JPS6222240Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は車輌用安全枕、特に縫製タイプ安全枕
に表被部材を装着するための構造に関するもので
ある。

従来、車輌用シートの背当部に、上下動自在に
設けられる安全枕は第１図に示すように、安全枕
本体１と、この本体１の底部より突出する２本の
ステー２と、本体１の外周を被う表皮部材３とよ
り成る。表被部材３は帯状であり、材質は布材又
はビニールレザー等より成り、本体１を囲繞した
後、ステー２側において第２図に示すベルベツト
式フアスナー４あるいは第３図に示すボタン５で
その両端部が互に結合される。

しかしながら、従来の上記ベルベツト式フアス
ナー４による結合手段によれば、ベルベツト式フ
アスナー４の両端を表被に縫い付けなければなら
ないので、作業が面倒となり、また、ベルベツト
式フアスナー４自体コストがきわめて高くなる。
また、ボタン５による結合手段においてもボタン
ホール６を形成するため、そのホール縁部を縫付
けて縁どりしなければならないので作業が面倒と
なる。また、多少の力が加わつただけで表被部材
３の両端３_１，３_２の結合がはずれ易い欠点を有
する。

本考案は表被部材の両端部に係合片を縫付け、
この係合片により表被部材の両端を互に結合する
ものであり、以下実施例を用いて詳細に説明す
る。

第３図は本考案による車輌用安全枕、特に表被
部材７の構成を示す簡略構成図であり、同図にお
いて表被部材７はその一方の外側端面７_１に第１
係合片８を有し、他方の内側端面７_２に第２係合
片９を有する第１係合片８は第２係合片側端部
に、第１係合片８の表面側に反り返るフツク部１
０を有し、当該フツク部１０の端部は第１係合片
８表面側に突出する突出部１１として形成されて
いる。第２係合片９はフツク部１０における係合
空間１２幅とほぼ等しい幅の長尺材より成る。な
お、第１、第２係合片８，９は合成樹脂より成
り、その１個所１３が長手方向に表被部材７に縫
付けられている。また、突出部１１の先端と第１
係合片８の表面との間隙１４は、ほぼ表被部材７
の肉厚と同程度に設定される。

以上の構成において、表被部材７を安全枕本体
に装着するには、表被部材７を安全枕本体に囲繞
後に、第１係合片８のフツク部１０の上部から第
２係合部９を回し、さらに突出部１１と第１係合
片８との間隙により第２係合片９を差し込で、さ
らに押込み上記間隙を広げた後に第２係合片９を
係合空間１２に嵌合せしめる。これにより、第２
係合部９の後端部が突出部１１で阻止されるので
表被部材７の両端７_１，７_２に反対方向の力が加
わつても、結合状態がはずれる恐れがなくなる。
また、第１、第２係合片８，９と表被部材７両端
とはそれぞれ１個所を縫付けるだけで接続可能で
あり、従来のように２個所を縫付ける必要がない
ので作業が簡略化される。また、ボタンホール、
ボタンの取付けが不要となりコストを高くでき
る。

なお、本実施例において、第１係合片８は表被
部材７の外側端面７_１に縫付けるとして説明した
が、表被部材７の内側端面に縫付けてもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は従来の車輌用安全枕の一
例を示す簡略構成図、第４図、第５図は本考案に
よる車輌用安全枕の一実施例を示す要部斜視図で
ある。 ７……表被部材、８，９……第１、第２係合
片、１０……フツク部、１１……突出部、１２…
…係合空間、１３……縫い目。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 車輌用安全枕本体と、当該本体の外周を囲繞
   する表被部材と、上記表示部材の両端に縫付け
   られた第１、第２係合片とより成り、上記第１
   係合片の第２係合片側端部には、第１係合片表
   面側に反り返るフツク部を有し、当該フツク部
   の先端には第１係合片表面側に突出する突出部
   が設けられ、かつ第２係合片はフツク部と第１
   係合片表面側との係合空間に収納される程度の
   長尺材により形成されて成る車輌用安全枕。 (2) 突出部と第１係合片表面側との間隙は、表被
   部材の肉厚とほぼ等しく設定されて成る実用新
   案登録請求の範囲第１項記載の車輌用安全枕。