JPS62247866A - アルミニウム・フイン材の下地処理方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、ルーム・クーラなどの熱交換器用のアルミ
ニウム・フィン材を製造するためのフィン材の下地処理
方法に関するものである。

従来技術およびその問題点 熱交換器用の下地処理フィン材としては、優れた親水性
、耐食性および成形性を有したものであることが要求さ
れる。従来、アルミニウム・フィン材にこれらの性能を
付与するには、無機系の下地処理剤を用いて、フィン材
にクロメート皮膜やベーマイト皮膜を形成したり、有機
系の下地処理剤を用いてフィン材にウレタン樹脂皮膜や
アクリル酸樹脂皮膜を形成する方法が行なわれていた。

しかし無機系処理剤の場合、処理フィン材は耐食性には
優れているが、成形性に劣るという問題があり、また有
機系処理剤の場合、逆に処理フィン材は成形性には優れ
ているが、耐食性に劣り、耐食性を向−卜させるために
膜厚を厚くする必要があった。そのため熱交換器の組立
て工程におけるフィンのろう付けないし溶接時に皮膜が
焼は焦げて黄変ないし掲変し、これが外観的に大きな欠
陥となっていた。

この発明は、無機系処理剤および有機系処理剤の各長所
をそのまま生かし、かつ各短所をそれぞれ克服して、耐
食性および成形性に優れしかもろう付けないし溶接時に
焼は焦げるおそれのない下地処理フィン材を製造できる
フィン材の下地処理方法を提供することを目的とする。

問題点の解決手段 この発明によるフィン材の下地処理方法は、」１記目的
の達成のために、下地皮膜形成能を有する合成樹脂と、
合成樹脂とキレートを形成する金属酸化物、金属酸ない
しその塩、金属酸エステル、および酸の金属塩よりなる
群から選ばれる少なくとも１つの金属含有化合物とを含
む処理剤を用いてフィン材を下地処理することを特徴と
する。

下地皮膜形成能を有する合成樹脂は、処理フィン材の良
好な成形性を確保するために必要な成分であって、その
代表例としては、ポリアクリル酸が挙げられ、ほかにポ
リビニルアルコールやセルロースヒドロキシエチルエー
テルなども使用可能である。

合成樹脂とキレートを形成する金属含有化合一　　３　
− 物は、処理フィン材の良好な耐食性を確保するために必
要な成分であって、その代表例としては、３価または６
価クロムのクロム酸が挙げられ、ほかにたとえば酸化ジ
ルコニウム、酸化チタン、酸化クロムなどのような金属
酸化物、たとえばクロム酸カリウム、クロム酸ナトリウ
ム、重クロム酸カリウムまたは重クロム酸ナトリウムな
どのような金属酸塩、チタン酸エステルなどのような金
属酸エステル、たとえば硝酸クロム、硝酸ジルコニウム
、フッ化ジルコニウム、フッ化チタンまたは硫酸チタン
などのような酸の金属塩なども使用可能である。

下地皮膜の膜厚は好ましくは０．１〜１．０μｍである
。膜厚０．１μ日未満では下地としての性能が充分でな
く、逆に膜厚が１，０μｍを越えると、熱交換器の組立
て時に熱によって皮膜が焼は焦げて変色するおそれがあ
る。

合成樹脂と金属含有化合物の配合比は好ましくは２：８
〜９：１、さらに好ましくは３ニア〜７：３である。

実　　施　　例 つぎに、この発明の実施例と従来技術に対応する比較例
とを示す。

下地処理剤として、表１に示す６種のものを用い、各処
理剤についてそれぞれロールコート法により通常の処理
条件下にフィン材を下地処理し、表１に示す膜厚の下地
皮膜を形成した。

こうして下地処理されたフィン材について、耐食性、成
形性および耐熱変形性の試験を行なった。試験結果を表
１に示す。

耐食性については、フィン材に塩水を３００時間噴霧し
た結果、異常がない場合に◎印を付し、はんのわずかに
腐食を生じた場合にＯ印を付すことによって、耐食性の
評価を表わした。

成形性については、しごき加工によりカラーを形成し、
その高さが所要値に達したときに割れが生じない場合に
◎印を付し、割れが生じた場合にΔ印を付すことによっ
て、成形性の評価を表わした。

耐熱変色性については、フィン材を４００℃で］分間加
熱したときに、外観に変化かない場合に◎印を付し、表
面かかなり黄変した場合にΔ印を付し、著しく＠■した
場合にＸ印を付すことによって、耐熱変色性の評価を表
イ〕シた。

（以ド余白） 表１の結果から明らかなように、実施例の方法で下地処
理されたフィン材は、耐食性、成形性および耐熱変色性
のいずれにおいても申し分のないものである。

発明の作用および効果 以−１−の次第で、この発明の下地処理方法によれば、
特定の合成樹脂と特定の金属含有化合物とを含む処理剤
を用いるので、無機系処理剤および有機系処理剤の各長
所をそのまま生かし、かつ各短所をそれぞれ克服して、
耐食性および成形性に優れしかもろう付けないし溶接時
に焼は焦げるおそれのない下地処理フィン材を製造する
ことができる。

以−に

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. （１）下地皮膜形成能を有する合成樹脂と、合成樹脂と
   キレートを形成する金属酸化物、金属酸ないしその塩、
   金属酸エステル、および酸の金属塩よりなる群から選ば
   れる少なくとも１つの金属含有化合物とを含む処理剤を
   用いてフィン材を下地処理することを特徴とするアルミ
   ニウム・フィン材の下地処理方法。
2. （２）合成樹脂がポリアクリル酸、ポリビニルアルコー
   ルまたはセルロースヒドロキシエチルエーテルである特
   許請求の範囲第１項記載の方法。
3. （３）金属酸化物が酸化ジルコニウム、酸化チタまたは
   酸化クロムである特許請求の範囲第１項記載の方法。
4. （４）金属酸ないしその塩が、３価または６価クロムの
   クロム酸、クロム酸カリウム、クロム酸ナトリウム、重
   クロム酸カリウムまたは重クロム酸ナトリウムである特
   許請求の範囲第１項記載の方法。
5. （５）金属酸エステルがチタン酸エステルである特許請
   求の範囲第１項記載の方法。
6. （６）酸の金属塩が硝酸クロム、硝酸ジルコニウム、フ
   ッ化ジルコニウム、フッ化チタンまたは硫酸チタンであ
   る特許請求の範囲第１項記載の方法。
7. （７）膜厚０．１〜１．０μｍの下地皮膜を形成する特
   許請求の範囲第１項記載の方法。
8. （８）合成樹脂と金属含有化合物の配合比が２：８〜９
   ：１である特許請求の範囲第１項記載の方法。