JPS6228968Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は握力計に於て指針の回動に抵抗するコイ
ルばね装置に関する。

従来の握力計では一個のコイルばねを使用して
いる関係上コイルばねの外径が大径となり、これ
がため計器枠が全体的に嵩張りそれにより収容匣
が大形となり、収蔵運搬にも不利があり、又製作
上コイルばねは高精度を要求されるので単一コイ
ルばねの場合は、ばねの全長部に於て局部的に弾
性不均一の欠陥あるものは使用できないので製作
上コイルばねが割高となる不利がある、本案はこ
れら欠点を除き、而も全体が扁平となり収容匣等
著しく縮少され、又製作に当りコイルばねを無駄
なく使用できるようにすることを目的としてなさ
れたものである。

本案を図面に示す実施例によつて説明すると、
１は方形計器枠にして内方に案内２に沿うて摺動
する手掛摺動枠３が装置されている、４は昇降体
にして上端に中央を軸支５される支持腕６が連結
され、両側に小径のコイルばね７ａ，７ｂが平行
に装置され、下端は縁枠８に支承され、上端は昇
降体４の上端に中央を軸支５される支持腕６に設
けた受皿９，９に支承されている１０は昇降体４
の中心に設けた雌ねじ孔にねじ部を螺合させた連
結軸にして、下端は手掛摺動枠３に設けた透孔に
嵌合し、下端に手掛摺動枠３の移動調整摘み１１
を取付けている、１２は指針にして指針軸１３に
取付けられ、この指針軸上の歯車（図示せず）に
ラツクが噛合され、該ラツクの基端と昇降体４と
が連結され、昇降体４と連結軸１０をもつて連結
される手掛摺動枠３をコイルばねの弾発力に抗し
て摺動させると指針１２が目盛１４に沿うて回動
するようになつてをり、この点は従来の握力計と
同様である。本案ではコイルばね７ａと７ｂとを
上記のように昇降体４の両側に昇降体の軸線に平
行させて装置するようにしているため従来の握力
計の場合のように大径の単一コイルばねを使用す
る必要がなく、従て計器枠が全体として扁平とな
るので収容匣も従来の計器匣より扁平となり容積
が縮少され、従て取扱い上便利であるばかりでな
く収蔵運搬に便利である。又コイルばねは相当高
い精度が要求されるので従来の大径単一コイルば
ねの場合は、ばねに局部的欠陥がある場合切除し
なければならず、これにより製作したコイルばね
が全面的に使用できない関係上コイルばねの製作
費が割高となる不利がある。然るに本案はコイル
ばねを二個に分割する関係で小径のコイルばねで
足り、従て上記したように計器枠が扁平となる効
果がある外、製作されたばねに局部的欠陥があつ
てもその欠陥部を一々切除する必要がなく、昇降
体４に中心を軸支される支持腕６が可動となつて
いるので仮令両側にあるコイルばねの内一方に弾
性の欠陥があつても支持腕６の作動で弾性の欠陥
が補なわれ従て製作されたコイルばねに局部的に
精度の欠陥があつても要求される精度は充分満さ
れ、従てコイルばねの製作に無駄がないので製作
費が割安となる等計器製作に大きな実益がある。

以上のように本案は計器全体が扁平で上述した
ような効果があると共に製作費を低減することが
できる等大きな実益がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本案を示すものにして、第１図は正面
図、第２図は側面図、第３図は裏蓋を外し要部を
示す背面図である。 １……計器枠、３……手掛摺動枠、４……昇降
体、６……支持腕、７ａ，７ｂ……コイルばね、
８……縁枠、９……受皿、１０……連結軸、１１
……手掛摺動枠３の移動調整摘み、１２……指
針。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 方形計器枠１の内方に設けた手掛摺動枠３と、
   指針１２の回動に抵抗するコイルばねを装置した
   昇降体４とを連結軸１０を介し関連させた握力計
   に於て、昇降体４の両側に下端を夫々計器枠縁枠
   ８に支承されるコイルばね７ａ，７ｂを装置する
   と共に該コイルばねの上端を夫々昇降体４上端に
   中央を軸支５される支持腕６に設けた受皿９，９
   に支承させたことを特徴とする握力計。