JPS62279289A - スクロ−ル圧縮機およびそのスクロ−ル圧縮機のスクロ−ルの製造方法 - Google Patents

スクロ−ル圧縮機およびそのスクロ−ル圧縮機のスクロ−ルの製造方法

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JPS62279289A
JPS62279289A JP61121131A JP12113186A JPS62279289A JP S62279289 A JPS62279289 A JP S62279289A JP 61121131 A JP61121131 A JP 61121131A JP 12113186 A JP12113186 A JP 12113186A JP S62279289 A JPS62279289 A JP S62279289A
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cavity
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Aizo Kaneda
金田 愛三
Kazutaka Suefuji
和孝 末藤
Yasuyuki Kanai
保之 金井
Eiji Maeda
英二 前田
Sadatoshi Minagawa
皆川 貞利
Shozo Nakamura
省三 中村
Tetsuya Arata
哲哉 荒田
Takao Chiaki
千秋 隆雄
Katsuaki Kikuchi
勝昭 菊地
Masaaki Nakakado
中門 公明
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 3、発明の詳細な説明 〔産業上の利用分野〕 本発明は、たとえば冷凍用あるいは空調用として使用さ
れるスクロール圧縮機とそのスクロール圧縮機のスクロ
ールの製造方法に係り、特に、生産性および信頼性の向
上を志向したスクロール圧縮機およびそのスクロール圧
縮機のスクロールの製造方法に関するものである。
〔従来の技術〕
まず、従来のスクロール圧縮機を説明する。
第10図は、従来のスクロール圧縮機の一例を示す要部
拡大断面図、第11図は、この第10図に係るスクロー
ル圧縮機の圧縮動作を説明するための断面図、第12図
は、第10図における固定スクロール、揺動スクロール
の歯を示す要部拡大断面図である。
第10図において、1は、渦巻形状の歯1bを底板1a
上に形成した固定スクロール、2は、前記歯1bと形状
が同一で巻き方向が反対の歯2bを底板2a上に形成し
た揺動スクロール、4は、両スクロール1.2間に形成
される圧縮室、5は、気体を吸入する吸入口、6は、揺
動スクロール2のボス部、7はクランク軸、7aは偏心
穴、8はバランサ、9はオルダム継手、10は軸受支え
、10aはスラスト受け、fobは主軸受ライナである
このように構成したスクロール圧縮機において、電動機
(図示せず)によって、クランク軸7が回転すると、こ
れに連結している揺動スクロール2が旋回を始めるが、
オルダム継手9により自転を妨げられるので、第11図
に係る圧縮原理(詳細後述)により気体を圧縮する。そ
して、吸入口5から吸入された気体は、圧縮されて、固
定スクロール1の中心部に設けられた吐出口3から排出
される。このとき発生するガス圧縮力の軸方向分力は、
軸受支え10のスラスト受け10aによって支持され、
半径方向力は、主軸ライナ10bによって支持される。
前記圧縮原理を、第11図を用いて説明すると。
固定スクロール1は、空間に対して静止しており、揺動
スクロール2は、その姿勢を空間に対して変化させるこ
となく揺動運動を行なう。この揺動運動によって、固定
スクロール1と揺動スクロール2との間に形成される三
日月状の圧縮室4は、クランク軸回転角がo0→90°
→1006→270゜と変化するにつれて、その体積を
減少するので、該圧縮室4内に取込まれている気体が逐
次圧縮され、所定圧縮比になったとき吐出口3から排出
される。
ところで、前記圧縮室4は、第12図に示すように、歯
1bとfi2bとを組合わせて形成されているので、こ
れら歯1b、2bの寸法精度が充分でないときには、圧
縮室4内に取込まれた圧縮気体が室外へ漏れて圧縮比が
低下したり、あるいは、かじりによって歯1b、2bが
破損したりするおそれがあった。これを防止するために
は、特に。
歯1b、2bが互いに接触する接触面の良好な表面粗度
を底板1a、2aに対する@lb、2bの直角度が要求
される。材質としては、耐摩耗性が要求され、さらに、
高い圧縮比を得るためには、ilb、2bの疲労強度の
高いものが望ましい。
このため従来の固定、揺動スクロール1,2は、耐摩耗
性および疲労強度に優れた高価な金属材料を、精密機械
加工によってμmオーダの高精度に仕上げていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上述したように、固定スクロール、揺動スクロールは、
その歯を高い寸法精度に加工する必要があるので、多く
の工数と加工時間を要し、生産性が悪いという問題点が
あった。
この問題点を改善するために、たとえば特開昭58−9
1388号公報、特開昭59−218382号公報に記
載されているように、固定スクロール母材と揺動スクロ
ール母材の互いに対向する面に、精密成形した樹脂層を
形成することが提案されているので。
以下にこれを図面を用いて説明する。
第13図は、従来のスクロールの他の例を示す断面図、
第14図は、第13図に係るスクロールを製造するため
の金型とスクロール母材とを示す断面図である。
このスクロール11は、荒加工もしくは鋳放しのままの
金属製のスクロール母材12の対向面に、樹脂層13を
高精度に形成してなるものであり。
上型14と下型15とからなる金型の前記下型Iこ 15内のスクロール母材12を装着固定して型閉めし、
ゲート17からキャビティの隙間16へ樹脂を充填して
、スクロール母材12を樹脂によって被覆するようにし
たものである。
しかし、前記各公報においては、樹脂として熱可塑性樹
脂などを使うとあるのみで、高い寸法精度、耐摩耗性、
高い疲労強度、金属製スクロール母材との優れた接着性
を確保するための具体的な材質および構造の提案がない
。また、使用される気体、すなわちフレオンと機械油と
の混合気体に対する耐フレオン性、耐油性についての配
慮がなされていない。さらに、樹脂層の成形方法に関し
ても、2色射出成形によるインサートモールドを行なう
という記載があるのみで、歯の高い寸法精度、優れた面
積度を確保するための具体的な提案がなく、信頼性につ
いての充分な配慮がなされていないという問題点があっ
た。
本発明は、上記した従来技術の問題点を改善して、生産
性および信頼性に優れたスクロール圧縮機、およびその
スクロール圧縮機のスクロールの製造方法の提供を、そ
の目的とするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
上記問題点を解決するための、本発明のスクロール圧縮
機に係る構成は、渦巻形状の歯を底板の歯形成面に形成
した金属製スクロール母材を樹脂によって被覆してなる
固定スクロールと、前記歯と形状が同一で巻き方向が反
対の市を底板の歯形成面に形成した金属製スクロール母
材を樹脂によって被覆してなる揺動スクロールとを、前
記歯同士を対向させて組合わせ、前記固定スクロールに
対して前記揺動スクロールを揺動運動せしめることによ
り、両スクロール間に形成された圧縮室内へ吸入した気
体を圧縮するようにしたスクロール圧縮機において、金
属製スクロール母材を、底板の歯形成反対面を除いて、
ビスマレイミド・トリアジン樹脂もしくはポリアミノビ
スマレイミド樹脂に少なくとも無機フイラを配合してな
る樹脂組成物によって被覆するようにしたものである。
また、本発明のスクロール圧縮機のスクロールの製造方
法に係る構成は、型閉めしたときスクロールの外形とほ
ぼ同一形状のキャビティを形成する。上型と下型とから
なる金型の前記キャビティ内へ、渦巻形状の歯を底板の
歯形成面に形成した金属製スクロール母材を装着固定し
、前記金型のゲートから、前記金属製スクロール母材の
周りに形成される前記キャビティ・の隙間へ樹脂を充填
して、前記金属製スクロール母材を前記樹脂によって被
覆することによりスクロールを製造するようにしたスク
ロール圧縮機のスクロールの製造方法において、底板の
歯形成反対面を除いた表面を5〜100μmRmaxの
表面粗さにした金屑製スクロール母材の前記歯形成反対
面を下型のキャビティ面に当接せしめて、キャビティ内
へ前記金属製スクロール母材を装着固定し、所定の圧縮
代を残して仮型閉めし、前記キャビティ内を減圧したの
ち、該キャビティの隙間へ、ビスマレイミド・トリアジ
ン樹脂もしくはポリアミノビスマレイミド樹脂に少なく
とも無機フイラを配合してなる樹脂組成物を充填し、こ
の充填完了後、前記圧縮代がOになるまで型閉めするよ
うにしたものである。
さらに詳しくは1次の通りである。
本発明のスクロール(固定スクロール、揺動スクロール
とも)は、ビスマレイミド・トリアジン樹脂もしくはポ
リアミノビスマレイミド樹脂に少なくとも無機フイラ、
たとえば石英ガラスを配合してなる樹脂組成物によって
、金属製スクロール母材、たとえば鋳鉄鋳放しく表面粗
さ5oμmRmax )のスクロール母材の、底板の歯
形成反対面(この面は機械加工する)を除く部分を被覆
してなるものである。前記両樹脂は、いずれも線膨張係
数が/11さく、高温(少なくともスクロール圧縮機の
使用温度範囲)下においても機械的強度の低下が小さい
。また、石英ガラスは、熱サイクル時の樹脂層の熱応力
を低減させる効果が大きい。
したがって、前記樹脂組成物は、成形収縮率が小さく、
前記スクロール母材との接着性がよく、耐油、耐フレオ
ン性に優れ、機械的強度があり、さらに耐摩耗性もある
。前記樹脂組成物に二硫化モリブデンなどの固体潤滑剤
を配合すればさらに耐摩耗性が向上し、エポキシ樹脂を
配合すればさらに接着性が向上する。
また1本発明のスクロールの製造方法は、型閉めしたと
きスクロールの外形とほぼ同一形状のキャビティを形成
する金型の前記キャビティ内へ、前記スクロール母材の
歯形成反対面を下型のキャビティ面に当接せしめて該ス
クロール母材の位置決めをし、所定の圧縮代(たとえば
1.5mm)を残して仮型閉めし、前記キャビティ内を
減圧(たとえば−20mmHg)したのち、該キャビテ
ィの隙間へ、前記樹脂組成物を所定量だけ充填し、この
充填完了後、前記圧縮代が0になるまで型閉めするよう
にしたものである。このようにして製造することにより
、スクロールの歯の寸法精度、スクロール母材−樹脂層
間の接着力が向上する。特に、ウェルド部の面精度2強
度、接着力が著しく向上する。また、樹脂の流動時に空
気を巻込むことがないのでボイドの発生がほとんどなく
、樹脂層の機械的強度がきわめて大きい。
〔作用〕
金属製スクロール母材を、ビスマレイミド・トリアジン
樹脂もしくはポリアミノビスマレイミド樹脂に少なくと
も無機フイラを配合してなる樹脂組成物によって、真空
・射出圧縮成形方法で被覆することにより、スクロール
(固定スクロールおよび揺動スクロール)を製造するよ
うにしたので、従来実施していた歯の精密機械加工が不
要になって、スクロール圧縮機の生産性が向上する。特
に、歯の巻き始め部が球根状に膨らんだスクロール(詳
細後述)の生産性が著しく向上する。また、前記樹脂組
成物の成形収縮率が小さく、接着性。
耐油・耐フレオン性2機械的強度、耐摩耗性が優れてお
り、ウェルド部の面精度2強度、接着力も優れているの
で、このスクロールの信頼性は、精密機械加工によるも
のとほぼ同程度に高い。
〔実施例〕
まず1本発明のスクロールを説明する。
(1)スクロールの第1の実施例 第1図は、本発明のスクロール圧縮機のスクロールの第
1の実施例に係る揺動スクロールを示す略示断面図、第
2図は、第1図における歯近傍の詳細を示す要部拡大断
面図、第3図は、第1図に係る揺動スクC−ルと、固定
スクロールとの組合わせ状態を示す要部断面図である。
この揺動スクロール18は、渦巻形状の歯1つを底板2
oの歯形成面20aに形成した金p!、製スクロール母
材に係る鋳鉄製鋳放しのスクロール母材2]、(詳細後
述)を、底板20の歯形成反対面20bを除いて、ビス
マレイミド・トリアジン樹脂を主成分とする樹脂組成物
(詳細後述)によって被覆して一様厚さの樹脂層22を
形成してなるものである。23は、底板20の歯形成反
対面20bに穿設された、オルダム継手のオルダムキー
溝、24は、クランク軸(図示せず)が嵌合するクラン
ク軸受部である。
前記スクロール母材21を詳細に説明すると、このスク
ロール母材21は、鋳鉄製の鋳物であって、その表面粗
さは、鋳型の砂の粒度管理により、鋳肌のままでほぼ5
0μmRmaxになっている。
この表面粗さにすることにより、樹脂!!22との接着
性がきわめて良好になる。底板20の歯形成反対面20
bは機械加工されており、この面には樹脂層が形成され
てない。歯19に樹脂層22を被覆した外形形状につい
ていえば、第2図に示すように、歯たけ方向に0=2°
のテーパを設けるとともに、先端および根元に1mのR
を設けである。前記テーパを設けることにより、離型性
がよくなる。また、Rを設けることにより、圧縮室内に
取込められた圧縮気体によって樹脂層22の隅肉部に発
生する集中応力を緩和する。
前記樹脂組成物は、ビスマーレイミド・トリアジン樹脂
60wt%、無機フイラに係る溶融シリカ20wt%、
固体潤滑剤に係るグラファイト粉末と二硫化モリブデン
(Moss)との混合物20wt%を配合してなるもの
である。そして、この樹脂組成物を、真空・射出圧縮成
形によって前記スクロール母材21の前記表面に精密成
形して樹脂層22が形成されている(この真空・射出圧
縮成形については、後述する製造方法の中で詳述する。
)前記ビスマレイミド・トリアジン樹脂は、高温下にお
ける耐熱性があり、耐油・耐フレオン性も優れている。
融溶シリカを配合することにより、該樹脂組成物の線膨
張係数が低下して、スクロール母材21の線膨張係数に
近くなるとともに、機械的強度が向上する。二硫化モリ
ブデンとグラファイト粉末との混合物を配合することに
より、耐摩耗性が向上する。これらを配合してなる前記
樹脂組成物の線膨張係数は2.5 X 10−’an/
an/℃、ガラス転移温度Tgは230℃、スクロール
母材21との接着力は130kg/a#(室温)以上で
あり、成形収縮率が小さく、スクロール圧縮機の使用温
度範囲である−20”〜170℃において、■歯の寸法
の経時変化がほとんどなく、■スクロール母材21との
接着性がよく、ノ耐摩耗性に優れ、O耐油・耐フレオン
性に優れ、■機械的強度が高いので、樹脂層22の信頼
性がきわめて高いものである。
以上は揺動スクロール18について説明したものである
が、固定スクロール25も、鋳鉄爬鋳放しのスクロール
母材26(表面粗さ、歯の外形形状寸法は、スクロール
母材21と同一)を、底板の歯形成反対面を除いて、前
記樹脂組成物によって被覆し樹脂WJ22を形成してな
るものである。
この固定スクロール25と前記揺動スクロール18とを
組合わせて(第3図)、これをスクロール圧縮機に組込
んで所定の加速試験を行ったところ、歯同士がかじるこ
とはなく、また圧縮比の経時変化もほとんどみとめられ
なかった。
具体例を示す。
表面粗さ50μmRmaxの鋳鉄製鋳放しのスクロール
母材21に、溶融シリ−力20wし%、二硫化モリブデ
ンとグラファイト粉末との混合物2゜wt%、ビスマレ
イミド・トリアジン樹脂60wt%からなる樹脂組成物
を被覆して厚さ0.5m(歯の寸法精度±3μm)の樹
脂層22を形成した揺動スクロール18と、同様に樹脂
層22を形成した固定スクロール25とを組合わせた。
揺動スクロール18.固定スクロール25とも、歯のテ
ーパ角θ= 26、R,= l mm 、歯たけ30m
、スクロール外径1301TII+である。これらスク
ロール18.25をスクロール圧縮機に組込んで、圧縮
比= 1 : 6 [5/ 30 (kg/cJG/k
g/a#G)=吸入/吐出コ、 rpm =3600で
1000時間の加速試験を行なったところ、圧縮比の低
下はほとんどなく、精密機械加ニスクロールと同程度の
信頼性が得られた。また、この加速試験後、スクロール
圧縮機を分解して揺動スクロール18.固定スクロール
25の樹脂層22を調べたところ、樹脂層22の損傷や
白化は全くみとめられなかった。
以上説明した実施例によれば、鋳鉄襲鋳放しのスクロー
ル母材21,26の表面に、ビスマレイ20wt%、グ
ラファイト粉末と二硫化モリブデンとの混合物20wt
%からなる樹脂組成物を被覆して樹脂層22を形成する
ようにしたので、μmオーダの高い寸法精度の、樹脂層
22を被覆した歯が得られ、耐油・耐フレオン性に優れ
、スクロール母材との接着性がよく、且つ耐摩耗性に優
れた、信頼性の高い揺動スクロール18.固定スクロー
ル25が得られるという効果がある。また、従来の機械
加工による精密切削スクロールに比べて、加工時間、工
程数が大幅に減少し、生産性が向上するとともに、設備
投資効率も改善できるという効果もある。
なお、上記実施例においては、金属製スクロール母材と
して、vf鉄製鋳放しのスクロール母材を品、塑性加工
品、荒加工品な″どの金属製スクロール母材であっても
よい。
さらに、上記実施例においては、樹脂層22を形成する
スクロール母材の表面粗さを50μmRmaxにしたが
、本発明者らの研究によれば、5〜100μmRmax
の範囲の表面粗さにすれば、樹脂層22との接着性がよ
い。
さらにまた、歯の外形形状として、テーパ角O=2°、
R=1mとしたが、本発明者らの研究によれば、テーパ
角θは2″以上であれば離型性がよく、また、R=0.
5〜2mであれば集中応力緩和の効果があり、成形性も
よい。
また、無機フイラとして融溶シリカを使用したが、融溶
シリカに限らず、オラストナイト(酸化アルミ、酸化け
い素などの混合物)、マイカ、マイカ粉などであっても
よい。固体潤滑剤としては。
前記したもののほか、グラファイト粉末単体、ミーリン
グカーボンファイバなどであってもよい。
さらに、上記実施例においては、固体潤滑剤(二硫化モ
リブデンとグラファイト粉末との混合物)を配合したが
、この固体潤滑剤は配合しなくてもよい。しかし配合し
た方が、耐摩性がさらに優れ、樹脂層22が長寿命化す
るという利点がある。
(2)スクロールの第2の実施例 このスクロール(固定スクロール、揺動スクロールとも
)は、前記スクロールの第1の実施例におけるスクロー
ル母材21と同様のスクロール母材を、底板の歯形成反
対面を除いて、ポリアミノビスマレイミド樹脂を主成分
とする樹脂組成物(詳細後述)によって被覆して一様厚
さの樹脂層を形成してなるものである。前記樹脂組成物
は、ポリアミノビスマレイミド樹脂60wt%、無機フ
イラに係る溶融シリカ20wt%、固体潤滑剤に係るグ
ラファイト粉末と二硫化モリブデン(MoSz)との混
合物20wし%を配合したものである。そして、この樹
脂組成物を、真空・射出圧縮成形によって前記スクロー
ル母材に精密成形して前記樹脂層が形成されている。
ポリアミノビスマレイミド樹脂は、高温下における耐熱
性があり、耐油・耐フレオン性も優れている。そして、
前記樹脂組成物の線膨張係数は2.3 X 10−’ 
an/an/’C、ガラス転移温度Tgは255℃、前
記スクロール母材との接着力は110kg/cd(室温
)であり、成形収縮率が小さく、スクロール圧縮機の使
用温度範囲において。
前記樹脂層の信頼性がきわめて高く、前記スクロールの
第1の実施例と同等の効果を奏する。
(3)スクロールの第3の実施例 このスクロール(固定スクロール、揺動スクロールとも
)は、前記スクロールの第1の実施例におけるスクロー
ル母材21と同様のスクロール母材を、底板の歯形成反
対面を除いて、ビスマレイミド・トリアジン樹脂30w
t%、エポキシ樹脂30wt%、溶融シリカ20wt%
、グラファイト粉末と二硫化モリブデン(MoSz)と
の混合物20wt%を配合してなる。樹脂組成物によっ
て、真空・射出圧縮成形方法で被覆して、一様厚さの樹
脂層を形成してなるものである。
前記樹脂組成物の線膨張係数は2.8 X 10−’a
II/aTl/℃、ガラス転移温度Tgは190’C,
前記スクロール母材との接着力は150kg/an?(
室温)であり、成形収縮率が小さく、スクロール圧縮機
の使用温度範囲において、前記樹脂層の信頼性がきわめ
て高いことは、前記スクロールの第1の実施例と同様で
ある。
この実施例は、前述したように、樹脂組成物の中にエポ
キシ樹脂を配合するようにしたので、前記スクロールの
第1.第2の実施例に比べて、樹脂層とスクロール母材
との接着力がさらに大きいという利点がある。
なお、この実施例の樹脂組成物において、ビスマレイミ
ド・トリアジン樹脂の代りに、ポリアミノビスマレイミ
ド樹脂を同重量%配合しても同等の効果を奏するもので
ある。
(4)スクロールの第4の実施例 第4図は1本発明のスクロール圧縮機のスクロールの第
4の実施例に係るスクロール母材を示す略示平面図、第
S図は、第4図における揺動スクロールのスクロール母
材の、歯の巻き始め部近傍の詳細を示す要部平面図であ
る。
このスクロールは、歯の巻き始め部が球根状に膨らんだ
スクロールであって、スクロール母材(詳細後述)を、
前記スクロールの第1の実施例と同様に、底板の歯形成
反対面を除いて、ビスマレイミド・トリアジン樹脂を主
成分とする樹脂組成物によって、真空・射出圧縮成形方
法で被覆して、一様厚さの樹脂層を形成してなるもので
ある。
前記スクロール母材は、第4図に示すように、渦巻状の
歯41Aを底板42Aの歯形成面に形成した、固定スク
ロールのスクロール母材43Aと、前記歯41Aと形状
が同一で巻き方向が反対の歯41Bを底板42Bの歯形
成面に形成した、揺動スクロールのスクロール母材43
Bとの組合わせからなるものであり、両スクロール母材
43A。
43Bとも、表面粗さ50μmRmaxの鋳鉄製鋳放し
のままのものである。そして、揺動スクロールのスクロ
ール母材43Bの、歯41Bの巻き始め部は、その詳細
を第5図に示すように、球根状部S3が形成されている
この球根状部Saの形状を詳述すると、次のようになっ
ている。すなわち、歯41Bの外線ABおよび内線A’
  B’ はインボリュート曲線であり。
その巻き始めAとA′とは巻き角が18o°だけずれて
いる。無圧縮期間が存在しないための充分条件として、
B、B’はそれぞれA、A’ から3600伸開させた
位置にとっである。旋回半径をE、歯厚をtとすると、
インボリュート基円半径aは次のように表わされる。
a=(ε+1)/π 巻き角をλとし、外線の位相角を0とすると、外線AB
の形状を表わす式は次のようになる。
一方、内線A’ B’の形状を表わす式は、β;t /
 aとすれば、次のようになる。
A点の巻き角をλ1とすると、A′点の巻き角はλ工+
πであり、8点はえt+2π、B′点はλ1+3πにな
る。
A点から内側は半径rの凸の円弧へ滑らかに接続し、A
′点から内側は半径Roの凹の円弧へ滑らかに接続して
いる。凸の円弧と凹の円弧とは、中央部Cで滑らかに接
続している。前記Roとrとの間には次の関係があるこ
とが必要である。
R(1= r + i また、rは次の式で表わされることが必要である。
r=[4a  2(λ s”+  1)−[2コ/[4
(g+2a  λ 1)32点の座標(X p + ’
/ p)は、γ= r / aとすれば、P′点の座標
(x、/ 、 y、l )は、前記P点と点対称の位置
にあることから、次式で表わされる。
凸の円弧角と凹の円弧角とは同一であり、これをψとす
ると、次式によって表わされる。
ψ= −yc −tan−’ [1/ (λl−γ)]
以上は、揺動スクロールのスクロール母材43Bの、歯
41Bの巻き始め部の形状について説明したものである
が、固定スクロールのスクロール母材43Aの、歯41
Aの巻き始め部にも、同様の形状の球根状部S^が形成
されている・以上のように構成したスクロール(固定ス
クロールと揺動スクロールと)を組合わせたスクロール
圧縮機は、圧縮室の中心部にデッドボリュームがないの
で、前記圧縮室のボリュームが逐次減少する圧縮過程に
おいて、中心部ではそのボリュームが遂にOになる。し
たがって、そこで圧縮比が急に大きくなるので、所望の
圧縮比を得るために、スクロールを小径化することがで
きるという利点を有するものである。
ところで、前記球根状部S^、SBを、エンドミルを使
用して精密機械加工するとすれば、球根状部とその外周
部とでは前記エンドミルの軌道が異なり、両部の接続部
分の寸法精度が充分でなく、また多くの加工工数を要す
るものである。
これに対して、本実施例によれば、前記スクロールの第
1の実施例と同様にして、鋳鉄鋳放しのスクロール母材
を、前記樹脂組成物によって被覆するようにしたので、
生産性が著しく向上するという効果がある。
次に1本発明のスクロールの製造方法を説明する。
(5)スクロールの製造方法の第1の実施例第6図は、
第1図に係る揺動スクロールの製造方法の実施に使用さ
れる金型装置(型閉めした状態)の第1の実施例と、金
型のキャビティに装着固定されたスクロール母材とを併
せて示す略示断面図である。
この第6図において、第1図と同一番号を付したものは
同一部分である。この金型装置は、型閉めしたとき揺動
スクロール18の外形とほぼ同一のキャビティ29を形
成する。上型に係る固定型27と下型に係る可動型28
とからなる金型を有するものである。そして固定型27
は、中間板32を介して固定側ベース33に取付けられ
ている。一方、可動型28は、スペーサブロック34を
介して可動側ベース35に取付けられている。
前記可動型28のキャビティ面28aに穿設した溝には
、リーク防止用のOリング39が装着されている。また
、固定型27と中間板32との間、およびこの中間板3
2と固定側ベース33との間にも、リーク防止用のOリ
ング40がそれぞれ介挿されている。
前記固定型27には キャビティ29の歯成形部の先端
へ樹脂組成物(詳細後述)を充填することができるゲー
ト30aに繋がれた樹脂注入口30が穿設されている。
また、可動型28には、キャビティ面28aに、スクロ
ール母材21のオルダムキー溝23と嵌め合いになる突
起28bが形成され、また、中心部に、スクロール母材
21のクランク軸受部24と嵌め合いになる軸受嵌合穴
28cが穿設されている。36は、可動型28を貫通し
て移動可能に設けられた突出し棒、37は、この突出し
棒36の周囲の隙間、38は、スペーサブロック34に
取付けられている真空吸引座であり、この真空吸引座3
8に接続された真空ポンプ(図示せず)によって、仮型
閉め時(詳細後述)に、前記隙間37を介してキャビテ
ィ29内を減圧することができる。
このようにI或じた金型装置を具備した真空・射出圧縮
成形装置を使用して、本発明のスクロール圧縮機のスク
ロールの製造方法の第1の実施例を説明する。
スクロール母材21は、前述したように、鋳鉄製の鋳物
であり、歯形成反対面20bは機械加工されているが、
他はすべて鋳肌のままでほぼ50μmRmaxの表面粗
さのものである。前記樹脂組成物は、無機フイラに係る
溶融シリカを20 w t。
%、固体潤滑剤に係るグラファイト粉末と二硫化モリブ
デンとの混合物を20wt%、ビスマレイミド・トリア
ジン樹脂を60Wし%配合してなるものである。
まず型開きして、可動型28の軸受嵌合穴28Cヘスク
ロール母材21のクランク軸受部24を嵌め合わせると
ともに、突起28bヘオルダムキー溝23を嵌め合わせ
て、可動型28のキャビティ面28aとスクロール母材
の歯形成反対面20bとを当接せしめる。このようにし
て、前記キャビティ面28aと歯形成反対面20bとの
当接によリ、スクロール母材21の歯19の高さ方向の
位置決めが行なわれ、また、前記突起28bとオルダム
キー溝23との嵌め合わせにより、歯1つの回転方向の
位置決めが行なわれる。
ここで前記真空・射出圧縮成形装置をONにすると、所
定の圧縮代を残して仮型間めが行なわれる。成形装置本
体のノズル(図示せず)がスプル31にノズルタッチす
る。前記真空ポンプが作動して、キャビティ29内が所
定の真空度に減圧される。スプル31から所定量の前記
樹脂組成物が樹脂注入口3oへ注入され、ゲート30a
を経て、キャビティ29の隙間29aへ充填される。充
填後、可動型28がさらに前進して前記圧縮代がOにな
るまで樹脂組成物が圧縮されて型開めが行なわれ、硬化
時間経過後に型開きする。そして突出し捧36が前進し
てキャビティ29内の成形品が離型され、所望の揺動ス
クロール18が得られて、真空・射出圧縮成形装置がO
FFになる。
具体例を示す。
前記具体例で示した揺動スクロール18を、第6図に係
る金型装置を使用して製造した場合を示す。
キャビティ29にスクロール母材21を装着固定し、圧
縮代1.5mmを残して仮型間めする(このときのキャ
ビティの隙間=2.0++n)、前記真空ポンプによっ
てキャビティ29内を一20an Hgだけ減圧する。
キャビティの隙間29aへ前記樹脂組成物を充填したの
ち、前記圧縮代がOになるまで型閉めし、硬化時間経過
後に型開きしたところ、スクロール母材21の表面に、
厚さ0.5mmの樹脂、122を±3μmの寸法精度で
精密成形することができた。
以上説明した実施例によれば、スクロール母材21を、
その歯形成反対面20bを機械加工し、他の面を鋳肌の
ままのほぼ5oμmR+aa)(の表面粗さとし、下型
28のキャビティ面28aと歯形成反対面20bとの当
接により、該スクロール母材21の歯19の高さ方向の
位置決めをし、下型28の突起28bとオルダムキー溝
23との嵌め合わせにより、歯19の回転方向の位置決
めをして、所定の圧縮代を残して仮型間めし、ノズルタ
ッチ後、キャビティ29内を減圧し、該キャビティの隙
間29aへ前記樹脂組成物を充填したのち、前記圧縮代
がOになるまで型閉めするようにしたので、μmオーダ
の高い寸法精度を有し、耐油・耐プレオン性に優れ、ス
クロール母材21との接着性がよく、耐摩耗性に優れ、
且つウェルド部の面精度9強度、接着力が優れた、信頼
性の高い樹脂層で被覆された揺動スクロールを製造する
ことができるという効果がある。
なお、上記実施例は、揺動スクロールの製造方法につい
て説明したものであるが、固定スクロールも同様にして
製造することができる。この場合には、可動型のキャビ
ティ面と、スクロール母材26の歯形成反対面との当接
により、該スクロール母材26の歯の高さ方向の位こ決
めをし、前記可動型の前記キャビティ面に設けた突起と
、スクロール母材26の、たとえば吐出口との嵌め合わ
せにより、前記歯の回転方向の位置決めを行なうように
すればよい。
(6)スクロールの製造方法の第2の実施例第7図は、
第1図に係る揺動スクロールの製造方法の実施に使用さ
れる金型(型閉めした状&iりの第2の実施例と、この
金型のキャビティに装着固定されたスクロール母材とを
併せて示す略示断面図である。この第7図において、第
6図と同一番号を付したものは同一部分である。
この金型は、上型に係る固定型27Aと、下型に係る可
動型28Aとからなり、この可動型28Aには、キャビ
ティ29のスクロール母材外周部から該キャビティ29
内を減圧することができる真空吸引座38Aと、同じく
スクロール母材外周部へ樹脂組成物を充填することがで
きるゲート30Aとが設けられている。
このように構成した金型を使用して、揺動スクロールを
製造する方法は、前記スクロールの製造方法の第1の実
施例と全く同様に行なわれる。
この実施例においては、突出し捧(図示せず)が前進し
て、キャビティ29内の成形品を可動型28Aから離型
するとき、@!脂のゲート部&が括れた部分で切断され
て成形品とともに円錐形状に残る。しかし、このゲート
部gは、底板の歯形成反対面にあるので、それを根元か
ら切断して粗仕上げしておけばよく、精密仕上げの必要
がないものであるから、さらに生産性が向上するという
利点がある。
(7)スクロールの製造方法の第3の実施例第8図は、
第1図に係る揺動スクロールの製造方法の実施に使用さ
れる金型(型閉めした状態)の第3の実施例と、この金
型のキャビティに装着固定されたスクロール母材とを併
せて示す略示断面図、第9図は、第8図におけるゲート
の詳細を示す要部拡大断面図である。これらの図におい
て、第6図と同一番号を付したものは同一部分である。
この金型は、上型に係る固定型2713と、下型に係る
可動型28Bとからなり、可動型28Bには、キャビテ
ィ29のストローク母材外周部から該ギャビテイ29内
を減圧することができる真空吸引床38Aが設けられ、
固定型27Bの、キャビティ29の歯成形先端部2,9
bには、ゲート30B(詳細後述)が設けられている。
前記ゲート30Bは、第9図にその詳細を示すように、
絞り部Cを有し、この絞り部Cが歯成形先端面29bよ
りもキャビティ内側へ位置するように設けられている。
このように構成した金型を使用して、揺動スクロールを
製造する方法は、前記スクロールの製造方法の第1の実
施例と全く同様にして行なわれる。
この実施例においては、型開きするとき、4!l脂のゲ
ート部が絞り部Cで切断される。この切断個所は、歯の
先端よりも窪んだ位置にあり、スクロール圧縮機の圧縮
性能に何ら影響するものではないので、成形品の離型後
、その切断個所を全く加工する必要がないものであるか
ら、スクロールの生産性が著しく向上するという利点が
ある。
(8)スクロールの製造方法の第4の実施例この実施例
は、第4図に係る、歯の巻き始め部が球根状に膨らんだ
スクロールの製造方法に係るものである。この製造方法
の実施に使用される金型(図示せず)は、前記第8図に
係る金型と同様の構成のものである。ただし、ゲートは
、球根状に膨んだ歯の部分を成形する、キャビティの歯
成形先端面に設けられている。
このように構成した金型を使用して前記入クロールを製
造するようにしたので、歯の先端に、前記ゲートの絞り
部を設けたことによる窪みが生じ員 でも、当後歯は球根状に膨んで歯厚が厚く、歯の強度を
低下させることはないという利点がある。
〔発明の効果〕
以上詳細に説明したように本発明によれば、生産性およ
び信頼性に優れたスクロール圧縮機、およびそのスクロ
ール圧縮機のスクロールの製造方法を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明のスクロール圧縮機のスクロールの第
1の実施例に係る揺動スクロールを示す略示断面図、第
2図は、第1図における部近傍の詳細を示す要部拡大断
面図、第3図は、第1図に係る揺動スクロールと、固定
スクロールとの組合わせ状態を示す要部断面図、第4図
は、本発明のスクロール圧縮機のスクロールの第4の実
施例に係るスクロール母材を示す略示平面図、第5図は
、第4図における揺動スクロールのスクロール母材の、
歯の巻き始め部近傍の詳細を示す要部平面図、第6図は
、第1図に係る揺動スクロールの製造方法の実施に使用
される金型装置の第1の実施例と、金型のキャビティに
装着固定されたスクロール母材とを併せて示す略示断面
図、第7図は、第1図に係る揺動スクロールの製造方法
の実施に使用される金型の第2の実施例と、この金型の
キャビティに装着固定されたスクロール母材とを併せて
示す略示断面図、第8図は、第1図に係る揺動スクロー
ルの製造方法の実施に使用される金型の第3の実施例と
、この金型のキャビティに装着固定されたスクロール母
材とを併せて示す略示断面図、第9図は、第8図におけ
るゲートの詳細を示す要部拡大断面図、第10図は、従
来のスクロール圧縮機の一例を示す要部拡大断面図、第
11図は。 この第10図に係るスクロール圧縮機の圧縮動作を説明
するための断面図、第12図は、第10図における固定
スクロール、揺動スクロールの歯を示す要部拡大断面図
、第13図は、従来のスクロールの他の例を示す断面図
、第14図は、第13図に係るスクロールを製造するた
めの金型とスクロール母材とを示す断面図である。 18・・・揺動スクロール、19・・・歯、2o・・・
底板、20a・・・歯形成面、20b・・・歯形成反対
面、21・・・スクロール母材、22・・・樹脂層、2
5・・・固定スクロール、26・・・スクロール母材、
27.27A。 27B・・・固定型、28,28A、28B・・・可動
型、28a・・・キャビティ面、29・・・キャビティ
、29a・・・隙間、29b・・・歯成形先端面、30
a、30A。 30B・・・ゲート、41A、41B・・・歯、42A
。 42B・・・底板、43A、43B・・・スクロール母
材、(ほか2名) 慕1 口 #2回 第30 慕40 $6回 第qrzt 第1/) I¥7 第1zコ 第130

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 1.渦巻形状の歯を底板の歯形成面に形成した金属製ス
    クロール母材を樹脂によつて被覆してなる固定スクロー
    ルと、前記歯と形状が同一で巻き方向が反対の歯を底板
    の歯形成面に形成した金属製スクロール母材を樹脂によ
    つて被覆してなる揺動スクロールとを、前記歯同士を対
    向させて組合わせ、前記固定スクロールに対して前記揺
    動スクロールを揺動運動せしめることにより、両スクロ
    ール間に形成された圧縮室内へ吸入した気体を圧縮する
    ようにしたスクロール圧縮機において、金属製スクロー
    ル母材を、底板の歯形成反対面を除いて、ビスマレイミ
    ド・トリアジン樹脂もしくはポリアミノビスマレイミド
    樹脂に少なくとも無機フイラを配合してなる樹脂組成物
    によつて被覆したことを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 2.樹脂組成物を、ビスマレイミド・トリアジン樹脂も
    しくはポリアミノビスマレイミド樹脂に、無機フイラと
    固体潤滑剤とを配合してなる樹脂組成物にしたものであ
    る特許請求の範囲第1項記載のスクロール圧縮機。
  3. 3.無機フイラを石英ガラスにし、固体潤滑剤を二硫化
    モリブデンとグラフアイトとの混合物にしたものである
    特許請求の範囲第2項記載のスクロール圧縮機。
  4. 4.樹脂組成物を、ビスマレイミド・トリアジン樹脂も
    しくはポリアミノビスマレイミド樹脂に、エポキシ樹脂
    と無機フイラと固体潤滑剤とを配合してなる樹脂組成物
    にしたものである特許請求の範囲第1項記載のスクロー
    ル圧縮機。
  5. 5.型閉めしたときスクロールの外形とほぼ同一形状の
    キヤビテイを形成する、上型と下型とからなる金型の前
    記キヤビテイ内へ、渦巻形状の歯を底板の歯形成面に形
    成した金属製スクロール母材を装着固定し、前記金型の
    ゲートから、前記金属製スクロール母材の周りに形成さ
    れる前記キヤビテイの隙間へ樹脂を充填して、前記金属
    製スクロール母材を前記樹脂によつて被覆することによ
    りスクロールを製造するようにしたスクロール圧縮機の
    スクロールの製造方法において、底板の歯形成反対面を
    除いた表面を5〜100μmR_m_a_xの表面粗さ
    にした金属製スクロール母材の前記歯形成反対面を下型
    のキヤビテイ面に当接せしめて、キヤビテイ内へ前記金
    属製スクロール母材を装着固定し、所定の圧縮代を残し
    て仮型閉めし、前記キヤビテイ内を減圧したのち、該キ
    ヤビテイの隙間へ、ビスマレイミド・トリアジン樹脂も
    しくはポリアミノビスマレイミド樹脂に少なくとも無機
    フイラを配合してなる樹脂組成物を充填し、この充填完
    了後、前記圧縮代が0になるまで型閉めするようにした
    ことを特徴とするスクロール圧縮機のスクロールの製造
    方法。
  6. 6.ゲートを、絞り部を有するゲートにし、このゲート
    を、上型のキヤビテイの歯成形先端面に、前記絞り部が
    該歯成形先端面よりもキヤビテイ内側へ位置するように
    して設けたものである特許請求の範囲第5項記載のスク
    ロール圧縮機のスクロールの製造方法。
JP61121131A 1986-04-11 1986-05-28 スクロ−ル圧縮機およびそのスクロ−ル圧縮機のスクロ−ルの製造方法 Pending JPS62279289A (ja)

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