JPS6221340B2 - - Google Patents

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JPS6221340B2
JPS6221340B2 JP55026878A JP2687880A JPS6221340B2 JP S6221340 B2 JPS6221340 B2 JP S6221340B2 JP 55026878 A JP55026878 A JP 55026878A JP 2687880 A JP2687880 A JP 2687880A JP S6221340 B2 JPS6221340 B2 JP S6221340B2
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JP
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reaction
aqueous medium
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group
formula
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JP55026878A
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JPS56122330A (en
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Takanori Kitamura
Mitsuo Matsumoto
Masuhiko Tamura
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPS6221340B2 publication Critical patent/JPS6221340B2/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/584Recycling of catalysts

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はロジウム錯化合物を主触媒とするビニ
ルカルボキシレート(ビニルカルボキシレートは
カルボン酸のビニルエステルを意味する)のヒド
ロホルミル化方法に関する。さらに詳しくは、本
発明は次の一般式() CH2=CHOCOR () (式中、Rはメチル基またはエチル基を表わす) で示されるビニルカルボキシレートを下記式にし
たがつてロジウム錯化合物の存在下にヒドロホル
ミル化してα−アシロキシプロピオンアルデヒド
類を工業的に有利に製造する方法に関するもので
ある。 α−アシロキシプロピオンアルデヒド類はたと
えば乳酸、スレオニンなどの出発原料をはじめと
して各種有機合成反応の出発物質として工業的に
も極めて有用な化合物である。 α−アシロキシプロピオンアルデヒド類がロジ
ウム錯化合物を触媒とするビニルカルボキシレー
トのヒドロホルミル化反応によつて比較的高収率
で生成することは既によく知られている(たとえ
ば特公昭40−1575号、J.Chem.Soc.、(A)2753
(1970))。周知の如くロジウム錯化合物は極めて
高価であるので、ビニルカルボキシレートのヒド
ロホルミル化によるα−アシロキシプロピオンア
ルデヒド類の製造を工業的に実施するに際して
は、反応混合液から反応生成物であるα−アシロ
キシプロピオンアルデヒド類を効率よくロジウム
錯化合物と分離すること、ロジウム錯化合物の触
媒活性を維持して触媒を循環再使用することが技
術的最も重要な問題である。しかしながら、これ
まで提案された方法においてこれらの諸点は何ら
解決されておらず、上記反応によるα−アシロキ
シプロピオンアルデヒド類の製造は現在までのと
ころ工業化されるに至つていないのが現状であ
る。すなわち、反応混合液から目的生成物である
α−アシロキシプロピオンアルデヒド類を分離す
る場合、一般には蒸留分離法が採用されるが、本
発明者らの研究によると蒸留分離法には、(イ)α−
アシロキシプロピオンアルデヒド類は蒸留分離条
件下において熱的および化学的に不安定であり、
脱カルボン酸反応、縮(重)合反応、酸化反応な
どで代表される望ましからざる副反応を生起す
る、(ロ)蒸留分離後の缶残中のロジウム錯化合物の
触媒活性は反応を繰り返すと共に低下する、(ハ)繰
り返し反応により高沸点副生物が蓄積する、など
の問題点があり、ビニルカルボキシレートのヒド
ホルミル化反応によりα−アシロキシプロピオン
アルデヒド類を製造するに際し、通常の蒸留分離
法は工業的には採用し得ないと結論された。 かかる技術的背景から本発明者らは反応混合液
からのα−アシロキシプロピオンアルデヒド類の
分離およびロジウム錯化合物の循環再使用に関す
る上記問題点を解決することによりビニルカルボ
キシレートのヒドロホルミル化反応を有利に実施
することを検討した。その結果、α−アシロキシ
プロピオンアルデヒド類を含む反応混合液に水性
媒体による抽出操作を施すという極めて簡単な方
法によつて、α−アシロキシプロピオンアルデヒ
ド類を水性媒体層中に効率的に抽出分離しうるこ
と、さらに触媒成分を含む抽残層をそのままヒド
ロホルミル化反応工程に循環した場合触媒活性は
ほぼ満足しうる水準に保持されることを見出し本
発明を完成するに至つた。すなわち、本発明によ
れば一般式()で示されるビニルカルボキシレ
ートを有機溶媒中で実質的に水不溶性のロジウム
錯化合物およびホスフイン類の存在下に水素−一
酸化炭素混合ガスによつてヒドロホルミル化し
(工程)、工程(i)で得られる反応混合液に水性媒
体による抽出操作を施すことによつて生成アルデ
ヒド類を水性媒体層に抽出分離し(工程)、工
程(ii)で得られる触媒成分を含む抽残層を工程(i)の
ヒドロホルミル化反応工程に循環すること(工程
)により、ヒドロホルミル化反応混合液から目
的生成物であるα−アシロキシプロピオンアルデ
ヒド類が水性媒体層中に効率的に抽出分離され、
触媒成分を含む抽残層をヒドロホルミル化反応工
程に循環した場合に触媒活性が満足しうる水準に
保持され、また水性媒体層中へのロジウム溶出量
が極く微量に抑えられるので、ビニルカルボキシ
レートのヒドロホルミル化を工業的に有利に実施
することができる。 α−アシロキシプロピオンアルデヒド類の構造
式から想定される親水性と疎水性のバランスを考
慮すると、前述の如くヒドロホルミル化反応混合
液の水性媒体による抽出操作によりα−アシロキ
シプロピオンアルデヒド類が極めて効率的に分離
されることは全く驚くべきことである。 本発明の方法において有機溶媒は水性媒体によ
る抽出工程を考慮して実質的に水不溶性のものが
用いられる。使用可能な有機溶媒としては数多く
の溶媒を挙げることができるが、触媒成分の溶解
性、水性媒体層中への触媒成分の溶出ロス、価
格、後続の分離工程を加味した物理的性質、化学
的安定性、ヒドロホルミル化反応成績などを考慮
して、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベ
ンゼンなどで代表される低級アルキル基で置換さ
れていてもよい芳香族炭化水素類およびシクロヘ
キサン、メチルシクロヘキサンなどの置換または
非置換の飽和脂環式炭化水素類をその望ましい具
体例として挙げることができる。このなかで特に
好ましく用いられのはベンゼン、トルエンおよび
キシレンである。ロジウム錯化合物としては、ヒ
ドロホルミル化反応条件においてヒドロホルミル
化触媒能を有しかつ水性媒体に実質的に不溶であ
る任意のロジウム錯化合物を用いることができ
る。かかるロジウム錯化合物は既に多数知られて
おり、本発明の方法においてはこれら従来公知の
ロジウム錯化合物が概ね使用可能である。具体的
にはHRh(CO)(PA33(A:アリール基)、
Rhcl(PA33、Rh(acac)3(acac:アセチルアセ
トナート基)、Rh(OAc)3(OAc:酢酸基)、Rh4
(CO)12、Rh6(CO)16、〔Rh(CO)2(PA322
RhCl3・3H2O、Rh2O3などが挙げられ、このうち
でもHRh(CO)(PA33型のロジウム錯化合物が
触媒活性、溶解性、取扱い易さ、温和な反応条件
下での反応が可能であること、などの観点からと
くに好ましい。なお、別途触媒調製槽を設け、そ
の中で公知方法によりロジウム錯化合物を調製
し、得られる混合液をそのままヒドロホルミル化
反応槽に供給して反応を行うこともできる。ロジ
ウム錯化合物は通常ヒドロホルミル化反応液1
あたり0.1〜25ミリモルの濃度範囲で使用され
る。 本発明の方法において工程(i)で用いられるホス
フイン類は一般式PR′R″R(R′およびR″は芳香
族炭化水素基を表わし、R″は芳香族炭化水素基
または炭素数3以上の飽和脂肪族炭化水素基を表
わす)で示される単座配位性ホスフイン類、およ
び次の一般式() (式中、A1およびA2は芳香族炭化水素基を表わ
し、R1およびR2は芳香族炭化水素基、または炭
素数4以上の飽和脂肪族炭化水素基を表わし、Z
は直鎖に含まれる炭素数が2〜5でありかつ場合
により低級アルキルもしくはアルキレン基で置換
されてもよいアルキレン基を表わす) で示される二座配位性ジホスフイノアルカン類で
ある。これらホスフイン類の使用により触媒活性
寿命が延長化され、かつ水性媒体層中へのロジウ
ム溶出量が低減化されるという極めて望ましい結
果がもたらされる。単座配位性ホスフイン類とし
ては、トリフエニルホスフイン、トリトリルホス
フイン、トリナフチルホスフインで代表される置
換または非置換のトリアリールホスフイン類、お
よびジフエニルプロピルホスフイン、ジフエニル
ヘキシルフホスフインなどを例示することができ
る。このなかでも好ましく用いることができるの
は置換または非置換のトリアリールホスフイン類
である。単座配位性ホスフイン類はヒドロホルミ
ル化反応液1に対して少くとも10ミリモル以上
の濃度で用いるのが、触媒活性を安定化し、水性
媒体層中へのロジウムの溶出量を低減化させるう
えで望ましい。これら単座配位性ホスフイン類の
使用量について臨界的な意味での上限値はない
が、不必要に高濃度で用いるとヒドロホルミル化
反応速度が低下し、また水性媒体層中へのホスフ
イン自体の溶出ロスが増大するので望ましくな
い。したがつて、単座配位性ホスフイン類はヒド
ロホルミル化反応液1あたり10〜150ミリモル
の濃度で用いるのが実用的である。単座配位性ホ
スフイン類は2種以上を任意に混合して使用して
も何らさしつかえない。 一般式()で示される二座配位性ジホスフイ
ノアルカン類において、A1およびA2はたとえば
フエニル、トリル、ナフチルなどの芳香族炭化水
素基である。R1およびR2としてはフエニル、ト
リル、キシリルなどの芳香族炭化水素基、および
ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチ
ル、シクロヘキシル等の飽和脂肪族炭化水素基が
挙げられる。Zで表わされるアルキレン基の具体
例としては、 −CH2CH2
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】−CH2CH2CH2−、
【式】
【式】− CH2CH2CH2CH2−、
【式】− CH2CH2CH2CH2CH2−、
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】等が挙げられる。なお前記 においてたとえば
【式】は、かか るアルキレン基を有するホスフイン中で
【式】および
【式】が互いにト ランス位に配置していることを示す。二座配位性
ジホスフイノアルカン類としては下記のものを例
示することができる。 これらのジホスフイノアルカン類のうち触媒活
性、触媒活性寿命、水性媒体中へのロジウム溶出
量、価格、入手のし易さなどの諸点を考慮して特
に好ましいのは次の化合物である。 二座配位性ジホスフイノアルカン類は触媒活性
を安定化し、水性溶媒体層中へのロジウム溶出量
を低減下するために、通常ロジウム1原子あたり
0.5〜10モルの割合で用いられる。二座配位性ジ
ホスフイノアルカン類は単座配位性ホスフイン類
と同様に2種以上混合して使用することができ
る。 本発明においてヒドロホルミル化反応は、従来
のヒドロホルミル化反応で一般に採用されている
反応条件、すなわち反応温度50〜120℃、一酸化
炭素分圧0.1〜150Kg/cm2、反応圧力0.5〜200Kg/
cm2のもとで行うことができる。ホスフイン類とし
て二座配位性ジホスフイノアルカン類を用いる場
合には一酸化炭素分圧および反応圧力を低くする
ことができ、一酸化炭素分圧について0.1〜5.0
Kg/cm2、反応圧力について0.5〜25Kg/cm2の範囲
で反応を行うことが可能となる。ホスフイン類と
して単座配位性ホスフイン類を用いる場合には一
酸化炭素分圧10Kg/cm2以上、反応圧力20Kg/cm2
上で反応を行うことが望ましい。 さらに置換または非置換のトリアリールホスフ
イン類と二座配位性ジホスフイノアルカン類を組
合せて用いた場合には、ヒドロホルミル化反応速
度、触媒活性、水性媒体中へのロジウム溶出量の
低減化、触媒活性寿命の点で一層望ましい結果が
得られること、ヒドロホルミル化反応系中に存在
する微量の酸素によつて引き起こされる第三級ホ
スフインオキサイドの副生が著しく抑制されるこ
と、が明らかとなつた。すなわち上記組合せによ
り、(1)反応温度を低くすることができるので、望
ましからざる各種副反応が抑制される、(2)反応圧
力および一酸化炭素分圧を著しく低下することが
できるので、設備費および運転費が安価となる、
(3)触媒活性寿命が延長化される、(4)水性媒体層中
へのロジウム溶出量が抑制される、(5)系内に存在
する微量の酸素による単座配位性ホスフイン類の
実質的損傷が抑えられる、などの多くの利点がも
たらされる。この場合にもホスフイン類として二
座配位性ジホスフイノアルカン類を単独で用いた
場合と同様に反応に際して一酸化炭素分圧および
反応圧力を低くすることができ、一酸化炭素分圧
0.1〜5.0Kg/cm2、反応圧力0.5〜25Kg/cm2、反応温
度50〜120℃の条件下で反応を行うことができ
る。置換または非置換のトリアリールホスフイン
類と二座配位性ジホスフイノアルカン類とを組合
せて用いる場合、前者はヒドロホルミル化反応液
1あたりの濃度で単座配位性ホスフイン類を単
独で用いた場合と同じ濃度で用いられ、また後者
はロジウム1原子あたり0.3〜10モルの割合で用
いられる。 ビニルカルボキシレートのヒドロホルミル化反
応工程(工程)で得られる目的生成物であるα
−アシロキシプロピオンアルデヒド類を含む反応
混合液は工程(ii)において水性媒体による抽出操作
を施すことによつて、α−アシロキシプロピオン
アルデヒド類を水性媒体層中に抽出分離する。抽
残層である触媒成分を含む有機溶液は次の工程(iii)
においてヒドロホルミル化反応工程に循環され、
再使用される。本発明の方法において、水性媒体
としては水もしくはビニルカルボキシレートから
誘導される有機カルボン酸を少量含む水溶液が用
いられる。反応混合液に対する水性媒体の容量比
は反応混合液中のα−アシロキシプロピオンアル
デヒド類の種類と濃度、抽出温度、抽出効率など
によつて異なるが、一般的には反応混合液に対す
る容量比で約0.3〜約3である。 抽出工程における温度としては約5℃〜約40℃
の範囲が好ましく、約10〜約25℃の範囲がとくに
好ましい。工程(ii)で得られる触媒成分を含む抽残
層は必要に応じて部分的に触媒賦活処理を施した
のちヒドロホルミル化反応工程に循環し再使用
(工程(iii))される。α−アシロキシプロピオンア
ルデヒド類を含む水性媒体層は、必要に応じてヒ
ドロホルミル化反応工程で用いる有機溶媒による
抽出操作を施すか、またはたとえば活性炭で代表
される吸着体による吸着処理を施したのち次の蒸
留工程において目的物であるα−アシロキシプロ
ピオンアルデヒ類を単離取得するか、または水性
媒体層をそのまま次のたとえば酸化反応工程、ス
トレツカー反応工程などの工程に送りより有用な
中間体に導くこともできる。 本発明の方法を工業的に実施するのに際して
は、工程(i)〜(iii)をバツチ方式で運転することもで
きるが、連続方式によつて稼動するのがより望ま
しい。工程(i)のヒドロホルミル化反応工程におけ
る反応槽としては、これまで公知の撹拌混合槽、
気泡塔のいずれを採用することもできる。また工
程(ii)の抽出工程における方式としてこれまで公知
の撹拌型抽出塔、多孔板抽出塔どを採用しうるこ
とは言うまでもない。 以下実施例によつて本発明の方法をより具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例によつて
何ら制限を受けるものではない。 実施例 1 温度計、撹拌装置、ドライアイス−アセトン還
流冷却器およびガス吹込み口を備えた内容300ml
のガラス製オートクレーブに、HRh(CO)
(PPh330.1ミリモル、トリフエニルホスフイン
3.0ミリモル、trans−1・2−ビス(ジフエニル
ホスフイノメチル)シクロブタン0.3ミリモルを
あらかじめ混合溶解したトルエン溶液80mlならび
に蒸留精製した酢酸ビニル20mlを仕込んだ。オー
トクレーブ内を窒素ガス、ついでH2/CO=3/
1(モル比)の混合ガスで充分置換したのち、オ
ートクレーブを油浴中に浸し、内温が80℃の一定
温度となるまで加温した。しかるのち、H2/CO
=3/1(モル比)の混合ガスをオートクレーブ
内に導入し、この混合ガスによつてオートクレー
ブ内の圧力2.0Kg/cm2(絶対圧)、出ガス流速が
10N/hrとなるように調節し、撹拌を開始し
た。出ガスをドライアイス−アセトンバス中のト
ルエントラツプ導き、同伴する少量の酢酸ビニ
ル、プロピオンアルデヒドおよびその他の生成物
を該トラツプに捕集した。このようにして、一定
圧力、一定温度下で酢酸ビニルのヒドロホルミル
化反応を3.0時間行つた。3.0時間後の酢酸ビニル
の転化率は反応混合液およびトルエントラツプ内
の液のガスクロマトグラフイーによる分析から90
%以上であることがわかつた。またα−アセトキ
シプロピオンアルデヒドおよびプロピオンアルデ
ヒドの生成量はそれぞれ152ミリモル、18ミリモ
ルであつた。β−アセトキシプロピオンアルデヒ
ドの生成は確認されなかつた。反応後、反応混合
液を室温まで冷却したのち放圧し、さらにH2
CO=3/1(モル比)の混合ガス雰囲気下で注
意深く、撹拌装置を備えた内容300mlの分液ロー
トに移した。室温下、H2/CO=3/1(モル
比)の混合ガス雰囲気下に、100mlの蒸留水
(H2O/反応混合液=1/1、容量比)を添加
し、500rpmの回転速度で10分間撹拌することに
よつて反応混合液中のα−アセトキシプロピオン
アルデヒドの抽出を行つた。この抽出操作により
生成α−アセトキシプロピオンアルデヒドの97%
が水層中に抽出された。抽出水層中のロジウム濃
度(原子吸光法分析による)は0.1ppm、リン濃
度(比色定量法分析による)は8.0ppmを示し
た。 実施例 2 実施例1の抽残液(触媒成分を含むトルエン溶
液)を新たな酢酸ビニル20mlと共に実施例1で用
いたオートクレーブ中に仕込み、実施例1の方法
に従つて酢酸ビニルのヒドロホルミル化反応と生
成α−アセトキシプロピオンアルデヒドの水抽出
を行つた(H2O/反応混合液=1/1)。本操作
を合計4回繰り返した。 第2回〜第5回までのα−アセトキシプロピオ
ンアルデヒドの生成量は第2回から順に154、
156、155、153ミリモルであり、触媒活性の経時
的低下は認められなかつた。また、α−アセトキ
シプロピオンアルデヒドの水層中への抽出率はい
ずれも96〜98%の範囲内であつた。 実施例 3 ヒドロホルミル化反応用溶媒としてキシレン、
抽水水として50mlの蒸留水(H2O/反応混合液=
1/2、容量比)を用いた以外は実施例1と全く
同一の方法により、酢酸ビニルのヒドロホルミル
化反応、生成α−アセトキシプロピオンアルデヒ
ドの水抽出を行つた。その結果α−アセトキシプ
ロピオンアルデヒドの水への抽出率は94%である
ことがわかつた。 実施例 4 ジホスフイノアルカンとして1・3−ビス(ジ
フエニルホスフイノ)プロパン0.15ミリモルを用
いた以外は実施例1と同様の方法で反応を行つ
た。酢酸ビニルの転化率は82%であり、α−アセ
トキシプロピオンアルデヒド、プロピオンアルデ
ヒドの生成量はそれぞれ156ミリモル、3ミリモ
ルであつた。実施例1の操作に従つて100mlの蒸
留水を用いてα−アセトキシプロピオンアルデヒ
ドの水抽出を行つたところ、抽出率は96%であつ
た。 実施例 5 酢酸ビニルの代わりにプロピオン酸ビニル20
ml、単座配位性ホスフインとしてトリトリルホス
フイン2.5ミリモルを用いた以外は実施例4と同
様の方法により反応を行つた。プロピオン酸ビニ
ルの転化率は80%であり、α−プロピオキシプロ
ピオンアルデヒド、プロピオンアルデヒドの生成
量はそれぞれ128ミリモル、5ミリモルであつ
た。100mlの蒸留水を用いた場合、α−プロピオ
キシプロピオンアルデヒドの水層中への抽出率は
90%であつた。 実施例 6 内容300mlのステンレス製電磁撹拌式オートク
レーブにRh4(CO)120.025ミリモル、トリフエニ
ルホスフイン2ミリモルをあらかじめ混合溶解し
たベンゼン溶液80mlならびに酢酸ビニル20mlを仕
込んだ。オートクレーブ内をH2/CO=1/1
(モル比)の混合ガスで充分置換したのち、この
混合ガスをオートクレーブ内に導入し、オートク
レーブ内を40Kg/cm2(絶対圧)に加圧した。つい
でオートクレーブを油浴中に浸し、内温が100℃
の一定温度になるまで加温した。一定温度に達し
たのち撹拌を開始し、反応中は小型ガス貯槽から
H2/CO=1/1(モル比)の混合ガスを圧力調
節器を通じることによつて40Kg/cm2一定に保つ
た。このような操作により、一定圧力、一定温度
下で酢酸ビニルのヒドロホルミル化反応を3.0時
間行つた。生成物のガラスクロマトグラフイーに
よる分析から3.0時間後の酢酸ビニルの転化率は
79%であり、α−アセトキシプロピオンアルデヒ
ド、プロピオンアルデヒドの生成量はそれぞれ
151ミリモル、5ミリモルであつた。β−アセト
キシプロピオンアルデヒドの生成は確認されなか
つた。反応後、反応混合液を室温まで冷却したの
ち放圧し、さらにH2/CO=1/1(モル比)の
混合ガス雰囲気下で注意深く撹拌装置付きの内容
300mlの分液ロートに移した。室温下、H2/CO
=1/1(モル比)の混合ガス雰囲気下で、100
mlの蒸留水(H2O/反応混合液=1/1、容量
比)を添加し、500rpmの回転速度で10分間撹拌
することによつて、反応混合液中のα−アセトキ
シプロピオンアルデヒドの水抽出を行つた。この
抽出操作により生成α−アセトキシプロピオンア
ルデヒドの96%が水層中に抽出された。抽出水中
のロジウム濃度(原子吸光法分析による)は
0.2ppm、リン濃度(比色定量法分析による)は
10ppmであつた。 実施例 7 実施例6の抽残液(触媒成分を含むベンゼン溶
液)を新たな酢酸ビニル20mlと共に実施例6で用
いたオートクレーブ中に仕込み、実施例6の方法
に従つて酢酸ビニルヒドロホルミル化反応と生成
α−アセトキシプロピオンアルデヒドの水抽出を
行つた。このような操作を合計4回繰り返した。 第2回〜第5回までのα−アセトキシプロピオ
ンアルデヒドの生成量は第2回から順に152、
151、153、150、ミリモルであり、触媒活性の低
下はほとんど認められなかつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記の工程(i)、(ii)および(iii)よりなることを特
    徴とする次の一般式() CH2=CHOCOR () (式中、Rはメチル基またはエチル基を表わす) で示されるビニルカルボキシレートのヒドロホル
    ミル化方法。 (i) 有機溶媒中で実質的に水不溶性のロジウム錯
    化合物およびホスフイン類の存在下に一般式
    ()で示されるビニルカルボキシレートを水
    素−一酸化炭素混合ガスによつてヒドロホルミ
    ル化する工程。 (ii) 工程(i)で得られる反応混合液に水性媒体によ
    る抽出操作を施すことによつて生成アルデヒド
    類を水性媒体層に抽出分離する工程。 (iii) 工程(ii)で得られる触媒成分を含む抽残層を工
    程(i)のヒドロホルミル化反応工程に循環する工
    程。 2 一般式()で示されるビニルカルボキシレ
    ートが酢酸ビニルである特許請求の範囲第1項記
    載の方法。 3 工程(i)におけるホスフイン類が置換または非
    置換のトリアリールホスフイン類であり、かつ反
    応液1に対する濃度が10〜150ミリモルである
    特許請求の範囲第1項記載の方法。 4 工程(i)において置換または非置換のトリアリ
    ールホスフイン類と組合せて次の一般式() (式中、A1およびA2は芳香族炭化水素基を表わ
    し、R1およびR2は芳香族炭化水素基または炭素
    数4以上の飽和脂肪族炭化水素基を表わし、Zは
    直鎖に含まれる炭素数が2〜5でありかつ場合に
    より低級アルキルもしくはアルキレン基で置換さ
    れていてもよいアルキレン基を表わす) で示されるジホスフイノアルカン類をロジウム1
    原子あたり0.3〜10.0モルの割合で使用する特許
    請求の範囲第3項記載の方法。 5 工程(ii)における水性媒体が水もしくはビニル
    カルボキシレートから誘導される有機カルボン酸
    を少量含む水溶液である特許請求の範囲第1項記
    載の方法。 6 有機溶媒が低級アルキル基で置換されていて
    もよい芳香族炭化水素類、もしくは置換または非
    置換の飽和脂環式炭化水素類である特許請求の範
    囲第1項記載の方法。
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