JPS62251651A - 電気泳動分析における正常値範囲の設定方法 - Google Patents

電気泳動分析における正常値範囲の設定方法

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JPS62251651A
JPS62251651A JP61095396A JP9539686A JPS62251651A JP S62251651 A JPS62251651 A JP S62251651A JP 61095396 A JP61095396 A JP 61095396A JP 9539686 A JP9539686 A JP 9539686A JP S62251651 A JPS62251651 A JP S62251651A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、電気泳動分析における正常値範囲の設定方
法に関する。
〔従来の技術〕
臨床検査においては、分析した検体の各種の項目の分析
値を評価するにあたり正常値範囲が1つの目安となる。
正常値範囲とは、健常人であればほぼこの範囲内に入る
という値であり、一般に多数の健常人の分析データを統
計的処理を行なうことにより、対象とした分析データが
約95%の確率でその範囲内に入るように設定される。
この正常値範囲は、あくまで統計的確率に基ずくもので
あり、分析値がこの正常値範囲を外科だから異常である
とか、または範囲内だから正常であるとは必ずしもいえ
るものではないが、分析値を評価する上では極めて重要
である。
セルロースアセテート膜電気泳動分析による血清蛋白分
画においてもAl6 (アルブミン対グロブリン比)、
Alb(アルブミン)、α1.α2.β、 Tの各グロ
ブリン(glob)の分画値について、他の生化学分析
の項目と同様に正常値範囲が設定され、評価に用いられ
ている。従来、この電気泳動分析における各分画値の正
常値範囲の設定は、分画%によるものがほとんどであっ
たが、最近では分画濃度値(g/di)−総蛋白(T、
 P、 ) X分画%−で設定される場合も徐々に増え
てきている。
第23図は電気泳動分析における正常値範囲の利用例を
示すものである。自動電気泳動装置またはデンシトメー
タの多くは、蛋白分画の報告書に各分画値と並記して正
常値を表示している。表示は報告書に予め、印刷する場
合と、自動電気泳動装置またはデンシトメータにテンキ
等で入力して内部メモリに記憶し、分析結果と同時に報
告書へプリントアウトする場合とがある。また、内部メ
モリに記憶された正常値範囲と分析値との比較を行ない
正常値範囲を上まわる場合はHlT等、下回る場合はり
、↓等の記号を判定欄へ印字するようにしている。
このように、従来の蛋白分画における正常値範囲は、A
l6、各分画%、各分画濃度値(g/旧)のみで、これ
らは蛋白分画によって得られる泳動像デンシトメータが
有する情報のごく一部であり、これ以外の情報、例えば
検体中に含まれる個々の蛋白成分(5分画よりももっと
細かい分類の蛋白)の増減に伴なう各分画のピーク位置
、各分画点位置、デンシトグラム曲線の微妙な変化等の
情報に関しては、正常値範囲の設定は行なわれておらず
、その評価は、検査技師や、臨床医の熟練を要する判断
によって行なわれている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、従来の分画%による正常値範囲の利用に
おいては、次のような問題があった。
第1表および第2表はそれぞれ患者Aおよび患者Bの分
析結果を示すものである。
第1表に示す患者Aは、分画%で評価すると分画値は正
常値範囲のほぼ中央であり、分画%および分画濃度値の
いずれも、すべての分画で正常値範囲に入っている。こ
れに対し、第2表に示す患者Bは、患者Aと比べてAl
b分画濃度値がほぼ半分に低下しているが、他の分画濃
度値は患者へと同じである。
ここで、患者Bを分画%の正常値範囲で評価すると全て
の分画で正常値範囲をはずれているという判定が得られ
る。しかしながら、α1.α2゜HlTの各globは
、量的には患者へと変わっておらず、異常は認められな
い。したがって、分画%の正常値範囲で評価することは
、異常となった分画により他の分画%が影響を受けるこ
とにより、全体のバランスがくずれて相対比が正常値範
囲をはずれていることはわかるが、各々の分画の量的な
変動は評価困難である。また、このように分画%の正常
値範囲で評価すると、逆に異常な分画が正常値範囲内に
おさまって判定を誤まる場合もある。
これに対し、分画濃度値の正常値範囲で患者Bを評価す
ると、Albが低値異常で、他の分画は変化せず正常値
範囲内であるとの判定ができる。
しかしながら、分画濃度値を用いても、デンシトグラム
に示される分画点間の面積比が同じであれば、例えば第
24図に示すようにM(モノクローナル)蛋白の出現で
T分画でデンシトグラム曲線が異常な変化を示していて
も、分画濃度値の正常値範囲では評価ができない。また
同様に、例えば第25図に示すようにα2の量が増えて
βの量が減少している例においても、α2−β間の分画
点がα2寄りに変化して、その相対面積比に変化がなけ
れば、パターンが異常であっても、分画%、分画濃度値
からでは評価ができない。
ここで、第24図および第25図に示したデンシトグラ
ムのパターン異常を評価するには、各分画のピーク位置
や、分画点位置の正常値範囲、あるいはデンシトグラム
の泳動長方向の各計測点にあける濃度の正常値範囲を第
26図に示すように設定すれば評価は容易である。この
ようにすれば、α2゜βの分画%、あるいは分画濃度値
が正常値範囲に入る値であっても、α2のピーク位置、
α2−β間の分画点位置に異常があり、また各計測点の
濃度においてもα2のピーク部、分画点付近、βの陽極
側で濃度が正常値範囲をはずれていることが容易に判断
できる。
しかしながら、従来の電気泳動分析にあっては、分析条
件の微妙な変化により泳動長が変動するため、泳動長方
向の各計測点位置の信頼性が充分でないと共に、lμβ
以下という微量な検体塗布量を精密に制御することがで
きないため、塗布量にバラツキが生じ各計測点の濃度情
報が検体中の各々の蛋白濃度と正確に対応させることが
できない。
また、デンシトグラムは一般にAlbのピーク値が所定
値となるようにオートスパン処理されて表示されるため
、そのデンシトグラムは濃度情報が欠落した単なる濃度
の相対比しか表示しないものとなり、信頼性のある濃度
情報が得られない。このため、各分画のピーク位置、各
分画点位置、各計測点での濃度の正常値範囲を設定する
ことは、現状ではできなかった。
なお、このような従来の問題点を解決する方法として、
次のような方法が考えられる。すなわち、現在、蛋白分
画分析においては一枚の支持体で複数検体(10〜30
検体)を同時分析することが一般的であるので、この中
に基準となる正常な検体を塗布して同時に分析し、その
正常検体の分析結果を基準として正常値範囲と類似した
判定範囲を設定する。しかしながら、この方法において
判定範囲として統計的に信頼できる値を得るには、基準
とする検体の選定に熟練した知識、経験に基いた充分な
注意を必要とし、またその正常検体の分析結果が常に一
定であることが必須となる。しかも、日常の分析に使用
するには、正常な検体の量的確保やそのロフトが変わっ
ても同一の分析結果が得られることが必須となる。この
ようなことから、正常な検体を同時分析して判定範囲を
設定することは、その実施が非常に困難である。
この発明は、このような従来の問題点に着目してなされ
たもので、信頼性の高い正常値範囲を設定できる電気泳
動分析における正常値範囲の設定方法を提供することを
目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、この発明では多数の検体の各
々について電気泳動分析を行って泳動像データを得ると
共に、その泳動像データをデンシトグラム上で一定の泳
動長および被検物質の総濃度値に比例した面積となるよ
うに正規化処理し、qれら正規化処理した各々の泳動像
データから関連する所望のデータを抽出して収集し、こ
の収集したデータをもとに統計処理を行って正常値範囲
を設定する。
〔作 用〕
このように、正常値範囲を設定するための多数の検体の
各泳動像データを正規化処理すれば、検体の塗布量や泳
動長にバラツキがあっても、一定の泳動長で、且つ一定
量の塗布量で分析したのと同等の泳動像データが得られ
るので、これらをもとに統計処理を行うことによって信
頼性の高い種々の正常値範囲を設定できる。
〔実施例〕
先ず、本発明による正常値範囲の設定方法における具体
的な概略ステップを以下に示す。
■多数の人の検体の収集 (原則として健常人であることが望ましい。健常人の検
体が多数集まらない場合は、患者のものを加えても良い
が、その中でも健常人のものを出来るだけ多くすること
が望ましい。)■検体の電気泳動分析 ■泳動像データの正規化処理 ■正規化された泳動像データより目的とする情報の抽出 ■抽出された情報を各々の検体より収集■収集された情
報データの統計的分布形の判定■分布形が正規分布でな
い場合は、これを正規分布へ近似させるためのデータ変
換 ■情報データより異常値の棄却 ■有効と判定されたデータより正常値範囲の設定@正規
分布へ近似させるためにデータ変換を行なった場合は、
元のデータ値へ戻すための正常値範囲の逆変換 以上により、例えば各分画のピーク位置や各分画点位置
等の泳動像デンシトグラム情報の正常値範囲を設定する
また、求めようとする正常値範囲が、隣り合う各データ
0順に連続して変化する情報である場合は以上の■〜[
相]の処理を各々のデータ点に関して行なった後に、更
に次に示すステップを行なう。
■求められた各々のデータ点の泳動像情報の正常値範囲
の値をデータ0順にそろえて並べる。
■隣り合うデータ点のデータが、■のデータ変換で行な
った変換形が異なるために滑らかにつながらない場合は
、必要に応じてスムージング処理を行なう。
■得られた正常値範囲データをデータ0順に結ぶ。
以上により、連続する正常値範囲を設定する。
以下、多数の泳動像データより、デンシトグラムに関連
する情報の正常値範囲上限値、同中央値、同下限値を設
定する場合について説明する。
正常値範囲を設定する統計的手法にはいくつかの方法が
あるが、健常人を対象とした方法としては、次の方法が
代表的である。
1)パラメトリック法(データの平均値X、標準偏差S
Oを用いる) 2)ノンパラメトリック法(データの順位を用いる) 3)確率紙性(正規確率紙へデータをプロットして用い
る) また、健常人のデータを多数集めるのが困難な場合にお
いて、患者データをもとに正常値範囲を設定する場合に
は、 1 ) Hoffmann法 2 ) CRRP法(C1inical Refere
nce Range Program)等がある。
以下、健常人データを対象とし、パラメトリック法で正
常値範囲を設定する例を示す。なお、パラメトリック法
を用いるには、健常人データを少なくとも100例以上
集めることが必要である。
■検体の収集 正常値範囲算出のための分析データとして、出来るだけ
多くの健常人と思われる人の検体を集める。集まった検
体の蛋白分画検査を含めた出来るだけ多(の項目の生化
学分析結果や、健康状態を統合的に判定して健常人を選
びだす。
■電気泳動による蛋白分画分析 選び出された健常人の検体の電気泳動分析を行って泳動
像データを得る。■で蛋白分画検査が行なわれていれば
、その分析結果より健常人として選び出された人の検体
の分析結果を抜出しても良い。
■泳動像データの正規化処理 各々の泳動像データについて、Aj213分画ピーク、
β分画ピークを探し出し、へlb分画ピークが陽極より
100点目1βピークが200点目0データ点となり、
かつベースラインとデンシトグラムに囲まれた面積がT
、 P、と比例するように泳動像データの正規化を行な
う。
以下、検体の電気泳動分析およびその泳動像データの正
規化処理について説明する。
第1図は検体の電気泳動分析を行う電気泳動装置におけ
るデンシトメータの一例の要部の構成を示す線図的断面
図である。
染色槽において染色・脱色・乾燥処理された支持体1は
、送りローラ2によってデカリン3を収容する測光部4
に搬送され、ここで測光装置5によって一定の速度、例
えば3mm/secで測光走査された後、排紙ローラ6
によって排出される。
測光装置5は支持体1を透過する光源5aからの光を受
光素子5bで受光するよう構成され、これら光源5aお
よび受光素子5bを有する測光装置5を、第2図に示す
ように支持体1の搬送方向aと直交する走査方向すに移
動させることにより、支持体1に形成された電気泳動像
7を測光走査する。
第3図は測光装置5の出力を処理するデータ処理装置の
一例の要部の構成を示すブロック図であ。
る。このデータ処理装置は、対数増幅器12. A/D
変換器13. CPU14.  メモリ15.キーボー
ド16. CRT17゜フロッピーディスク18および
プリンタ19を具える。
測光走査によって受光素子5bから得られる光電変換出
力は、対数増幅器12によって対数増幅して吸光度に変
換した後、A/D変換器13において泳動時間等の分析
条件によって決定されるサンプリングレート(例えば1
2m5ec)に対応するクロックに同期してサンプリン
グしてディジクル信号に変換し、CPU14の制御の下
にメモ+J15に記憶し、このメモ1月5に記憶された
サンプリングデータについて移動平均処理であるスムー
ジング処理すると共に、光用によるベース浮き分を除去
するオートゼロ処理した後、正規化処理する。    
    ユ第4図は正規化処理の一例のフローチャート
を示すものである。正規化における所定の泳動長に関連
するデータ点数は350点とし、その100データ点に
泳動像中で目立つピークとして安定しているibのピー
ク位置を、200デ一タ点に泳動像中で出現位置が安定
しているβのピーク位置を一致させる。すなわちAl2
bおよびβのそれぞれのピーク位置を基準点として、こ
れら基準点を正規化処理における350点のデータ位置
の100データ点および200デ一タ点にそれぞれ一致
させる。
なお、測光装置5の走査範囲でのサンプリングデータの
点数は350点よりも多いものとする。
この正規化処理にあたっては、先ずステップ1にふいて
メモリ15に記憶した測定検体のサンプリングデータか
ら泳動長に関連するAlbおよびβのそれぞれのピーク
位置である基準点を検出する。
この基準点の検出を以下に説明する。
第1の基準点検出方法 測定検体のサンプリングデータから、第5図に示すよう
に両端点が泳動像の両端点となるような所定の閾値を超
えるデータを抽出し、その抽出したデータの両端点から
所定の範囲β1およびβ2においてピークの有無を検出
し、検出されたピーク中の濃度最大のものを該測定検体
のAlbのピーク位置およびβのピーク位置として基準
点を検出する。
第2の基準点検出方法 測定検体のサンプリングデータを両端点より順次積算し
、それらの値がそれぞれ所定の値または総積算値に対し
てそれぞれ所定の割合となった位置を泳動像の両端点と
し、その両端点から第1の方法と同様にして所定の範囲
におけるピークをそれぞれ検出してそれらのピーク位置
をibおよびβのそれぞれのピーク位置として基準点を
検出する。例えば泳動極性の正極側からAlb方向へ 
 7の積算値が総積算値の2%、負極側からT方向への
積算値が総積算値の1%と設定すると、はぼ目視で得ら
れる泳動長と一致する。
第3の基準点検出方法 同一支持体に正常血清を泳動させて測定検体と共に測定
し、先ず正常血清のibのピーク位置を検出し、続いて
ibから泳動極性の負極方向における3番目のピーク位
置をβのピーク位置として検出する。その後、測定検体
についてAl1bのピーク位置を検出し、次にこのWb
 ピーク位置から先に求めた正常血清のib ピーク位
置とβピーク位置との間のデータ点数と等しいデータ点
数の位置付近でピークを検出し、そのピーク位置をβの
ピーク位置としてそれぞれの基準点を検出する。なお、
泳動像のサンプリングデータから八lbのピーク位置を
検出するにあたっては、Albは目立つピークとして安
定しているので比較的高い閾値を設定し、これを超える
データの濃度最大値のものをAlbのピーク位置として
検出してもよいし、また本願人の提案に係る特願昭60
−22622号において記載したように、サンプリング
した全データから最大値D)Iを検出し、次に泳動極性
の正極側から最大値の1716以上のピークをAI!b
のピーク位置P、lとして検出してもよい。
ここで、1/16はプレアルブミンのピークを除去する
と共に、DitがAl7bでなく他の成分であってもP
alがibのピーク位置として検出されるように、種々
の病態によって経験的に定めたもので、特に固定される
ものではない。
以上の任意の1つの検出方法により、目立つピーク位置
として安定しているAl1bのピーク位置と、出現位置
が安定しているβのピーク位置とを基準点としてそれぞ
れ検出する。
次にステップHにおいて検出したAlbのピーク位置お
よびβのピーク位置が350点のデータ点数を有するX
軸上で、100データ点右よび200デ一ク点の位置に
それぞれ一致するようにX軸の正規化を行う。例えば、
測定検体におけるAlbのピーク位置が120点、βの
ピーク位置が230点とすると、それらのデータ位置を
X軸上の100データ点および200デ一タ点に一致さ
せ、またその他のサンプリングデータは測定検体におけ
る基準点の泳動長が110デ一タ点数(230−120
)に相当するのに対し、X軸上では100データ点数(
200−100)に相当するので、その比に応じてX軸
上のデータ点にシフトする。
ここで、X軸上でのデータ点に対応するサンプリングデ
ータがないときは、補間処理や補外すなわち両端データ
にそろえる処理を行う。
以上により、泳動長に関するX軸の正規化を終了する。
次に、ステップ■において正規化したX軸の350点の
サンプリングデータの値を、その積算値が対応する測定
検体のデータ位置間での積算値とほぼ等しくなるように
、測定検体の基準点間のデータ数とこれらの基準点がX
軸上でそれぞれ位置する間のデータ数(この例では10
0)との比率に基いてY軸の正規化を行う。例えば、上
記の例では測定検体におけるib ピーク位置が120
デ一タ点、βピーク位置が230デ一タ点で、それら間
の110個のデータ数を100個のデータ数に正規化し
たのであるから、正規化した各データ点におけるサンを
行う。
以上の処理は、メモリ15に格納したサンプリングデー
タをCPU14の制御の下に読出して行い、その処理後
のデータはフロッピーディスク18に記憶する。
次に、ステップ■において各分画における積算値と濃度
の絶対量とを対応させる濃度の正規化を行う。この濃度
の正規化にあっては、生化学分析装置等により予め測定
検体の総蛋白濃度値あるいはWb濃度値を測定し、その
値をキーボード16を介して、あるいは生化学分析装置
からまたは該装置に接続した検査用コンピュータシステ
ムを介してオンラインまたはオフラインで人力してフロ
ッピーディスク18に記憶しておく。また、入力される
絶対量の単位濃度(Ig/d 12 )に対する基準積
算値も同様に記憶しておく。WbがIg/d I!につ
いて基準積算値を例えば15.000 (A/D変換値
で)と設定しておく。ここでWbの濃度値が48/dβ
と入力されているものとすると、先ず正規化したデータ
のAlb分画の積算値を求め、続いてその積算値と入力
された^zb1度値に相当する基準積算値との比率を求
める。例えば、正規化したWb分画の積算値が80.0
00 (A/D変換値で)であったとすると、入力され
たWb濃度値は4g/dβでその基準積算値は4(g/
d (! ) x15.000=60.000であるか
ら、80.000を60.000にする比率はデータ値
に乗算して濃度の正規化を終了する。なお、この濃度の
正規化処理においては、本願人の提案に係る特願昭60
−36606号に記載したように、各分画の染色性の違
いを同時に補正することもできる。また、総蛋白濃度値
を人力した場合には、入力値に相当する基準積算値と全
分画の積算値との比率を求めることによって同様に処理
することができる。以上のようにして正規化処理を行っ
て、そのデータをフロッピーディスク18に格納する。
泳動像データの正規化処理が終了したら、次にその正規
化された泳動像データから目的とする情報を抽出するが
、以降のステップではAlb−α1間の分画点位置の正
常値範囲を設定する例を説明する。
■ 泳動像情報の抽出 正規化された泳動像データのAlb ピーク(100点
目)より陰極側へ順次濃度データを追ってゆき、最初の
極小点をAlb〜α3間の分画点として、そのデータ位
置を分画点位置とする。ここで、正規化された泳動像デ
ータの各データ位置における濃度データを、D:濃度、
l:対象とした健常人に対応した番号(200人ではi
=1〜200)、  j=データ位置く陽極側より1〜
350.^zb ピークではj=100.βピークでは
j =200)として口i、」で表わすと、極小点は一
般に、第6図に示すように、08.。
<Di、 j。1で、かつDi、 j <Di、 j−
1を満足するJの位置でである。このJの位置、すなわ
ちAlb−α1間の分画点位置は、Wb ピークをJ・
100.βピークを、1=200として正規化すると、
j=120近辺である。
■ 抽出された情報の収集 各々の検体について、ib−α1間の分画点を求めて、
それらを収集する。この収集したlb−α9間の分画点
位置の度数分布の一例を第3表に示す。
第3表 ■統計的分布形の判定 対象とするデータの分布形の判定には、a、ヒストグラ
ムに表示して判定する す、正規確率紙にデータをプロットして判定する C、プロビット分析法により、データをプロビット変換
してプロットして判定する d、適合度検定法により分布の形を仮定して、データの
分布とのずれよりx2検定を行ない判定する 等の方法がある。
ここでは、aのヒストグラムによる方法例を示す。
第7図は第3表の度数分布をヒストグラムに表示したも
のである。このヒストグラムは、はぼ左右対称で、正規
分布と見て良いことが判る。すなわち、正規分布であれ
ば、歪度は0、尖度は3であるが、第7図における分布
での歪度、尖度はであり、各々0.3に極めて近い。し
たがって、正規分布と判定できる。
■ データ変換 分布が正規分布と見なすことが出来ない場合は、データ
を変換して正規分布に近似するようにする。
この例では、データの分布形が正規分布と見なしても良
いので、データの変換は行わない。なお、データ変換を
行う例については後述する。
■ 異常値の棄却 データの中に飛び抜けて高いまたは低い値が存在すると
、T、SDがその影響を受けて正しい値を示さない場合
がある。これらの異常値を除くため、一般にデータのT
、SDより、 棄却上限値;UL(Uppor Lim1t)=X+3
SD棄却下限値乱直しower Lim1t)X−3S
Dを算出し、ULより大またはLLより小さなデータを
切り捨てる。その後、残されたデータについて、再度X
、SOおよび[IL、 LLを算出して範囲外のデータ
の棄却を行なう。これを、棄却されるデータがなくなる
まで繰返す。
この例では、 (1回目)  X=122.89.5D=1.59. 
UL=127.67゜LL=118.11より、分画点
位置128のデータが棄却される。
(2回目) 分画点位置128を除いたN=412につ
イテ計算すルト、X=122.89.5D=1.59゜
UL=127.61. LL=l18.15より、棄却
されるデータはなく、これで異常値の 棄却が終了する。
■正常値範囲の設定 異常値の棄却の終了したX、SOを用いて正常値上限値
= X +2SD=126.03正常値下限値= X 
−2SD=119.73が設定される。この例では、■
のデータ変換を行っていないので、これらの値が正常値
範囲の上限値および下限値となる。また、Xを正常値範
囲の中央値として設定する。
これより、へlb−α1間の分画点位置の正常値範囲が
、119.73〜126.03と設定された。
以上、Alb−α1分画間の分画点位置の正常値範囲の
設定例を示したが、同様の方法でα1−α2間、α2−
8間、β−1間の分画点位置についても、正常値範囲算
出のものとなる各々の検体の正規化された泳動像データ
より検出することができる。
また、極小点ではなく、極大点を検出するかまたは各分
画点間の最大値を検出して各分画のピーク位置を求め、
各検体の関連するピーク位置に対して同様の処理を行う
ことにより、各分画ピーク位置の正常値範囲を算出する
こともできる。ただし、上記の例では、八lb ピーク
を100点目、βピークを200点目に基準点として設
定して正規化しているので、これらのピークに関しては
正常値範囲を設定することはできない。
以上のようにして算出された各分画ピーク位置、各分画
点位置の正常値範囲の有効な利用方法の一例を第8図に
示す。
第8図においては、実際の被検検体の泳動像データにつ
いて、同様に正規化してデンシトグラムを表示すると共
に、そのデンシトグラムに重複して各分画ピーク位置の
正常値範囲をデンシトグラムに接して外側に、また各分
画点位置の正常値範囲をデンシトグラムに接して内側に
表記するようにしたものである。このようにすれば、各
分画ピーク位置および分画点位置の異常を容易に判定す
ることができる。また、検出された被検検体についての
各分画ピーク位置および各分画点位置が正常値範囲をは
ずれている場合には、※等めマークをその上下に表示す
る。第8図では、α2.γピーク位置およびα2−8間
の分画点の位置が正常値範囲をはずれて異常であること
を示している。
次に、正規化された泳動像データから相互に関連する連
続するデータ点によって表わされる泳動像の情報データ
として、デンシトグラムの濃度データの各データ点にお
ける正常値範囲を設定する例を示す。
第4表に示す度数分布は、先の正規化処理において、各
データ点間距離を1としてデンシトグラムとベースライ
ンとに囲まれた面積が、T、P7g/dIlのとき10
0.000と設定したときのj =290290点目デ
ータの一例である。
第4表 ■統計的分布形の判定 第9図は第4表に示した例のヒストグラムを示すもので
ある。前例で示したものとは異なり、値が大きい方へ尾
を引いたように非対称の分布を示し、正規分布とは異な
っている。ちなみに、歪度、尖度を算出して見ても歪度
=1.24.  尖度=5.88.  N=413゜X
=19.2.5D=4.2と正規分布のそれとは大きく
異なる。また、これらのデータにマ±3SOを基準とし
た異常値棄却を適用して歪度、X度を改めて算出すると
、歪度=0.64.  尖度=3.45と改善は見られ
るが、これでも正規分布に近似しているとは言いがたい
■データ変換 一般に、第9図のヒストグラムに示されるように、デー
タ値が大きい方へ尾をひいている場合は、log変換ま
たはl/n乗変換(β、35等)により正規分布に近似
できることが知られており、また逆にデータ値が小さい
方へ尾をひいている場合は、n乗変換(x2. x3)
、 10”乗変換により正規分布に近似できることが知
られている。
第5表は同じデータをlog変換して得た度数分布を示
し、第10図はそのヒストグラムを示す。
第10図から明らかなように、データ変換して得たヒス
トグラムは、若干の凹凸はあるが、はぼ左右対称で正規
分布に近いことがわかる。ちなみに、歪度、尖度を算出
すると、歪度=0.49.  尖度=3.64.  N
=413、  x=1.284. 5D=0.086 
とlog変換前よりもより正規分布に近い値が得られる
■異常値の棄却 更に、X±3SOを基準値として、異常値の棄却を行う
。その結果、歪度=0.31.尖度=3.14.  N
=410゜x = 1.282.  SD = 0.0
82 と更に良好な結果が得られ、log変換によりほ
ぼ正規分布に近似できたことになる。
■正常値の設定 前記■により求めたマ=1.282.3D=0.082
より正常値範囲上限値= x + 2SD=1.446
.  正常値下限値=マー2SD=1.118を設定す
る。しかし、これはlog変換された値の正常値範囲で
あって、元のデータ値の正常値範囲ではない。
0正常値範囲の逆変換 前記■で算出した正常値範囲を、元のデータ値の正常値
範囲に戻すために逆変換を行う。この例では、log 
xによりデータ変換を行ったので、逆変換は10″の形
で 正常値範囲上限値=101・”6=27.93正常値範
囲下限値−101・”8=13.12を元データ値の正
常値範囲として設定する。
以上、j=290点目の濃度データを一例として正常値
範囲の設定例を示したが、j=1〜289.291〜3
50点目についても同様の方法で正常値範囲を設定する
ことができる。
また、濃度データのみに限らず、デンシトグラムの凹凸
判定値等、各データ点近傍の濃度データを元に算出され
る情報についても、算出された値を収集して同様に処理
することにより正常値範囲を設定することができる。
更に、算出された正常値範囲が各データ点ごとに存在し
、これらが隣り合ったデータ点と相互に連続して関連す
る場合においては、各データ0順に正常値範囲上限値、
下限値をグラフ上に結ぶことにより、正常値範囲を示す
カーブを設定することができる。
この場合、隣り合うテータ点間で、データ変換に使用し
た変換形が異なるために、線が滑らかにつながらない場
合には必要に応じて移動平均法、重み付けされた移動平
均法や適当な曲線関数への最小二乗近似等のスムージン
グを行うことにより、各データ点を滑らかにつなぐ。
以上のようにして得られた正常値範囲カーブは、第11
図に示すように実際の被検検体におけるデンシトグラム
や、その泳動像情報を示すデータ曲線と重複表示するこ
とにより、その有用性を更に高めることができる。この
ようにすれば、濃度の異常部分を明瞭に判別することが
できると共に、正常値範囲を越えた部分のデンシトグラ
ムの線種、色等を変えたり、越えた範囲をハツチング、
着色等の処理を行うことにより、判定を更に容易にでき
る。なお、実際の被検検体のデンシトグラムや、その泳
動像情報を示すデータ曲線は、勿論正常値範囲の設定に
おいて説明した正規化処理を行って表示する。
この発明によって設定される正常値範囲は、デンシトグ
ラム等と重複表示するだけでなく、病態の自動解析にお
いて判定の基準値として用いることにより、その有効性
、信頼性を更に高めることができる。
以下、この発明によって設定される正常値範囲を用いて
の病態の自動解析について、数例を挙げて説明する。
電気泳動分析によって得た情報から病態を自動的に解析
するために、第12図に示すような病態分類のフローチ
ャートが提案されている。以下の例では、デンシトグラ
ムからM蛋白(モノクロナール蛋白)、γ抑制、β−T
ブリッジングの泳動像の特徴点を自動的に検出して病態
を解析する。
先ず、M蛋白の検出について説明する。
M蛋白はデンシトグラムのどの位置にでも分画する可能
性があるが、その多くはβ分画からT分画に亘って出現
し、モノクローナルなことから極めて狭いバンド幅を有
している。また、M蛋白には良性のものと、悪性のもの
とがあり、良性のM蛋白は分画パターンにM蛋白が重畳
された形で出現する場合が多く、悪性のM蛋白は分画パ
ターンに他の蛋白の抑制を伴うことが多い。
これらのM蛋白の特長から、β−T分画間においてデン
シトグラム上のピークの有無を検出すれば、M蛋白の検
出が可能である。すなわち、M蛋白の出現のないデンシ
トグラムでは、第13図Aに示すようにβ−T分画間に
おいて、β−1間のなだらかな谷、T分画のなだらかな
ピークが存在する。言いかえれば、β−T分画間におい
てその曲率の変化を見ると上に凸、下に凹、上に凸、下
に凹のパターンとなる。これに対し、良性のM蛋白の出
現のある場合には、例えば第13図已に示すようにβ−
T分画間にもう一つのピークが存在し、その曲率の変化
は複雑になる。また、悪性のM蛋白の出現がある場合に
は、例えば第13図Cに示すように、β−T分画間にふ
けるパターンの変化は第13図への正常な場合と変わら
ないが、その出現ピークは正常なパターンに比べて鋭く
なると共に、そのM蛋白ピークの前または後にγ分画が
抑制された明瞭な減少部が現れる。
したがって、単にM蛋白ピークを検出する場合には、正
規化したデンシトグラムの所要の泳動長部分、例えばβ
−γ分画間においてM蛋白ピークを検出する場合には、
正規化したデータの200デ一タ点(βピーク位置)か
ら300デ一タ点間における凸部の有無を検出するだけ
でよいが、それが良性のものか悪性のものかを判定する
ためにはM蛋白のピーク位置付近でγ分画が抑制されて
いるか否かを、対応する部分における正常値範囲との比
較から検出する必要がある。
以下、第14図に示すフローチャートを参照しながらβ
−T分画間におけるM蛋白の検出処理の一例について説
明する。
先ず、ステップ■において被検検体の正規化したデンシ
トグラムのβ−T分画間に対応する予め定めたデータ点
間でのパターンの凸部の度合(品位)を計算する。この
品位の計算法を以下に説明する。
第1の白値計算法 データ点」を中心としてその両側にそれぞれデータ数k
を有する検出幅2kを設定し、第15図に示すように」
−に点のデータ値り、−3とj十に点のデータ値り、i
+k とを結ぶ直線に対してデンシトグラムがどれだけ
突出しているかを、直線とデンシトグラムとで囲まれる
部分の面積Sで評価する。
この場合、例えば台形近似したときの面積Sは、■ S=(−[]、i−に+[1j−fk−11++J−+
+DJ+J。1++ D、+−n−++  +   D
i、k)   (Di−i++DJ+k)/2X2にで
表される。なお、台形近似以外でもシンプソン等の各種
の求積方法によって面積Sを求めることもできる。
ここで、kの値については3〜6が好適であり、それよ
り小さいとより微小な変化が読取れる反面、細かいノイ
ズをもひろってしまうことになり、また大きいとS自体
の値も太き(なり、スムージングの効果によりノイズに
対してはより強くなるが、細かい変化が失われることに
なる。なお、このkの値は以下に説明する第2〜第4の
計算法においても同様である。
このようにして求めたSの値の変化を見ると、独立した
ピークをもつM蛋白は勿論のこと、第16図に示すよう
な明瞭なピークを持たない微量なM蛋白も検出すること
ができる。
第2の白値計算法 第1の計算法によって求まるSに対してS/2になる関
数を設定する。このS/2にの値は検出幅2kにおける
凸部の平均高さを表わすことになるため、Sに比べて検
出幅2kに対する依存度は低いが(Sは例えば三角形の
頂点部でみると、2にの値の変化の二乗倍の変化となる
)、デンシトグラム上での凸部の度合との対応が強く現
われる。
第3の白値計算法 第1の計算法によって求まるSに対してS/(2k)2
なる関数を設定する。このS/(2k)2の値は検出幅
2にと平均高さS/2にとの比で、単位検出幅当りの凸
部の度合を表わし、凸部の形状が相似であれば検出幅2
kに拘らず同じ値となる。したがづて、この場合の検出
幅2にはスムージングの程度を決定することになる。
二次微分により品位を計算する。この場合には、デンシ
トグラムの関数式が不明であるので、検出幅2にの順次
のデータ値から最小二乗法等により関数近似を行い、求
められた近似関数式の二次微分値をもって品位とする。
以下に、検出幅が5.7および9データのときのy=a
x2+bx+cで一般に表わされる放物線に最小二乗近
似を行ったときの近似二次微分値F ’ (Jl を示
す。
5データの場合(2に=4) F ’ rn = (2DJ−20i−+  2DJ 
 DJ。l+2DJ。2)/77データの場合(2に=
6) F’+n=(5D、+−*  3J−+−40,+−3
J。l+5DJ。3) /429データの場合(2に=
8) F ’ rn = (28Di−4+ 7DJ−s  
8Dj−217DJ−+  2001170i、+  
8J+2+70i+++28DJ+4)/462これら
の値は検出幅2kに本質的には依存せず、したがって2
には第3の白値計算法におけると同様スムージングの程
度を決定することになる。
以上の任意の1つの計算法により品位を求めたら、次に
ステップHにおいてその品位が所定の閾値SL。
より大きいか否かを判断し、品位がSL、以下のときは
M蛋白ピーク無しと判定し、SL+ を超えるときは次
にステップ■においてその凸部がM蛋白ピークであるか
否かを検出するために、凸部の半値幅(データ数否が所
定の範囲SL2〜SL3にあるか否かを判断する。ここ
で、半値幅がSL2〜SL3の範囲から外れているとき
はM蛋白ピーク無しと判定し、範囲内にあるときはM蛋
白ピークがあるとして次にステップ■において品位が所
定の閾値SL、(>SL、)より大きいか否かを判断す
る。この判断処理において品位がSL。
以下のときはM蛋白ピークの疑い有りと判定し、SL4
を超えるときは明瞭なM蛋白ピークがあるとして、次に
T抑制の有無を検出するためにステップ■においてその
凸部のピークデータ位置を検出する。
以上の処理において、被検検体のデンシトグラムを総蛋
白濃度値7g/d lに対して積算値が100.000
となるように第4図のフローチャートに従って正規化し
、品位を第2の計算法で計算して種々実験検討したとこ
ろ、k=3〜6においてS/2にの値が30以上ではほ
ぼ独立したピークを有するM蛋白が検出でき、10〜3
0で明瞭なピークを持たない微量のM蛋白ピークが検出
できた。また、凸部の半値幅の範囲を10〜20データ
数と設定することにより、T分画の主ピーク (半値幅
20以上)およびβ−γ分画間の谷近辺に出現するβ1
cピーク、フィビリノーゲンのピーク(血漿分析の場合
)〈半値幅10以下)とM蛋白ピークとを確実に分離す
ることができた。
第14図において、M蛋白ピークとしての凸部のピーク
データの位置を検出したら、次にステップ■において検
出したピークデータ点の前後で、被検検体のデータと、
この発明により設定した対応するデータ点における正常
値範囲とを比較して、正常値範囲を下回る点があるか否
かを判断し、下回る点がある場合にはT抑制があるもの
として悪性M蛋白(骨髄腫)有りと判定し、無い場合に
は良性のM蛋白有りと判定する。
次に、β−γブリッジングの検出処理の一例について説
明する。
β−Tブリッジングとは、β−1間の谷部がT分画([
、G、 19M、 19A)のポリクローナルな増加の
ために埋まってしまい、β−1間の分離が不明瞭となる
現象である。この現象が極端なときは、第17図に示す
ようにβ−1間がなだらかにつながり、β−1間に分画
点が存在しなくなる。従来のオートスパンによるデンジ
ドブラムでは、デンシトグラム上でβ−γブリッジング
が見られるものの中には、β分画が減少し、T分画が正
常なものであっても、β−rブリッジングと同様のパタ
ーンを示し、その区別には分画濃度軸/di)をもチェ
ックしなければ判定できなかった。
この例では、第18図にフローチャートを示すように、
先ず被検検体の正規化したデンシトグラムのβ−γピー
ク間で正常値範囲を超える部分を検出する。この検出処
理にあたっては、先ずステップIにおいて、被検検体の
正規化したデンシトグラムから予め定めたβピークおよ
びTビークに対応する部分のデータを抽出し、この抽出
したデータと対応する部分での正常値範囲とを比較して
正常値範囲を超える部分を検出する。
ここで、正常値範囲を超える部分が検出されなかったと
きは、β−Tブリッジング無しと判定し、超える部分が
検出されたときは、次にステップ■においてその超える
部分がβ−Tブリッジングであるか否かを判定するため
、超える部分の幅(データ数)が基準幅以上か否かを判
断する。すなわち、β−γブリッジングはポリクローナ
ルな増加を示すことから、正常値範囲を超える幅は広い
これに対し、β−r分画間の谷近辺に出現するβ、Cや
フィビリノーゲンは正常値範囲を超える変化があっても
その幅はβ−Tブリッジングに比べて狭い。したがって
、正常値範囲を超える幅が基準幅以上、例えばβ−Tピ
ーク間のデータ数の60%以上あるか否かを検出するこ
とにより、β−γブリッジングとβICおよびフィビリ
ノーゲンとを確実に分離することができる。ここで、正
常値範囲を超えた幅が基準幅以下であるときは、β−γ
ブリッジング無しと判定し、基準幅以上であるときは、
次にステップ■においてその増加がM蛋白ピークの存在
によるものか、β−Tブリッジングによにものかを区別
するため、超えた幅の部分において第14図に示したM
蛋白検出処理のステ・ツブI、  I[あるいはステッ
プ1〜■を行なってM蛋白ピークの有無を検出し、M蛋
白ピークが検出されたときはその増加がM蛋白によるも
のとしてβ−Tブリッジング無しと判定し、M蛋白ピー
クが検出されなかったときはその増加がポリクローナル
な増加としてβ−γブリッジング有りと判定する。
なお、第12図に示したフローチャートにおけるように
、先ず、M蛋白のピークを検出し、M蛋白ピークが無い
ものについてβ−γブリッジングを検出する場合には、
第18図においてステップ■を省くことができる。
以上の処理により、ポリクローナルな増加としてのβ−
Tブリッジングを高精度で検出することができる。
次に、リーディングの検出処理についてへlb分画を例
にとって説明する。
ib分画は、一般には単一の蛋白より成り、そのパター
ンはピーク位置に関してほぼ対称で、易動度も安定して
おり、濃度も高いことがら泳動像中て最も目立つ分画で
ある。しかし、高黄厄血清、高脂質血清、抗生物質の投
与等では、ビリルビン、遊離脂肪酸、薬物がWbと結合
して易動度の変化を起こし、第19図に示すように泳動
極性の正極側へのリーディングが生じてARb分画が非
対称となる例が多い。
この例では、Alb分画の正極側へのリーディングを、
第20図に示すフローチャートに従って検出する。先ず
、ステップ■において被検検体の正規化したデンシトグ
ラムから、へlbピーク位置く100データ点目)より
正極側に正常値範囲を超える部分があるか否かを検出し
、無い場合にはリーディング無しと判定し、有る場合に
は次のステップHにおいてその増加がAl1bの全体的
な増加かリーディングによる増加かを区別するために、
Alb分画の対称性の度合を表わす判別値を演算する。
この判別値の計算法を以下に説明する。
第1の判別値計算法 第21図Aに示すように、被検検体の正規化したデンシ
トグラムから正極側よりAβbピークまでの積算値ε■
と、へlbピークから八〇b〜α1の分画点までの積算
値Σ■とをそれぞれ演算し、その比E■/Σ■を判別値
とする。
第2の判別値計算法 第21図Bに示すように、Axb分画の重心点Gを求め
、その重心点位置jgとWb ピーク位置、pとのずれ
(jp−jg)を判別値とする。
第3の判別値計算法 ibのピーク濃度に対する所定の比率、あるいは所望の
値を、第21図Cに示すように閾値Sしとして設定して
、個々のAlb分画データがその閾値Sしを超える範囲
を検出し、その検出した範囲における正極側および負極
側それぞれの端点位置とAlbピーク位置、pとの間の
幅L1およびL2の比Ll/ L2を判別値とする。
以上の任意の1つの計算法によって判別値を求めたら、
次にステップ■において被検検体における判別値が、同
様の計算法によって求まる正常値範囲を超えるか否かを
判断し、それが超えないときはリーディング無しと判定
し、超えるときは^nb正極側にリーディング有りと判
定する。
以上のようにして分析したM蛋白、β−γブリッジング
およびへRbリーディングに関する判定結果は、被検検
体の正規化したデータに基いて演算される各分画%、A
lG比、各分画濃度値およびその正規化したデンシトグ
ラムと共に、第3図においてCRT17に表示すると共
に、プリンタ19において報告書20の所定の欄にそれ
ぞれ記録する。なお、CRT17および報告書20への
デンシトグラムの表示にあたっては、被検検体のデンシ
トグラムと正常値範囲のデンシトグラムに関連するパタ
ーンとを重複して表示してもよい。
なお、この発明は上述した実施例にのみ限定されるもの
ではなく、幾多の変更または変形が可能である。例えば
、上述した例では血清蛋白の分画分析について説明した
が、この発明は電気泳動によるアイソザイムの活性値分
析等にも有効に適用することができる。また、第20図
においてはAlbビーク位買より負極側において正常値
範囲を越える部分を検出して同様に処理することにより
、あるいはWb ピーク位置より正極側において正常値
範囲を下回る部分を検出すると共に、その対称性を表わ
す判別値が正常値範囲を下回ることを検出することによ
ってWb分画の負極側へのリーディングの出現を自動的
に判定することもできる。
また、このリーディングの有無の判定は、ib分画に限
らず他の分画においても同様に行うことができる。この
場合における対称性の判別値の計算法は、上述した第1
〜3の判別値計算法に加えて、第22図Aに示すように
分画ピーク位置jpと両分画点の中央位置である分画の
中心位置jcとのずれを判別値としたり、第22図Bに
示すように分画の重心点位置Jgと分画の中心位置jc
とのずれを判別値としたり、第22図Cに示すように分
画の中心位置ICまたはピーク位置Jpから両側にそれ
ぞれに個離れたデータ点におけるデータ04.。−0お
よびDJ (e+kl、またはOj !p−k)および
口j +p+。の差、その差の二乗の積算値あるいはそ
の相関性等を判別値とすることができる。また、上述し
たβ−T分画間におけるM蛋白、その出現に伴うγ分画
の抑制およびブリ・lジングの検出判定法は、他の八l
b、α1.α2分画における各個別の蛋白の増減、マイ
ナーピークの出現の判定等にも同様に適用することがで
きる。更に、正常値範囲は上限値と下限値とを非対称に
設定することもできる。また、上述した例ではデンシト
メータからのサンプリングデータのスムージング処理を
正規化処理の前に行ったが、正規化処理の後に行っても
よい。
また、上記の例では濃度正規化処理を最後に行うように
したが、この処理はX軸正規化処理の前に行うこともで
きる。更に、泳動像中における基準点は^zb  ピー
ク位置、βピーク位置に限らず、他の分画のピーク位置
、あるいは泳動像の端点等を用いることもできる。また
、測定装置を構成する受光素子として、−次元アレイセ
ンサや二次元アレイセンサを用いることもできる。また
、正規化した被検検体のデータと正常値範囲とを比較し
て被検検体中の成分の増減を自動的に判定したり、特異
的な凸部または凹部の有無からM蛋白等の検出や被検検
体中の所定の成分の有無を自動的に分析したり、あるい
は正規化したデータのうち所定範囲におけるデータと正
常値範囲との比較からリーディング等の検出や被検検体
中の所定成分の有無を自動的に分析することもできる。
〔発明の効果〕
この発明の効果を要約すると次の通りである。
(1)  正規化を行うことにより、正常値範囲算出の
ための元データの信頼性を高めることができる。
(2)多数のデータより正常値範囲を設定することによ
り、統計的に信頼性の高いものが得られる。
(3)デンシトグラムの個々のデータ点に対して、正常
値範囲を設定することができる。
(4)同時に基準となる正常検体を分析するのに比べ、
基準となる正常人血清の確保、保存が不要となる。
(5)設定された正常値範囲をデンシトグラムまたはデ
ンシトグラムより得られる泳動像情報を示すカーブ等で
重複表示することにより、判定が容易となる。
(6)デンシトグラムより病態の自動解析を行うにあた
って、この発明により設定された正常値範囲を判定の基
準とすることにより、より精度の高い病態解析が可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
第1図は電気泳動分析を行う電気泳動装置におけるデン
シトメータの一例の要部の構成を示す線図的断面図、 第2図は電気泳動像の走査方向を示す図、第3図はデー
タ処理装置の一例の要部の構成を示すブロック図、 第4図は正規化処理の一例を示すフローチャート、 第5図は基準点検出の一例を説明するための図、第6図
は極小点の抽出を説明するための図、第7図は抽出した
極小点のヒストグラム、第8図はこの発明によって設定
される正常値範囲の利用例を示す図、 第9図は所定のデータ点における濃度データのヒストグ
ラム、 第10図は第9図における濃度データをlog変換して
得たデータのヒストグラム、 第11171は被検検体のデンシトグラムと正常値範囲
との重複表示例を示す図、 第12図は従来提案された病態分類のフローチャート、 ff113図A−Cはβ−T分画間におけるデンシトグ
ラムパターンを示す図、 第14図はM蛋白の検出処理の一例を示すフローチャー
ト、 第15図は第14図に示す品位の計算法の一例を説明す
るための図、 第16図はその計算法によって検出し得るデンシトグラ
ム上でのM蛋白の一例を示す図、第17図はβ−Tブリ
ッジングの一例を示す図、第18図はβ−Tブリッジン
グの検出処理の一例を示すフローチャート、 第19図は1blJ−ディングの一例を示す図、第20
図はAlb +J−ディングの検出処理の一例を示すフ
ローチャート、 第21図A−Cは第20図に示す対称性の判別値の三つ
の計算例を説明するための図、 第22図A−Cは対称性の判別値の他の三つの計算例を
説明するための図、 第23図〜第26図は従来の技術を説明するための図で
ある。 1 支持体      2 送りローラ3 デカリン 
    4・・・・測光部5 測光装置     5 
a−光源 5b  受光素子     6−排紙ローラ7・−電気
泳動像    12  対数増幅器13  A/D変換
器   it、、、 CP U15−メモリ     
 16  キーボード17、、−、 CRT     
  18・−フロッピーディスク19  プリンタ  
   20  報告書第1図 第4図 第6図 第7図 第8図 第9図 第15図 第16図 第17図 第18図 区 一#I!!           悶 区         Q ζす <      m 第23図 第24図 第25図 第26図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、多数の検体の各々について電気泳動分析を行って泳
    動像データを得ると共に、その泳動像データをデンシト
    グラム上で一定の泳動長および被検物質の総濃度値に比
    例した面積となるように正規化処理し、これら正規化処
    理した各々の泳動像データから関連する所望のデータを
    抽出して収集し、この収集したデータをもとに統計処理
    を行って正常値範囲を設定することを特徴とする電気泳
    動分析における正常値範囲の設定方法。 2、前記正規化処理したデータから得られるデンシトグ
    ラムの泳動長方向での連続した点において、濃度値また
    は濃度値をもとに算出される情報に対する正常値範囲を
    それぞれ設定することを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の電気泳動分析における正常値範囲の設定方法。
JP61095396A 1986-04-24 1986-04-24 電気泳動分析における正常値範囲の設定方法 Expired - Lifetime JPH0769306B2 (ja)

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