JPS622184Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は用紙送り出し装置に係り、特に、カツ
ト紙を用いる印刷機等の用紙送り出し装置に関す
るものである。

従来のこの種の用紙送り出し装置は、用紙をば
ね支持体により給紙カセツト内に収容し、その上
部のピツクアツプローラにより用紙が送り出さ
れ、この用紙がペーパガイド上に載置されて移行
する。この際に、複数枚の用紙が同時に送り出さ
れることがある。そのために、移行する用紙を一
枚毎に分離して送り出しできるようにセパレータ
ローラおよび摩擦部材（リタード部材）とからな
る分離機構が設けられている。この分離機構は、
用紙の移行方向に回転するセパレータローラの摩
擦係数より若干低い摩擦係数の摩擦部材を、回転
するセパレータロールに接触させ、両者間を用紙
が通過する際に用紙を一枚毎に分離させるように
なつている。

ところが、摩擦部材は数多い用紙の分離操作に
より部分的摩耗が避けられない。そして、摩耗度
が進行すると分離機能を著しく低下させるために
比較的短かい期間で頻繁に交換しなければならな
いという欠点があつた。

本考案の目的は、上記欠点を除去し、摩擦部材
の長期使用を可能にした用紙送り出し装置を提供
することにある。

本考案は、用紙をばね支持して収容する給紙カ
セツトと、ピツクアツプローラにより送り出され
た前記用紙を載置して移行させるためのペーパガ
イドと、該ペーパガイド上を移行する前記用紙を
一枚毎に送り出すためのセパレータローラおよび
摩擦部材とを備える用紙送り出し装置において、
前記摩擦部材をローラ状に形成したリタードロー
ラを前記セパレータローラに当接させるように支
軸に固定して設け、前記支軸に、片方の端部がワ
ンウエイクラツチを介して軸支され他の先端を前
記給紙カセツトの側壁にばね作用により当接させ
るアームを設け、前記給紙カセツトの装着毎に前
記リタードローラを一方向に微小回動させるよう
に構成されていることを特徴とするものである。

以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明す
る。第１図は本考案の用紙送り出し装置の要部平
面図、第２図は第１図の正断面図で、１はピツク
アツプローラ、２はセパレータローラ、３はリタ
ードローラ、４は給紙カセツト、５は用紙受板、
６は用紙受板５を介して用紙１６を支持するば
ね、７は片方の端部をワンウエイクラツチ８を介
して支軸１０に軸支され他の先端を給紙カセツト
４の側壁に当接させるアーム、９はアーム７とペ
ーパガイド１５との間に設けた引張りばね、１１
はピツクアツプローラ１を軸支する軸、１２は支
軸１０の軸受、１３は軸１１の軸受、１４は用紙
送り出し装置のフレームであり、この実施例は、
用紙１６を用紙受板５を介してばね６により支持
する給紙カセツト４と、ピツクアツプローラ１に
より送り出された用紙１６を載置して移行させる
ためのペーパガイド１５と、ペーパガイド１５上
を移行する用紙１６を一枚毎に分離しながら送り
出すためのセパレータローラ２および摩擦部材と
からなる分離機構とを備えていて、特に、前記摩
擦部材をローラ状に形成したリタードローラ３
を、用紙１６の一枚送りが可能なようにセパレー
タローラ２に当接させ支軸１０にねじにより固定
して設け、その支軸１０に、片方の端部がワンウ
エイクラツチ８を介して軸支され他の先端を給紙
カセツト４の側壁に引張りばね９の作用により当
接させるアーム７を設け、給紙カセツト４の装着
毎にリタードローラ３を一方向に微少回動させる
ように構成したものである。

すなわち、リタードローラ３は、セパレータロ
ーラ２の摩擦係数より若干低い摩擦係数の摩擦部
材で作られ支軸１０に固定して設けられ、支軸１
０にはワンウエイクラツチ８を介して一方向の回
動のみ可能なようにアーム７の片方の端部が軸支
され他の先端が引張りばね９により常に給紙カセ
ツト４の側壁に当接するように設けられているの
で、給紙カセツト４を装着するとき、その側壁が
アーム７の先端に当接し先端を下向き前方に押し
出すことによりレジストローラ３を矢視方向に微
小回動させる。そして、給紙カセツト４を取外す
ことによりアーム７はもとの位置に戻るが、リタ
ードローラ３はワンウエイクラツチ８により回動
が制止される。この場合、アーム７はその停止突
起Ａ部で一定位置に停止される。このように、給
紙カセツト４の装着と取外しとの繰返しによりリ
タードローラ３は一方向に微少回動されながら摩
擦部材の接触位置が移動され部分的摩耗が防止さ
れる。

なお、リタードローラ３をワンウエイクラツチ
８を介して支軸１０に軸支し、この支軸１０にア
ーム７の片方の端部を固定する構造としても同様
に作用させることができ、レジストローラ３の一
方向の微少回動を可能にできる。

また、ワンウエイクラツチの代りに、ラチエツ
トを用いても同一の動作が可能にできる。

以上説明したように、本考案によれば、摩擦部
材をローラ状に形成し、給紙カセツトの着脱操作
により一方向に微小回動させるようにしたために
摩擦部材の部分的摩耗が防止できて、その長期使
用が可能になるという実用的効果を奏することが
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の用紙送り出し装置
の要部平面図、第２図は第１図のＡ−Ａ縦断面図
である。 １……ピツクアツプローラ、２……セパレータ
ローラ、３……リタードローラ、４……給紙カセ
ツト、７……アーム、８……ワンウエイクラツ
チ、９……引張りばね、１０……支軸。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 用紙１６をばね６支持して収容する給紙カセツ
   ト４と、ピツクアツプローラ１により送り出され
   た前記用紙を載置して移行させるためのペーパガ
   イド１５と、該ペーパガイド上を移行する前記用
   紙を一枚毎に送り出すためのセパレータローラ２
   および摩擦部材３とを備える用紙送り出し装置に
   おいて、 前記摩擦部材をローラ状に形成したリタードロ
   ーラ３を前記セパレータローラ２に当接させるよ
   うに支軸１０に固定して設け、 前記支軸に、片方の端部がワンウエイクラツチ
   ８を介して軸支され他の先端を前記給紙カセツト
   ４の側壁にばね９作用により当接させるアーム７
   を設け、 前記給紙カセツトの装着毎に前記レジストロー
   ラを一方向に微少回動させるように構成されてい
   ることを特徴とする用紙送り出し装置。