JPS62277600A

JPS62277600A - 放射性廃棄物の固化方法

Info

Publication number: JPS62277600A
Application number: JP12092186A
Authority: JP
Inventors: 多賀　純一; 正和太田; 尚実豊原
Original assignee: Toshiba Corp; Nippon Atomic Industry Group Co Ltd
Current assignee: Toshiba Corp; Nippon Atomic Industry Group Co Ltd
Priority date: 1986-05-26
Filing date: 1986-05-26
Publication date: 1987-12-02

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】３、発明の詳細な説明〔発明の目的〕（産業上の利用分野）この発明は放射性廃棄物の処理方法に関し、より詳細に
は、使用済核燃料再処理施設等から発生する放射性廃棄
物、特に燃料被覆管細断片（ハル）、燃料集合体端末部
（エンドピース）等の高レベル廃棄物を固化して処理す
る方法に関する。

（従来の技術）使用済核燃料再処理施設では、使用済燃料を硝酸で溶解
し、溶媒を用いてウラン・プルトニウムを核分裂生成物
から分離・抽出して再処理を行なっている。この硝酸に
よる溶解工程において、硝酸に溶けないハル、またこれ
らのハルなどに付着した高レベルの不溶解残渣が、溶解
液送液後の溶解槽に残る。現在、これらは高レベル廃棄
物として高放射性廃棄物貯ｊｉｌｉ庫内でプール貯蔵さ
れている。また、燃料集合体のせん断時に発生するエン
ドピースも同様にプール貯蔵されている。

将来、核燃料再処理量が増加するにつれてハルやエンド
ピースの発生聞も増加すると考えられる。

プール貯蔵では、大凪の廃棄物を貯蔵するために広い場
所が必要であり０、プール水の処理といった二次廃棄物
処理の問題がある。プール貯蔵の問題の発生がなく、か
つ長期間安定的に保管できる方法としてセメント固化方
法がある。これは、セメントの耐放射性、耐候性にすぐ
れた利点を利用するものである。

（発明が解決しようとする問題点）従来のセメント同化法では、一般的に、セメント等の水
硬性無曙貿化合物を用いているので、流動性を保つため
に水和反応に必要な水の他に多予の水を要し、その過剰
の水が硬化後も固化体の内部に一部残留する。残留した
水が固化後のハルの発熱によって一部蒸発し、固化体内
に空孔、空隙が生じて固化体の強度が低下する。さらに
、ハルに付着した核分裂生成物の残渣は非常に強い放射
線を発生し、固化体中に残留した水がその１１ｉ＞１線
によって酸素と水素に分解し、このガスによって、また
、同化体中にボイドが生じ、固化体の強＋Ｕを低下させ
る。この残留水を少なくづる為に、水の使用量を必要最
少限にすれば、固化材充填時に固化材の粘度が高くなっ
てハルのすき間まで完全に充填できない恐れがある。

上述のようにハルの固化にセメントを用いる場合、セメ
ント充填時には充分な流動性があり、がっ、固化後には
自由水の残留が少ない同化材が望ましい。

セメント硬化時の収縮による建築物などのヒビ割水を防
止する目的で、高分子型界面活性剤を主剤とする流動化
材および減水剤が開発されているが、高分子物質を使用
しているために、放射性廃棄物の処理に用いる場合、長
期貯蔵の耐放射線性に難点がある。

この発明は、上述の事情に鑑みなされたものであり、そ
の目的とするところは、セメント簀の水硬性無機質材で
放射性廃棄物を固化する際、その廃棄物の空隙まで十分
に充填することができる程に流動性を有すると共に、固
化後の固化体中の自山水残留但を少なくすることによっ
て放射性廃棄物を安全に固化処理することのできる方法
を提供することである。

〔発明の構成〕

（問題点を解決するための手段）本発明者は種々の試験・研究を行なった結果、放射性廃
棄物を固化・処理する同化Ｈに、結合材および骨材の他
に、無機質流動化材並びに分散剤を添加すれば、この発
明の目的達成に有効であることを見い出しこの発明を完
成するに到った。

すなわち、　この発明の放射性廃棄物の同化方法は、使
用済核燃料再処理施設等から発生づ”る放射性廃棄物、
特に燃料被覆管細断片（ハル）や燃料集合体端末部（エ
ンドピース）等の高レベル放射性廃棄物を、セメント等
の水硬性無機物質を結合材とし、これに骨材および無改
質流動化剤を添加するとともに、これら水硬性無機物質
、骨材、および無改質流動化剤の凝集を防止する分散剤
を添加して成る固化材によって固化処理することを特徴
とするｂのである。

以下、この発明をより詳細に説明する。

この発明で用いることのできる水硬性無１物質は、この
発明において固化材の結合材として動き、水と反応して
硬化するものである。その具体例には、カルシウムシリ
ケートと、カルシウムアルミネート特に、アルミナセメントがハルの放射能による発熱に十
分に耐えることができるために好ましい。

上記の水硬性無１物質の使用岳の第約、および硬化時の
収縮の低減化のために、この発明において、骨材が用い
られる。この骨材の例としては、川砂、砂利などがあり
、特に、この発明においては、シャモット粒、焼ボーキ
サイト粒、酸化ジルコニウム粒などの耐熱性無機質酸化
物が好ましい。

この発明において用いられる無機質流動化材として、最
大粒径が１０μｍ以下である無改質酸化物が挙げること
ができる。例えば、アルミナ微粉、シリカ微粉およびこ
れらの混合物がある。

この発明における分散剤は、同化材中の成分、すなわち
、水硬性無機物質、骨材、および無機質流動化材の擬集
を防止する働きを有するものである。その具体例として
、ピロリン酸ソーダ、トリポリリン酸ソーダ、テトラポ
リリン酸ソーダ、ヘキサメタリン酸ソーダ、ウルトラポ
リリン酸ソーダ、フミン酸ソーダ、炭酸ソーダ、ケイ酸
ソーダ、フェン酸ソーダ、酒石酸ソーダ、もしくはこれ
らの２種、またはそれ以上の混合物などがある。

この発明における固化材の組成は、、その成分の種類、
被固化物の種類などに応じて適宜変更することができる
。その組成の例として、結合材１５〜５０重量部、骨材
３０〜７５重量部、無機質流動化材１０〜２０重量部か
ら成る合計１００重は部に対し、分散剤が０．０５〜０
．５重量部、添加水が８〜２０重量部である。

この発明の固化方法は、例えば、第１図に示すように、
実施することができる。すなわち、ハル１の入った貯蔵
容器２に、同化材３と水（分散剤含有〉４とを混合する
混合器５から、混合固化材を充填し、固化・処理するこ
とができる。

（作　用）この発明における同化材の中では、分散剤の作用によっ
て、粒度を調整した無機質流動化材が分散し、水硬性無
様物質と骨材の間に入り込み、これらの流動性を良好に
する。また、その粒度分布に存在する水硬性無機物質に
も同様の効果を奏する。このように、固化材を構成する
各粒子は、添加水中に均一に分散し、固化材混合物全体
が良好な流動性を示す。従って、充填時に、廃棄物の表
面を固化材が流れ易くなり、容器内に充填固化する場合
などでも充分に固化材が空隙、間隙まで充填される。

この発明における固化材は、通常のポルトランドセメン
トを用いた場合に比べると、その含水皐は約半分である
。その為、ハルの放射能による発熱で生じる空孔の母、
水の放射線分解による酸素および水素の発生が少なくな
る。さらに、固化材中に有瀘物が含まれていないので、
長期間の放射線照射を受けても同化体の強度劣化が少な
い。特に、アルミナセメントを用いた場合、アルミナセ
メントが、溶漬炉の炉壁に使用される耐火物であり、ハ
ルの長期発熱によっても安定であり、外的加熱を受けて
も１７００℃以下であれば、安全である。

〔発明の効果〕

上述した作用を有するこの発明の固化法によって、ハル
のようなり所金属の入った容器を十分に充填することが
でき、しかも長期に耐熱・耐放射線性にすぐれた固化体
を形成することができる。

従って、長期にわたって放射能を封じ込める処理方法が
提供することができる。

（実施例）この発明を、具体的な例を示して説明する。

流動性試験２０ｏ１ドラム缶にハルの模擬物１　４　５　Ｋｓを入
れ、表１に示す組成の固化材Ｎｏ１〜４について充填し
た。

固化後ドラム缶を切断した充填状態を観察したが、どち
らも細部まで固化材が充填さ杭ており、流動性は十分で
あった。

耐熱性試験固化材の耐熱性を見るため、表１の組成の同化材を用い
５０φｍＸ１００’ｓのセメン１〜用＆５型に充填した
。固化後すばやく型わくから取り出し２５℃、５０℃お
よび８０℃の恒温槽で１年間保持した。その固化体の圧
縮強度を表２に示す。

固化体の強度は、本固化材の場合変化は見られないが、
普通セメン１−は大幅に強度が低下した。

吐釦藍且温１本固化材と流動化材を含有した普通ポルトランドセメン
トを５０φＸ１００’のセメント用型わくにつめて、６
°Ｇｏにより約１０１０Ｒａｄの照射を行なった。表３
に示すように本固化材による固化体は強度低下が見られ
なかったが、普通ポル１−ランドセメントにおいては、
水の分解や流動化材の分解によると考えられる強度の低
下が見られた。

表　　２表　　３

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の固化方法の実施に用いることのでき
る装置を示す概略図である。１・・・ハル、２・・・貯蔵容器、３・・・固化材、４
・・・水（分散剤含有）、５・・・混合器。

Claims

【特許請求の範囲】１、放射性廃棄物を、結合材としての水硬性無機物質と
、骨材と、無機質流動化材と、該水硬性無機物質、骨材
、および無機質流動化材の凝集を防止する分散剤とから
成る固化材によって固化することを特徴とする放射性廃
棄物の固化方法。２、放射性廃棄物が使用済核燃料再処理施設より発生す
る燃料被覆管細断片および／または燃料集合体端末部で
ある、特許請求の範囲第１項記載の方法。３、水硬性無機物質がアルミナセメントである、特許請
求の範囲第１項または第２項記載の方法。４、無機質流動化材が、粒子径１０μｍ以下の無機質酸
化物粉末である、特許請求の範囲第１項、第２項または
第３項記載の方法。５、分散剤が縮合リン酸塩、ケイ酸アルカリ、ポリカル
ボン酸型高分子界面活性剤から選ばれた少なくとも１種
からなる、特許請求の範囲第１項ないし第４項のいずれ
か１項記載の方法。６、骨材がアルミナ粒、シャモット粒、砂、砂利、岩石
の破砕物から選ばれた少なくとも１種からなる、特許請
求の範囲第１項ないし第５項のいずれか１項記載の方法
。７、固化材は、水硬性無機物質１５〜５０重量部、骨材
３０〜７５重量部、無機質流動化材１０〜２０重量部か
らなる合計１００重量部に対し、分散剤０．０５〜０．
５重量部および添加水８〜２０重量部を加えて用いられ
る、特許請求の範囲第１項ないし第６項のいずれか１項
記載の方法。