JPS6226991Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （考案の技術分野） 本考案は、OFケーブルの油止接続部において
導体接続部の外側に設ける絶縁体の構造に関す
る。

（考案の技術的背景） 一般にOFケーブルの油止接続部においては、
導体接続部の外側に、遮蔽（シールド）電極を埋
め込んだエポキシ樹脂のような熱硬化性樹脂から
なる絶縁ユニツトを設け、その外側に油浸絶縁紙
巻回層を設けて絶縁体を構成し、絶縁耐力を高め
ることが行なわれている。

このような構造の接続部絶縁体を製作するに
は、従来から、電極を埋め込みつつエポキシ樹脂
を注型して筒状の絶縁体ユニツトを製造し、その
外側に絶縁紙を巻回した後全体を専用のケース内
に収容して真空引きを行ない、しかる後絶縁紙に
絶縁油を含浸させる方法が採られている。

（背景技術の問題点） しかしながら従来の絶縁体においては、真空引
きを巻回層の外側からしか行なうことができない
ので、絶縁紙巻回層間或いは絶縁紙と絶縁体ユニ
ツトとの界面に巻き込まれた空気を完全に吸引除
去することができず、これが絶縁強度を低下させ
る原因の一つとなつていた。

（考案の目的） 本考案はこのような問題を解決するためになさ
れたもので、真空引きの際の空気抜きが容易で絶
縁強度が向上されたOFケーブルの接続部絶縁体
を提供することを目的とする。

（考案の概要） 本考案は熱硬化性樹脂からなる絶縁ユニツト
に、その外側に設けられた絶縁紙巻回層と円筒状
の内部を連通する貫通孔を穿設し内側からの真空
引きを可能にしたOFケーブルの接続部絶縁体に
関する。

（考案の実施例） 以下図面に示す実施例について記載する。

本考案のOFケーブル油止接続箱用絶縁体は、
図に示すように、内側にシールド電極１を埋め込
んでモールドしたエポキシ樹脂のような熱硬化性
樹脂からなる絶縁ユニツト２と、その外側に設け
られた絶縁紙巻回層３から成り、絶縁ユニツト２
の一方の傾斜した側面には貫通孔４が設けられて
いる。この貫通孔４は絶縁紙巻回層３間等に含ま
れている空気をここから真空引きを行ない除去す
るためのもので、形状や位置について特に限定は
ないが、絶縁体の電気特性を低下させないように
等電位線に沿つた位置および形状に設けるのが望
ましい。

（考案の効果） 以上のような構造の本考案の絶縁体において
は、絶縁紙巻回層の外側（上側）からだけでなく
絶縁ユニツトに設けられた貫通孔からも真空引き
を行なうことができるので、巻回層間或いは巻回
層と絶縁ユニツトとの界面に含まれた空気を完全
に除去することができる。

従つて従来のものに比べて絶縁強度の高い接続
部絶縁体といえる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例の縦断面図である。 １……シールド電極、２……熱硬化性樹脂製絶
縁ユニツト、３……絶縁紙巻回層、４……貫通
孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 内側にシールド電極を埋設してなる筒状の熱
   硬化性樹脂製絶縁ユニツトとその外側に設けら
   れた絶縁紙巻回層から成る絶縁体において、前
   記絶縁ユニツトに真空引きのための貫通孔を穿
   設して成ることを特徴とするOFケーブルの接
   続部絶縁体。 ２ 貫通孔を等電位線に沿つて設けて成ることを
   特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項記載
   のOFケーブルの接続部絶縁体。