JPS62212353A - m−位にアミノ基を有するフエノ−ル化合物の製造方法 - Google Patents

m−位にアミノ基を有するフエノ−ル化合物の製造方法

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JPS62212353A
JPS62212353A JP5357186A JP5357186A JPS62212353A JP S62212353 A JPS62212353 A JP S62212353A JP 5357186 A JP5357186 A JP 5357186A JP 5357186 A JP5357186 A JP 5357186A JP S62212353 A JPS62212353 A JP S62212353A
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nuclear
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Suketaka Harada
原田 祐貨
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はm−位にアミノ基を有するフェノール化合物、
m−アミノフェノールおよび3,5−ジアミノフェノー
ル、および、これらの核ハロゲン置換体などの製造方法
に関する。
さらに詳しくは、フェノールのOH基を燐酸、または酢
酸などの無機、または有機酸とのエステルやテトラクロ
ルシランとの反応による塩化シリルエステルとして保護
し、塩素、または臭素などのハロゲンで核ハロゲン置換
したフェノールエステル化合物をニトロ化して、核ハロ
ゲン置換基を有する3−ニトロフェノールのエステルを
得、この水添反応により、ニトロ基の還元によるアミノ
化、核置換ハロゲンの脱ハロゲン化反応、および保護エ
ステル基の加水分解反応を同時に行うことによる高純度
m−アミノフェノールの製造方法に関するものであり、 (I) (ここにXは塩素、または臭素などのハロゲン、Aは水
素、または塩素、または臭素などのハロゲンで、Eはフ
ェノールのエステル型保護基を示す、)上述の(I)式
記載の方法における中間体として得られるm−ニトロ核
ハロゲン置換フェノールエステルを、酸、またはアルカ
リで加水分解して得られる核ハロゲン置換m−ニトロフ
ェノールを水添して、ニトロ基をアミノ基への還元反応
と、核置換ハロゲンの脱ハロゲン反応による高純度m−
アミノフェノールの製造方法に関するものであり、 A              A (ここにX、AおよびEは(I)六記載に同じである。
) さらにまた、塩素または臭素などのハロゲンで核置換さ
れたフェノールのアルキルエーテル(I)を、ニトロ化
し、核ハロゲン置換基を有するm−ニトロフェニールア
ルキルエーテルを得、これを相間移動触媒移動の存在下
に、M(I、HBr。
またはHFなどのハロゲン化水素酸水溶液と反応させて
、脱アルキル化して得られる核ハロゲン置換基を有する
m−ニトロフェノールを水添して、ニトロ基のアミノ基
への還元反応と、核置換ハロゲンの脱ハロゲン化反応に
よる高純度m−アミノフェノールの製造方法に関するも
のであり、(n) (ここにXは塩素、または臭素などのハロゲン、Aは水
素、または塩素、または臭素などのハロゲンで、Rはア
ルキル基、またはシクロアルキル基を示す。HX’ は
H(I、HBr、HFなどのハロゲン化水素酸を表し、
XとXo とは同一でも、同一でなくてもよい。) 2.4.6−)リハロゲノフェノール、または2、 4
. 5. 6−ケトラハロゲノフエノール、あるいは両
者の混合物をニトロ化し、核ハロゲン置換基を有するm
−ニトロフェノールを得、この水添反応により、ニトロ
基のアミノ基への還元と核置換ハロゲンの脱ハロゲンに
より、高純度m −アミノフェノールの製造方法に関す
るものであり、(ここにX、およびAは(I)六記載に
同じである。) 上記のニトロ化反応は(4)式の反応を、5゜−80%
硝酸で行う事もできるが、または(5)式のように、核
ハロゲン置換フェノール(I[[)をスルフォン化して
、核にスルフォン基を導入し、これを硝酸で置換してニ
トロ化し、核ハロゲン置換m−ニトロフェノールを得て
、これを水添して、ニトロ基のアミノ基への還元反応と
核置換ハロゲンの脱ハロゲン化反応とによる高純度m−
アミノフェノールの製造方法に関するものであり、(I
II) (ここでX、およびAは(4)六記載に同じである。) 2.4−、または2.4.6−位に核ハロゲン置換基を
有するフェニールエステルをジニトロ化し、得られる核
ハロゲン置換3.5−ジニトロフェニールエステルの水
添反応により、ニトロ基の還元によるアミノ化、核置換
ハロゲンの脱ハロゲン化反応、およびエステル基の加水
分解反応を同時に行うことによる高純度3,5−ジアミ
ノフェノールの製造方法に関するものであり、(I) (ここにX、 A、およびEは(I)六記載のものと同
じである。) 2.4−1または2.4.6−位に核ハロゲン置換基を
有するフェニールアルキルエーテル(I)をジニトロ化
して得られる対応する核ハロゲン置換3.5−ジニトロ
フェニールアルキルエーテルを相間移動触媒の存在の下
に、H(I SHB r −HFなどのハロゲン化水素
酸水溶液と反応させて、脱アルキル化して得られる核ハ
ロゲン置換基を有する3、5−ジニトロフェノールを水
添してニトロ基のアミノ基への還元反応と、核置換ハロ
ゲンの脱ハロゲン化反応による高純度3.5−ジアミノ
フェノールの製造方法に関するものであり、(ここにX
、 A、 R,およびHX”は(3)六記載のものと同
じである。) 2.4−1または2. 4. 6−位にハロゲン置換基
を有するフェノール(III)をジニトロ化して得られ
る対応するハロゲン置換基を有する3、5−ジニトロフ
ェノールから、ニトロ基を対応するアミノ基に転化する
水添反応と、核置換ハロゲンの脱ハロゲン化反応により
、高純度3.5−ジアノフェノールの製造方法に関する
ものであり、ジニトロ化の方法としては濃硝酸を用いる
方法や一度スルフォン化後、硝酸による方法が包括され
る。
】 (ここにX、 Aは(I)六記載に同じである。)上述
の各種の製造方法において、核ハロゲン置換化合物のX
、またはAのハロゲンの中央なくとも1個は臭素であり
、他は塩素および/またはフッ素である芳香族ニトロ化
合物を、ニトロ基に対応するアミノ基に転化する水添反
応と、核置換臭素の選択的脱臭素化反応により核置換塩
素および/またはフッ素を有する各目的物を得る製造方
法に関するものであり、 例えば (ここにEは(I)六記載に同じである。)また、各種
の製造方法において、核ハロゲン置換化合物のX、また
はAのハロゲンの中央なくとも1個はフッ素であり、他
は塩素および/または臭素である芳香族ニトロ化合物を
、ニトロ基に対応するアミノ基に転化する水添反応と、
核置換臭素と塩素の選択的脱ハロゲン化反応により核置
換フッ素を有する各目的物を得る製造方法に関するもの
であり、 例えば 〔先行技術〕 (m−アミノフェノール) m−アミンフェノールは通常メタニール酸のアルカリ溶
融により製造されるが、収率が65%と低くく、メタア
ニール酸の異性体混入による純度低下をもたらすため、
高純度製品を得ることが困難である。またm−ニトロフ
ェノールの還元による合成法も公知であるが、高純度の
m−ニトロフェノールを安価に得ることが出来ない。
m−フェニレンジアミンを酸触媒で加水分解して、m−
アミノフェノールを合成する方法もあるが、レゾルシン
の副生をおさえることが困難で、収率も高くなく、原料
も高価である他、原料中に異性体の不純物があれば、製
品のアミノフェノール中に異性体を生成しその分離が困
難であること、装置が耐酸性の高温高圧に耐えるものが
必要であるので、工業的に高純度m−アミノフェノール
を安価に得るためには問題がある(特開昭56−205
53など)。またレゾルシンを液相、または気相でアン
モノリシスして、m−アミノフェノールを合成する方法
もあるが、液相法では、m−フェニレンヂアミンが多量
に副生し、高温高圧の反応条件のため、タール分などの
生成を避けられず、また大過剰の液体アンモニアを使用
するため、その回収、循環も必要であり、工業的にみて
、有利でなく、(例えば米国特許第3333.450゜
767号、ドイツ特許出願公開1,543,368号、
特開昭52−42829、特開昭53−121728、
特開昭48−28429など)このため、気相で反応さ
せる方法もあるが、m−アミノフェノールへの選択率は
改善されたが、原料レゾルシンの転化率が低くり、液相
法にくらべて、反応圧は下ったが反応温度は高く、多量
の大過剰のアンモニアガス存在下に反応させるため、装
置が大型化し、エネルギー消費も大きい(例えば、特開
昭55−53250.特開昭55−108841など)
。レゾルシンよりの方法は、いずれも原料が高価であり
、工業的に有利とはいえない。
このほかアニリンを過酸化水素で酸化して、アミノフェ
ノールを合成することも試みられているが、m一体以外
の異性体が多量に副生じ、収率が低く<、工業化は困難
である。(TetrahedronLetter誌、第
25巻、1479頁(I984年))(3,5−ジアミ
ノフェノール) 3.5−ジアミノフェノールについては、染料、を機合
成中間体、農薬、医薬などの原料として重要であり、特
に、フロログルシノールの合成原料として重要であるが
、これまで有用な工業的合成方法がすくない。
(核ハロゲン置換m−アミノフェノールおよびそのエー
テル類) m−アミノフェノール、あるいはm−アミノフェニール
アルキルエーテルなどの核に、塩素および/またはフッ
素などの入った化合物は、染顔料、医薬品、農薬、およ
び有機合成中間体などの原料として利用されるが、これ
まで有用な合成方法がすくない。
〔本発明の方法〕
本発明者は上述の理由から高純度で、安価なm−アミノ
フェノール、3,5−ジアミノフェノールなどの化合物
の製造方法について鋭意検討した結果、フェノールのO
Hをエーテル結合またはエステル結合で保護したものに
、塩素または臭素などのハロゲンを適当な位置に付加し
て、核ハロゲン置換フェニールエーテルまたはエステル
を得るか、または適当な位置に核ハロゲン置換したフェ
ノールのOHをエーテル化、またはエステル化して、核
ハロゲン置換フェニールエーテルまたはエステルを得て
、これをニトロ化するとき、m−位取外の位置にニトロ
基が置換されるのを防止出来るので、選択的にm−位に
のみニトロ基を導入することが出来、この様にして得ら
れたm−位にニトロ基をもった核ハロゲン置換フェニー
ルエーテルまたはエステルを、エーテル型のものは、ハ
ロゲン化水素酸により、開裂脱アルキルして、m−位に
ニトロ基を有する核ハロゲン置換フェノールに変え、エ
ステル型のものは、そのまま、水添反応および脱ハロゲ
ン化反応により、m−位にアミノ基をもつフェノールま
たはフェニールエステルに転化され、エステル基は同時
に加水分解されることにより、それぞれ高純度の目的物
が高収率で得られることに基ずき、上記目的が達成出来
る目的物を製造する方法を見出した。
また、フェノールのOH基を保護することなく、核ハロ
ゲン置換フェノールのままニトロ化出来る方法を見い出
し、得られたm−位にニトロ基を有する核ハロゲン置換
フェノールを、上述の水添反応と脱ハロゲン化反応によ
り、m−位にアミノ基を有するフェノールを製造する方
法を見い出した。
この脱ハロゲン化反応を、ハロゲン種に応じて、選択的
に行う方法を見い出し、m−位にアミノ基を有するフェ
ノール化合物で、フッ素、塩素などで核置換されたもの
を高純度で、高収率で製造する方法を見い出した。
〔m−アミノフェノールの製造〕
本発明の方法によれば、m−アミノフェノールを次の各
種ルートで製造することが出来る。
(I)フェノールのOH基を燐酸、または酢酸などの無
機、又は有機の酸とのエステルあるいはテトラクロルシ
ランとの反応による塩化シリルエステルなどにして保護
し、このフェノールエステルを塩素または臭素などのハ
ロゲンで、2,4−位、または2. 4. 6−位を核
置換したフェニールエステルを得、これを硝酸と硫酸の
混酸でもって、ニトロ化して、核ハロゲン置換基を有す
るm−ニトロフェノールのエステルを得、この水添反応
により、ニトロ基のアミノ基への還元、脱ハロゲン化、
および保護エステル基の加水分解などの三反応を同時に
行うことにより高純度m−アミノフェノールを製造する
方法。
(2)(I)の方法の中間体である核ハロゲン基を有す
るm−ニトロフェノールのエステルを原料として、その
エステル結合を加水分解して核ハロゲン置換基を存する
m−ニトロフェノールを得、この水添反応により、ニト
ロ基のアミノ基への還元、脱ハロゲン化を同時に行って
高純度のm−アミノフェノールを製造する方法。
(3)フェノールのOH基をアルキルエーテルの型で保
護し、このフェニールエーテルを、塩素、または臭素な
どのハロゲンで、2,4−位、または2. 4. 6−
位を核置換したフェニールエーテルを得、これを硝酸と
硫酸の混酸でニトロ化して、得られる核ハロゲン置換基
を有する、m−ニトロフェノールのエーテルを原料とし
て、そのエーテル結合を相間移動触媒の存在下にH(I
 、HBr 。
またはHIなどのハロゲン化水素酸で分解して核ハロゲ
ン置換基を有するm−ニトロフェノールを得、この水添
反応により、ニトロ基の対応するアミノ基への還元、脱
ハロゲン化を同時に行って高純度のm−アミノフェノー
ルを製造する方法。
(4)2,4.6−ドリハロゲノフエノールまたは2.
4.5.6−ケトラハロゲノフエノール、あるいは両者
の混合物を氷酢酸および濃硝酸との混酸を用いて、低温
で直接ニトロ化して、核ハロゲン置換基を有するm−ニ
トロフェノールを得、この水添反応により、ニトロ基の
アミノ基への還元と脱ハロゲン化を行って高純度のm−
アミノフェノールを製造する方法。
(5)2.4−ジハロゲノフェノール、2,4゜6−ド
リハロゲノフエノールまたは2,4.5゜6−ケトラハ
ロゲノフエノールなどの核ハロゲン化フェノールを濃硫
酸でスルフォン化後、硝酸または硝酸と硫酸の混酸でス
ルフォン基をニトロ基に置換して、核ハロゲン置換基を
有するm−ニトロフェノールを得、この水添反応により
、ニトロ基のアミノ基への還元と脱ハロゲン化を行って
高純度のm−アミノフェノールを製造する方法。
402)および(3)の方法は特にm−アミノフェノー
ルとジアミノジフェニールエーテルを併産するとき、中
間体の核ハロゲン置換基を有するm−アミノフェノール
が利用出来るので有効であり、(I)、(4)および(
5)の方法はm−アミノフェノールのみを製造する場合
特に有利とみられる。従って、(I)の方法からその詳
細を述べる。
(フェノールエステルによるm−アミノフェノールの製
造方法) フェノールのOH基を適当なエステル型に変化せしめて
フェノール核の反応性を変化せしめてから、塩素などの
ハロゲンをもって直接ハロゲン化し、ついで混酸でニト
ロ化して核ハロゲン置換ニトロフェノールエステルを得
て、これを水添、脱ハロゲン化、および加水分解してm
−アミノフェノールを得る方法において、フェノールを
エステル化する酸としては、酢酸、プロピオン酸、しゅ
う酸、アジピン酸、安息香酸などの有機酸、または燐酸
、亜燐酸、ホウ酸、炭酸などの無機酸をあげることが出
来る。あるいはテトラクロルシランとの反応による塩化
シリイルエステルなどもあげることが出来る。これらに
ついて、エステルにした場合のフェノール核の反応性に
およぼす影響を第一とし、エステル化の難易、ニトロ化
の難易、さらに加水分解の難易や廃水処理の難易、酸の
入手の容易さ機成、または燐酸、亜燐酸、ホウ酸、炭酸
などの無機酸をあげることが出来る。あるいはテトラク
ロルシランとの反応による塩化シリイルエステルなども
あげることが出来る。これらについて、エステルにした
場合のフェノール核の反応性におよぼす影響を第一とし
、エステル化の難易、ニトロ化の難易、さらに加水分解
の難易や廃水処理の難易、酸の入手の容易さ、および価
格の点を考慮して決めねばならない。以上の観点から研
究を進めた結果、フェノールの燐酸エステルと塩化シリ
イルエステルが、この目的に適していることが明らかと
なった。塩化シリイルエステルは加水分解により、無公
害の珪酸塩となることで好ましいが、テトラクロルシラ
ンが現在は高価であり、将来この価格が低下した場合に
は最適のエステルとなることが考えられるが、現状では
燐酸エステルがこの目的を満足させるのに、もっとも適
している。そしてここにフェノールの燐酸エステルのハ
ロゲン化、ニトロ化、還元、脱ハロゲン化および加水分
解によるm−アミノフェノールの製造法を確立したので
あるが、本発明の方法は必ずしも、燐酸エステルに限定
するものではない。
フェノールの燐酸エステル化は容易に実施し得る反応で
あり、また燐酸は三価の酸であるため、燐酸1モルに対
しフェノール3モルをエステル化出来るので、酢酸のよ
うな1価の酸に比較して、フェノール1モル当たりの使
用量を減少出来る点でも工業的に有利である。つぎのハ
ロゲン化においては本発明の目的を達するためには、2
.6−ハロゲン置換体を全く含まない2.4−ハロゲン
置換体を得ることが要求されるが、このためにはモノハ
ロゲン置換体のバラ体への選択率が出来るだけ高いこと
必要である。ハロゲンとして塩素を用いた場合について
検討した結果、酢酸、亜燐酸、炭酸などのエステルの場
合には、燐酸エステルの場合に比較して、モノクロル体
中のパラ−クロルフェノールへの選択性が低くく、これ
に伴って、ジクロル体の中の2,6−ジクロル体の含量
が高く、完全に2.6−ジクロル体が消えるまで、塩素
の吹込みを続けたときの塩素付加量が多かった。
燐酸エステルについて、塩素化の進行に伴って、最初の
モノクロル体の生成段階では、パラ−クロルフェノール
とオルト−クロルフェノールの比は90/10であり、
フェノールに対して、2モルの塩素が反応したときのジ
クロル体中の2,6一体は2%以下であった。又2.6
−ジクロルフエノールが消失したときの組成は2.4−
ジクロル体が85−90%、2,4.6−ドリクロル体
が15−10%であった。この点でも燐酸エステルが優
れている。
以下工程順に本発明方法の詳細を説明する。
燐酸エステルの製造方法には種じゅの方法があり、その
いずれに従ってもよいが、工業的には第一の方法として
、フェノールと三塩化燐とを直接反応させて、亜燐酸エ
ステルとし、ついでこれを酸化剤で酸化して燐酸エステ
ルとする方法、また第二の方法として、オキシ塩化燐と
フェノールとを塩化アルモニウムのごとき触媒の存在下
に反応させて燐酸エステルとする方法とがあり、いずれ
の方法も収率は95%以上に達する。
第一のエステル化法の場合には、フェノールに三塩化燐
を70−150度Cで、無触媒下に反応させれば、容易
に定量的に亜燐酸エステルを与える。このようにして得
られた亜燐酸エステルを室温ないし100度Cで、酸化
剤で酸化して燐酸エステルをつくる。酸化剤としては過
酸化水素、酸化窒素、硫酸、過硫酸、酸化バナジウムな
どが使用される。
また第二の方法においては、60ないし200度Cでフ
ェノールにオキシ塩化燐を作用させることによって、燐
酸エステルを製造することが出来るが、この場合塩化ア
ルミニウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、五塩化燐、
酸化マグネシウムなどが触媒として用いられ、塩化アル
ミニウムの使用が最も一般的である。塩化アルミニウム
の場合には分離することな(、つぎのハロゲン化工程へ
いれられる。
ハロゲン化工程では、通常燐酸フェノールエステルを溶
媒として四塩化炭素、二塩化エタン、二硫化炭素などに
とかして−10ないし150度Cの反応温度で、塩素あ
るいは臭素などのハロゲンと反応させる。無触媒でも反
応は進行するが、触媒の存在下でも行われ、触媒として
は塩化アルミニウム、塩化鉄、塩化硫黄、ヨウ素、硫黄
、活性炭、活性白土などが用いられる。ここではフェノ
ールエステルの核の2,4−位全部にハロゲンを導入し
たもので、2,6−位のもののない、m−位の少くとも
一箇所は置換基の入っていないハロゲン化生成物を得る
必要がある。このためにはハロゲン化の進行に伴って、
分析監視を続けて、2゜6−ジハロゲン体が消失する時
点で反応をとめることが重要である。
この様にして得られた2、4−位、あるいは2゜4.6
−位にハロゲン置換されたフェノールの燐酸エステルを
ニトロ化すると、選択的にm−位がニトロ基に置換され
る。ニトロ化反応は通常、四塩化炭素、二塩化エタン、
塩化アルキルなどの含ハロゲン溶剤を用いて行われる。
また前工程の溶剤をそのままニトロ化工程の溶剤として
用いることも出来る。ニトロ化剤として通常、硝酸と硫
酸との混酸が用いられ、硝酸は原料に対して1から1.
5モル、硫酸は原料に対して、2から10モル、好しく
は4から8モルが用いられる。また反応温度はOから1
00度Cで、反応はバッチ式でも、連続式のいずれでも
行うことが出来る。反応生成物は溶剤を留去するだけで
、つぎの工程にまわされる。
ニトロ化核ハロゲン置換フェニール燐酸エステルの水添
反応によ、るニトロ基の対応するアミノ基への還元反応
と脱ハロゲン化反応、およびエステルの加水分解反応と
を別々に行ってもよく、あるいは同時に行うことも出来
るが、同一反応器内で、通常行うことが得策である。
本発明の方法において、ニトロ化核ハロゲン置換フェニ
ールエステルの水添反応はニトロ基の対応するアミノ基
への還元反応と脱ハロゲン化、加水分解反応とを別々に
行ってもよく、あるいは同時に行ってもよい。別々に行
う場合には、原料を加圧反応器に装入し無溶媒下または
溶媒中で、水添触媒の存在下に水素を圧入して、まずニ
トロ基のアミノ基への還元をさせた後、内容物に溶媒と
脱ハロゲン化のための苛性アルカリを添加して、水素を
圧入してはげしく攪拌を行い反応させる。
また同時に還元反応と脱ハロゲン化反応を行う場合には
、原料、溶媒、触媒および苛性アルカリを加圧反応器に
最初から投入して、水素を圧入することによって行われ
る。脱ハロゲン化は溶媒の存在下の方が取り扱いの容易
さの点から好ましく、溶媒としては原料および生成物の
溶解性が比較的良好で、溶媒の回収が容易な、水、また
はメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピル
アルコール、t−ブチルアルコール、n−ブチルアルコ
ール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、など
のアルコール類、あるいは生成物と苛性アルカリやハロ
ゲン化アルカリとの分離を容易にする目的で、ヘキサン
、シクロヘキサンなどのごとき不水溶性溶剤と水との混
合物が用いられる。
苛性アルカリに代えてアンモニアを脱ハロゲン化の目的
で用いることが出来る。この場合には溶媒と脱ハロゲン
化剤を兼ねて液安を用いることが出来、またはアンモニ
ア水溶液の単独またはアルコールとの混合物を用いるこ
とも出来る。これら溶媒の使用量は原料に対して0.5
から5倍量が用いられる。水添反応触媒としては、通常
水添反応に用いられるもの、例えばラネーニッケル、や
白金、パラジウム、イリジウム、レニウムなどの白金族
の金属成分をカーボン、シリカアルミナなどの坦体に担
持したものが用いられるが、特にこれに限定するもので
はない。これら触媒は反応液からろ過、遠心分離などに
より、分離され、再使用される。触媒の添加量は原料に
対して0.1から5%である。脱ハロゲン化反応は苛性
アルカリやアンモニアを加えなくても、少し進行するが
、反応の進行には高温を必要とし、このため苛性アルカ
リやアンモニアを添加して比較的低温で反応を完結させ
た方がよい。苛性アルカリは固形でも水溶液でもよい。
苛性アルカリやアンモニアの添加量は理論値の1.1倍
量以上の量が必要である。反応温度はニトロ基の還元に
は10から40度Cで行い、脱ハロゲン化はこれより高
い温度40から120度C1好ましくは50から100
度Cで行われる。
温度が低すぎると反応に長時間を要し、反応を完結しに
くい。また温度が高過ぎるとタールや副生物の生成を促
進して好ましくない。
水添反応後、口過などにより触媒を分離し、反応液゛の
蒸留により溶媒を留去した後、ニーチルなどの不水溶性
溶剤を用いて、抽出分離し、抽出溶剤を留去後、減圧蒸
留により、高純度の目的とするm−アミノフェノールが
得られる。
水添反応工程はニトロ基の対応するアミノ基への還元反
応と脱ハロゲン化反応−加水分解反応とを別々に行って
もよく、あるいは同時に行ってもよい。別々に行う場合
には、原料のニトロ化核ハロゲン置換フェニール燐酸エ
ステルを溶媒にとかして、加圧反応器に装入し、水添触
媒の存在下に水素を圧入して、まずニトロ基のアミノ基
への還元をさせた後、脱ハロゲン化と加水分解のため、
苛性アルカリを反応器へ添加して、水素を圧入して、は
げしく攪拌を行い反応させる。また同時に還元反応、脱
ハロゲン化反応、加水分解反応を行う場合には、原料、
溶媒、触媒および苛性アルカリを最初から反応器に装入
し、水素を圧入することにより行われ、高収率で高純度
のm−アミノフェノールを得ることが出来る。
(核ハロゲン置換基を有するm−ニトロフェニールエス
テルを、加水分解後、還元、脱アルキル化する方法。) 上述の(I)の方法でえられる核ハロゲン置換基を有す
るm−ニトロフェニールエステルを加水分解後、水添す
る(2)の方法は、加水分解の結果、中間体として得ら
れる核ハロゲン置換基を持ったm−ニトロフェノールが
、他の合成中間体として、利用出来る場合(例えば、3
,4° −ジアミノジフェニールエーテルの合成等)に
は有利である。
この加水分解は酸性でもアルカリ性でも実施することが
出来る。酸性加水分解の場合には使用出来る酸は塩酸、
燐酸、硫酸などの無機酸がよく、5から30%、好まし
くは、10−25%の濃度の酸をニトロ化核ハロゲン置
換フェニール燐酸エステルに対して、2ないし3倍量添
加し、100ないし110度Cで数時間加熱すれば完了
し、核ハロゲン化m−ニトロフェノールをほぼ定量値に
近い収率で与える。このものを水添反応により、還元と
脱ハロゲン化してm−アミノフェノールを得ることが出
来る。
アルカリ性加水分解の場合には、苛性アルカリ、ソーダ
灰、炭酸アルカリなどの10ないし30%水溶液が使用
され、ニトロ化核ハロゲン置換フェニール燐酸エステル
と共に、100度C付近で数時間加熱すれば、加水分解
反応が完了する。このとき少量の脱ハロゲン化も併発さ
れるが、はぼ定量的収率でエステルの加水分解が出来る
。得られる核ハロゲン置換m−ニトロフェノールを含む
アルカリ性反応生成物は、そのまま水添反応により、還
元と脱アルキル化を行って、m−アミノフェノールを得
ることが出来る。
この水添反応は、ニトロ基のアミノ基への還元と核置換
ハロゲンの脱ハロゲン化とを別々に行うことも、同時に
行うことも出来る。しかし、別々に行う場合には、最初
から原料の核ハロゲン置換m−ニトロフェノール1モル
に対して、1モル以上の苛性アルカリを加えて該ニトロ
フェノールのアルカリ金属塩の型にして水添反応を行う
のが有効である。ついで苛性アルカリを追加して、脱ハ
ロゲン化反応を行って、高収率で高純度のm−アミノフ
ェノールを製造することが出来る。また別々に行う場合
の中間体として得られる核ハロゲン置換m−アミノフェ
ノールのアルカリ金属塩にバラ−ハロゲノニトロベンゼ
ンでエーテル化後、還元と脱ハロゲン化により3,4゛
 −ジアミノジフ工二−ルエーテルを製造することが出
来る。
(核ハロゲン置換m−ニトロフェニールアルキルエーテ
ルの脱アルキルを経るm−アミノフェノールの製造方法
) 本発明の方法によれば、フェノールのアルキルエーテル
の核の適当な位置に、塩素または臭素などのハロゲンを
導入することにより、得られた核ハロゲン化フェニール
アルキルエーテルのニトロ化に際して、m−位取外の位
置にニトロ基が導入置換されるのを防止出来るので、選
択的にm−位にのみニトロ基を導入することが出来、こ
の様にして得られたm−二トロ核ハロゲン置換フェニー
ルアルキルエーテルを原料として、そのエーテル結合を
相間移動触媒の存在下に、H(I 、HBr 。
または、HIなどのハロゲン化水素酸で分解して、ハロ
ゲン化アルキルと共に、核ハロゲン置換基を有するm−
ニトロフェノールを得、この水添反応により、ニトロ基
の対応するアミノ基への還元と核置換ハロゲンの脱ハロ
ゲン化を行って高純度のm−アミノフェノールを高収率
で製造することが出来る。
このとき、m−ニトロフェニールアルキルエーテルから
、水添により、m−アミノフェニールアルキルエーテル
として、m−アミノフェニールアルキルエーテルの脱ア
ルキル化はアミノ基の反応性より困難であるため、安定
性の高いニトロ化合物の段階で脱アルキルすることが望
ましい。0−アルキルの開裂については、ジアルキルエ
ーテルやアルキルアリールエーテルの分解について、H
lやHBrを用いておこなう方法があるが、必ずしも良
好な収率を与えていない。アルキルアリールエーテルを
相間異動触媒の存在下にHBrで分解して、アルキルブ
ロマイドとフェノールを得ているが、HBrの代わりに
濃塩酸を用いた場合には分解が進行しない(D、 La
ndini etal。
5ynthesis 771  (I978) ) 、
また特開昭59−157059ではm −ニトロフェニ
ールアルキルエーテルを25%以上のHI、HBr。
H(Iなどのハロゲン化水素酸水溶液の存在下に高温高
圧で反応させて、加水分解しているが、核ハロゲン置換
m−ニトロフェニールアルキルエーテルへの適用につい
ては記載がない。このほかトリフルオロ酢酸などと加熱
して加水分解する方法もあるが、工業的には有利ではな
い。核ハロゲンiftAm−ニトロフェニールアルキル
エーテルについて、無触媒で30%HBrおよびH(I
水溶液を用いて140度Cの高温で加圧下に加水分解反
応を行ったところ、HBrではほぼ分解が完了したが、
M(Iの場合には分解は不十分であった。
またHBrの場合でも分解が完了するまでには長時間を
要した。このため鋭意検討の結果、相間異動触媒を添加
して反応を行うことにより、H(I水溶液で短時間に加
水分解が完了し、アルキルクロライドと核ハロゲン置換
m−ニトロフェノールを高収率で得られることが分った
。またHBrの場合でも、相間異動触媒を添加すること
により、より短時間に、より緩和な条件のもとて分解が
進行しアルキルブロマイドと核ハロゲン置換m−ニトロ
フェノールが高収率で得られたので本発明を完成するこ
とが出来、得られた核ハロゲン置換m−ニトロフェノー
ルを水添反応により、ニトロ基のアミノ基への還元と核
置換ハロゲンの脱ハロゲン化反応を行って高収率で高純
度のm−アミノフェノールを製造することが可能となっ
た。本発明の加水分解工程で得られるアルキルハライド
は回収され、フェノールのアルキル化工程の原料として
使用出来るので、工業的に損失なく利用され、極めて有
効である。
本発明の方法において、核ハロゲン置換フェニールアル
キルエーテルの合成方法については、例えば2,4−ジ
クロロフェノール、2,4.6−ドリクロロフエノール
、2,4−ジブロモフェノール、2,4.6−)ジブロ
モフェノール、2−クロロ−4,6−ブロモフェノール
、2.4−ジクロロ−6−ブロモフェノール、4−ブロ
モー2゜6−クロロフェノール、4−ブロモ−2−クロ
ロフェノール、および4−クロロ−2,6−ブロモフェ
ノールなどのごとき、ハロゲンを2,4−位、あるいは
2,4.6−位に付加したフェノールと、例えば塩化メ
チル、塩化エチル、塩化イソプロピル、塩化t−ブチル
′、塩化オクチル、塩化ドデシル、塩化シクロヘキシル
、塩化シクロペンチル、臭化メチル、臭化エチルおよび
臭化ブチルなどのごときハロゲン化アルキル、あるいは
ハロゲン化シクロアルキルと反応させてエーテル化する
ルートと、または工業的に安価に得られるフェノールと
上記のごときハロゲン化アルキル、あるいはハロゲン化
シクロアルキル、または場合によってはメタノールのご
ときアルコール、やエチレン、イソブチレンなどのオレ
フィンとを反応させて、フェノールのアルキルエーテル
を得、これに塩素または臭素などのハロゲンを付加させ
るルートがあるが、必ずしもこれらの方法に限定するも
のではない。核置換されるハロゲンとして、塩素、臭素
等のほか、ヨウ素を使用することが出来るが、高価であ
り、p−位には入り易いが、〇−位には入りにくいこと
があり、本目的には充分でない。またフッ素はハロゲン
化のコントロールが、しばしば容易でなく、後工程の脱
ハロゲン化が完全に進行せぬことがあり不適当である。
フェノールをアルキルエーテル化後、ハロゲン化して核
ハロゲン置換フェニールアルキルエーテルを得る方法は
、安価な原料を使用できる点で有利と考えられ、得られ
るハロゲン化生成物を特定の精製操作を必要とせず、次
工程にまわすことが最も望ましい。このためにはフェニ
ールアルキルエーテルの核の少なくとも2,4−位全部
にハロゲンを導入したもので、m−位の少なくとも一箇
所は置換基が入っていないハロゲン化生成物を得る必要
がある。フェニールアルキルエーテルのハロゲン化は通
常の方法で行われ、無触媒でも触媒の存在下でも行われ
る。触媒としてはフリーデルタラフト型の金属ハロゲン
化物やヨウ素などが用いられる。反応は2.4−配向性
でハロゲンは殆ど2.4−位に導入されるが、少量が2
,6−位に入った異性体が生成混入してくる。原料1モ
ルに対して2原子のハロゲンを導入した場合、生成物中
に2,6−置換体の混入を回避することは困難であった
。しかしハロゲンの導入を更につづけた場合、2.6−
置換体が急速に減少し、2,4゜6−置換体に転化され
、原料1モルに対して、2゜2原子以上のハロゲンを導
入したとき、実質的に2.6−置換体を含まない生成物
が得られ、本発明の目的が達成されることが分った。
核ハロゲン化フェノールまたはフェノールとハロゲン化
アルキルとの縮合エーテル化反応は通常の方法で行われ
、溶剤の存在、あるいは不存在下に苛性アルカリを添加
して、常温から150度Cまでの温度で行われる。無触
媒でも反応は進行するが、相間移動触媒は有効で収率の
向上、反応時間の短縮に寄与する。苛性アルカリに代え
て、ハロゲン化アルキルの加水分解を防ぐため、炭酸ア
ルカリや正リン酸アルカリなどの単独または苛性アルカ
リとの混用もしばしば有効である。反応は有機相と水相
の二相で行われる場合も、またN−メチルピロリドン、
メタノールなどの掻性溶剤を用いて均一相で行われる場
合もあり、また或場合には無水または微量の水分の存在
下で有効に進行することもある。このハロゲン化アルキ
ルを用いるエーテル化法は、アルキル基が一級、二級、
および三級のいずれの場合にも有効である。前述のm−
ジニトロベンゼンとアルコールからm−ニトロフェニー
ルアルキルエーテルを得る方法(例えば、J、Org、
Chem、、41.1560(I974)など)では二
級や三級アルキルの場合に収率が低い欠点があるので、
末法はこの点でもすぐれている。
この様にして得られた2、4−位、あるいは2゜4.6
−位にハロゲン置換されたフェニールアルキルエーテル
をニトロ化すると、選択的にm−位がニトロ基に置換さ
れる。ニトロ化反応は無溶媒でも実施可能であるが、反
応後の取り出しおよび廃酸の分離等の点を考慮して、溶
媒を用いる方が好ましい。溶媒としては四塩化炭素、ジ
クロルエタンなどの含ハロゲン溶剤が好んで用いられ、
また前工程の縮合やハロゲン化反応に用いた溶剤を分離
せず、そのままニトロ化工程の溶剤として利用したり、
また過剰のハロゲン化アルキルを用いて、縮合反応を実
施し、これを分離せず、ニトロ化工程の溶剤として利用
することが可能な場合もある。ニトロ化溶剤は装入原料
に対して、等量から5倍量使用される。ニトロ化剤とし
ては通常用いられる硝酸と硫酸の混酸が用いられる。硝
酸は原料に対して1から1.5モル、硫酸は原料に対し
て2から10モル、好ましくは4から8モルが用いられ
る。ニトロ化反応温度はOから100度C1好ましくは
20から70度Cで行われる。また場合によっては、反
応初期は低温で行ない、反応の進行に合わせてじよじよ
に反応温度を上げて反応を完結させる様な方法もとられ
る0反応はバッチ方式でも、連続方式でも行われる。連
続法のときには、原料と混酸とを並流、または向流に流
して行われる。この様に苛酷な条件を特に必要としない
ので、タールや副生物の混入もなく、高収率でしかもm
−位にのみニトロ基を導入した高純度の目的物が得られ
、特定の生成物の精製操作も必要としない。通常は溶剤
を留去するだけで、次工程にまわすことが出来る。
本発明において、使用するハロゲン化水素酸としては、
HCl、HBr、HIなどをあげることが出来るが、工
業的には前二者が有利で、特にH(Iが価格などの点よ
り、もっとも有利である。使用する濃度は30−40%
水溶液が望ましく、これ以下の濃度では加水分解による
エーテル結合の開裂が不十分であり、これ以上の濃度で
は工業的に入手困難であり、反応圧が高くなりすぎる問
題がある。酸の添加量は原料1モルに対して1.5ない
し40モルが用いられる。
本発明で使用される相間移動触媒としては、第四級塩と
してベンジルトリアルキルアンモニウム塩、ベンジルト
リアルキルフォスフオニウム塩、ベンジルトリフェニー
ルフォスフオニウム塩、テトラアルキルフォスフオニウ
ム塩、テトラアルキルアンモニウム塩などがあげられ、
ピリジンなどの有機塩基も有効である。触媒の使用量は
原料1モルに対して0.01ないし0.2モルであり、
好ましくは0.03から0.1モルである。
脱アルキル化の加水分解反応の温度は60から150度
Cが用いられ、好ましくは80ないし140度Cが適当
であり、これ以下の反応温度では、反応速度がおそすぎ
長時間を要し、またこれ以上の場合には、反応圧が高す
ぎて反応装置の高圧化など、工業的には不利である。反
応時間は通常30分ないし24時間で、原料のニトロ化
核ハロゲン置換フェニールアルキルエーテルのTLCの
スポットがなくなる点をもって終点とする。低級アルキ
ルエーテルンの場合には生成するアルキルハライドを留
去後、エーテル、トルエンなどの溶媒で抽出するか、反
応生成物にアルキルハライドを追加して抽出し、分相後
、溶媒をまたはアルキルハライドを留去して、核ハロゲ
ン置換m−ニトロフェノールを得る。抽出の際の水相に
は過剰のハロゲン化水素酸と相間移動触媒が含まれてい
るので、ハロゲン化工程で副生ずるハロゲン化水素ガス
を吹き込んでから、反応系にリサイクルすることも場合
によって可能であり、また回収されたアルキルハライド
はフェノールのエーテル化工程の副原料として、使用す
ることが出来るので、工業的にみて損失がなく有利であ
る。
得られた核ハロゲン置換m−ニトロフェノールは水添反
応工程にいれられ、既述のm−アミノフェニールアルキ
ルエーテルの場合と同様に、ニトロ基のアミノ基への還
元と核置換ハロゲンの脱ハロゲン化が行われて、m−ア
ミノフェノールが得られる。しかし、この還元と脱ハロ
ゲン化とを別々に行う場合でも、最初から原料の核ハロ
ゲン置換ニトロフェノール1モルに対して、1モル以上
の苛性アルカリを添加して、該ニトロフェノールのアル
カリ金属塩として行うのが有利である。還元と脱ハロゲ
ン化を同時に行う場合には、最初から所要の苛性アルカ
リをいれて反応が行われる。
触媒、溶媒、および反応条件は既述のm−アミノフェニ
ールアルキルエーテルの場合と全く同じに操作して高純
度のm−アミノフェノールを高収率で得ることが出来る
。また還元のみを行って、得られる核ハロゲン化m−ア
ミノフェノールのアルカリ金属塩はパラ−ハロゲノニト
ロベンゼンとのエーテル化後、還元、脱ハロゲン化によ
り、3゜4′ −ジアミノジフェニールエーテル等の製
造用の中間体とすることが出来る。
(核ハロゲン置換フェノールの直接ニトロ化を経るm−
アミノフェノールの製造方法) フェノールを直接ハロゲン化して得られる2゜4−ジハ
ロゲノフェノール、2,4.6−)ジハロゲノフェノー
ル、または2. 4. 5. 6−ケトラハロゲノフエ
ノールをOH基を保護することなく、ニトロ化して得ら
れる核ハロゲン置換m−ニトロフェノールを、水添反応
により、ニトロ基のアミノ基への還元と核置換ハロゲン
の脱ハロゲン化を行って、m−アミノフェノールを製造
する方法は保護基の結合−開裂に伴う工程を省略出来る
ので最も簡単で有効な方法である。しかし、一般に置換
フェノール類を通常のニトロ化剤でニトロ化すれば、各
種の異性体が生成することおよび、さらに直接ニトロ化
は酸化反応を伴うため、著しく収率が低くいことは周知
の事実である。
本発明者は、この難点を克服するため、鋭意検討を重ね
た結果、上述の(4)および(5)の方法による時、こ
の問題を解決出来ることを見いだし、本発明に到達出来
たものである。
まず(4)の方法では、ニトロ化原料として、2.4.
6−ドリハロゲノフエノール、または2゜4.5.6−
ケトラハロゲノフエノール、あるいは両者の混合物を用
いる。ここで2,4−ジハロゲノフェノールはニトロ化
収率が低くく不適当であった。ニトロ化剤としては50
−80%の濃度、好ましくは60−70%の濃硝酸と氷
酢酸との混酸を用いて、室温以下の低温でマイルドな反
応条件で副反応をおさえて、目的のニトロ化物を高収率
、高純度で得ることが出来る。硝酸の濃度がこれより低
いと、ニトロ化反応が進行し難く、これより高いと酸化
反応により収率が低下する。
得られた核ハロゲン化m−ニトロフェノールは既述の水
添反応により、還元と脱ハロゲン化を行って、高純度m
−アミノフェノールを製造することが出来る。
(5)の方法では、2.4.6−ドリハロゲノフエノー
ル、または2. 4. 5. 6−ケトラハロゲノフエ
ノール、あるいは両者の混合物を用いる。
2.4−ジニトロフェノールはジニトロ化などの副反応
により、収率が低下し、また製品のm−アミノフェノー
ルの純度が低下することがある。原料の核ハロゲン化フ
ェノールは90−95%の濃度の硫酸で3−位をスルフ
ォン化し、低濃度の硝酸を作用させて、スルフォン基を
ニトロ基に変換する。本性は四塩化炭素、ジクロルエタ
ンなどの含ハロゲン溶媒を用いて行うことも出来る。得
られた核ハロゲン置換m−ニトロフェノールは既述の方
法により、還元と脱ハロゲン化を行って、比較的良好な
収率で、高純度のm−アミノフェノールを製造すること
が出来る。
〔3,5−ジアミノフェノール〕 本発明の方法によれば、3.5−ジアミノフェノールを
、m−アミノフェノールの場合と同様に次の各種ルート
で製造することが出来る。
(I)フェノールのOH基を燐酸、または酢酸などの無
機、又は有機の酸とのエステルあるいはテトラクロルシ
ランとの反応による塩化シリルエステルなどにして保護
し、このフェノールエステルを塩素または臭素などのハ
ロゲンで、2.4−位、2,4.6−位を核置換したフ
ェニールエステルを得、これをジニトロ化して、核ハロ
ゲン置換基を有する3、5−ジニトロフェノールのエス
テルを得、この水添反応により、ニトロ基のアミノ基へ
の還元、脱ハロゲン化、および保護エステル基の加水分
解などの三反応を同時、または別々に行うことにより、
高純度3.5−ジアミノフェノールを製造する方法。
(2)(I)の方法の中間体である核ハロゲン基を有す
る3、5−ジニトロフェノールのエステルを原料として
、そのエステル結合を加水分解して核ハロゲン置換基を
有する3、5−ジニトロフェノールを得、この水添反応
により、ニトロ基のアミノ基への還元、脱ハロゲン化を
同時に行って高純度の3.5−ジアミノフェノールを製
造する方法。
(3)フェノールのOH基をアルキルエーテルの型で保
護し、このフェニールエーテルを、塩素、または臭素な
どのハロゲンで核置換した後、ジニトロ化して、得られ
る核ハロゲン置換基を有する3、5−ジニトロフェノー
ルのエーテルを原料として、そのエーテル結合を相間移
動触媒の存在下にH(I、HBr、またはHIなどのハ
ロゲン化水素酸で分解して、核ハロゲン置換基を有する
3゜5−ジニトロフェノールを得、この水添反応により
、ニトロ基のアミノ基への還元、脱ハロゲン化を同時に
行って高純度の3,5−ジアミノフェノールを製造する
方法。
(4)2.4.6−)ジハロゲノフェノールを氷酢酸お
よび濃硝酸との混酸を用いて低温で直接ジニトロ化して
、核ハロゲン置換基を有するm−ニトロフェノールを得
、この水添反応により、ニトロ基のアミノ基への還元と
脱ハロゲン化を行って高純度の3,5−ジアミノフェノ
ールを製造する方法。
(5)2.4−ジハロゲノフェノール、または2.4.
6−)ジハロゲノフェノールなどの核ハロゲン化フェノ
ールを濃硫酸でジスシフオン化後、硝酸単独、または硝
酸と硫酸の混酸でスルフォン基をニトロ基に置換して、
核ハロゲン置換基を有する3、5−ジニトロフェノール
を得、この水添反応により、ニトロ基の対応するアミノ
基への還元と、脱ハロゲン化を行って高純度の3.5−
ジアミノフェノールを製造する方法。
(フェニールエステルによる3、5−ジアミノフェノー
ルの製造方法) フェノールのOH基をエステル結合で保護し、塩素、ま
たは臭素などのハロゲンで、2.4−位、または2,4
.6−位に核ハロゲン置換後、硝酸と硫酸の混酸でジニ
トロ化し、各ハロゲン置換3゜5−ジニトロフェニール
エステルを得て、これを水添、脱ハロゲン化、および加
水分解して、3゜5−ジアミノフェノールを得る方法に
おいて、硝酸と発煙硫酸の混酸を用いて、ジニトロ化す
るか。
または硝酸と氷酢酸、あるいは酢酸との混酸を用いて、
ジニトロ化する以外はフェノールエステルより、m−ア
ミノフェノールの製造の場合と同様に、処理される。
2.4−位、あるいは2. 4. 6−位にハロゲン置
換されたフェニールエステルをジニトロ化するには、通
常、四塩化炭素、二塩化エタン、塩化アルキルなどの含
ハロゲン溶剤を用い、ニトロ化剤としては、硝酸と発煙
硫酸の混酸が用いられる。
反応は脱水値約4、硝酸2から3モル、好ましくは、2
.2から2.4モルの混酸を、濃硝酸と硫酸および発煙
硫酸から調製して、原料エステル1モルを、ジニトロ化
する。反応温度は0−130℃で行われ、通常、初め4
0−50℃、次いで、70℃付近で2−5時間、最後に
110℃で、数時間加温して、反応を完了する。また場
合によっては、m−アミノフェノールの場合と同じ様に
して、硝酸と硫酸の混酸により、モノニトロ化し、有機
相と廃酸相を分け、有機相を例えば、硫酸66%、硝酸
30.2%、水3.8%の組成を有する、混酸を原料1
モルに対して、1.05−1.2モルの硝酸を含有する
ように供給して、反応させてもよい。
後者の二段ニトロ化法は、後段の廃酸を前段へまわせる
ので、廃酸処理が楽となり、硝酸の使用量をおとすこと
が出来る。
得られたジニトロ化物を水添、脱ハロゲン化、加水分解
する工程は、m−アミノフェノールの場合と同様である
また、得られた3、5−ジニトロフェニールエステルを
まず加水分解してから、水添、脱ハロゲン化する方法に
よってもm−アミノフェノールの場合と同様に、行って
3,5−ジアミノフェノールを得ることが出来る。
〔フェノールエーテルより3,5−ジアミノフェノール
の製造方法〕 フェノールのOH基をエーテル結合で保護し、塩素、ま
たは臭素などのハロゲンで、2.4−位、または2.4
.6−位に核ハロゲン置換後、硝酸と硫猷の混酸でジニ
トロ化し、各ハロゲン置換3゜5−ジニトロフェニール
エーテルを得て、これ脱アルキル化し、得られる核ハロ
ゲン置換基を有する3、5−ジニトロフェノールを水添
、脱ハロゲン化して、3.5−ジアミノフェノールを得
る方法において、硝酸と発煙硫酸の混酸を用いて、ジニ
トロ化するか、または硝酸と氷酢酸、あるいは酢酸との
混酸を用いて、ジニトロ化する以外はフェノールエーテ
ルより、m−アミノフェノールの製造の場合と同様に、
処理される。
このジニトロ化は前述の核ハロゲン置換フェニールエス
テルのジニトロ化と同様に行うことが出来為。
得られた核ハロゲン置換ジニトロフェノールを水添、脱
ハロゲン化する工程はm−アミノフェノールの場合と同
様である。
〔フェノールから3.5−ジアミノフェノールの製造方
法〕 フェノールの塩素化により得られる2、4.6−ドリク
ロロフエノールを、m−アミノフェノール製造の場合と
同様にして、氷酢酸と2.4−3.0モルの濃硝酸を用
いて、ジニトロ化を10−15℃で行うか、またはフェ
ノールの塩素化で得られる2、4−ジクロロフェノール
と2.4.6−)ジクロロフェノールを発煙硫酸でジス
ルフォン化してから、硝酸2.4−3.0モルを含む硝
酸と濃硫酸の混酸を用いて、スルフォン基をニトロ基に
置換するかして得られる核塩素置換3,5−ジニトロフ
ェノールを水添、脱ハロゲン化をm−アミノフェノール
の場合と同様におこなって、3,5−ジアミノフェノー
ルを得ることが出来る。
次に本発明を実施例により、更に詳細に説明する。
〔フェノール類からエステルを経由するm−アミノフェノールの製造〕
実施例I−1(フェノールからオキシ塩化燐を用いるエ
ステル化法によるm−アミ ノフェノールの合成) フェノール285g(3,03モル)に塩化アルミニウ
ム3gを加え、70℃付近に保持しながら、オキシ塩化
燐153g(I,0モル)を滴下する。
滴下終了後100ないし120℃に2時間保持し、更に
1時間この温度に保ったまま、窒素ガスを吹込み、系内
の塩化水素を追い出して、エステル化反応を完了する。
次いで、減圧蒸留にかけて、未反応フェノール、残金を
分離すれば、燐酸フェニールエステル318.0 g 
(0,975モル)が得られた。収率97.5% この燐酸フェニールエステル163g(0,5モル)を
四塩化炭素490gに溶かし、触媒として、ヨウ素5g
を加え、75ないし80℃に加熱し、よく攪はんしなが
ら、塩素ガス239gを5時間にわたワて吹込み、窒素
ガスを吹込んで、系内に残っている塩素ガス及び塩化水
素ガスを除去して、内容物の重量が120g (フェニ
ール核当たり、塩素原子2.3相当)以上の増加を示し
た時点で反応を終了する。内容物の2gについて、10
%の塩酸で100ないし120℃で20時間加熱して、
加水分解してから、GLC分析で2,6−シクロロフエ
ノールンの全くないことを確認する。反応混合物を水洗
し、溶媒を留去してトリ混合クロロフェニール燐酸エス
テル282gが得られた。
この56.4g(0,1モル)をとり、四塩化炭素15
0gに加温して溶かし、98%硝酸24g(0,375
モル)と98%硫酸180g(I,8モル)との混酸を
、20℃に冷却しながら、15分間かけて滴下した後、
60℃で1時間反応した。
反応終了後有機相と廃酸相を分離した後、有機相から四
塩化炭素溶媒を留去して、トリ混合クロロフェニール燐
酸エステルのニトロ化?+67.8g(0,097モル
)が得られた。収率97で、このもののGLC分析では
不純物は認められなかった。この操作を繰り返し行った
次に、このニトロ化核ハロゲン置換フェニール燐酸エス
テル233.1g (0,333モル)をニッケル・ラ
イニング製の耐圧オートクレーブに移し、5%パラジウ
ム・カーボン触媒5g、メチルアルコール500gを加
えて、30−40℃に保ちながら、水素ガスを圧入して
、激しく攪はんしながら反応させた。1.5時間で水素
の吸収が停止したところで、苛性ソーダ204g(5,
10モル、1.2倍当量)と、水200gとを添加して
、温度を90℃に上げて、水素の圧入を再開した。
4時間で水素の吸収が停止したところで反応物のGLC
分析を行い、未反応ニトロ化物のピークが消失している
のを確認後、反応内容物を取り出し、口過して、触媒を
除去してから、35%塩酸でブリリアントイエロー紙ア
ルカリ性となるまで中和し、常圧でメタノールと一部の
水を留去し、冷却して、粗m−アミノフェールを口割す
る。0液の水相は半量のエチルエーテルで3回抽出し、
抽出液のエーテルを留去してから、粗製品に合わせ、つ
ぎに5 m m Hgで減圧蒸留を行い、179ない1
81℃の留分101.4 g (0,93モル)を集め
、(収率94%)この留分のGLC分析では、全く不純
物のピークのないm−アミノフェノールの高純度品であ
った。
実施例I−2(フェノールより三塩化燐を用いるエステ
ル化法によるm−アミノフ エノールの合成) フェノール94g(I,0モル)を70℃に保持し、よ
く攬はんしながら、これに三塩化645.8g(0,3
3モル)を1時間かかって滴下する。
滴下開始数分後から、はげじい塩化水素の発生がみとめ
られる。滴下完了後、130ないし150℃に約3時間
保って、最後の1時間は乾燥空気を吹込んで、系内の塩
化水素を追い出し、反応を完結させる。次に減圧蒸留に
より、トリフェニール亜燐酸エステル100.5g (
0,324モル)が得られる。収率97%。
このトリフェニール亜燐酸エステル31g(0゜10モ
ル)を、ターシャリ−・ブタノール200gに溶かし、
30%過酸化水素水のターシャリ−・ブタノール溶液を
滴下する。滴下の進行につれて内温か上昇し、ついには
還流するに至る。1.1倍当量の過酸化水素の滴下が終
了後、なお30分間加熱して、還流をつづけて反応を完
結させる。
溶媒を留去すれば、トリフェニール燐酸エステル31.
3 g (0,096モル)が収率96%で得られる。
このトリフェニール燐酸エステルを実施例I−1に記載
の方法と同じ方法で、塩素化、ニトロ化、還元−説ハロ
ゲン化−加水分解を行って、実施例1−1と全く同様の
結果が得られた。
実施例1−3 (2,4−ジクロロフェノールからオキ
シ塩化燐を用いるエステル化 法−後加水分解法によるm−アミ ノフェノールの合成) 純2.4−ジクロロフエノール493.9g (3,0
3モル)に塩化アルミニウム4gを加え、70℃付近に
保持しながら、オキシ塩化燐153 g (I,0モル
)を滴下する。滴下終了後100ないし120℃に2時
間保持し、更に1時間この温度に保ったまま、窒素ガス
を吹込み、系内の塩化水素を追い出して、エステル化反
応を完了する。次いで、減圧蒸留にかけて、未反応2.
4−ジクロロフェノールと残香を分離し、トリー2,4
−ジクロロフェニール燐酸エステル522.4 g (
0,98モル)が得られた。収率98%。
かくして得られたトリー2,4−ジクロロフェニール燐
酸エステル53.3 g (0,10モル)をとり、四
塩化炭素150gに加温して溶かし、98%硝酸24 
g(0,375モル)と98%硫酸180g(I,8モ
ル)との混酸を、20℃に冷却しながら、15分間かけ
て滴下した後、60℃で1時間反応した。反応終了後、
有機相と廃酸相を分離した後、有機相から四塩化炭素溶
媒を留去して、ト+J−2.4−ジクロロー5−ニトロ
フェニール燐酸エステル64.8 g (0,097モ
ル)が得られた。
収率97%。このもののGLC分析では不純物は認めら
れなかった。この操作を繰り返し行った。
コノ)’7 2. 4  ’;クロロー5−ニトロフェ
ニール燐酸エステル22.3 g (0,033モル)
をニッケル・ライニング製の耐圧オートクレーブに移し
、5%パラジウム・カーボン触媒5g1メチルアルコー
ル50gを加えて、30−40℃に保ちながら、水素ガ
スを圧入して、激しく攪はんしながら反応させた。1.
5時間で水素の吸収が停止したところで、苛性ソーダ2
0.4 g (0,51モル、1.2倍当量)を添加し
て、温度を120℃に上げて、水素の圧入を再開した。
4時間で水素の吸収が停止したところで反応物のGLC
分析を行い、未反応ニトロ化物のピークが消失している
のを確認後、反応内容物を取り出し、口過して、触媒を
除去してから、35%塩酸でブリリアントイエロー紙ア
ルカリ性となるまで中和し、常圧でメタノールと一部の
水を留去し、冷却して、粗m−アミノフェールを口割す
る。口液の水相は半量のエチルエーテルで3回抽出し、
抽出液のエーテルを留去してから、粗製品に合わせ、つ
ぎに6 mmHgで減圧蒸留を行い、179−181℃
の留分10.1g(0,093モル)を集め、(収率9
4%)、この留分のGLC分析では、全く不純物のピー
クのないm−アミノフェノールの高純度品であった。
実施例1−4 (2,4−ジクロロフェノールからオキ
シ塩化燐を用いるエステル化 法−同時加水分解によるm−アミ ノフェノールの合成) ニトロ基の還元と脱ハロゲン化及びエステルの加水分解
を同時に行うため、実施例1−3で得た)’J−2,4
−’;クロロー5−二トロフェニール燐酸エステル22
.3 g (0,033モル)をニッケル・ライニング
製の耐圧オートクレーブに移し、5%パラジウム・カー
ボン触媒5g1メチルアルコール50gに最初から苛性
ソーダ20.4g(0,51モル、1.2倍当量)と水
20gを添加して、温度を40℃にあげて、激しく攪は
んしながら、水素の圧入を開始し、3時間で水素の吸収
速度が低下した時点で、温度を120’t’に上げ、水
素の圧入を続けて、2.5時間で水素吸収が停止したと
ころで、反応物のGLC分析を行い、未反応ニトロ化物
のピークが消失しているのを確認後、反応内容物を取り
出し、口過して、触媒を除去してから、35%塩酸でブ
リリアントイエロー紙アルカリ性となるまで中和し、常
圧でメタノールと一部の水を留去し、冷却して、粗m−
アミノフェールを口割する。口液の水相は半量のエチル
エーテルで3回抽出し、抽出液のエーテルを留去してか
ら、粗製品に合わせ、つぎに6mm)(gで減圧蒸留を
行い、179−181℃の留分9.81 g(0,09
0モル)を集め、(収率90%)、この留分のGLC分
析では、全く不純物のピークのないm−アミノフェノー
ルの高純度品であった。
実施例1−5 (トリー2,4−ジクロロ−5−二トロ
フェニール燐酸エステルヲ加 水分解後、分離して水素添加する ことによるm−アミノフェノール の合成) 実施例1−3で得られたトリー2.4−ジクロロ−5−
ニトロフェニール燐酸エステル334.0g(0,5モ
ル)に、10%塩酸500gを加え、グラスライニング
製オートクレーブ中で、11〇−115℃で15時間加
熱して、加水分解を行う。
反応終了後、放冷すれば、二層にわかれるので、有機層
を分離、洗浄後、減圧蒸留すれば、2.4−ジクロロ−
5−ニトロフェノール305.8 g(I,47モル)
が得られた。収率98%。
2.4−ジクロロ−5−ニトロフェノール20.8g(
0,1モル)をメチルアルコール100ml。
5%パラジウム・カーボン触媒0.7gと共に、耐圧オ
ートクレーブに仕込み、激しく攪拌しながら、30−4
0℃に保って、水素を圧入して反応させ、3時間で水素
の吸収が停止したところで苛性ソーダ14.4 g (
0,36モル、1.2倍当量)を添加して、さらに水素
の圧入を再開し、激しく攪拌しながら、反応温度を90
℃に上げて反応をつづけ、4時間後に水素の吸収が停止
した時点で反応を止め、内容物を取り出して//シて触
媒を回収した後、35%塩酸でブリリアントイエロー紙
にアルカリ性に中和し、メタノールと一部の水を留去し
、冷却し、析出する粗m−アミノフェノールを日別し、
水相をエチルエーテルで抽出して、エーテル相のエーテ
ルを除去して合わせて、減圧蒸留180°c / 6 
mmHg)により、m−アミノフェノール10.4g(
0,0954モル)が得られ、GLC分析では不純物の
ピークにない高純度の製品であった。
実施例I−6(I−ソー2,4−ジクロロー5−ニトロ
フエニール燐酸エステルをア ルカリ加水分解後、分離せず水素 添加することによるm−アミノフ エノールの合成) 実施例I−3で得られたトリー2,4−ジクロロ−5−
二トロフエニール燐酸エステル22.3 g(0,03
3モル)をニッケル・ライニング製の耐圧オートクレー
ブに移し、5%パラジウム・カーボン触媒5g、メチル
アルコール50gに最初から苛性ソーダ20.4 g 
(0,51モル、1.2倍当りと水22gを添加して、
温度を115℃にあげて、4時間保持して、加水分解後
、内容物の分析でエステルは消滅していた。攪はんしな
がら、水素の圧入を開始し、2時間で水素の吸収速度が
低下した時点で、温度を120℃に上げ、水素の圧入を
続けて、2.5時間で水素吸収が停止したところで、反
応物のGLC分析を行い、未反応ニトロ化物のピークが
消失しているのを確認後、反応内容物を取り出し、口過
して、触媒を除去してから、35%塩酸でブリリアント
イエロー紙アルカリ性となるまで中和し、常圧でメタノ
ールと一部の水を留去し、冷却して、粗m−アミノフェ
ールを日別する。口液の水相は半量のエチルエーテルで
3回抽出し、抽出液のエーテルを留去してから、粗製品
に合わせ、つぎに5mmHgで減圧蒸留を行い、179
−181℃の留分10.6 g (0,097モル)を
集め、(収率j7%)、この留分のGLC分析では、全
く不純物のピークのないm−アミノフェノールの高純度
品であった。
実施例1−7 (2,4,6−トリクロロフエノールか
らオキシ塩化燐を用いるガス チル化法によるm−アミノフェノ ールの合成) 純2.4.6−トリクロロフエノール598.4g(3
,03モル)に塩化アルミニウム5gを加え、70℃付
近に保持しながら、オキシ塩化燐153g(I,0モル
)を滴下し、滴下終了後100ないし120℃に2時間
保持し、更に1時間この温度に保ったまま窒素ガスを吹
込み゛、系内の塩化水素を追い出して、エステル化反応
を完了する。次いで、減圧蒸留にかけて、未反応2,4
.6−)ジクロロフェノールと残香を分離し、トリー2
.4゜6−トリクロロフエニール燐酸エステル626.
8g(0,98モル)が得られた。収率98%。
得られたトリー2.4.6−)ジクロロフエニール燐酸
エステル64.0g (0,10モル)をとり、二塩化
エチレン150gに加温して溶かし、98%硝酸24 
g(0,375モル)と98%硫酸180g(I,8モ
ル)との混酸を20℃に冷却しながら、15分間かけて
滴下した後、60℃で1時間反応した。反応終了後、有
機相と廃酸相を分離した後、有機相から二塩化エチレン
溶媒を留去して、トリー2.4.6−ドリクロロー3−
ニトロフェニール燐酸エステル75.9 g (0,0
98モル)が得られた。収率98%。このもののGLC
分析では不純物は認められなかった。この操作を繰り返
し行ったが、差は認められなかった。
このトリー2.4.6−)リクロロー3−二トロフエニ
ール燐酸エステル25.8g (0,033モル)をニ
ッケル・ライニング製の耐圧オートクレーブに移し、5
%パラジウム・カーボン触媒5g、メチルアルコール5
0gに最初から苛性ソーダ24.0 g(0,60モル
、1.2倍当量)と水24gを添加して、温度を60℃
にあげて、激しく攪はんしながら、水素の圧入を開始し
、3時間で水素の吸収速度が低下した時点で、温度を1
30℃に上げ、水素の圧入を続けて、3.5時間で水素
吸収が停止したところで、反応のGLC分析を行い、未
反応ニトロ化物のピークが消失しているのを確認後、反
応内容物を取り出し、口過して、触媒を除去してから、
35%塩酸でブリリアントイエロー紙アルカリ性となる
まで中和し、常圧でメタノールと一部の水を留去し、冷
却して、粗m−アミノフェールを口側する。口液の水相
は半量のエチルエーテルで3回抽出し、抽出液のエーテ
ルを留去してから、粗製品に合わせ、つぎに6 +nl
lHg ’t?減圧蒸留を行い、179−181℃の留
分10.4 g(0,095モル)を集め、(収率95
%)、この留分のGLC分析では、全く不純物のピーク
のないm−アミノフェノールの高純度品であうた。
実施例1−8−1〜12(トリ核ハロゲン置換−m−ニ
トロフェニール燐酸エステル からm−アミノフェノールの合成) 原料のトリー2,4−1または2. 4. 6−ハロゲ
ノ−m−ニトロフェニール燐酸エステルの種類(各0.
0333モル)、触媒の種類と使用量、溶媒の種類と使
用!(各100m1)、脱ハロゲン化水素剤の種類と使
用量、反応温度などの反応条件を次表のように変えた以
外は、実施例1−1と同様に反応を行ない目的物を得た
。結果を次表に示した。
ここに検討されたものは (触媒) Pd/C:5%パラジウム−活性炭触媒Pt/C:5%
白合−活性炭触媒 ラネイNi :ラネイニッケル触媒 Pd粉   :パラジウム金属細粉 (溶媒) メタノール ヘキサン ジオキサン 酢酸エチル エチレングリコール DMF    ニジメチルフォルムアミド(脱ハロゲン
化水素剤) NaOH:40%水酸化ナトリウム水溶液TETHA 
 : トリエタノールアミンMgO:酸化マグネシウム ピリジン 水酸化カルシウム NH,:ao%アンモニア水溶液 ここに示す反応条件はニトロ基の対応するアミノ基への
還元後、脱ハロゲン化水素剤を添加して、脱ハロゲン化
及びエステル加水分解反応の条件を表す。
実施例I−9(フェノールからエステル化法にょるm−
アミノフェノールの一貫製 造) 工業用フェノール285Kg(3,03キロモル)に塩
化アルミニウム3Kgを加え、グラスライニング製反応
器中で、70”C付近に保持しながら、オキシ塩化燐1
53Kg (I,0キロモル)を1時間かかって滴下す
る。滴下終了後1ooないし120℃に2時間保持し、
更に1時間この温度に保ったまま、窒素ガスを吹込み、
系内の塩化水素を追い出して、次いで、反応器に内容物
をいれたまま、120℃で減圧蒸留にかけて、未反応の
フェノールを追い出し、フェノールを主とする留分5.
7Kg(仕込みフェノールに対して2.0%)が回収さ
れた。反応器には純度98.8%のトリフェニール燐酸
エステルが残された。
このトリフェニール燐酸エステルの入った反応器に二塩
化エチレン600Kgを加え、触媒としてヨウ素5Kg
を加え、8oないし90’Cに加熱し、よく攪はんしな
がら、塩素ガス476Kg(6,7キロモル)を2時間
にわたって吹込み、発生する塩化水素ガスは水に吸収さ
せて塩酸として捕集する。反応終了後、つぎに、窒素ガ
スを吹込んで、系内に残っている塩素ガス及び塩化水素
ガスを除去してから、反応内容物の2gについて、10
%の塩酸で100ないし120℃で20時間加熱して、
加水分解してから、GLC分析で2゜6−ジクロロフェ
ノールの全くないことを確認する0反応器合物を水洗し
、溶媒を留去せずトリ混合クロロフェニール燐酸エステ
ルの溶媒溶液に二塩化エチレン200Kgを追加して、
そのまま、犬のニトロ化工程にかけた。
ニトロ化工程では、RDC型連続式硝化器を用いて、上
記トリ混合クロロフェニール燐酸エステルの二塩化エチ
レン溶媒溶液と、98%硝酸236 、3 K g (
3,75キロモル)、98%硫酸1800Kg(I8キ
ロモル)との混酸を並流方式で、8時間かかって、連続
的に装入し、装入点入り口の温度20℃、出口の温度を
65℃に保って反応させた。に冷却しながら、15分間
かけて滴下した後、60℃で1時間反応した。反応終了
後有機相と廃酸相を分離した後、有機相から溶媒を留去
して、トリ混合クロロ−3−ニトロフェニール燐酸エス
テル696Kg(0,995キロモル)が得られた。粗
収率99.5%で、このもののGLC分析では不純物は
認められなかった。
次に、このニトロ化核ハロゲン置換フェニール燐酸エス
テル233.1 Kg (0,333モル)をニッケル
・ライニング製の耐圧オートクレーブに移し、5%パラ
ジウム・カーボン触媒5Kg、メチルアルコール500
Kgを加えて、30−40℃に保ちながら、水素を圧入
して、激しく攪はんしながら反応させた。2.5時間で
水素の吸収が停止したところで、苛性ソーダ204Kg
(5,10キロモル、1.2倍当りと、200Kgと加
えて反応温度を90℃に上げて、水素の圧入を再開した
。2時間で水素の吸収が停止したところで反応物のGL
C分析を行い、未反応ニトロ化物のピークが消失してい
るのを確認後、反応内容物を取り出し、口過して、触媒
を除去してから、35%塩酸でブリリアントイエロー紙
アルカリ性となるまで中和し、常圧でメタノールと一部
の水を留去し、冷却して、粗m−アミノフェールを口割
する。口液の水相は半量のエチルエーテルで3回抽出し
、抽出液のエーテルを留去してから、粗製品に合わせ、
つぎに6mmHgT:に圧蒸留を行い、179ないし1
80℃の留分103.6Kg (0,95キロモル)を
集め、(収率95%)。この留分のGLC分析では、全
く不純物のピークのないm−アミノフェノールであった
。フェノールからの通算収率は94%であった。
〔フェノール類からエーテルを経由するm−アミノフェノールの製造〕
実施例ll−1〜9、比較例11−1〜4 (2,4−
ジクロロフェノールから2,4− ジクロロ−5−ニトロフェノール の合成) 純2,4−ジクロロフエノール16.3 g (0,1
モル)に固形の苛性ソーダ6g(0,15モル)、イソ
プロピルクロライド31.4g(0,4モル)、50%
テトラブチルアンモニウムブロマイド水溶液0.5g(
0,03モル)をオートクレーブに装入して70から8
0度Cで6時間よく攪拌しながら、反応させた。反応液
のGLC分析より、未反応の2.4−ジクロロフェノー
ルのピークは消失しており、完全に転化していた。反応
液は水洗して、水相は新しいイソプロピルクロライド1
5.7 g(0,2モル)で抽出し、有機相に合せて、
常圧下で蒸留して、イソプロピルクロライドを留去して
濃縮し同時に水分もとばして、内容物が50gに達した
ところで蒸留をとめた。:a細物に98%硝酸8.0 
g (0,125モル)と98%硫酸60g(0,6モ
ル)との混酸を、20度Cに冷却しながら、15分間か
けて滴下した後、60度Cで1時間反応した。反応終了
後有機相と廃酸相を分離した後、有機相からイソプロピ
ルクロライ、ドを留去して、2. 4−ジクロロ−5−
ニトロフェニールイソプロピルエーテル24.0 g(
0,096モル)を得た。このもののGLC分析では不
純物は認められなかった。この操作を繰り返し行った。
得うレタ2. 4−’;クロロー5−ニトロフェニール
・イソプロピルエーテル各25g(0,1モル)をグラ
スライニング製オートクレーブにとり、ハロゲン化水素
酸水溶液、および相間移動触媒を加えて、よく攪はんし
ながら、加温して反応させた。
反応の終点はTLCで原料の2,4−ジクロロ−5−ニ
トロフェニール・イソプロピルエーテルのスポットがな
くなった時点とした。反応内容物は生成したイソプロピ
ル・クロライドを留去後、エチルエーテルで抽出して、
水溶液と分離した。エーテル抽出液のエーテルを留去し
て、2.4−ジクロロ−5−ニトロフェノールを得た。
また、比較のため、30%H(Iおよび30%HBr水
溶液を相間移動触媒の不存下に高温で長時間反応させた
が、30%H(Iの場合には、脱アルキル化収率は不充
分であったが、30%HBrでは高温、長時間の反応で
ほぼ所期の収率が得られた。
使用される相間移動触媒としては、ベンジイルトリエチ
ルアンモニウムクロライド(BTEAM)、テトラブチ
ルアンモニウムブロマイド(TBAMB)およびそのク
ロライド(TBAMC) 、ペンジイルトリエチルフォ
スフオニウムクロライド(BTEPH)などの第四級塩
やピリジンが有効であった。しかし相間移動触媒が存在
しても、反応温度が55℃と低すぎるときや20%H(
Iのように低濃度の塩酸では反応は進行しない。
また得られた2、4−ジクロロ−5−ニトロフェノール
にはいずれの場合にも、GLC分析では、不純物のピー
クは認められなかった。
これらの結果を次表に示す。
実施例n−10(2,4−ジクロロ−5−ニトロフェノ
ールからm−アミノフェノ− ルの合成) 2.4−ジクロロ−5−ニトロフェノール20.8g(
0,1モル)をメチルアルコール100m1゜5%パラ
ジウム・カーボン触媒0.7gと共に、耐圧オートクレ
ーブに仕込み、激しく攪拌しながら、30−40℃に保
って、水素を圧入して反応させ、3時間で水素の吸収が
停止したところで苛性ソーダ14.4g(0,36モル
、1.2倍当量)を添加して、さらに水素の圧入を再開
し、激しく攪拌しながら、反応温度を90℃に上げて反
応をつづけ、4時間後に水素の吸収が停止した時点で反
応を止め、内容物を取り出して口過して触媒を回収した
後、35%塩酸でブリリアントイエロー紙にアルカリ性
に中和し、メタノールと一部の水を留去し、冷却し、析
出する粗m−アミノフェノールを日別し、水相をエチル
エーテルで抽出して、エーテル相のエーテルを除去して
合わせて、減圧蒸留(I80℃/6mm)(g)によ°
す、m−アミノフェノール10.4g (0,0954
モル)が得られ、GLC分析では不純物のピークにない
高純度の製品であった。
実施例n −11−1〜12(核ハロゲン置換−m−ニ
トロフェノールからm−アミノフ エノールの合成) 原料の2.4−、または2,4.6−ハロゲノ−m−ニ
トロフェノールの種類(各0.1モル)、触媒の種類と
使用量、溶媒の種類と使用量(各100m1)脱ハロゲ
ン化水素剤の種類と使用量、反応温度および圧力などを
次表のように変えた以外は、実施例■−10と同様に反
応を行ない目的物を得た。
結果を次表に示した。
ここに検討されたものは (触媒) Pd/C:5%パラジウム−活性炭触媒Pt/C:5%
白合−活性炭触媒 ラネイNi :ラネイニッケル触媒 Pd粉   :パラジウム金属細粉 (溶媒) メタノール ヘキサン ジオキサン 酢酸エチル エチレングリコール DMF    ニジメチルフォルムアミド(脱ハロゲン
化水素剤) NaOH:40%水酸化ナトリウム水溶液TETHA 
 : トリエタノールアミンMgO:酸化マグネシウム ピリジン 水酸化カルシウム NH2:3o%アンモニア水溶液 ここに示す反応条件はニトロ基の対応するアミノ基への
還元後、脱ハロゲン化水素剤を添加して、脱ハロゲン化
反応の条件を表す。
実施例ll−12(フェノールがらm−アミノフェノー
ルの合成) 実施例n−1と同様な方法でフェノールから粗m塩R化
s−二トロフェニール・イソプロピルエーテル(塩孝2
.48付加体)を合成した。このもののGLC分析では
、未ニトロ化の核塩素化フェニール・イソプロピルエー
テルは0.6%、核塩素化3,5−ジニトロフェニール
・イソプロビールエーテルは3.0%であうた。この組
積塩素化5−ニトロフェニール・イソプロビールエーテ
ル26.7Kg (I00−F−71/) 、35%H
Ct  41.7Kg(400−T−ル)、50%テト
ラブチルアンモニウムブロマイド644g (Iモル)
をグラスライニング製オートクレーブにとり、120−
130tで2時間加熱して、原料の核塩素化5−ニトロ
フェニール・イソプロビールエーテルのTLCでのスポ
ットが無くなった時点で、反応を止め、冷却後、イソプ
ロピル・クロライド1001を溶媒として、内容積重1
の15段のガラス製RDC型抽出器で50時間連続で向
流抽出を行った。有機相の溶媒を留去し、粗核塩素化5
−ニトロフェノール22.3Kg (99,1モル)を
得た。
得られた粗核塩素化5−ニトロフェノール22゜3Kg
(99,1モル)全量を1501ニツケル・ライニング
製の耐圧オートクレーブに移し、5%パラジウム・カー
ボン触媒350g、メチルアルコール501を加えて、
30−40℃に保ちながら、水素ガスを圧入して、激し
く攪拌しながら反応させた。1.5時間で水素の吸収が
停止したところで、苛性ソーダ16.70Kg (41
7,6モル、1.2倍当量)を添加して、温度を90℃
に上げて、水素の圧入を再開した。3時間で水素の吸収
が停止したところで反応物のGLC分析を行い、未反応
ニトロ化物のピークが消失しているのを確認後、反応内
容物を取り出し、口過して、触媒を除去してから、35
%塩酸176.9Kg (I69,6モル)でブリリア
ントイエロー紙アルカリ性となるまで中和し、常圧でメ
タノールと一部の水を留去し、冷却して、粗m−アミノ
フェノールを日別する。口液の水相は半量のエチルエー
テルで3回抽出し、抽出液のエーテルを留去してから、
粗製品に合わせ、つぎに6 m m Hgで減圧蒸留を
行い、179−181℃の留分10.03Kg (92
,0モル)を集め、この留分のGLC分析では、全く不
純物のピークのないm−アミノフェノールの高純度品で
あった。
〔核ハロゲン置換フェノールの硝酸による直接ニトロ化
を経由するm−アミノフェノールの合成〕実施例I[[
−1(2,3,4,6−テトラクロロフェノールからm
−アミノフェノ− ルの合成) [2,3,4,6−テトラクロロフェノール116g 
(0,5モル)を氷酢酸1.31に溶解し、620gの
濃硝酸(比重1.38)を、よく攪はんしながら、15
から20℃で注ぎ、同温度に保ちながら6時間攪はんを
つづける。反応終了後、氷水中二注ぎ析出結晶を口過乾
燥して、2.3,4゜6−テトラクロロ−5−ニトロフ
ェノール128゜8 g (0,465モル)を収率9
3%で得た。
この2,3,4.6−テトラクロロ−5−ニトロフェノ
ール27.7g(0,1モル)をメチルアルコール10
0m1,5%パラジウム・カーボン触媒0.7gと共に
、耐圧オートクレーブに仕込み、激しく撹拌しながら、
30−40℃に保って、水素を圧入して反応させ、3時
間で水素の吸収が停止したところで苛性ソーダ30.0
 g (0,75モル1.2倍当りを添加して、さらに
水素の圧入を再開し、激しく攪拌しながら、反応温度を
130℃に上げて反応をつづけ、5時間後に水素の吸収
が停止した時点で反応を止め、内容物を取り出して口過
して触媒を回収した後、35%塩酸でブリリアントイエ
ロー紙にアルカリ性に中和し、メタノールと一部の水を
留去し、冷却し、析出する粗m−アミノフェノールを口
割し、水相をエチルエーテルで抽出して、エーテル相の
エーテルを除去して合わせて、減圧蒸留(I80℃/ 
6 mmHg)により、m−アミノフェノール10.0
 g(0,0917モル)が得られ、収率91.7%、
2.3.4.6−テトラクロロフェノールからの通算収
率は85.33%であった。またこのGLC分析では不
純物のピークのない高純度の製品であった。
実施例lll−2(各種核ハロゲン置換フェノールの硝
酸による直接ニトロ化を経由す るm−アミノフェノールの合成) 2.4−ジクロロフェノール、2,4.6−)ジクロロ
フェノール、2,3,4.6−テトラクロロフェノール
などの各種核ハロゲン置換フェノ−について、実施例I
[[−1と同様に、濃硝酸−氷酢酸の混酸による直接ニ
トロ化を経由して、m −アミノフェノールの合成を行
ったところ、次の結果を得た。
核ハロゲン置換フェノール     ニトロ化収率 水
素添加収率 通算収率2.4−ジクロロフェノール  
      48%    −−2、4,6−)ジクロ
ロフェノール      81%    97%  7
8.62、3.4.6−テトラクロロフェノール   
93%    93%  86.5%〔核ハロゲン置換
フェノールのスルフォン化後、硝酸によるスルフォン基
の置換ニトロ化を経由するm−アミノフェノールの合成
〕 実施例IV−1(2,3,4,6−テトラクロロフェノ
ールからm−アミンフェノ− ルの合成) [2,3,4,6−テトラクロロフェノール116g(
0,5モル)を四塩化炭素200gに溶かし、98%濃
硫酸を20℃に保って加え、室温に一昼夜放置した後、
−5から3°Cで、濃硝酸48g濃硫酸96gの混酸を
滴下した後、2から5℃で4時間攪はんした。これを氷
水中に注ぎ、そのまま加熱を始め四塩化炭素を留去した
後、ニトロ化物を分け、水層をエーテルで抽出し、抽出
物はエーテルを留去して、ニトロ化物に合わせた。結晶
を乾燥して、2,3,4.6−テトラクロロ−5−ニト
ロフェノール131.6g (0,475モル)を収率
95%で得た。
得られた2、  3. 4. 6−テトラクロロ−5−
ニトロフェノールより実施例II[−1と同様に水素添
加−説ハロゲン化を行って、収率95%で、高純度のm
−アミノフェノールを得た。2.3,4゜6−テトラク
ロロフェノールからm−アミノフェノールへの通算収率
は、90.3%であった。
実施例■−2(各種核ハロゲン置換フェノールのスルフ
ォン化後、硝酸によるスル フォン基の置換ニトロ化を経由す るm−アミノフェノールの合成) 2.4−ジクロロフェノール、2,4.6−トリクロロ
フエノール、2.3.4.6−チトラクロロフエノール
などの各種核ハロゲン置換フェノ−について、実施例I
V−1と同様に、濃硫酸によるスルフォン化後、濃硝酸
−濃硫酸の混酸による置換ニトロ化を実施後、水素添加
して、m−アミノフェノールの合成を行ったところ、次
の結果を得た。
核ハロゲン置換フェノール     ニトロ化収率 水
素添加収率 通算収率2.4−ジクロロフェノール  
      65%    96   63.12、4
.6−トリクロロフエノール     89%    
96%  85.42、3.4.6−チトラクロロフエ
ノール   96%    94%  90.2%〔フ
ェノール類からエステルを経由する3、5−ジアミノフ
ェノールの製造〕 実施例■−1(フェノールからオキシ塩化燐を用いるエ
ステル化法による3、5− ジアミノフェノールの合成−1) 実施例I−1で得られたフェノールからオキシ塩化燐を
用いてエステル化後、塩素化して、フェノール核当たり
2.3原子の塩素を付加したトリ混合クロロフェニール
燐酸エチル56.4g(0,1モル)を、150gの四
塩化炭素に溶かして、これに、98%硝酸48 g(0
,75モル)と発煙硫酸360g(3,6モル)との混
酸を、20℃に冷却しながら、30分間かけて滴下した
後、95℃で1時間反応した。反応終了後有機相と廃酸
相を分離した後、有機相から四塩化炭素溶媒を留去して
、トリ混合クロロフェニール燐酸エステルのジニトロ化
物80.9 g (0,097モル)が得られた。収率
97で、このもののGLC分析では不純物は認められな
かった。この操作を繰り返し行った。
次に、このジニトロ化核ハロゲン置換フェニール燐酸エ
ステル277.8g (0,333モル)をニッケル・
ライニング類の耐圧オートクレーブに移し、5%パラジ
ウム・カーボン触媒5g、メチルアルコール500gを
加えて、30−40℃に保ちながら、水素ガスを圧入し
て、激しく攪はんしながら反応させた。2.5時間で水
素の吸収が停止したところで、苛性ソーダ204g(5
,10モル、1.2倍当量)と、水200gとを添加し
て、温度を90℃に上げて、水素の圧入を再開した。
4時間で水素の吸収が停止したところで反応物のGLC
分析を行い、未反応ニトロ化物のピークが消失している
のを確認後、反応内容物を取り出し、口過して、触媒を
除去してから、35%塩酸でブリリアントイエロー紙ア
ルカリ性となるまで中和し、常圧でメタノールと一部の
水を留去し、冷却して粗3,5−ジアミノフェールを口
割する。口液の水相は半量のエチルエーテルで3回抽出
し、抽出液のエーテルを留去してから、粗製品に合わせ
、つぎにl mmHgで減圧蒸留を行い、無色の3゜5
−ジアミノフェノール留分115.3 g(0,93モ
ル)を集めた。収率93%。この留分のGLC分析では
、全く不純物のピークのない3.5−ジアミノフェノー
ルの高純度品であった。
実施例V−2(フェノールからオキシ塩化燐を用いるエ
ステル化法による3、5− ジアミノフェノールの合成−2) 実施例1−5で得られた2、  4. 6−1−ジクロ
ロ−3,5−ジニトロフエニール燐酸エステル454.
8g(0,5モル)に、10%塩酸500gを加え、グ
ラスライニング製オートクレーブ中で、110−115
℃で15時間加熱して、加水分解を行う。反応終了後、
放冷すれば、二層にわかれるので、有機層を分離、洗浄
後、減圧蒸留すれば、2.4.6−ドリクロロー3.5
−ジニトロフェノール416.9 g (I,45モル
)が得られた。
収率97% この2.4.6−ドリクロロー3,5−ジニトロフェノ
ール28.8g(0,1モル)をメチルアルコール10
0mL5%パラジウム・カーボン触媒0.7gと共に、
耐圧オートクレーブに仕込み、激しく攪拌しながら、3
0−40 ”Cに保ワて、水素を圧入して反応させ、3
時間で水素の吸収が停止したところで苛性ソーダ19.
2 g (0,48モル、1.2倍当M)を添加して、
さらに水素の圧入を再開し、激しく攪拌しながら、反応
温度を90℃に上げて反応をつづけ、4時間後に水素の
吸収が停止した時点で反応を止め、内容物を取り出して
口過して触媒を回収した後、35%塩酸でブリリアント
イエロー紙にアルカリ性に中和し、メタノールと一部の
水を留去し、冷却し、析出する粗m−アミノフェノール
を口割し、水相をエチルエーテルで抽出して、エーテル
相のエーテルを除去して合わせて、減圧蒸留により、3
.5−ジアミノフェノール11.5 g (0,092
7−t−ル) カ得られ(収率92.7%)、GLc分
析では不純物のピークにない高純度の製品であった。
〔フェノール類からエーテルを経由する3、5、ジアミ
ノフェノールの製造〕 実施例VI−1(2,4−ジクロロフェニール・イソプ
ロピルエーテルから3,5− ジアミノフェノールの合成) 2.6−ジクロロ異性体を含まない2,4−ジクロロフ
ェニール・イソプロピルエーテルを実施例I−1と同様
の方法で合成し、この20.5 g(0,1モル)をと
り、50gの1,2−ジクロロエタンに溶解し、98%
硝酸16 g(0,248モル)と発煙硫酸120g(
I,2モル)を混合して混酸とし、20度Cに冷却して
、15分間で滴下した後95度Cで9時間反応させた。
反応終了後有機相と廃酸相を分離した後、有機相から1
,2−ジクロロエタンを留去し、粗2,4−ジクロロー
3,5−ジニトロフェニールイソプロピルエーテル29
.0g (0,0983モル)を得た。このもののGL
C分析では原料の2,4−ジクロロフェニール・イソプ
ロピルエーテルのピークはみとめられf、2.4−ジク
ロロ−5−ニトロフェニール・イソプロピルエーテル1
1.4%および重質分4.0%が含まれていた。
この粗2,4−ジクロロー3.5−ジニトロフェニール
イソプロピルエーテル29.5g(0,1モル)、35
%M(I  62.6g (0,6モル)、50%テト
ラブチルアンモニウムブロマイド0.65 g(0,0
01モル)をグラスライニング製オートクレーブにとり
、120−130℃で2時間反応して、2. 4−’;
クロロー3.5−ジニトロフェニール・イソプロビール
エーテルのTLCでのスポットが無くなった時点で、反
応を止め、冷却後、イソプロピル・クロライド100m
1を溶媒として、抽出を行った。有機相の溶媒を留去し
、粗2゜4−ジクロロ−3,5−’;ニトロフェノール
24゜8 g(0,098モア1z)を得た。このもの
のGLC分析で、2,4−ジクロロ−5−ニトロフェノ
ール11.9%、2.4−ジクロロ−3,5−ジニトロ
フェノール84.1%、重質分4.0%であった。
得られた粗2.4−ジクロロー3,5−ニトロフェノー
ルの全量、24.8 g (0,098モル)を耐圧オ
ートクレーブに移し、5%パラジウム。
カーボン触媒1.2g、メチルアルコール100m1を
加えて、40−50℃に保ちながら、水素ガスを圧入し
て、激しく攪拌しながら反応させた。
3.5時間で水素の吸収が停止したところで、苛性ソー
ダ14.1 g (0,353モル、1.2倍当量)を
添加して、温度を90℃に上げて、水素の圧入を再開し
た。4時間で水素の吸収が停止したところで反応物のG
LC分析を行い、未反応ニトロ化物のピークが消失して
いるのを確認後、反応内容物を取り出し、口過して、触
媒を除去してから、35%塩酸16.37g (0,1
57モル)でブリリアントイエロー紙アルカリ性となる
まで中和し、常圧でメタノールと一部の水を留去し、冷
却して、粗m−アミノフェノールを口割する。0液の水
相は半量のエチルエーテルで3回抽出し、抽出液のエー
テルを留去してから、粗製品に合わせ、つぎに5 m 
m Hgで減圧蒸留を行い、まず、m−アミノフェノー
ルを179−181℃の留分1.3(0゜0119モル
)として除去して、つぎに260−264℃の留分8.
9 g (0,0718モル)を3゜5−ジアミノフェ
ノールとして集めた。このGLC分析では、3,5−ジ
アミノフェノール98,7%1m−アミノフェノール1
.1%9重質分0.2%であった。
〔核フッ素置換、核フッ素および塩素置換m−アミノフェノールの合成〕
実施例■−1−1〜16(フェニール・エーテルを経由
する核フッ素置換、核フッ素 および塩素置換m−アミノフェノ ールの合成) フェニール・イソプロピルエーテルを塩素化または臭素
化し、2.4−、又は2.4.6−位に塩素、および/
または臭素を導入した核ハロゲン置換フェニール・イソ
プロピルエーテルを実施例■などと同様に、ニトロ化し
、2.4−、または2.4.6−ハロデフ1m−5ニト
ロロフェニール・イソプロピルエーテルをえる。また場
合により、KFなどのフッ素化試薬を用い、DMF、D
MSOおよび、スルフオランなどの溶媒を用いて、ニト
ロ基の〇−位、およびp−位の臭素または塩素の一部又
は全部をフッ素に置換したものを合成して、各種のハロ
ゲン置換−5−ニトロフェニール・イソプロピルエーテ
ルを得、これを原料として脱アルキル化を実施例■−1
2と同様に行って、各種のハロゲン置換−5−ニトロフ
ェノールを得、これを選択的に水素添加−説ハロゲン化
した。
これらの各種ハロゲン置換−5−ニトロフェノール0.
1モルをメチルアルコール100m1にとかして、耐圧
オートクレーブに仕込み、5%パラジウム・カーボン触
媒0.7gを添加して、よく攪はんしながら、30度C
で水素を圧入し、最初に水素の吸収が停止したところで
、各種アミン化合物を核置換ハロゲン数に応じて、1.
2倍等量を添加して再び水素を圧入した後、90度Cに
昇温してはげしく攪はんを行った。水素の吸収が停止し
た時点で反応を止め、内容物をとりだし、口過して、触
媒を回収した後、常圧で蒸留して、溶媒のメタノールお
よび水分を除去した後、減圧蒸留を行い目的の製品を回
収した。これらの結果を次表に示す。
ここに DET)IA :  ジェタノールアミンTEA  二
 トリエチルアミン MIPA  :  モノイソプロピルアミンDEA  
 :  ジエチルンアミン MTBA  :  モノ−t−ブチルアミンTMA:l
−リメチルアミン 実施例■−1−16(フェニール・エステルを経由する
核フッ素置換、核フッ素およ ヒ塩素置換m−アミノフェノール の合成) トリフェニール燐酸エステルを塩素化または臭素化し、
2.4−、又は2. 4. 6−位に塩素、および/ま
たは臭素を導入したトリ核ハロゲン置換フェニール燐酸
エステルを実施例■及び■などと同様に、ニトロ化し、
トリー2.4−、または2.4.6−へロ5ケンta−
S−二トロフエニール・燐酸エステルを得る。また場合
により、KFなどのフッ素化試薬を用い、DMF、DM
SOおよび、スルフオランなどの溶媒を用いて、ニトロ
基の〇−位、およびp−位の臭素または塩素の一部又は
全部をフッ素に置換したものを合成して、各種のトリー
ハロゲン置換−5−ニトロフェニール・燐酸エステルを
得、これを原料として選択的に水素添加−説ハロゲン化
−加水分解した。
これらの各種トリーハロゲン置換−5−ニトロフェニー
ル燐酸エステル0.0333モルをメチルアルコール1
50m1にとかして、耐圧オートクレーブに仕込み、5
%パラジウム・カーボン触媒0.7gを添加して、よく
攪はんしながら、30度Cで水素を圧入し、最初に水素
の吸収が停止したところで、各種アミン化合物を核置換
ハロゲン数に応じて、1.2倍等量を添加して再び水素
を圧入した後、90度Cに昇温してはげしく攪はんを行
うた。水素の吸収が停止した時点で反応を止め、内容物
をとりだし、口過して、触媒を回収した後、常圧で蒸留
して、溶媒のメタノールおよび水分を留去した後、減圧
蒸留を行い目的の製品を回収した。これらの結果を次表
に示す。
ここに DETHA :  ジェタノールアミンTEA:)リエ
チルアミン MIPA  :  モノイソプロピルアミンDEA  
 :  ジエチルンアミン MTBA  :  モノ−t−ブチルアミンTMA  
:  トリメチルアミン 手続補正書 昭和61年8月μ日

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、一般式( I )の構造式を有し、Xは塩素、または
    臭素などのハロゲン、Aは水素、または塩素、または臭
    素などのハロゲンで、Eはフェノールの保護基である ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) 核ハロゲン置換フェノールエステル化合物をニトロ化し
    て得られる3−ニトロ核ハロゲン置換フェノールエステ
    ル化合物から、ニトロ基を対応するアミノ基に転化する
    水添反応と、核置換ハロゲンの脱ハロゲン化反応と、E
    の保護基の加水分解とを行うことを特徴とする高純度m
    −アミノフェノールの製造方法。 2、第1項記載の化合物( I )を、ニトロ化して得ら
    れる3−ニトロ核ハロゲン置換フェノールエステル化合
    物を、酸またはアルカリで加水分解して得られる核ハロ
    ゲン置換m−ニトロフェノール化合物から、ニトロ基を
    対応するアミノ基に転化する水添反応と、核置換ハロゲ
    ンの脱ハロゲン化反応とを行うことを特徴とする高純度
    m−アミノフェノールの製造方法。 3、一般式(II)の構造式を有し、Xは塩素または臭素
    などのハロゲン、Aは水素、または塩素または臭素など
    のハロゲン、Rはアルキル基、またはシクロアルキル基
    である ▲数式、化学式、表等があります▼(II) 2,4−ジハロゲノフェニールアルキルエーテル化合物
    、または2,4,6−トリハロゲノフェニールアルキル
    エーテル化合物をニトロ化して得られる対応する核ハロ
    ゲン置換基を有する3−ニトロフェニールアルキルエー
    テル化合物を相間移動触媒の存在下にHCl、HBrあ
    るいはHFなどのハロゲン化水素酸と反応させて、脱ア
    ルキル化して得られる核ハロゲン置換基を有するm−ニ
    トロフェノール化合物から、ニトロ基を対応するアミノ
    基に転化する水添反応と、核置換ハロゲンの脱ハロゲン
    化反応とを行うことを特徴とする高純度m−アミノフェ
    ノールの製造方法。 4、一般式(III)の構造式を有し、Xは塩素、または
    臭素などのハロゲン、Aは水素、または塩素または臭素
    などのハロゲンである ▲数式、化学式、表等があります▼(III) 2,4,6−トリハロゲノフェノール化合物、または2
    ,4,5,6−テトラハロゲノフェノール化合物をニト
    ロ化して得られる対応する核ハロゲン置換基を有する3
    −ニトロフェノール化合物から、ニトロ基を対応するア
    ミノ基に転化する水添反応と、核置換ハロゲンの脱ハロ
    ゲン化反応とを行うことを特徴とする高純度m−アミノ
    フェノールの製造方法。 5、ニトロ化反応を50−80%の硝酸を用いて行うこ
    とを特徴とする特許請求範囲第4項記載の方法。 6、核ハロゲン置換フェノールをスルフォン化後、硝酸
    によりニトロ化して、核ハロゲン置換m−ニトロフェノ
    ールとすることを特徴とする特許請求範囲第4項記載の
    方法。 7、第1項記載の化合物( I )をジニトロ化して得ら
    れる対応する核ハロゲン置換基を有する3,5−ジニト
    ロフェニールエステル化合物から、ニトロ基を対応する
    アミノ基に転化する水添反応と、核置換ハロゲンの脱ハ
    ロゲン化反応と、および保護エステル基の加水分解反応
    とを行うことを特徴とする高純度3,5−ジアミノフェ
    ノールの製造方法。 8、第1項記載の化合物( I )ジニトロ化して得られ
    る3,5−ジニトロ核ハロゲン置換フェノールエステル
    化合物を、酸またはアルカリで加水分解して得られる核
    ハロゲン置換m−ニトロフェノール化合物から、ニトロ
    基を対応するアミノ基に転化する水添反応と、核置換ハ
    ロゲンの脱ハロゲン化反応とを行うことを特徴とする高
    純度3,5−ジアミノフェノールの製造方法。 9、第3項記載の化合物(II)をジニトロ化して得られ
    る対応する核ハロゲン置換基を有する、3,5−ジニト
    ロフェニールアルキルエーテル化合物を相間移動触媒の
    存在下に、HCl、HBrあるいはHFなどのハロゲン
    化水素酸水溶液と反応させて、脱アルキル化して得られ
    る核ハロゲン置換基を有する3,5−ジニトロフェノー
    ルから、ニトロ基を対応するアミノ基に転化する水添反
    応と、核置換ハロゲンの脱ハロゲン化反応とを行うこと
    を特徴とする高純度3,5−ジアミノフェノールの製造
    方法。 10、一般式(VI)の構造式を有し、Xは塩素、または
    臭素などのハロゲン、Aは水素、あるいは塩素、または
    臭素などのハロゲンである ▲数式、化学式、表等があります▼(VI) 2,4−ジハロゲノフェノール化合物、または2,4,
    6−トリハロゲノフェノール化合物をジニトロ化して得
    られる対応する核ハロゲン置換基を有する3,5−ジニ
    トロフェノール化合物から、ニトロ基を対応するアミノ
    基に転化する水添反応と、核置換ハロゲンの脱ハロゲン
    化反応とを行うことを特徴とする高純度3,5−ジアミ
    ノフェノールの製造方法。 11、ジニトロ化反応を50−80%の硝酸を用いて行
    うことを特徴とする、特許請求範囲第10項記載の方法
    。 12、核ハロゲン置換フェノールをジスルフォン化後、
    硝酸によりニトロ化して、核ハロゲン置換3,5−ジニ
    トロフェノールとすることを特徴とする特許請求範囲第
    4項記載の方法。 13、第1項、第2項、第7項および第8項記載の方法
    における原料の核ハロゲン置換フェニールエステル化合
    物( I )を、フェニールエステル化合物の核ハロゲン
    化により得んとするとき、該フェニールエステル化合物
    1分子に対して、2.2原子以上のハロゲンを核置換し
    た化合物( I )を使用することを特徴とする第1項、
    第2項、第7項および第8項記載の方法。 14、第3項、および第9項記載の方法における原料の
    核ハロゲン置換フェニールアルキルエーテル化合物(I
    I)を、フェニールアルキルエーテル化合物の核ハロゲ
    ン化により得んとするとき、該フェニールアルキルエー
    テル1分子に対して、2.2原子以上のハロゲンで核置
    換した化合物(II)を使用することを特徴とする第3項
    、第9項記載の方法。 15、第1項から第14項記載の方法において、核ハロ
    ゲン置換化合物におけるX、またはAのハロゲンの中、
    少くとも1個は臭素であり、他は塩素および/またはフ
    ッ素である核ハロゲン置換基を有する芳香族ニトロ化合
    物から、ニトロ基に対応するアミノ基に転化する水添反
    応と、核置換臭素の選択的脱臭素化反応とを行うことを
    特徴とする第1項から第14項記載の方法において、核
    置換塩素および/またはフッ素を有する各目的物の製造
    方法。 16、第1項から第14項記載の方法において、核ハロ
    ゲン置換化合物におけるX、またはAのハロゲンの中、
    少くとも1個はフッ素であり、他は塩素および/または
    臭素である核ハロゲン置換基を有する芳香族ニトロ化合
    物から、ニトロ基に対応するアミノ基に転化する水添反
    応と、核置換臭素および塩素の選択的脱ハロゲン化反応
    とを行うことを特徴とする第1項から第14項記載の方
    法において、核置換フッ素を有する各目的物の製造方法
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0293718A2 (de) * 1987-06-03 1988-12-07 Bayer Ag Substituierte Aminophenyl-carbamate
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CN106946710A (zh) * 2017-04-13 2017-07-14 安徽广信农化股份有限公司 一种噁草酮中间体硝基苯酚的合成工艺

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