JPS6222814Y2

JPS6222814Y2 -

Info

Publication number: JPS6222814Y2
Application number: JP1981114106U
Authority: JP
Priority date: 1981-07-31
Filing date: 1981-07-31
Publication date: 1987-06-10
Also published as: JPS5819232U

Description

【考案の詳細な説明】本考案は、感磁素子を使用した流体通過量計測
装置に関するものである。

従来から液体や気体の流量を計測するための流
量計は各種有るが、羽根車の回転による回転型等
いずれも機構が複雑であり、また回転軸の摩擦や
回転羽根の回転エネルギーの損失等により、特に
少ない流量時には正確な測定が困難なものであつ
た。

本考案は、上記欠点に鑑み案出されたものであ
り、その目的は、着磁した計量ピストンが左右に
移動する毎に所定の流入量を計測すると共に、該
計量ピストンが移動する毎にその移動を感磁素子
で検出し、両者を関連づけることによつて、たと
え少ない流量であつても簡易な構成で流体通過量
の積算値や流量を正確に測定することにある。

本考案の好適な実施例を添付図面に基づき詳述
する。

１は非磁性体のケースであり、流入口２，流入
ヘツダー３，第１バルブシリンダ４，流体の流入
量を計量する計量シリンダ５，第２バルブシリン
ダ６，流出ヘツダー７及び流出口８で構成してい
る。各ヘツダー３，７及び各シリンダ４，５，６
はすべて同じ長さで且つ上下方向に平行に並設し
ている。第１バルブシリンダ４は、流入ヘツダー
３と左端近傍を第１ポート９，右端近傍を第２ポ
ート１０で連絡し、また計量シリンダ５と左端近
傍を第３ポート１１，右端近傍を第４ポート１２
で連絡している。計量シリンダ５はその左端近傍
に第５ポート１３，右端近傍に第６ポート１４を
形成している。第２バルブシリンダ６はその左端
近傍に第７ポート１５，右端近傍に第８ポート１
６を形成している。第５ポート１３は第８ポート
１６と連絡孔１７で、また第６ポート１４は第７
ポート１５と連絡孔１８でそれぞれ連絡されてい
る。

また、第２バルブシリンダ６は流出ヘツダー７
と左端近傍を第９ポート１９，右端近傍を第10ポ
ート２０で連絡している。

２１は第１バルブシリンダ４内へ水平方向に摺
動可能に嵌装した第１ピストンバルブであり、該
第１バルブシリンダ４の左端迄移動した場合に第
１ポート９及び第３ポート１１を閉止し、また右
端迄移動した場合に第２ポート１０及び第４ポー
ト１２を閉止する。２２は第２バルブシリンダ６
内へ水平方向に摺動可能に嵌装した第２ピストン
バルブであり、該第２バルブシリンダ６の左端迄
移動した場合に第７ポート１５及び第９ポート１
９を閉止し、また右端迄移動した場合に第８ポー
ト１６及び第10ポート２０を閉止する。各ピスト
ンバルブ２１，２２は同じ構成であり、軸方向に
対して中央部分を着磁して磁性部２３とし、両端
部を非磁性にして非磁性部２４として構成してい
る。また、磁性部２３は軸方向に着磁している。
各ピストンバルブ２１，２２の具体的構成例とし
ては、磁性部２３を磁石、非磁性部２４を樹脂、
非鉄金属等で構成し、第４図ａないし第４図ｃの
ように一体成形、接着、圧入等により構成するこ
ともできる。２５は計量シリンダ５内へ水平方向
に摺動可能に嵌装した計量ピストンであり、軸方
向に着磁している。２６は計量シリンダ５の両端
に形成したストツパであり、計量ピストン２５が
計量シリンダ５の左右へ移動した場合に、該計量
ピストン２５で各ポート１１ないし１４が閉止さ
れるのを防止する。各ピストンバルブ２１，２２
と計量ピストン２５は磁界方向が、すべて同方向
となるように配置している。またそれらの磁力
は、計量ピストン２５に対し２つのピストンバル
ブ２１，２２で双方の移動がバランスする程度に
決定される。尚、第１バルブシリンダ４と第１ピ
ストンバルブ２１，計量シリンダ５と計量ピスト
ン２５，第２バルブシリンダ６と第２ピストンバ
ルブ２２はそれぞれ流体に対してシールできると
共に、円滑に摺動可能な程度に嵌合精度を決定さ
れ、必要に応じて該流体をシールする補助シール
部材を備えることになる。

２７はコイル２８を巻回したウイーガンドワイ
ヤであり、ケース１外面へ垂直配備、即ち各ピス
トンバルブ２１，２２及び計量ピストン２５と対
向配備している。

ウイーガンドワイヤ２７はパーマロイ及びビツ
カロイなどを材料成分とし、且つ特殊な製法で製
造されるワイヤである。上記ワイヤの内部の磁極
構造は表面と内部が保持力の大きい層と保持力の
小さい層との二重磁極に形成され、且つそのワイ
ヤの両端の磁極を、外部磁界を付与することによ
り、強制的に反転させるべくした構成を有してい
る。従つて、上記ウイーガンドワイヤ２７の外部
から別個の磁界を交互に近接または離反させるこ
とにより、叙上の二重構造が反転し、巻回してい
るコイル２８にパルス信号を発生させることにな
る。また、当該ウイーガンドワイヤ２７はその線
経の大小及び長さの長短により出力パルスの形状
並びに大小に影響を与えるものである。

次に作動を説明する。

先づ、各ピストンバルブ２１，２２及と計量ピ
ストン２５とが同磁界方向のため第２図で示す位
置にあるとする。その場合には第２ポート１０，
第４ポート１２，第６ポート１４，第８ポート１
６及び第10ポート２０は閉止状態にある。今、流
入口２から流体を供給すると、該流体は流入ヘツ
ダー３から第１ポート９及び第３ポート１１を経
て計量シリンダ５の左側空間内へ流入する。流体
を供給し続けると、計量ピストン２５は流体供給
圧力によつて各ピストンバルブ２１，２２の磁性
部２３と同磁界方向による反発力に抗して、計量
シリンダ５内を徐々に右方向、即ち矢視線ｃ方向
へ移動する。流体供給を更に続行すると、計量ピ
ストン２５は各ピストンバルブ２１，２２の磁性
部２３との左右の反発力のバランス点を越え、両
者の反発方向が逆転し、該各ピストンバルブ２
１，２２と計量ピストン２５は互いに反対側へ急
速移動する。その時、各ポート９ないし１６及び
１９，２０の開閉状態は逆転し、上記第２ポート
１０，第４ポート１２，第６ポート１４，第８ポ
ート１６及び第10ポート２０が開放状態になる。
すると、計量シリンダ５の左側空間内に供給され
た流体は第５ポート１３、連絡孔１７、第８ポー
ト１６、第10ポート２０，流出ヘツダー７を経て
流出口８から流出して第１回目の計量を終了し、
また、流入口２からは該計量ヘツダ５の右側空間
内に流体を供給され、上記と反対動作をすること
になる。

従つて、流入口２から流体を連続供給すれば、
各ピストンバルブ２１，２２と計量バルブ２５の
往復動作により流体の通過量を所定量ずつ計量す
ることになる。上記作動において、計量シリンダ
５の空間内で計測された流入量と計量ピストン２
５の移動量とは、該計量ピストン２５の１往復毎
にヒステリシス特性を有する。

一方、ウイーガンドワイヤ２７は、各ピストン
バルブ２１，２２と計量ピストン２５が移動する
毎に磁界の反転をきたし、巻回したワイヤ２８に
パルス出力を発生するので、該計量ピストン２５
の移動回数を検出できる。而して、計量シリンダ
５内への流入量に対し、計量ピストン２５の移動
回数を乗算すると流体通過量の積算値が、また、
上記パルス出力の発生間隔時間を計測して乗算す
ると流量がそれぞれ測定できる。

尚、各ピストンバルブ２１，２２及び計量ピス
トン２５は、上記構成に限定せず、例えば、該各
ピストンバルブ２１，２２を着磁部２３だけで構
成し、該計量ピストン２５を中央部のみ着磁する
ことも可能であり、また、該ピストンバルブ２
１，２２に対して該計量ピストン２５のみを逆方
向磁界として配備してもよい。

また、ウイーガンドワイヤ２７は各ピストンバ
ルブ２１，２２及び計量ピストン２５のうち１つ
以上によつて磁界反転作用をするように配備すれ
ばよい。

更には、感磁素子をウイーガンドワイヤ２７以
外のリードスイツチやホール素子で構成してもよ
い。

上記構成、作用を有し、下記の如き効果を奏す
る。

即ち、着磁した計量ピストンが左右に移動する
毎に計量シリンダ内で所定の流入量を計測すると
共に、該計量ピストンが左右に移動する毎にその
移動を感磁素子で検出し、両者を演算することに
よつて、たとえ少流量であつても簡易な構成で流
体通過量の積算値や流量を正確に測定することが
できる。また、本考案は一つのケースに計量ピス
トンを収容した計量シリンダ及びピストンバルブ
を収容した２つのバルブシリンダ、流入口及び流
出口を一体的に形成した構成を有するので、コン
パクトに構成され、小型化が図れ、製作工数が削
減できる等種々の効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る流体通過量計測装置の立
面図、第２図は第１図の矢視線Ａ−Ａ方向の断面
図、第３図はピストンバルブ及び計量ピストンの
斜視図、第４図はピストンバルブの構成を示す断
面図である。１……ケース、４……第１ピストンシリンダ、
５……計量シリンダ、６……第２ピストンシリン
ダ、９〜１６，１９，２０……ポート、１７，１
８……連絡孔、２１……第１ピストンバルブ、２
２……第２ピストンバルブ、２５……計量ピスト
ン、２７……ウイーガンドワイヤ、２８……コイ
ル。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

着磁した計量ピストンを水平方向に摺動可能に
嵌装しその往復移動によつて流入量を測定する計
量シリンダと、該計量シリンダの上下位置に配置
すると共に、着磁したピストンバルブを水平方向
へ摺動可能に嵌装し、その往復移動によつて開閉
し、該計量シリンダとを連絡する各ポートを有す
るバルブシリンダと、該計量ピストンと２つのピ
ストンバルブとの磁界が相互に影響すべく配置す
ると共に、該計量ピストンが移動する毎に、その
移動を検出する感磁素子と、前記計量シリンダ、
及び２つのバルブシリンダを一体的に形成しかつ
流入口及び流出口を備えたケースとを具備したこ
とを特徴とする流体通過量計測装置。