JPS6224898A - プレス機械のダンパ−装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、プレス機械のスライドの上下動を制御するダ
ンパー装置に係り、特にスライドの上昇時のエネルギー
を吸収してこのエネルギーをスライドの下降の際再利用
するダンパー装置に関する。

〔背景技術とその問題点〕

プレス機械を断続運転する場合には、スライドの上死点
付近において駆動軸であるクランクシャフトをブレーキ
装置で制動させる。この断続運転が高速運転である場合
、スライドの上昇運動エネルギーは大きいためブレーキ
装置を大型化しなければならない。しかし配置スペース
等の制約によりブレーキ装置の大型化にはおのずと限界
があり、従って実現できるスライド移動速度の高速化に
も限界があった。

そこで本出願人は先に実願昭６０−３３．Ｌ３１として
ブレーキ装置が小型のものであっても高速運転を行える
よう−にした装置を提供した。この装置は、流体圧シリ
ンダをスライドの上死点付近においてクランクシャフト
とスライドとを連結するコンロッド等のスライド運動体
により作動させ、流体圧シリンダからアキュームレータ
ーに流体を□　　送り出すとともに、その途中において
流体を絞り弁に、流通させることによりスライドの上昇
運動エネルギーの一部を絞り弁における摩擦熱エネルギ
ーに変換するものである。この装置によると、スライド
の運動エネルギーの全てをブレーキ装置が負担して制動
させるものではないため、高速の断続運転を行う場合で
もコンパクトで制動能力の小さなブレーキ装置で足りる
。

しかし流体圧回路に絞り弁を設けなければならず、その
分流体圧回路が複雑になるとともに、絞り弁で発生する
熱を冷却する装置も必要になる。

またスライドの運動エネルギーは絞り弁で熱に変換され
た後放出されて再利用されることはなく、せっかくのエ
ネルギーが無駄になってしまう。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、本出願人が先に提供した装置を改良し
、絞り弁等の機器を不要にして構造の簡単化を図ること
ができ、特にスライドの上昇運動エネルギーの一部を蓄
積してスライドの下降時に再利用できるようにし、エネ
ルギーの有効利用を可能にしたプレス機械のダンパー装
置を提供するところにある。

〔問題点を解決するための手段および作用〕このため本
発明は、内部に流体を充填した伸縮体をスライド運動体
に近接配置してスライドの少なくとも上死点付近でこの
伸縮体を前記スライド運動体により押圧可能とし、前記
伸縮体に、前記押圧による前記流体の加圧エネルギーを
蓄積しかつ加圧エネルギーを解放して前記伸縮体の伸長
動で前記スライドの下降を補助する蓄圧室を設けたもの
である。

伸縮体の押圧によって流体を加圧することによりスライ
ドの運動エネルギーの一部が流体加圧エネルギーに変換
され、蓄圧室に蓄積されるこの流体加圧エネルギーはス
ライドが下降するに従い解放されてスライドの下降運動
に利用される。

〔実施例〕

第１図は本実施例に係る装置の縦断面図である。

プレス機械の駆動軸であるクランクシャフト１の軸部２
は軸受３により回転自在に支持され、クランクアーム部
４の偏心した一りランクピン部５にはコンロッド６の上
端筒部６Ａが回転自在に嵌合されている。コンロッド６
はクランクシャフト１とスライドとを連結し、クランク
シャフト１の回転によりスライドは上下動する。クラン
クシャフト１にはブレーキ装置が配置され、またクラン
クシャフト１はクラッチ及びフライホイールを介してモ
ータ等の駆動源に接続されている。

クランクシャフト１の上方においてプレス機械のフレー
ム７には平板状の蓋部材８が水平に固定され、この蓋部
材８の中心部には円柱状の支柱９が上下に挿通固定され
、支柱９は軸部９Ａの下部に大径部９Ｂを備えたものに
なっている。蓋部材８の下面には支柱９と同軸的に筒部
材１０が垂下固定され、この筒部材１０の外周面にはシ
ール部材１１を介して第１シリンダ１２の内周面が上下
摺動自在に接触している。第１シリンダ１２の径寸法は
大きく、この第１シリンダ１２の底部材１３には第１シ
リンダ１２と同軸的に径寸法が小さな第２シリンダ１４
が固定され、この第２シリンダ１４は支柱９の軸部９Ａ
と大径部９Ｂのそれぞれの外周面にシール部材１５．１
６を介して上下摺動自在に接触している。

支柱９の大径部９Ｂの上面には平板リング状のストッパ
部材１７が設けられ、このストッパ部材１７に第２シリ
ンダ１４が当接することにより第２シリンダ１４の下降
限が規定されるとともに、第１シリンダ１２の下降限も
規定される。

以上の筒部材１０、第１シリンダ１２等により上下方向
が伸縮方向の第１伸縮体１８が構成され、また支柱９、
第２シリノダ１４等により第２伸縮体１９が構成され、
この第２伸縮体１９の伸縮方向も上下方向になっている
。これらの第１伸縮体１８と第２伸縮体１９は連結され
ているとともに、前記クランクシャフト１のクランクア
ーム部４゜、クランクピン部５の上方に近接配置されて
いる。

第１伸縮体１８の内部は蓋部材８、筒部材１０、第１シ
リンダ１２）底部材１３等で囲まれる蓄圧室２０になっ
ており、この蓄圧室２０は第１シリンダ１２の径寸法が
大きいため大きな容量を存するものになっている。

底部材１３の下部には支持部材２１で支持された軸２２
によってローラ２３が回転自在に取付けけられ、このロ
ーラ２３は左右に２個あり、クランクシャフトＩのクラ
ンクアーム部４と上下に対向している。

前記蓋部材８には前記蓄圧室２０に圧縮空気を供給する
給気通路２４が形成され、また筒部材１０と第１シリン
ダ１２との摺動部及び支柱９の軸部９Ａと第２シリンダ
１４との摺動部に潤滑油を供給する給油通路２５．２６
も形成されている。

さらに蓋部材８には蓄圧室２０からドレンを抜き取るた
めのパイプ２７が設けられている。支柱９には前記第２
伸縮体１９の内部の室２８に圧縮空気を供給するための
給気通路２９と、前記軸２２の通路３０と接続されてロ
ーラ２３の回転摺動部に潤滑油を供給するための給油通
路３１とが形成されている。

次にプレス機械の断続運転時における作用について述べ
る。

第１伸縮体１８の蓄圧室２０には圧縮空気が充填供給さ
れ、第２伸縮体工９の室２Ｂには圧縮空気は供給されて
いない。第１図はスライドが上死点位置に達していると
きの状態を示し、スライド′が下死点位置に達している
ときは第２シリンダ１４がストンパ部材１７に当接する
まで第１シリンダ１２が伸び挙動し、第１伸縮体１８は
伸長している。クランクシャフト１の回転に伴いスライ
ドが上昇してクランクシャフト１の回転角度がある角度
に達すると、クランクアーム部４の外周面にローラ２３
が接触し、クランクシャフト１の回転によりローラ２３
、第１シリンダ１２が押上げられ、従って、スライドの
上死点付近で第１伸縮体１８は押圧される。このためス
ライドが上昇するに従い蓄圧室２０の空気は加圧され、
クランクシャフト１の回転運動エネルギーを含めたスラ
イドの上昇運動エネルギーの一部は蓄圧室２０における
空気の加圧エネルギーに変換されていく。

以上によりクラッチを切ってブレーキ装置でクランクシ
ャフト１の回転を停止させる際、スライドの運動エネル
ギーの全てをこのブレーキ装置で負担させて制動させる
必要は無く、ブレーキ装置を小型化できる。またスライ
ドの運動エネルギーが大きい場合、すなわちスライドの
移動速度が速い場合でも確実にスライドを停止させるこ
とができ、プレス機械の高速運転が可能になる。

以上のスライドの上昇行程において蓄圧室２０にはスラ
イドの上昇によるエネルギーが空気の加圧力となって蓄
積されている。再起動のためにブレーキ装置の制動作用
を解除し、クラッチを接続させてクランクシャフトを回
転させ、スライドが上死点位置を通過すると、蓄圧室２
２に蓄積された空気の加圧力は解放され始め、加圧力に
なっているエネルギーで第１伸縮体１８が伸長し、この
伸長動がローラ２３を介してクランクシャフト１のクラ
ンクアーム部４に伝達されてクランクシャフトｌの回転
を加速する。このためモータ等の駆動源からフライホイ
ール、クラッチを経てクランクシャフト１に伝達する回
転エネルギーは少なくて済み、スライドの上昇運動エネ
ルギーを再利用することによりスライドの下降を補助で
きるようになる。

プレス機械を連続運転する場合には、蓄圧室２０から圧
縮空気を排出し、第２伸縮体１９の内部の室２８に圧縮
空気を供給して第２シリンダ１４及び第１シリンダ１２
を押上げることにより、ローラ２３とクランクアーム部
４とを常に非接触状態とする。すなわち本実施例では第
１伸縮体１８に第２伸縮体１９が連結されているため、
第２伸縮体１９の作動により断続運転と連続運転との切
換えが行える。

第２図は別実施例を示す。この実施例においても第１シ
リンダ４１と第１ピストン４２からなる第１伸縮体４３
に第２シリンダ４４と第２ピストン４５とからなる第２
伸縮体４６が連結されている。この実施例ではクランク
シャツ１４フ０回転によりコンロッド４８を介してスラ
イド４９が上昇すると、第１ピストン４２と第２ピスト
ン４５に共通のピストンロフト５０にスライド４９が当
接し、ピストンロッド５０の押上げにより第１伸縮体４
３の蓄圧室５１に充填されている空気が加圧される。

この実施例のように蓄圧室の空気を加圧するために第１
伸縮体を押圧する部材はクランクシャフトに限らずスラ
イドであってもよく、またスライドとともに運動する他
の部材であってもよく、要すればスライド運動体であれ
ばよい。

以上の各実施例では第１伸縮体の内部の室を蓄圧室とし
たが、例えば配置スペースとの関係から第１伸縮体の容
量を大きくできない場合には第１伸縮体の内部の室に管
路を介して接続される例えばエアータンクにより蓄圧室
を設けてもよく、また空気の大きな加圧エネルギーを蓄
積するために第１伸縮体の内部の室とエアータンクとに
より蓄圧室を設けてもよい。さらに、蓄圧媒体を空気と
せず、その他の圧縮性流体を使用しても前記と同じ作用
効果を得られる。また第１伸縮体にばね等の弾性体を内
蔵した蓄圧室としてのアキュームレーターを接続するこ
とにより、例えば油のような非圧縮性流体を使用しても
アキュームレーターにおいてエネルギーを蓄積できる。

さらに前記各実施例ではスライドの上死点付近において
スライド運動体に第１伸縮体が接触して第１伸縮体の押
圧が始まるようになっていたが、スライドの全ての通勤
行程を通して第１伸縮体がスライド運動体に接触するよ
うにしてもよい。第２伸縮体はプレス機械が断続運転と
連続運転の両方を行うものであるときに用意され、プレ
ス機械が断続運転のみを行うものである場合には第２伸
縮体を省略してもよい。

〔発明の効果〕

本発明によれば、絞り弁等の機器が不要になり、構造が
簡単化するとともに、スライドの上昇運動エネルギーの
一部を蓄積してスライドの下降時に再利用するため、エ
ネルギーの有効利用が図られ、エネルギーの節約を達成
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は装置ｐ縦断面図、第２図は別実施例に係る装置
の概略構造を示す一部断面正面図である。 １．４７・・・クランクジャシフト、４・・・クランク
アーム部、５・・・クランクピン部、６．４８・・・コ
ンロッド、１８．４３・・・第１伸縮体、１９．４６・
・・第２伸縮体、２０．’５１・・・蓄圧室、２４．２
９・・・給気通路、４９・・・スライド。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）内部に流体を充填した伸縮体をスライド運動体に
   近接配置してスライドの少なくとも上死点付近でこの伸
   縮体を前記スライド運動体により押圧可能とし、前記伸
   縮体に、前記押圧による前記流体の加圧エネルギーを蓄
   積しかつ加圧エネルギーを解放して前記伸縮体の伸長動
   で前記スライドの下降を補助する蓄圧室を設けたことを
   特徴とするプレス機械のダンパー装置。
2. （２）特許請求の範囲第１項において、前記伸縮体は第
   １伸縮体であり、この第１伸縮体には第２伸縮体が連結
   され、第２伸縮体の作動で第１伸縮体は前記スライド運
   動体と常時非接触状態になることを特徴とするプレス機
   械のダンパー装置。