JPS62218677A - 冷媒圧縮機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、装置側から圧縮機への“冷媒液戻り”や冷
凍機油への“冷媒寝込み”に基づく冷媒圧縮機の弁部損
壊および軸受損傷に対する保護に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、この種の保護装置として、“冷媒液戻り”に対し
ては主にアキュムレータを設置すること、また“冷媒寝
込み”に対しては主にオイルヒータを設置することは衆
知の通りである。

第３図は上記ヒータを装着した従来の冷媒圧縮機の一例
を示す半密閉形往復動式圧ｗｉ機の断面図である。この
第３図において、１は電動機部、２は電動機部１により
駆動されて圧縮作用を行う圧縮機構部、３は電動機部１
と圧縮機構部２とを収納するクランクケース、４はクラ
ンクケース３上に装着されたシリンダカバー、５はシリ
ンダカバー４によって形成された吐出室、６ａ、６ｂは
各々弁機構部、７ａ〜７ｄは軸受部であって、これらは
圧縮機構部２の主要素部である。８はクランク室であっ
て、この下部に冷凍機油９が貯留されている。ｌＯは冷
凍機油９を軸受部６ａ〜６ｄへ供給するためのオイルポ
ンプ、１１は圧縮機停止時に冷凍機油９を加熱するため
のオイルヒーターである。

次に動作について説明する。第４図はスニソ４ＧＳ冷凍
機油とフロン２２冷媒との溶解度曲線である。同図にお
いて、点Ａは周囲温度が２４℃でオイルヒータ１１によ
り冷凍機油５を加熱しない場合の状態（温度２４℃と飽
和圧力１０　ｋｇ／ｃｍ２ａｂｓとの交差点）を示す。

この状態での冷媒溶解量はｗｔ％であるから、可能な限
り冷媒液が溶解する。

このように、多量の冷媒液が冷凍機油５中に溶解または
混合した状態において圧縮機が始動すると、急激にクラ
ンク室４内の圧力が低下するために、冷媒液は激しい発
泡を伴った蒸発現象（以下“フォーミング現象”と称す
）を生ずる。この“フォーミング現象”が大であると、
泡が圧縮室内へ入り込み、ノンキングノイズを発すると
ともに弁機構部６ａ、６ｂを損壊したり、また冷凍機油
９が上記泡に同伴して圧縮機から排出させられるため、
クランク室８内の油量が低下し、軸受部７ａ〜７ｄへの
給油が不安定となる。そして、この時の潤滑油は冷媒液
によって希釈された低粘度の油性であるところから、上
記軸受部に損傷が生じたりする。

一方、点Ｂは点Ａと同一の周囲温度（２４℃）であって
、オイルヒータ１１により冷凍機油９を１４゛Ｃ昇温さ
せる分だけ加熱した場合の状態（温度３８℃と圧力１０
　ｋｇ／ｃｍ”ａｂｓとの交差点）を示す。

この状態での冷媒溶解量は約２４ｗｔ％となり、上述の
“フォーミング現象”の程度は大幅に減少するため、こ
れに伴なって弁機構の損壊ならびに軸受損傷が回避され
る。

〔発明が解決しようとする問題点〕

従来の冷媒圧縮機は以上のように、オイルヒータにより
“冷媒寝込”の抑制を行っているが、冷媒液が多量に冷
凍機油中へ侵入した場合、ヒータ熱量は冷媒液の一部に
対してガス化熱量（蒸発潜熱）として寄与するのみで、
冷凍機油の昇温が得られず、弁機構の損壊や軸受損傷を
回避することができない。

また、“冷媒液戻り”回避装置であるアキュムレータを
用いた場合においても、冷媒液量が大であると同様な問
題点があった。

この発明はかかる問題点を解決するためになされたもの
で、従来の技術では保護することができなかった異常な
“冷媒寝込”や“冷媒液戻り”が生じても、確実に圧縮
機の保護が達成できる保護装置を装着した冷媒圧縮機を
得ることも目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

この発明に係る冷媒圧縮機は、吐出室圧または圧縮室圧
を検出する圧力検出器と、異常の有・無を判別する演算
装置と、運転制御を行う制御装置とを設けたものである
。

〔作　用〕

この発明においては、演算装置が吐出室圧または圧縮室
圧から異常の有無を判別し、その判別結果により制御装
置が異常処理制御を行なうことになる。

〔発明の実施例〕

以下、この発明の実施例を図について説明する。

第１図において、第３図と同一部分は同一符号を付する
にとどめ、第３図とは異なる部分のみを説明する。

同図において、１２は吐出室５内の圧力を検出するため
にシリンダカバー４の壁部を利用して装着した圧力検出
器であって、この圧力検出器１２の出力信号は演算装置
１３へ送出するようになっている。そして、この演算装
置１３は、圧力検出器１２の出力からその大きさと度数
について適当な演算を行なうことによって異常の有・無
に対する評価を行ない、その結果を制御装置１４へ送出
するようになっている。この制御装置１４は演算装置１
３の出力を受けることにより、必要に応じて異常処理制
御を行う。

次に動作について説明する。従来技術において述べたよ
うに、冷凍機油９内への“冷媒寝込”が大であると激し
い“フォーミング現象”を生じ、液滴を含んだ泡が圧縮
室内へ入り込む。そして、圧縮室内および吐出室内に異
常に大きな圧力が生ずる。第２図は吐出室５内の圧力状
況を示したものである。この第２図において、△Ｐ１は
正常運転時の圧力上昇分を示し、△Ｐ２が“冷媒寝込”
によりノンキングノイズを生じた運転時の圧力上昇分で
ある。このような圧力発生状況を圧力検出器１２が検出
する。

次に、演算装置１３は上記圧力検出器１２の出力を受け
て、圧力の大きさとその度数から例えばづく特性値λを
演算する。そして、マイナー則の≦ 場合であればλ〉１を評価し、その結果を制御装置１４
へ送出する。

最後に、制御装置１４は上記演算装置１３からの出力を
受け、必要に応じて異常ランプの点燈や圧縮機の停止処
置などの適当な予防保全処置を行う。

なお、以上は“冷媒寝込”に対する保護動作であるが、
“冷媒液戻り”の場合も吐出室内圧力の状況は上記“冷
媒寝込”の場合と同様であるため、この場合も同様な保
全処置が作動する。

さらに、圧力検出器１２を圧縮室内圧力を検出するよう
に設けても同様な効果が得られることは自明である。

〔発明の効果〕

以上のようにこの発明によれば、吐出室内圧力ないし圧
縮室内圧力を検出して予防保全処置を行うようにしたも
のであるために、“冷媒寝込”や“冷媒液戻り”による
種々の圧縮機の不具合を確実に防止することができる効
果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例による冷媒圧縮機の断面図
、第２図は第１図に示す吐出室内圧力の発生状況を示す
図、第３図は従来の冷媒圧縮機を示す断面図、第４図は
スニソ４ＧＳとフロン２２間の溶解度曲線図である。 １は電動機部、２は圧縮機構部、３はクランクケース、
４はシリンダカバー、５は吐出室、５ａ。 ６ｂは弁機構部、７ａ〜７ｄは軸受部、８はクランク室
、９は冷凍機油、１０はオイルポンプ、１１はオイルヒ
ータ、１２は圧力検出器、１３は演算装置、１４は制御
装置。 なお、図中、同一符号は同一、または相当部分を示す。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）電動機部と、前記電動機によって駆動される圧縮
   機構部と、前記電動機部と圧縮機構部を収納するクラン
   クケースと、このクランクケースに装着されて吐出室を
   形成するシリンダカバーとから成る冷媒圧縮機において
   、上記シリンダカバーに設けられてその内圧を検出する
   圧力検出器と、この圧力検出器の出力信号を受けて異常
   の有・無を評価する演算装置と、この演算装置の演算結
   果に応じて運転制御を行う制御装置とを備えたことを特
   徴とする冷媒圧縮機。
2. （２）圧力検出器は圧縮室の内圧を検出することを特徴
   とする特許請求の範囲第１項記載の冷媒圧縮機。