JPS6227516Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、鋼板製のオートバイのチエンジレ
バーの改良に関する。

オートバイの場合、エンジンケースと一体の多
段歯車変速機が装備され、エンジンケースの一側
に突出した変速シヤフト端にチエンジレバーを連
結し、運転者が足でチエンジレバーを揺動させて
変速操作を行うようになつている。チエンジレバ
ーは、足で操作するので強い力が加り、丈夫に作
る必要がある。チエンジレバーを鋼板で作る場合
には、鋼板をプレス打抜きしたレバーの両端に、
足で操作するペタルを溶着し、レバーの中央に変
速シヤフトに連結するボス片を溶接して作つてい
る。レバーは、厚い鋼板を用いると丈夫にはでき
るが重くなつて好ましくない。又、薄い鋼板を用
いるとボス片を溶接した根本付近で曲ることがあ
つて、使用できなくなることがある。

この考案は、かかる点に鑑み、薄い鋼板に溶接
でビードを設けて丈夫にできるように改善したも
ので、以下本考案を図面に示す実施例について説
明する。

レバー１は、厚さ３mm程度の鋼板を細長くプレ
ス打抜きして作り、両端に、ペタル２を上向きに
して溶接する。レバー１は、ボス片３を溶接する
中央の両側を断面円弧状に外側に曲げ加工する。
レバー１の中央内側には、ボス片３を溶接する。
そして、この溶接に続けて、レバー１の円弧状断
面の内側に沿つて、溶接ビード４を長さ方向に設
ける。ボス片３には中央に孔５が設けてあつて、
変速シヤフトの端に挿入して、ボルト６で締着す
る。

しかして、レバー１の中央内側には、ボス片３
の側面を当てて溶接するが、この溶接に続けて、
レバー１の内側に長さ方向に溶接ビード４を設け
るので、レバー１は、円弧状断面に加えて、溶接
ビード４がボス片３に連続していて、強度が増加
できる。このため、レバーを薄い鋼板で作つて
も、曲がることがない。そして、厚い鋼板を用い
なくてよいので軽量にできる。又、溶接ビード４
は、レバー１にボス片３を溶接するときに続けて
作業ができるので製作性もよい。

以上説明したように、この考案は、鋼板をプレ
ス打抜きしたレバーの前後端にペタルを溶接し、
レバーの中央側面にボス片を溶接するものに於
て、レバーのボス片溶接部の両側を断面円弧状に
曲げ加工し、ボス片の溶接部から円弧状の内側に
沿つて溶接ビードを設けたので、レバーを薄い鋼
板で作つても、ボス片の近くが溶接ビードで補強
できて丈夫になり、強く操作しても曲る心配がな
く、軽量にできる。そして、溶接ビードは、レバ
ーにボス片を溶接するのに続けて作業できるの
で、製作性もよく、溶接ビードは円弧状に曲げた
レバーの内側に設けられるので、目立つこともな
くて体裁もよくできる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の一実施例を示し、第１図は内側面
図、第２図は平面図、第３図は第１図Ａ−Ａ矢視
拡大断面図である。 １……レバー、２……ペタル、３……ボス片、
４……溶接ビード。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 鋼板をプレス打抜きしたレバーの前後端にペタ
   ルを溶接し、レバーの中央側面にボス片を溶接す
   るものに於て、レバーのボス片溶接部の両側を断
   面円弧状に曲げ加工し、ボス片の溶接部から円弧
   状の内側に沿つて溶接ビードを設けたことを特徴
   とするオートバイのチエンジレバー。