JPS6228866Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は牛、馬、豚、鶏などの家畜を飼育する
舎、小屋の床面に敷設するところの家畜保護用敷
設体に関するものであり、その基本的構成は軟質
合成樹脂又はゴムよりなる細片の圧搾弾性板の表
面に、模造葉毛体を設けたものである。

従来、家畜小屋の床面は、家畜保護の目的から
藁や草類を敷きつめる等により、クツシヨン性、
防寒性を付与させていた。しかしながら小屋が大
規模な場合には、当然の事ながら多量の藁や草類
が必要となり、これらは一度に集めることが出来
ず、仮りにそれが出来たとしても、事前に蓄えて
おかねばならず、そのために専用の倉庫などが必
要となり、これを確保しなければならず、又害虫
等を引き入れやすく、しかも藁や草は乾燥しにく
いために例え汚れても洗剤等を用いた掃除が頻繁
できず、不衛生であるなどの種々の欠点を有して
いた。

本考案はこれらの欠点を改善するためになされ
たもので、その実施の一例を図面について説明す
ると、圧搾弾性板１はビニルシート、ビニル壁
紙、ビニル板、などを粉砕した軟質合成樹脂製、
又はゴムタイヤなどのゴム製粉砕チツプのような
１〜５mm程度の多数の微粒細片をプレスによつて
約10mm程度の肉厚に圧搾成型した弾性体を有する
450mm又は１ｍ四方、或いは長尺の板状物であ
り、この弾性板１に直径10〜30mmの水抜穴２を所
定間隔をおいて規則正しく或は不規則に多数貫通
開穿すると共に、該圧搾弾性板１の表面に接着剤
を塗布して接着層３を設け、その接着層３の表面
に模造葉毛４が起毛状になるように模造葉毛体ａ
を設ける。

模造葉毛体ａは、模造葉毛４とこれを固定せし
める固定基部５とよりなり、これらはナイロン、
レーヨンやポリエステルなど合成繊維又は天然繊
維をニツト結接法（第４図）によつて編み上げ、
パイル部を長くして模造葉毛部とし、基布部を固
定基部５となるようにし、該固定基部５と同時に
模造葉毛部をその結接法で編み上げた後、その模
造葉毛部の先端パイル部をカツトして模造葉毛４
を形成する。この模造葉毛４は長さが30〜100mm
となるようにパイル部を編み上げカツトすると共
に、該模造葉毛４が密集状態に起立するようにし
て、その固定基部５を圧搾弾性板１の表面に接着
剤３で接着して設ける。この場合接着剤３は図示
の如く固定基部５の裏面のみに接着するか又は固
定基部５の内部まで侵入させるかは任意であり、
要するに圧搾弾性体１の表面に模造葉毛体ａを強
固に一体的に接着せしめる。

本考案は軟質合成樹脂又はゴムよりなる細片の
圧搾弾性板に水抜穴を開穿すると共に表面に接着
層を介して毛足の長い模造葉毛を有する模造
（擬）葉毛体を設けてなるから家畜小屋の大きさ
に応じて多数板を或いは所定の寸法に裁断して敷
設することにより施工がきわめて簡単に出来ると
共に、施工後においては模造（擬）葉毛による柔
軟性及び弾性板による弾力性によつてクツシヨン
性のあるものとなり、模造（擬）葉毛が防寒性を
も付与するものとなる。

また、模造（擬）葉毛体は葉毛部と固定基部と
が繊維で一体に編み込んであるため堅固であると
共に、水はけがよく、更に弾性板に水抜穴を有す
るためこの穴が排水口となり、尿などの通り抜け
が容易で且つ水はけが良好となり、洗剤等を用い
た水洗いなどの掃除が簡単にしかも頻繁に行うこ
とが出来、小屋の内部（床面）を常時清潔に保持
し得るものでる。

さらに、模造（擬）葉毛が疏水性を有する長繊
維であれば、前述の水洗い等によつても乾燥が迅
速であるためより一層衛生的なものである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案、家畜保護用敷設体の一実施例を
示すもので、第１図は斜視図で一部切欠する、第
２図は２−２線に沿える断面図、第３図は拡大断
面図、第４図は模造葉毛体をニツト結接法で編ん
だ拡大断面図、第５図はこれをカツトした断面図
であり、図中１は圧搾弾性板、２は水抜穴、３は
接着層、４は模造葉毛、５は固定基部、ａは模造
葉毛体である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 合成繊維又は天然繊維を結接法によつて基布部
   の上にパイル部を長く一体に編み込みパイル先端
   をカツトして模造葉毛を設け、その基布部を固定
   基部として模造葉毛体を形成すると共に軟質合成
   樹脂又はゴムよりなる細片の圧搾弾性板に水抜穴
   を開穿し、該板の表面に前記模造葉毛体の固定基
   部を接着剤で強固に接着してなる家畜保護用敷設
   体。