JPS6227706Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、摩擦駆動搬送装置において、回転駆
動軸の中間を支持する中間軸受の改良に関するも
のである。

レールと平行に長軸の回転駆動軸を設け、レー
ルに沿つて走行し得る台車の下面に取り付けた摩
擦駆動輪を回転駆動軸に押圧し、これによつて台
車が推力を受けて走行するようにした移動台車を
用いる摩擦駆動搬送装置は、自動倉庫、生産ライ
ン設備等の物流設備として使用されている。

このような摩擦駆動搬送装置の回転駆動軸の中
間を支持するために従来から使用されている中間
軸受の一例を第１図、第２図について説明する
と、回転駆動軸ａの下側を横断する中間軸受ブラ
ケツトｄには中間軸受ローラｃがローラ軸ｅによ
つて回転自在に取り付けられている。そして中間
軸受ローラｃが回転駆動軸ａに接する状態になる
ように、中間ブラケツトｄは取付調整ボルトｂに
よつて固定されていた。

中間軸受ローラｃは弾性のあるウレタン等を使
用し、回転駆動軸ａへの押付力が小さい場合に
は、ローラ軸ｅの軸芯と回転駆動軸ａの軸芯とが
完全に平行でなくても、中間軸受ローラｃの弾性
によつて両者の軸芯の違いを十分吸収することが
可能であつた。しかし最近のように搬送重量が大
きくなり、しかも搬送速度が速くなつて、移動台
車側の摩擦駆動輪の回転駆動軸ａへの押付力が非
常に大きくなると、中間軸受ローラｃの材料には
弾性のある柔かい材質のものは耐荷重限度を超え
るため使用できなくなり、硬度の高い耐荷重の大
きい材質のものを使用しなければならなくなつ
た。

中間軸受ローラｃに硬度の高い材質のものを使
用した場合、ローラ軸ｅと回転駆動軸ａとが芯ず
れしていて軸芯が平行でないと、回転駆動軸ａの
中間軸受ローラｃと当接している部分に摩耗が生
じ、回転駆動軸ａの折損の要因となる。ところが
回転駆動軸ａとローラ軸ｅとの軸芯を、取付調整
ボルトｂで調整して完全に平行にすることは不可
能であつた。

本考案は、ローラの軸芯が回転駆動軸の軸芯と
ずれている場合には自動的に平行になるようにす
ることを目的とし、回転駆動軸に当接する４個の
ローラをローラ用ブラケツトに回転自在に取り付
け、中間軸受用ブラケツトに支持されたボルトで
ローラ用ブラケツトを回動自在に支持した自動調
芯式中間軸受に係るものである。

次に本考案の一実施例を第３図、第４図につい
て説明すると、１は中間軸受用ブラケツトであつ
て、上向きのほぼコ字状に作られており、その上
部屈曲端には、ボルト２がナツト３を介して揺動
自在に吊り下げられている。そしてボルト２はロ
ーラ用ブラケツト４を水平状態で回動自在に支持
している。ローラ用ブラケツト４には４個のロー
ラ５が、ローラ軸６によつて回転自在に取り付け
られており、ローラ５は回転駆動軸７の下側に当
接するようにされている。第３図において８は台
車側の摩擦駆動輪である。

上述した中間軸受において、第５図に示すよう
にローラ５の軸芯が回転駆動軸７の軸芯と平行で
なく芯ずれしていると、ボルト２が揺動してロー
ラ用ブラケツト４が回動し、４個のローラ５が等
分に荷重を負担するように移動して芯ずれが自動
的に修正される。またボルト２の揺動とローラ用
ブラケツト４の回動とによつて、第６図に示すよ
うに４個のローラ５は、Ｘ軸、Ｙ軸、Ｚ軸を中心
とするＸ_R方向、Ｙ_R方向、Ｚ_R方向のすべての回
動ができ、回転駆動軸７の軸芯が真直でなく曲つ
ていても、ローラ５は回転駆動軸７の回転に動的
に追随することができる。

第７図、第８図は本考案の他の実施例を示すも
ので、中間軸受用ブラケツト９のほぼ中心には、
ロツクナツト１０によつてボルト１１が上向きに
取り付けられていて、ボルト１１の上端にはロー
ラ用ブラケツト１２が回動自在に支持されてい
る。１３はローラ用ブラケツト１２に対するスト
ツパである。ローラ用ブラケツト１２には４個の
ローラ１４がローラ軸１５によつて回転自在に取
り付けられており、ローラ１４は回転駆動軸１６
の下側に当接するようにされている。

この実施例においてローラ１４の軸芯が回転駆
動軸１６の軸芯に対してずれていると、ローラ用
ブラケツト１２はボルト１１の上端を支点として
回動し、４個のローラ１４が等分に荷重を負担す
るように移動して芯ずれが自動的に修正される。

以上説明したように、本考案は回転駆動軸と中
間軸受のローラとの軸芯がずれていても自動的に
平行に修正されるため、回転駆動軸の摩耗が防止
でき、また据付時の調整手間も少なくてすむ。

さらに中間軸受用のローラは４個設けられてい
るので自動調芯の効果が著るしくなり、従来の中
間軸受よりも回転駆動軸にかかる荷重は少なくな
つて、回転駆動軸の局部応力は小さくなる効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来装置の正面図、第２図は第１図の
平面図、第３図は本考案の一実施例の正面図、第
４図は第３図の−方向平面図、第５図は動作
説明の平面図、第６図は動作説明の斜視図、第７
図は本考案の他の実施例の一部を切断して示した
正面図、第８図は第７図の平面図である。 １，９……中間軸受用ブラケツト、２，１１…
…ボルト、４，１２……ローラ用ブラケツト、
５，１４……ローラ、７，１６……回転駆動軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 摩擦駆動搬送装置の回転駆動軸を支持する中間
   軸受において、回転駆動軸に当接する４個のロー
   ラと、これらのローラを回転自在に取り付けたロ
   ーラ用ブラケツトと、このローラ用ブラケツトを
   回動自在に支持するボルトと、このボルトを支持
   する中間軸受用ブラケツトとからなることを特徴
   とする自動調芯式中間軸受装置。