JPS6220801A - 焼結品の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、液体を加圧媒体とする液圧プレス成形法（静
水圧プレス成形法）により成形品を得、その成形品を焼
結することによって焼結品を得る焼結品の製造方法に関
する。

（従来の技術） 金属粉末あるいはセラミック粉末等の粉末素材から、高
密度で機械的強度に優れた焼結品を得るべく、液圧プレ
ス成形法により粉末素材を成形した成形品を形成し、そ
の成形品を焼結して焼結品とすることが提案されている
。斯かる方法により焼結品が形成される場合には、先ず
、得られるべき成形品の形状に対応した内部空間を有す
るゴム型（型カプセル）が準備され、このゴム型の内部
空間に粉末素材が充填されてゴム型の粉末素材充填口が
密封された後、それが圧力容器内に置かれ゛る。そして
、圧力容器内に加圧液体が供給されて粉末素材が封入さ
れたゴム型が加圧収縮せしめられ、粉末素材が圧縮され
て成形品が形成される。

次に、このようにして粉末素材から得られた成形品が焼
結炉内で焼結されて、目的とする焼結品が得られる。

斯かるゴム型が用いられる液圧プレス成形法により成形
品を得、その成形品を焼結して焼結前を得る焼結前の製
造方法によれば、従来の一般的なプレス成形法である、
金型等の押型を用いた機械式のプレス成形法により成形
品を得、その成形品を焼結して焼結前を得るようにした
場合に比して、プレス成形される粉末素材に加えられる
圧縮力が粉末素材の全体に亙って均一なものとされるた
め、得られるべき成形品の寸法や形状の如何にかかわら
ず均質な成形品が得られることになり、それに伴って、
寸法や形状如何にかかわらず均質なものとされる焼結前
を得ることができる利点がある。

ところが、上述の如くの方法により焼結前を得るにあた
っては、予め、得られるべき焼結前の形状に対応した内
部空間を有するゴム型を製作しておくこと、液圧による
プレス成形を行うに際してゴム型の内部空間に粉末素材
を充填した後ゴム型の粉末素材充填口を封止すること、
さらには、液圧によりプレス成形された成形品を焼結前
にゴム型から取り出すこと等々の準備及び操作が必要と
され、従って、焼結前の製造工程が煩雑化することにな
るという問題がある。

そこで、焼結前の製造工程の簡易化を図るため、ゴム型
を用いることなく液圧プレス成形法による成形品を得る
ことができるようにして、焼結前を得る方法も提案され
ている。

斯かる方法により焼結前が形成される場合には、先ず、
粉末素材が、必要に応じてろう材（例えば、ステアリン
酸鉛）が添加されて、通常の押型を用いた機械式のプレ
ス成形法により成形され、粉末素材に形状保持性を持た
せることを目的とした予備成形品が形成される。次に、
予備成形品に対する加熱による脱ろうが行れた後、予備
成形品の外周面部にゴムが塗布されてゴム被覆層が形成
され、ゴム被覆層を伴うものとされた予備成形品が液圧
プレス成形法によりさらにプレス成形されて成形品が得
られる。そして、ゴム被覆層で覆われた状態にある成形
品が焼結炉に入れられ、ゴム被覆層が焼失せしめられる
とともに成形品の焼結が行われて、焼結前が得られる。

このようにして焼結前が得られる方法によれば、液圧プ
レス成形法によるプレス成形時において予備成形品を覆
うゴム被覆層が前述のゴム型の役目を果し、ゴム被覆層
の内部への加圧液体の侵入が阻止されて、予備成形品が
加圧液体に接触することなくプレス成形され、ゴム型が
用いられる場合と同様に均質な成形品を得ることができ
、従って、均質な焼結前を得ることができるとともに、
製造工程をゴム型が用いられる場合に比して簡易なもの
とすることができることになる。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら、上述の如くの、ゴム被覆層を伴うものと
された予備成形品が液圧プレス成形法によりさらにプレ
ス成形されて成形品が得られ、斯かる成形品がゴム被覆
層を伴った状態で焼結されるようになされた焼結前の製
造方法においては、液圧プレス成形法により予備成形品
がプレス成形されて得られる成形品が、その内部に空気
が圧縮された状態で残留するものとされて、それが焼結
されて得られる焼結前の内部に気泡が生じることになり
、このことが、高密度で機械的特性に優れた焼結前を得
るに際しての障害となっている。また、斯かる場合、ゴ
ムが予備成形品に直接塗布されるので、得られる焼結前
の品質の低下がまねかれる虞もある。

斯かる点に鑑み本発明は、粉末素材をプレス成形して予
備成形品を形成し、その予備成形品をゴム型を用いるこ
となく液圧によるプレス成形に供して成形品を得、得ら
れた成形品を焼結するようになすことによって、均質な
焼結前を簡易化された製造工程のちとに得ることができ
、しかも、得られる焼結前を、その内部に気泡を含まな
い、高密度で機械的強度に優れたものとすることができ
る焼結前の製造方法を提供することを目的とする。

（問題点を解決するための手段） 上述の目的を達成すべ（、本発明に係る焼結前の製造方
法は、粉末素材をプレス成形して予備成形品を得る第１
の工程と、予備成形品を有機物質フィルムで被包すると
ともに、有機物質フィルムによる被包空間を減圧して脱
気処理を施した後密封する第２の工程と、脱気処理が施
された有機物質フィルムによる被包空間内に封入された
予備成形品を液圧によるプレス成形に供して成形品を得
る第３の工程と、液圧によるプレス成形により得られた
成形品を被包する有機物質フィルムを焼失させるととも
に成形品を焼結する第４の工程とを含むものとされる。

（作　用） 上述の如くの本発明に係る焼結品の製造方法のもとでは
、第１の工程で得られる予備成形品が第２の工程で有機
物質フィルムにより被包され、また、有機物質フィルム
による被包空間に対する脱気処理が施されて、有機物質
フィルムによる被包空間内は空気がほとんど存在しない
状態とされ、予備成形品の外周面部と有機物質フィルム
とが密着せしめられる。そして、斯かる状態とされた予
備成形品が、第３の工程で液圧プレス成形法によりプレ
ス成形されることになり、有機物質フィルムの存在によ
って、ゴム型が用いられた場合と同様の均一な密度を有
する成形品が得られる。そして、第４の工程で、得られ
た成形品を被包していた有機物質フィルムが焼失せしめ
られるとともに、成形品がその内部に空気がほとんど残
留していない状態で焼結されて焼結体が得られる。

このような、本発明に係る焼結品の製造方法によれば、
粉末素材に対する液圧プレス成形法によるプレス成形の
長所が生かされた、均質で、気泡を含まず、従って、高
密度で機械的強度に優れた焼結品が、比較的簡易な製造
工程のちとに得られることになる。

（実施例） 以下、本発明に係る焼結品の製造方法の一例を図面を参
照して説明する。

この例では、先ず、第１図に示される如くに、予備成形
用のプレス装置１０を用いて、鉄系粉末素材から予備成
形品Ｍ１を得る。この工程においては、プレス装置ｌＯ
Ｏ型１１に形成された粉末素材充填孔１２の下部に下パ
ンチ（ノックアウトパンチ）１４を挿入してこれを所定
位置にて停止させておき、粉末素材充填孔１２の上方か
ら、鉄系粉末素材にステアリン酸鉛等のろう材を添加し
たものを適量だけ下バンチ１４上に供給して、粉末素材
充填孔１２に対する鉄系粉末素材の充填を行う。その後
、粉末素材充填孔１２の上部から上バンチ（加圧パンチ
）１６を下降させて下パンチ１４上に供給された鉄系粉
末素材に所定の圧力ＰＸを加え、鉄系粉末素材に対する
プレス成形を行って予備成形品Ｍ、を成形する。そして
、粉末素材充填孔１２から上パンチ１６を引き上げ、さ
らに、下パンチ１４を押し上げて予備成形品Ｍ１を粉末
素材充填孔１２から押し出し、予備成形品Ｍ１の取出し
を行う。このようにして得られる予備成形品Ｍ１は、後
に行われる液圧によるプレス成形による収縮率等を見込
んだ寸法及び形状を有するものとされる。

次に、得られた予備成形品Ｍ１を、第２図に示される如
く、加熱手段１８により所定の温度で所定の時間、例え
ば、約７００℃で３０分間程度加熱して脱ろう処理を施
し、予備成形品Ｍ、からろう材を除去する。

続いて、脱ろう処理がなされた予備成形品Ｍ。

を、第３図Ａに示される如くに、収納包装２０内に挿入
する。この収納包装２０は、第６図に示される如くに、
中央層２２ｂがポリビニールアルコール樹脂層とされ、
表面層２２ａがナイロン樹脂層とされ、裏面層２２Ｃが
酢酸ビニールアルコール樹脂層とされた３層構造を有す
る有機物質フィルム２２によって、開口部２１を有した
封筒状のものとして形成されており、液体を透過させず
、耐圧性に優れ、かつ、所定温度で焼失するものとされ
る。そして、斯かる収納包装２０を、予備成形品Ｍ１が
挿入された状態で、図示されない公知の脱気装置（真空
バック装置）にかけ、第３図Ｂに示される如くに、収納
包装２０内を所定の圧力、例えば、０．１　ｋｇ／ｃｆ
ｆｌ程度にまで減圧して脱気処理を施すとともに、第３
図Ｃに示される如くに、開口部２１を閉じて封止し、封
止部２４を形成する。

これにより、収納包装２０の内部は空気がほとんど存在
しない状態とされ、収納包装２０を形成する有機物質フ
ィルム２２が予備成形品Ｍ１の外周面部に密着する。

即ち、この工程では、脱ろう処理が施された予備成形品
Ｍ１を有機物質フィルム２２で被包するとともに、有機
物質フィルム２２による被包空間を減圧して脱気処理を
施した後密封することになる。

次に、収納包装２０内に封入された予備成形品Ｍ１を、
第４図に示される如く、圧力容器内３０に納めて、液圧
によるプレス成形を行う。この工程では、収納包装２０
内に封入された予備成形品ＭＩを圧力容器３０内に納め
た後、圧力容器３０に加圧媒体とされる液体、例えば、
水を高圧ポンプ３２により供給する。これにより、圧力
容器３０内の水圧が収納包装２０を介して予備成形品Ｍ
１の全体に亙って均等に加えられ、予備成形品Ｍ１がこ
の水圧に応じて収縮せしめられる。このとき、収納包装
２０は予備成形品Ｍ、に密着した状態でその内部容積を
縮小し、予備成形品Ｍ、に対する防水スクリーンの役目
を果たす。そして、圧力容器３０内の水圧が所定の設定
最終圧に達したとき、圧力容器３０への水の供給を停止
ヒし、所定の保持期間、例えば、３分間程度の保持期間
をおいた後、圧力容器３０内から水を排除して減圧を行
う。

このようにすることにより、収納包装２０内に封入され
た予備成形品Ｍ１に対する液圧によるプレス成形が行わ
れることになり、第４図に示される如く、収納包装２０
の内部には、得られるべき焼結品に対応する寸法と形状
とを有し、内部に空気が残留しておらず、かつ、密度が
均一とされた成形品Ｍ２が得られる。

さらに、予備成形品Ｍ、に対する液圧によるプレス成形
により得られた成形品Ｍ２を、収納包装２０内に封入さ
れたままの状態で圧力容器３０内から取り出し、第５図
に示される如く、そのまま焼結炉４０内に納め、ヒータ
４２により所定の焼結温度、例えば、１２５０℃で加熱
する。斯かる加熱は、例えば、１２５０℃で１時間行い
、その間に、成形品Ｍ２を被包する収納包装２０を焼失
せしめるとともに、成形品Ｍ２を焼結する。このように
して行う成形品Ｍ２の焼結の結果、内部に気泡を含まず
、均質で高密度化された焼結品が得られる。

上述した如くの製造工程を経て得られる焼結品の密度は
、プレス装置１０における圧力Ｐｘ（第１図）の値及び
圧力容器３０における設定最終圧の値の変化に応じて変
化するものとなり、第７図において、縦軸に焼結品の密
度Ｑ（ｇ／ｃ＋＋ｔ）がとられ、横軸に圧力容器３０に
おける設定最終圧Ｐ’ｌ　（ｋｇ／ｃｎｌ）がとられ、
かつ、プレス装置１０における圧力Ｐｘがパラメータと
されたもとで実線Ｐａ、Ｐｂ及びＰｃで示される如くの
関係が、実験により確認された。

第７図において、実線Ｐａ、Ｐｂ及びＰｃは、夫々、上
述の製造工程において、プレス装置１０における圧力Ｐ
ｘを３０００ｋｇ／ｃｕｔ、　４０００ｋｇ／ｃｎｌ及
び５０００ｋｇ／ｃｕｔとした場合の圧力容器３０にお
ける設定最終圧ｐｙの変化に対する焼結品の密度Ｑの変
化を表す。これらから明らかな如く、圧力ＰｘＯ値が大
である程、従って、予備成形品Ｍ１の密度が大である程
、同一の設定最終圧ｐｙのもとで得られる焼結品の密度
Ｑが高くなり、また、設定最終圧ｐｙの値が大である程
焼結品の密度Ｑが高められることになる。

なお、上述の例においては、プレス成形された予備成形
品Ｍ１の脱ろう処理を、液圧によるプレス成形の工程前
に施すようにしているが、斯かる脱ろう処理を、液圧プ
レスによるプレス成形の工程後の、成形品Ｍ２に対する
焼結を行う工程において施すようにしてもよい。斯かる
場合には、焼結工程時に脱ろう処理と収納包装２０の焼
失とを行うことができる。

このように、焼結工程時に脱ろう処理を施すようにした
本発明に係る焼結品の製造方法の他の例が実施された場
合において、上述した例の場合と同様にして実験的に求
めた、プレス装置１０における圧力Ｐｘを３０００ｋｇ
／ＣｒＡ、　４０００ｋｇ／ｃｎｌ及び５０００ｋＨ／
　ａｎ！とした場合の圧力容器３０における設定最終圧
ｐｙの変化に対する焼結品の密度Ｑの変化は、第７図に
おいて破線Ｐａ’　、Ｐｂ’及びＰｃ’　で示される如
くとなる。

また、上述の例においては、収納包装２０を形成して予
備成形品Ｍ１を被包する有機物質フィルムとして、ポリ
ビニールアルコール樹脂層の中央層２２ｂ、ナイロン樹
脂層の表面層２２ａ、及び、酢酸ビニールアルコール樹
脂層の裏面層２２ｃがら成る３層サンドウィンチ構造を
存する有機物質フィルム２２が使用されているが、予備
成形品Ｍ１を被包する有機物質フィルムは、ごれに限ら
れることなく、例えば、通常使用されている真空パック
用フィルムを使用することもできる。斯かる場合には、
予備成形品Ｍ、を被包した真空バンク用フィルムの外周
面にラテックスゴム等の層を形成して、液圧によるプレ
ス成形が行われる工程におけるフィルム内部への水の浸
入を確実に防止するようになすことが望ましい。

（発明の効果） 以上の説明から明らかな如く、本発明に係る焼結品の製
造方法によれば、粉末素材をプレス成形して予０１η成
形品を形成し、それをゴム型を用いることなく液圧によ
るプレス成形に供して成形品を得、得られた成形品を焼
結するようになすことによって、焼結される成形品を液
圧によるプレス成形により得ることに基づく長所が生か
された均質な焼結品を、簡易化された製造工程のちとに
形成することができ、しかも、その焼結品を、内部に気
泡を含まず、高密度で機械的強度に優れるものとして得
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図、第３図Ａ、　Ｂ及びＣ１第４図及び第
５図ば本発明に係る焼結品の製造方法の一例の説明に供
される図、第６図は本発明に係る焼結品の製造方法の一
例において使用される有機物質フィルムの説明に供され
る図、第７図は本発明に係る焼結品の製造方法の一例及
び他の例により得られる焼結品の説明に供される特性図
である。 図中、１０はプレス装置、２０は収納包装、２２は有機
物質フィルム、３０は圧力容器、４０は焼結炉、Ｍ、は
予備成形品、Ｍ２は成形品である。 特許出願人　　　マツダ株式会社　７：　　。 第１図 第５図 ４０焼賄炉 、ノ 「コ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 　粉末素材をプレス成形して予備成形品を得る第１の工
   程と、上記予備成形品を有機物質フィルムで被包すると
   ともに、該有機物質フィルムによる被包空間を減圧して
   脱気処理を施した後密封する第２の工程と、上記有機物
   質フィルムによる被包空間内に封入された予備成形品を
   、液体を加圧媒体としてのプレス成形に供して成形品を
   得る第３の工程と、該第３の工程により得られた成形品
   を被包する上記有機物質フィルムを焼失させるとともに
   、上記第３の工程により得られた成形品を焼結する第４
   の工程とを含んで成る焼結品の製造方法。