒鉛化炭素と呼ばれており、このものはガス不浸透性
を有していることからガラス状炭素と呼ばれている。こ
の種の炭素となる有機化合物には前述のようにフェノー
ル樹脂を初めとするフラン樹脂等の熱硬化性樹脂がある
。このような炭素化過程で溶融しない炭素前駆体は、炭
素化の段階で分子移動が著しく制約されるため、芳香族
平面は出来上がってもなかなか大きな層が形成されにく
い、また層の配向も起こりにく(、三次元的な非整列構
造を多く有する炭素となり易い、それゆえ、フェノール
樹脂又はフラン樹脂等の熱硬化性樹脂は微細な閉気孔の
ユニットセル構造のガラス状のガス不浸透性の被膜を形
成し得る特徴を存している。
ところが、このような被膜を発泡体の表層部に有しない
従来技術による発泡体を炭素化させたものは、その表面
から炭素粉が摩擦や外的街?によってMl+離したり脱
落し易く、かつ圧縮強度は必ずしも十分なものとはいえ
ない現状である。そこで、このような問題点を解決する
ために、炭素質発泡体の表面にスキン層又は表皮と呼ば
れる被膜を形成した炭素質発泡体が提案されている。
例えば、(1)特開昭50−50471号公報の発明に
よれば、発泡速度と硬化速度とを制御して、これらの速
度差を内部と表面とに生しさせ、速度の遅い表面には比
較的緻密なスキン層が形成され、一方速度の早い内部に
は発泡倍率の発泡体が形成され、これらの密接性が良好
で外観及び性能の優れた発泡体が得られると開示されて
いる。
また、(2)特開昭57−1740号公報の発明によれ
ば、原液のパック率及び発泡温度を特定範囲内に制御し
てボイドの発生の少ない表皮付き硬質ウレタンフオーム
成形体が得られると開示されている。
一方、(3)特開昭57−47635号公報の発明によ
れば、酸性硬化剤、発泡剤、整泡剤などを含有した液状
レゾール型フェノール樹鮨初期縮合物を予熱した書閉金
型内で発泡硬化させ、紙等と良好な接着性を示すスキン
層を発泡体表面に形成させたスキン付きフェノールフオ
ームが得られると開示されている。
しかしながら、上記(1)及び(2)の発明は発泡倍率
が大きく表面スキン層と内部発泡体との炭素化に伴う収
縮が異なりその結果割れ易く、硬化速度の制御並びに温
度制御は極めて困難であり、また上記(3)の発明のよ
うに紙等のセルローズ繊維からなるスキン層が形成され
たものはフェノール樹脂等からなるスキン層が形成され
た発泡体に比較して炭素化収率が低く、その結果、発泡
体表面のガス不浸透性は十分なものではなく表面層の脱
落物や剥離物の発生が起こり、表面層によって強度補強
がされていないために発泡体自体の強度も十分なものと
はいえないものである。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は上記従来技術の欠点並びに未解決の問題点を除
去・改善することを目的とし、炭素化収率が20重量%
(以下、単に%という)以上のフェノール樹脂、フラン
樹脂等の熱硬化性樹脂を用いて発泡成形体をつくり、そ
の表面部にもこれらの熱硬化性樹脂と同質の炭素化収縮
性を有する繊維状物からなる炭素前駆体の被膜を形成し
、これら表層部と内部の発泡成形体とを一体成形し、さ
らに炭素化ないしは黒鉛化した炭素系発泡断熱材成形体
を提供することによって、前記目的を達成し従来技術に
よっては付与することができなかったガス不浸透性と強
度等を改善した炭素系発泡断熱材成形体を提供するもの
である。
〔問題点を解決するための手段および作用〕すなわち、
本発明の炭素系発泡断熱材成形体はフェノール樹脂又は
フラン樹脂等の炭素化収率が20%以上の熱硬化性樹脂
でつくられており、また難黒鉛化性であるため、黒鉛化
に伴う熱転4率が大きくなることが避けられるので断熱
材としての特性上好都合である。
また、本発明の製造方法によれば成形体の内部を構成す
る熱硬化性樹脂と同質の炭素化収縮性を有する繊維状物
から成る炭素前駆体の被膜を形成して成形体内部の発泡
体の補強効果を図ると共に、繊維状の炭素前駆体の種類
や複合形態を多種多様に変化させ、また適宜に選択する
ことによって、炭素化に伴う収縮を自由に制御して発泡
体表面に生ずるクランクやグレーズと呼ばれる割れを防
止することができる。このため、成形体内部の発泡体と
表層部のスキン被膜層との炭素化に伴う収縮を整合させ
、これら両者の剥離を完全に防止し併せて独立気泡体の
集合により優れたガス不浸透性と強度とを内部の発泡体
に付与することが可能となる利点がある。これは、主と
して次に説明するような作用及び機構によって、このよ
うな優れた効果がもたらされるものと考えられる。
まず、成形体内部の発泡体はレゾール型又はノボラック
型のフェノール樹脂、フラン樹脂、ジビニルベンゼン樹
脂などの炭素化収率が20%以上の熱硬化性樹脂であっ
て、難黒鉛化性の炭素前駆体からなりクローズドポアー
と呼ばれるミクロな独立気泡体の集合により断熱特性を
高め、さらにガラス状炭素のユニットセルが多数集合し
たものであって、黒鉛等の結晶体に比較して熱伝導率が
小さい断熱成形体がつくられるため両者の効果による断
熱性に優れると共に、成形体の表層部にもガラス状炭素
から成るスキン被膜層が形成されているため全体のガス
不浸透性が従来の炭素発泡体に比して格段と向上し、さ
らにまた表層部と内部の発泡体部とが一体成形されてい
るため従来のこの種の発泡体に比して強度が著しく増大
し、併せて収縮性の制御により表層部の緻密で密度が大
きい層と成形体内部の低密度で断熱特性に優れる発泡体
層とが完全に整合して一体成形されているため表面層に
割れや剥離又は表面からの脱落が生ぜず、成形体全体の
強度が増大する。そして、一体成形は従来のスキン層を
二次的な工程によって付加する発泡体の製造法に比して
製造コストも安価となり経済上も有利である。
なお、本発明で使用される炭素前駆体としての繊維状物
とは、例えば20%前後の線収縮を起こす繊維状の不融
化ピッチ又はフェノール樹脂などを不織布状又は織布状
にしたもの並びに長短の繊維そのものなどの各種形態の
ものをいう。すなわち、前記繊維状物は不融化ポリアク
リロニトリル繊維、不融化ピッチ繊維、フェノール樹脂
繊維、フラン樹脂繊維から選ばれる一種又は二種以上の
組合わせからなり、その形態は短繊維状、長繊維状、織
布状、不織布状の少なくともいずれかの状態のものであ
る。具体的には、炭素化収率が20%以上のフェノール
樹脂、フラン樹脂等の熱硬化性樹脂のファイバー又はこ
のファイバーと同質の樹脂との複合体、ピッチやPAM
などの不融化繊維及びこの繊維と前記熱硬化性樹脂との
複合体などを挙げることができる。
次に、本発明の前記成形体の内部を構成する熱硬化性樹
脂からなる発泡体の炭素化又は黒鉛化された成形体の嵩
密度は、0.01〜0.2g/cJであることを特徴と
するものである。
このように嵩密度を0.01〜012g/clとする理
由は、この範囲においては一般的に発泡体の炭素化収縮
は一定であり、さらに炭素化収率と収縮とがバランスし
ており、炭素化前後の密度が殆ど一定となるため、表層
部の収縮率と整合し易くなるためである。しかしながら
、−Cに炭素化もしくは黒鉛化した断熱用発泡体の嵩密
度はそれ自体の強度及び熱伝導率との関係かみ0.1g
/d前後から0.2g/cnf位が最適であると考えら
れているが、本発明では前述のように主としてガラス状
炭素から成る表層部のスキン被膜と内部の発泡体とが一
体同時成形され強固に結合されているため、内部が0.
 1〜0. 01 g/cI11の比較的低密度の発泡
体であっても表層部の強固で緻密な不浸透性のスキン被
膜によって強度が補強されているので断熱特性1更に有
利な低密度の発泡成形であってもよいのである。
このように、フェノール樹脂やフラン樹脂等の高炭素化
収率の熱硬化性樹脂により本体内部の発泡体とその表層
に同質の被膜を形成したものは、従来の発泡フェノール
樹脂のように他の発泡プラスチックに比して火災時にお
いて最も安全な材料であり、耐熱性、耐炎性、耐薬品性
、断熱性及びε音性に優れていると共に、特に同質の樹
脂組成からなる強固な表皮が形成されているため不浸透
性が著しく向上し、しかも発泡体全体の強度が著しく向
上し、表皮が本体内部の発泡体の強度を補強する効果が
あられれる。それゆえ、上記熱硬化性樹脂発泡体の嵩密
度が0.01〜0.2g/cdであることが最も好まし
い密度となる。このことは、前記発泡体が形成され、か
つその表層に同質の樹脂組成からなる表皮が形成された
後に、10oo−tsoo℃の熱処理を受けて、まず全
体が炭素化し、その結果、2000〜3000℃に十分
耐え得る炭素質発泡断熱成形体がつくられることにより
従来の表皮を有しない炭素質発泡体のように表面部分の
炭素が剥離したり、耐圧縮性に乏しいものと異なり、ガ
ス不浸透性や発泡体全体の強度が著しく向上することに
なる。したがって、本発明の炭素質発泡断熱成形体は、
従来の炭素質材料のように空孔、空洞や微細な亀裂(ボ
アーやボイドやクランク)が多数存在しているためガス
不浸透性に優れず、それゆえに耐酸化性や強度が劣るも
のとは異なり、表層部に形成された強固で緻密な被膜に
よって、不浸透性が向上しかつ成形体の内部本体である
嵩密度が0.01−0.2g/−位の発泡体部分の強度
を補強し全体として強度が大きくなる。したがって、本
発明によれば機械強度に優れかつ不浸透性の優れた炭素
質発泡断熱成形体を提供することができるのである。
本発明の炭素系発泡断熱成形体なる名称は、前者の主と
して1000〜1500℃位の比較的低温域の熱処理に
よってつくられる炭素質発泡体と、後者の主として20
00〜3000℃位の比較的高温域の加熱処理によって
つくられる黒鉛質発泡体との総称であることを意味し、
さらには半導体製造分野におけるシリコン単結晶引き上
げ装置、すなわちチョクラルスキー法(CZ族)のシリ
コン単結晶を製造するための加熱装置における炉の断熱
材や、アニール炉、真空炉などの雰囲気や被加熱処理物
中に微量の不純物の混入も全く許されない炉或いは金属
薄着用装置の断熱材として最適であることから、上記名
称に更に断熱なる語を加えて、結局、炭素系発泡断熱成
形体と称するように、優れた断熱特性を有し、かつ表層
が強固で緻密であるがために不浸透性と強度が大なるが
ゆえに、被処理物に対するパーティタルなどの不純物の
発生を防止できる特徴を有するものである。
このように、本発明の炭素系発泡断熱成形体は、本体の
内部発泡成形体部分の嵩密度が0.01〜0.2g/c
atであるため、熱転専率は0.01〜O,Q2kca
 17m−hr ・”Cと比較的小さく優れた断熱性を
もたらすと共に、軽量でかつ、表層部にガラス状炭素質
被膜又は黒鉛質被膜が形成されたものであるため強度と
気体不浸透性と不純物発生率とが特に従来の炭素質発泡
体よりも向上し、著しく異なる特性を有する炭素質発泡
体となる。
そして、このような諸々のすぐれた特性を有する炭素系
発泡断熱成形体を製造する方法としては、たとうば、発
泡成形体を成形する型としての容器内に、該容器の形状
に相応した繊維状物からなる炭素前駆体を載置し、この
容器内に炭素化収率が20重1%以上の熱硬化性樹脂の
発泡体原料を注入し、該容器内で熱硬化性樹脂発泡させ
前記繊維状物からなる炭素前駆体と成形体内部の発泡体
とを一体化成形した語、炭素化又は引く化することを特
徴とする炭素系発泡断熱成形体の′A遣方法を例示する
ことができる。
そして内部発泡体層は嵩比重が0.01〜0゜2 g 
/ cMの熱硬化性樹脂発泡体で形成された後に、炭素
化さらには黒鉛化加熱処理によって、従来の炭素質発泡
体とは物性上及び形態上全く異なる複合発泡体を有利に
製造することができ、内部の発泡成形体は耐火断熱性を
向上させるために好都合な独立気泡体からなり、その表
層部にはガラス状の強固でガス等に対し不浸透性で不純
物発生がきわめて少ない炭素系発泡断熱成形体を有利に
提供することかだきる。なお、本発明の製造方法によれ
ば、前記成形体の内部と表層部とが同程度の炭素化収縮
率を示すので、得られる汁は成形体には形態上の歪みが
すくなく、しかも従来の炭素質発泡体と比較して高い密
着性を示すことになる。
また、内部の発泡体の嵩密度が0.01〜0.2g /
 cJの範囲内であれば内部発泡体自体の炭素化収縮率
は殆ど変化しない、そのため、表層部との収縮差は内部
発泡体の嵩密度の大小に左右されず、強固な炭素質又は
黒鉛質の発泡成形体を提供することができる。
次に本発明の最も代表的な実施例について以下説明する
〔実施例〕
一人施±上 表面温度約50℃に加熱した所定形状の金型内に、その
形状に相応するよう予めレゾール型フェノール樹脂を2
00重量%(以下、同様に重量%を単に%と記す)含浸
し、130℃でBステージまで硬化乾燥した不融化ピッ
チファイバーからなる目付は坪量が40g/rtrのシ
ート状物(ペーパー)を載置し、この金型内に市販のレ
ゾール型フェノール樹脂に発泡剤としてフレオンをl 
0phr添加混合し、さらに硬化剤としてp−トルエン
スルホン酸を1ophr添加混合した混合物を素早く注
入した。そして樹脂注入後に上記金型を80℃に加熱し
て表層に強固な被膜を有する嵩密度が0.08g/−の
フェノール樹脂発泡体を得た、次いで、この発泡成形体
を還元性雰囲気中で昇温速度約20℃/hrにより約1
000℃の加熱処理をして炭素化した後、さらに昇温速
度約500℃/hrにより2200℃まで昇温しで、2
200℃1時間保持して、本発明1品を得た。
−大立M+2 市販のカイノールファイバー(郡栄化学■製商品名)に
レゾール型フェノール樹脂を190%含浸し、Bステー
ジまで硬化乾燥したものを、所望の形状となるようテフ
ロン製の型内に形状が相応するように仮内張すしておき
、この中に市販のへキサミンーノボラック系発泡組成物
を入れ、その後マイクロ波照射によりテフロン製の型ご
と加熱処理して、平均嵩密度が0.1g/cdで表層部
に厚さが約1mmの緻密な被膜(スキンN)を有するフ
ェノール樹脂発泡成形体を得た。次いで、この発泡体を
非酸化性雰囲気中で、昇温速度を約30℃/ h rと
して、約1000℃の加熱処理して炭素化した後、さら
に1800℃のハロゲンガス雰囲気中で加熱処理し、炭
素質発泡成形体表面に存在する化学種としての不純物を
除去すべく脱灰処理した黒鉛質の本発明品2を得た。
−叉皇拠主 実施例2により得た本発明品2を更に2000℃のSi
Oガス雰囲気中ですねつ処理し、黒鉛質発泡体成形体の
表層部をSiOガスとの表面反応によりSiO軟化した
本発明品3を得た。
これらの本発明品1〜3の主な諸性質を示すと下記第1
表の通りとなる。
第1表 上記の表から明らかなように、本発明は従来の炭素質発
泡体と比較し、Heガスi3過度が著しく低減し、ガス
不浸透性が向上したことが判る。また、圧縮強度は従来
品と比較して約10倍程度増大しおり、表層部の被膜に
よる強度補強効果が著しいことが判明した。また、熱伝
導率は従来品(黒鉛質発泡体)よりも小さいことから断
熱材としての断熱効果が向上していることも判る。さら
にまた、酸化重量減少率が従来品よりも10分の1以下
に減少していることから、ガスによる酸化消耗が減少し
、ガス不浸透性の向上により酸化雰囲気での到達真空度
及び排気時間が著しく向上していることが明白である。
〔発明の結果〕
以上のように、本発明の炭素系発泡断熱成形体は表層部
に強固なガラス状被膜を存するためガス不浸透性が著し
く向上し、内部の嵩密度が低いものにあっても圧縮強度
は補強されて向上しており、独立気泡による断熱効果も
優れ、脱灰処理による不純物除去と表面層のSi○軟化
により、半導体製造用加熱炉の断熱材として最適のもの
を提供することができるので、5産業界において極めて
有用なものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)成形体の表層部には該成形体の内部を構成する熱硬
    化性樹脂と同質の炭素化収縮性を有する繊維状物からな
    る炭素前駆体の被膜が形成されており、該成形体の内部
    には炭素化収率が20重量%以上の熱硬化性樹脂の発泡
    体が形成されており、これら表層部と内部の発泡体とが
    一体成形されかつ炭素化又は黒鉛化されて成る炭素系発
    泡断熱成形体。 2)前記表層部は、主として繊維状物からなる炭素前駆
    体の被膜が成形体内部の独立気泡の発泡体と一体化され
    かつ炭素化ないしは黒鉛化されていることを特徴とする
    特許請求の範囲第1項記載の炭素系発泡断熱成形体。 3)前記成形体の内部を構成する熱硬化性樹脂からなる
    発泡体の炭素化又は黒鉛化されたものの嵩密度は、0.
    01〜0.2g/cm^2であることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載の炭素系発泡断熱成形体。 4)成形体を形成する型としての容器内に、該容器の形
    状に相応した繊維状物からなる炭素前駆体を載置し、こ
    の容器内に炭素化収率が20重量%以上の熱硬化性樹脂
    の発泡体原料を注入し、該容器内で熱硬化性樹脂を発泡
    させ前記繊維状物からなる炭素前駆体と成形体内部の発
    泡体とを一体化成形した後、炭素化することを特徴とす
    る炭素系発泡断熱成形体の製造方法。 5)前記成形体の表層部は繊維状物からなる炭素前駆体
    を炭素化又は黒鉛化した緻密な被膜が形成されているこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第4項記載の炭素系発泡
    断熱成形体の製造方法。 6)前記繊維状物は不融化ポリアクリロニトリル繊維、
    不融化ピッチ繊維、フェノール樹脂繊維、フラン樹脂繊
    維から選ばれる一種又は二種以上の組合わせからなり、
    その形態は短繊状維、長繊状維、織布状、不織布状の少
    なくともいずれかの状態のものであることを特徴とする
    特許請求の範囲第4〜5項記載の炭素系発泡断熱成形体
    の製造方法。 7)前記炭素前駆体は不融化ポリアクリロニトリル繊維
    、不融化ピッチ繊維、フェノール樹脂繊維、フラン樹脂
    繊維から選ばれる一種又は二種以上の繊維状物からなり
    、かつ該繊維自体もしくは前記繊維と発泡体を構成する
    熱硬化性樹脂との複合物又は複合成形物であることを特
    徴とする特許請求の範囲第4項〜第6項記載の炭素系発
    泡断熱成形体の製造方法。 8)成形体の内部は炭素化収率が20重量%以上の熱硬
    化性樹脂の発泡体からなり、この発泡体の嵩密度は0.
    01〜0.2g/cm^3であって、炭素化又は黒鉛化
    後に表層部の緻密な被膜によって保護された独立気泡の
    発泡体であることを特徴とする特許請求の範囲第4項〜
    第7項記載の炭素系発泡断熱成形体の製造方法。 9)前記成形体の内部とその表層部とは発泡体の形成時
    に一体化されており、表層部の繊維状物からなる炭素前
    駆体の種類および形態に相応した収縮性により成形体の
    内部の発泡体の炭素化収縮と同調した収縮形態を発現し
    ており、優れたガス不浸透性と強度補強効果を伴うこと
    を特徴とする特許請求の範囲第4項〜第8項記載の炭素
    系発泡断熱成形体の製造方法。
JP61140959A 1986-06-16 1986-06-16 炭素系発泡断熱成形体およびその製造方法 Expired - Lifetime JPH0633195B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61140959A JPH0633195B2 (ja) 1986-06-16 1986-06-16 炭素系発泡断熱成形体およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP61140959A JPH0633195B2 (ja) 1986-06-16 1986-06-16 炭素系発泡断熱成形体およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS62297280A true JPS62297280A (ja) 1987-12-24
JPH0633195B2 JPH0633195B2 (ja) 1994-05-02

Family

ID=15280794

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61140959A Expired - Lifetime JPH0633195B2 (ja) 1986-06-16 1986-06-16 炭素系発泡断熱成形体およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0633195B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6416639A (en) * 1987-07-13 1989-01-20 Nippon Catalytic Chem Ind Vacuum insulating spacer and vacuum insulating structural body constituted by utilizing said spacer
JP2007521987A (ja) * 2004-01-20 2007-08-09 タッチストーン リサーチ ラボラトリー, リミテッド 炭素発泡体複合ツールおよび炭素発泡体複合ツールを使用するための方法
WO2015029918A1 (ja) * 2013-08-30 2015-03-05 イビデン株式会社 セラミック成形体の製造方法
KR20200033398A (ko) * 2018-09-20 2020-03-30 (주)코멕스카본 레독스 흐름 전지용 전극의 제조방법

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4926196A (ja) * 1972-07-04 1974-03-08
JPS5997511A (ja) * 1982-11-24 1984-06-05 I C Ii Kk 炭素構造物とその製造法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4926196A (ja) * 1972-07-04 1974-03-08
JPS5997511A (ja) * 1982-11-24 1984-06-05 I C Ii Kk 炭素構造物とその製造法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6416639A (en) * 1987-07-13 1989-01-20 Nippon Catalytic Chem Ind Vacuum insulating spacer and vacuum insulating structural body constituted by utilizing said spacer
JP2007521987A (ja) * 2004-01-20 2007-08-09 タッチストーン リサーチ ラボラトリー, リミテッド 炭素発泡体複合ツールおよび炭素発泡体複合ツールを使用するための方法
WO2015029918A1 (ja) * 2013-08-30 2015-03-05 イビデン株式会社 セラミック成形体の製造方法
JP2015048490A (ja) * 2013-08-30 2015-03-16 イビデン株式会社 セラミック成形体の製造方法
KR20200033398A (ko) * 2018-09-20 2020-03-30 (주)코멕스카본 레독스 흐름 전지용 전극의 제조방법

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0633195B2 (ja) 1994-05-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1395411B1 (en) Process for making carbon foam induced by process depressurization
JP4359502B2 (ja) 多孔質グラファイトの製造方法及びそれから造られた物品
US6126874A (en) Process of making a graphitizable foam preform
EP1218312B1 (en) Pitch based foam with particulate
CN105541364B (zh) 一种一步致密化生产碳陶汽车制动盘的方法
JP2001261439A (ja) 炭素系発泡体およびその製造方法
EP1966084A2 (en) Glassy carbon coated carbon foam
Aleshkevich et al. High performance carbon–carbon composites obtained by a two-step process from phthalonitrile matrix composites
JP4077601B2 (ja) 単結晶引き上げ用c/cルツボの製造方法
JPS62297280A (ja) 炭素系発泡断熱成形体およびその製造方法
EP1518016B1 (en) Isotropic pitch-based materials for thermal insulation
JPH1017382A (ja) 炭化珪素成形体の製造方法
Shimoo et al. Effect of Firing Temperature on the Thermal Stability of Low‐Oxygen Silicon Carbide Fibers
JPS5813491B2 (ja) 炭化ケイ素物品の製造方法
JPS62297293A (ja) 単結晶引上装置用発泡断熱材
JPS62138361A (ja) 炭素材料よりなる高密度成形体の製造方法
JP2792595B2 (ja) 無機繊維焼結体及びその製造方法
JPH03223196A (ja) 溶融るつぼ装置
JP3938218B2 (ja) 多孔質炭化珪素成形体
JP3853058B2 (ja) 耐酸化性c/c複合材及びその製造方法
WO2024121901A1 (ja) C/Cコンポジット及びSi単結晶引き上げ炉用部材
JPH01197376A (ja) 多孔質炭素材及びその製造方法
JPH01122976A (ja) 多孔性炭素成形体
JPH04160059A (ja) 炭素繊維強化炭素複合材料の製造法
CN112266262A (zh) 一种新型C/C-SiC复合材料及其制备方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term