JPS62223982A - 燃料電池の温度調節装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は熱媒体を循環させて燃料電池と外部との間の
熱輸送を行う燃料電池の、温度調節装置に関するもので
ある。

〔従来の技術〕

燃料電池は、停止状態から始動するときに、反応を促進
するために外部から加熱する必要があり、また運転時に
は内部で発生した熱を定常的に外部に取り出す必要があ
る。従来、このための手段として１燃料電池の積層方向
に適当なピッチで配置基れた冷却板内の冷却管に、外部
循環ポンプから温水または冷却水を送り込む通水熱交換
方式が一般に採用されてきたが１この方式は、通水管内
の腐食問題を避けることができず、このためにきびしい
水質管理を要求されるという欠点があった。

これに代るものとして、燃料電池の熱交換器にヒートパ
イプを用いる方式が考案されており、その先行技術の一
例が特開昭５７−１８００７９号公報１特開昭５７−１
８００８０号公報に示されている。

それらの−例の構成を第６図に示す０図において、（ｌ
ａ）、（ｌｂ）はそれぞれ燃料電池の冷却板上板、冷却
板下板であり、冷却板下板（１ｂ）の冷却板上板（１ａ
）に対向する側の面に冷却管（２）が設置されている・
（４）は冷却管（２）の位置よりも高所に設けられた放
熱器、（５）は冷却管（２）の位置よりも低いところに
設けられた加熱器であり、これらの冷却管（２）、放熱
器（４）、加熱器（５）は、接続配管（８ａ）　、　（
８ｂ）　、　（８ｃ）により、互いに接続されて１つの
密閉ループを形成する。この内部は、真空に排気された
後に、水またはフロンなどの熱媒体が封入されている。

この様な従来構成のものの動作について説明する。積層
された燃料電池で発生した熱は、上下から冷却板上板（
１ａ）・冷却板下板（１ｂ）に伝えられ、さらにこの中
の冷却管（２）に伝えられる。この熱は冷却管（２）内
に封入されている熱媒体を蒸発させ、この蒸気は冷却管
（２）より高所に配置されている放熱器（４）へ、接続
配管（８ａ）、（８ｂ）を経由して導かれる。放熱器（
４）において、外部への放熱が行われ、蒸気は凝縮液化
する。凝縮液は自重によって蔦接続配管（８ｂ）、　（
８ａ）を通って冷却管（２）に戻る。次に起動時の加熱
方法を説明する。［気ヒータ等の加熱手段により、加熱
器（６）内で加熱され密度が小さくなり九熱媒体は、冷
却管（２）内の熱媒体との密度差に基く浮力によって、
接続配管（８ｃ）、（８ａ）を通つて上昇して、冷却管
（２）内に流入し、冷却板上板（１ａ）、冷却板下板（
１ｂ）に熱を与え燃料電池を加熱する。そこで冷却され
、密度が大きくなった熱媒体は自重によって再び加熱器
（６）まで戻る。かくして動力を用いることなく、密閉
ループで熱媒体を循環させて熱輸送を行うことを可能と
している。

〔発明が解決しようとする問題点〕

ところで、燃料電池の冷却板は、燃料電池の効果的な冷
却、加熱のために、積層方向に適当なピッチで多数配置
される。しかるに上述した従来の装置では、冷却板１組
に対して放熱器（４）、加熱器（５）が１組配置され、
この組合せが高さ方向に大きなスペースを占有するため
に、燃料電池の限られた積層高さの寸法内に、この放熱
器（４）と加熱器（５）を配置することが困難であると
いう問題点があった。また仮に配置できたとしても、多
数の放熱器（４）と加熱器（５）を構成する関係上、多
大のスペースを要求すること、構造が複雑になること、
多大の製作コストがかかるなどの欠点を有していた。

この発明は、上記の様な問題点を解消するためになされ
たもので、コンパクトでシンプルで且つ安価な燃料電池
の温度調節装置を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

この発明に係る燃料電池の温度調節装置は、各々の冷却
板における冷却管の出入口を構成する接続配管を、ヘッ
ダ管を介してマニホールド管でつなぎ、このマニホール
ド管の上部に放熱器を、また下部に加熱器を配置して、
冷却管−接続配管−ヘッダ管−マニホールド管−放熱器
−加熱器で１つの閉ループの温度調節系を構成させると
ともに１この系の中に適当な量の熱媒体を封入したもの
である。

〔作用〕

この発明における燃料電池の温度調節装置は、燃料電池
の冷却動作時には、冷却管と上部の放熱器との間で熱媒
体の循環を行わせ、燃料電池の加熱動作時には、冷却管
と下部の加熱器との間で熱媒体の循環を行わせることに
よって燃料電池の効〔実施例〕 以下、この発明の一実施例を第１図、第２図に基づいて
説明する。第２図は、多数の冷却板（６）をはさむ燃料
電池αηと温度調節系＠との組合せを概念的に示したも
ので、第１図は冷却板（６）周りの構造を示したもので
ある。第１図において、（７）は冷却板（６）に設置さ
れた冷却管で、冷却管（７）は冷却板（６）の中で複数
の並行流を構成するように配列され１対応する複数の接
続配管（８）に接続される。接続配管（８）は１冷却管
（７）と同じ高さの位置にあるヘッダ管（９）と水平に
つながれ、ヘッダ管（９）は上下につながるマニホール
ド管α１に接続される。第２図において、（ａ）＊　（
７）＃　（ｓ）＊　（９）、顛は第１図と同じものを多
少概念的に描いている。

ヘッダ管（９）は１枚の冷却板に対し１組配置され、燃
料電池αυの積層方向に冷却板の数だけ配置されるが、
マニホールド管ｏ１はこれらを垂直方向に連通させるも
のである。ＱＩは胴体（ト）とチューブα◆より構成さ
れ１燃料電池（ロ）の最上部の冷却板（６）より−ブα
◆は水平から傾斜させて配置してあり、チューブα４の
低い側の一端がマニホールド管αＯの上部に接続される
。また、（Ｉ・は胴体（財）とチューブＱηより構成さ
れ、燃料電池αηの最下部の冷却板（６）より低位に配
置された加熱器であり、同様に加熱器（至）のチューブ
曲は水平から傾斜させて配置してあり、チ二−ブ（財）
の高い側の一端がマニホールド管Ｑｄの下部に接続され
る。

この様にして、冷却管（７）、接続配管（８）、ヘッダ
管（９）、マニホールド管ＱｒＪｓ放熱器（至）のチュ
ーブα◆加熱器（２）のチューブ（１カは１つの閉ルー
プの温度調節系（２）を構成する。温度調節系（２）に
は、内部を真空に排気したあと、水、フロンなどの熱媒
体を封入する・ＤＩは封入した熱媒体の液面であり、燃
料電池（ロ）の最上部の冷却板（６）の高さ以上で且つ
放熱器（至）のチューブａ◆の高さ以下の範囲に設定さ
れる。

次いで、第１図、第２図の実施例の動作について説明す
る。まず、燃料電池（ロ）の冷却時の動作を述べる・積
層された燃料電池（ロ）で発生した熱は冷却板（６）に
伝えられ、さらにその熱は冷却板（６）内の冷却管（７
）に伝えられ、この熱は冷却管（７）内に満ちている熱
媒体を蒸発させる。蒸発潜熱を奪った熱媒体の蒸気は、
接続配管（８）に導かれ、ヘッダ管（９）を経由してマ
ニホールド管頭に導かれる。冷却板（６）毎にｌ！！ｉ
ｌ！置された多数のヘッダ管（９）から出てきた蒸気は
、１本のマニホールド管ＱＧに集合され、さらに浮力に
よって蒸気はマニホールド管Ｑ（ｉ内を上昇して第１の
液面Ｑ嗜に到達する。そこから蒸気は　　′−マニホー
ルド管αＯ内をさらに上昇し、放熱器（至）の、　チュ
ーブ（ロ）に到達する。放熱器（２）の胴体（ハ）には
冷却水を通水しており、この冷却水との熱交換によりチ
ューブａ◆内の蒸気は凝縮液化する。チューブ（ロ）内
の凝縮液は自重によってゼニホールド管αＧに戻り勉さ
らに凝縮液はマニホールド管Ｑ（Ｉ内を落下して第１の
液面Ｑ呻に至り、そこから液はマニホールド管Ｑ（１、
ヘッダ管（９）、接続配管（８）を経由して冷却管（７
）に戻る・かくして相変化を伴う潜熱の吸収、放出を利
用した、いわゆるヒートパイプとしての冷却系が構成さ
れる０次いで燃料電池Ｑ１の加熱時の動作を述べる・燃
料電池（ロ）の加熱動作時は、放＃８器（至）への冷却
水の通水は停止し、加熱器（至）の胴体（至）にはスチ
ームまたは温水などの加熱媒体を流す・加熱器（２）の
チューブ（ロ）内の熱媒体は、胴体に）側の加熱媒体よ
り熱を与えられて温度が上昇する。

温度上昇により密度が小さくなった熱媒体は、冷却管（
７）内の熱媒体との密度差に基く浮力によって、マニホ
ールド管ａＯ内を上昇し、ヘッダ管（９）、接続配管（
３）を経由して冷却管（７）に至る。そこで熱媒体は冷
却板（６）に熱を与えて燃料電池（ロ）を加熱する。

−万態を奪われ密度が大きくなった熱媒体は自重によっ
て冷却管（７）、接続配管（８）、ヘッダ管（９）、マ
ニホールド管α０を降下して再び加熱器α・のチューブ
ａ′６に戻る。この様にして、密閉ループ内での密度差
を利用した熱媒体の循環による燃料電池（２）の加熱系
が構成される。

以上、燃料電池Ｑｌ）の冷、却、加熱の動作を述べたが
１この方式は１燃料電池αηの積層方向に多数配置され
た冷却板（０）の冷却管（７）を１本のマニホールド管
αＯに接続させることで、放熱器（２）及び加熱器（２
）の共通化を可能としたもので、従来技術で冷却板１枚
に対し１組の放熱器、加熱器を要した構成に比べ、大幅
なコンパクト化を図ることができる。

なお、上記実施例ではそれぞれの冷却管（７）と同じ高
さの位置に１本のヘッダ管（９）を設け、冷却管（７）
とこのヘッダ管（９）を接続配管（８）によって水平に
つなぎ、ヘッダ管（９）を１本のマニホールド管ａｒ１
に接続したものを示したが、冷却管（のに対し高い位置
と低い位置に１本ずつのヘッダ管を設け、冷却管（７）
を２本の接続配管によってそれぞれのヘッダ管に分岐さ
せて接続し、この２本のヘッダ管を１本の共通のマニホ
ールド管顛に接続する様に構成しても、よく、この場合
の実施例を第８図および第４図に示す０図においてｓ　
（８ａ）は冷却管（７）よりも高位にあるヘッダ管（９
ａ）Ｋっながれた接続配管、（８ｂ）は冷却管（７）よ
りも低位にあるヘッダ管（９ｂ）につながれた接ｉ配管
である。この場合・若干構造は複雑となるが、燃料電池
ａηの冷却時には、接続配管（８ａ）の勾配により、冷
却管（７）内で発生した蒸気が浮力により冷却管（７）
からヘッダ管（９ａ）に向はスムーズに流れ、同時にマ
ニホールド管α０かラヘラダ管（９ａ）へ戻ってくる凝
縮液が自重によりへ゛ラダ管（９ａ）から冷却管（７）
に向はスムーズに流れるという利点があり、また同様に
、燃料電池αηの加熱時には、接続配管（８ｂ）の勾配
により、加熱器（至）のチューブＱη内の加熱された熱
媒体が浮力によりマニホールド管叫を上昇し、ヘッダ管
（９ｂ）から冷却管（７）に向はスムーズに流れ、同時
に冷却管（７）内で熱を奪われ密度が大きくなった熱媒
体が、自重により冷却管（７）からヘッダ管（９ｂ）に
向はスムーズに流れるという利点がある。これらはいず
れも熱輸送能力を向上させる効果がある。

また、上記実施例では、１本の冷却管（７）に対し、上
下勾配を持つ２本の接続配管（８ａ）、（８ｂ）をつな
いだ例を示したが、冷却管（７）１本おきにそれぞれの
接続配管（８ａ）、（８ｂ）を交互に接続しても良く、
同じ効果を奏する。この実施例を第６図に示す。

また、上記実施例では、２本のヘッダ管（９ａ）・（９
ｂ）を冷却管（７）に対し水平に配置したが、さらに蒸
気の流れと液の流れをスムーズにするために、高い位置
のヘッダ管（９ａ）をマニホールド管部に向って上勾配
を持たせ、低い位置のヘッダ管（９ｂ）をマニホールド
管αＯに向って上勾配を持たせる様に配置しても良い・ また、上記実施例では、１本のマニホールド管００で構
成される例を示したが、例えばヘッダ管（９）または（
９ａ）、（９ｂ）のそれぞれ両ＩＪｊＪＩに１本ずつマ
ニホールド管を設けるなど複数本のマニホールド管を設
置しても良く、同じ効果を奏する。またマニホールド管
の本数に応じて複数の放Ｐ、器、複数の加熱器を配置し
ても良く、さらには冷却板（６）を燃料電池０１の積層
方向に複数のブロックに分け、各ブロック毎にマニホー
ルド管と放熱器と加熱器の組合せを配置してもよい。

さらに、上記実施例にお、いては、蒸気の流れと液の流
れをスムーズにするために、放熱器（至）のチューブａ
４及び加熱器αＱのチューブαηにそれぞれ勾配を持た
せたが、必ずしもこれらに勾配を持たせる必要はなく、
いずれかかあるいは全てを水平に配置しても良く、所期
の目的を達成する。この場合１構造がさらにシンプルに
なり製作容易という利点がある。またこのチューブα◆
、αηの勾配をとるのに、放熱器（至）自体あるいは加
熱器（イ）自体を傾けても良く、さらには放熱器（２）
、加熱器（至）をチューブα→、αηが垂直方向を向く
様に配置しても良い。

なお上記実施例では、シェルアンドチューブ方式の放熱
器り加熱器α・を配置した例を述べたが、放熱器亜、加
熱′ａＱ・はどの様な形式でも良い、放Ｍｌｉ！（至）
の冷却媒体は水に限定される訳ではなく、例えばフィン
付きの風冷方式でも良く、一方角熱器α・の加熱方法も
スチームや温水によるものに限らず、例えば電気ヒータ
を用いても良い。

〔発明の効果〕

以上のように、この発明によれば燃料電池の積層方向に
配置された複数の冷却管を共通の１本のマニホールド管
でつなぎ、このマニホールド管の上部に放ｒｌＩＡ器を
、また下部に加熱器を配置したのでコンパクトで、構造
がシンプルで且つ安価な燃料電池の温度調節装置を得る
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図はこの発明の一実施例による燃料電池の
温度調節装置を要部斜視図１系統図、第８図、第４図お
よび第５図はそれぞれこの発明の他の実施例による燃料
電池の温度調節装置を示す要部斜視図、系統図および要
部斜視図、第６図は従来の燃料電池の温度調節装置を示
す斜視図であるＯ 図において、（６）は冷却板、（７）は冷却管、（８）
　、および（８ａ）、（８ｂ）は接続配管、（９）、お
よび（９ａ）、（ｓｂ）はヘッダ管、ＱＯはマニホール
ド管、αυは燃料電池、（２）は温度調節系、（２）は
放熱器、α・は加熱器である。 尚、図中１同一符号は同一、又は相当部分を示す。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 燃料電池の積層方向に配置された複数の冷却板の中で、
   複数の並行流を構成するように配列された冷却管と、前
   記冷却板１枚毎に配置されたヘッダ管と、このヘッダ管
   と前記冷却管とを接続する接続配管と、前記最上部の冷
   却板よりも高位に配置された放熱器と、前記最下部の冷
   却板よりも低位に配置された加熱器と、前記ヘッダ管と
   前記放熱器と前記加熱器とを接続するマニホールド管と
   によつて密閉ループの温度調節系を構成し、この中に熱
   媒体を封入したことを特徴とする燃料電池の温度調節装
   置。