JPS622165Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の技術分野〕 本考案は農作業機用コンベヤ装置に係り、たと
えば掘取収穫機などの作業機に用いるものに関す
る。

〔考案の技術的背景とその問題点〕

従来、掘取収穫機においては収穫物を土ふるい
しつつ搬送するものとしてコンベヤが多く採用さ
れている。このコンベヤは、通常、所定長さの横
杆の両端部に互いに連繋する彎曲した連繋杆部が
形成され、この連繋杆部を前後方向に連繋して多
数の横杆にて無端回行体を構成する構造が採られ
ている。そのため、この種の構造によると、コン
ベヤの全体の巾は横杆の長さによつて常に一定で
かつ横杆からなる搬送面も同一平面で構成される
ことになる。

しかし、実際上は、コンベヤの使用個所、たと
えば、持上げ部や選別部などや掘取収穫巾でその
態様を変換する必要があるが、従来の構造のもの
では、横杆の長さによつてその巾などが規制され
るので、汎用性がなくその使用個所に応じて個々
に専用的に製造しなければならないという欠点を
有している。

〔考案の目的〕

本考案は、このような点に鑑みなされたもの
で、コンベヤの専用品化を脱却し、コンベヤの巾
を任意に設定することができるとともに、その搬
送面を必要に応じて選択できるようにして使用機
種に簡単に対処でき、汎用性を高めるとともにコ
ストダウンを図ることができる農作業機用コンベ
ヤ装置を提供するものである。

〔考案の概要〕

本考案は、多数の連杆を連繋して無端回行体を
構成するものにおいて、複数の取付孔を有する一
対の連結体と、この一対の連結体の外側に一体に
突設され水平状の駆動杆部とこの駆動杆部の先端
部に彎曲した連繋杆部とからなる連杆と、この連
杆を有する上記一対の連結体間にその取付孔の選
択した１つに対してかつ選択した長さのもので連
結された横杆とを具備し、上記連結体間に横杆を
連結した外側の連杆における連繋杆部を互いに連
繋して無端回行体を構成したことを特徴とするも
のである。

〔考案の実施例〕

以下本考案を添附図面に示す一実施例について
説明する。

１は連結体で、この連結体１はほぼ三角形状に
形成されその各角部近傍および中間部などに複数
の取付孔２が穿設されている。

また３は連杆で、この連杆３は上記連結体１の
一つの角部近傍における取付孔２内に基端部を挿
通固定したスプロケツトなどによつて駆動される
水平状の駆動杆部４を有するとともに、この駆動
杆部４の先端部に彎曲した連繋杆部５を駆動杆部
４と直交方向に連設して構成されている。

また６は横杆で、この横杆６は両端部が上記連
結体１の取付孔２内に着脱自在に挿通する断面形
状で形成されているとともにナツト７を着脱自在
に螺着するねじ８が形成されている。しかしてこ
の横杆６は長さの異なる複数種のもので用意され
ている。

つぎに、組立てにあたつては、外側に連杆３を
突設した一対の連結体１の間に使用個所に応じた
所定長さの横杆６の両端部をその取付孔２の選択
した一つの取付孔２内に挿通しかつこれにナツト
７を螺着する。これにより、外側に連杆３を有す
る連結体１間に一定の長さの横杆６を連結したコ
ンベヤユニツト９が構成される。このようにし
て、同一長さからなる横杆６を有するコンベヤユ
ニツト９を多数用意する。

つぎに、上記多数のコンベヤユニツト９を、そ
の外側の連杆３における連繋杆部５を前後方向に
おいて互いに連繋して所定の作用巾からなる無端
回行体１０が構成される。

しかして、第１図に示す実施例は、各コンベヤ
ユニツト９を構成する場合に、連結体１間に連結
する各横杆６を、同一長さでかつ互いに同一個所
に相当する位置の取付孔２内にその両端部を挿通
係止して構成し、この各コンベヤユニツト９を連
繋して無端回行体１０を構成したもので、したが
つて、各横杆６からなる搬送面は同一平面で構成
されている場合を示している。

また第２図に示す実施例は、各コンベヤユニツ
ト９を構成する場合に、連結体１間に連結する各
横杆６を、同一長さで、かつ、互いにその先端上
部の取付孔２内にその両端部を挿通係止して構成
したものと、連結体１間の先端下部の取付孔２内
にその両端部を挿通係止して構成したものとを用
意し、この横杆６の取付位置を異にした各コンベ
ヤユニツト９を交互に配置し、かつその連繋杆部
５を連繋して無端回行体１０を構成したもので、
したがつて、各横杆６からなる搬送面は、凹凸状
面で構成されている場合の第１図におけるＡ〜Ａ
線部に相当する位置の断面図である。

つぎに、コンベヤの巾を変換する場合には、コ
ンベヤユニツト９を構成した横杆６を取りはず
し、これを長さの異なる横杆６を上記と同様に連
杆３を有する連結体１間に連結することにより、
全体的に無端回行体１０の作用巾を簡単に変換す
ることができる。

〔考案の効果〕

本考案によれば、外側に駆動杆部と連繋杆部と
からなる連杆を突設した連結体間にこの連結体に
穿設された取付孔の選択した１つに対してかつ選
択した長さの横杆を連結し、両側の連杆の連繋杆
部を互いに連繋して無端回行体を構成するように
したので、連杆を有する連結体を活かし、この連
結体間に連結する横杆の連結位置および所望長さ
の横杆を選択することより、コンベヤの作用巾を
簡単に所望に設定することができるとともに、そ
の搬送面も平面状態や凹凸状態に簡単に設定する
ことができ、したがつて、使用機種などに応じて
これに簡単に対処することができ、汎用性を高め
ることができるとともにコストダウンを図ること
ができ実用性の高い農作業機用コンベヤ装置を提
供することができる。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示すもので、第１図は農
作業機用コンベヤ装置の一部の斜視図、第２図は
同上他の使用例を示す第１図Ａ〜Ａ線部に相当す
る位置の断面図である。 １……連結体、２……取付孔、３……連杆、４
……駆動杆部、５……連繋杆部、６……横杆、１
０……無端回行体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 多数の連杆を連繋して無端回行体を構成するも
   のにおいて、複数の取付孔を有する一対の連結体
   と、この一対の連結体の外側に一体に突設され水
   平状の駆動杆部とこの駆動杆部の先端部に彎曲し
   た連繋杆部とからなる連杆と、この連杆を有する
   上記一対の連結体間にその取付孔の選択した１つ
   に対してかつ選択した長さのもので連結された横
   杆とを具備し、上記連結体間に横杆を連結した外
   側の連杆における連繋杆部を互いに連繋して無端
   回行体を構成したことを特徴とする農作業機用コ
   ンベヤ。