JPS62201995A - ギヤ油組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業−にの利用分野） 本発明は、ポリオキシアルキレングリコール（以下単に
ポリグリコールと称することがある）を基油として含有
してなるギヤ油組成物に関する発明であり、更に詳しく
は特定の粘度性状を有するポリオキシアルキレングリコ
ールを基油として配合することにより、耐摩耗性および
酸化安定性を改善せしめたギヤ油組成物に関するもので
ある。

（従来の技術） 歯車を用いた機械装置は、動力を着実に被駆動装置へ伝
達しうろことから古くから産業界において広く運転、操
業されている。かかる歯車装置は、用途によって工業用
と自動車用とに大別され共々の使用条件に応じて適切な
性能を有するギヤ油が使用されている。

ギヤ油は、モーター笠の動力発生装置からの動力を被駆
動装置へと伝達する部分の歯車において、その最低１組
からなる歯車同志の摩擦を低減し５、動力のロスを減少
させ歯車の損傷を抑制し装置の寿命を延長するための潤
滑油である。現在、ギヤ油としては専ら鉱油系の基油が
採用され、この基油に酸化防止剤、極圧剤、さび止め剤
、および消泡剤などが約０．１〜ＩＯ７Ｔｔｍ％稈度添
加されたＸ１代物が使用されている。

近年、日本で生産さねた機械装置が米国、ヨーロッパを
はじめ世界各国へ輸出されるようになり、その出荷ｍは
年々増加の一途をたどっているこれら輸出用機械に対し
ては、その生産工場においてギヤ油なとの潤滑油を充填
して出荷するｈ式か序々に定着化しはじめ、輸出相手国
の使用環境を加味した潤滑性能の検討か重要視されてい
る。このように機械装置業界では、需要動向（市場情勢
）の変化に対応した潤滑油性能を達成すべく潤滑油生産
′ｉ胃へ動きかけており、潤滑油虫ｒＵ業界でもかかる
要求に応えるべく鋭意研究開発を行なっている。

日本国内では、ギヤ油は主として鉱油系の基油か使用さ
れ例えば高温、高荷重の加わる部分についても鉱油系の
基油か採用され、極圧性や酸化安定性は特殊な添加剤を
配合することにより対処しているというのが通常である
。

ギヤ油の一例として、特開昭５９−７５９９５号にて提
案された潤滑油組成物かある。この発明は、例えは潤滑
粘度を有する鉱油に特定の構造式で示される有機モリブ
デン化合物および酸性（亜）リン酸エステルを必須成分
とし、て配合することにより、耐摩耗性、種圧性及び摩
擦特性を改善することを提案したものである。このよう
な鉱油を基油とするギヤ油か日本国内においてｑら使用
されている理由は、鉱油が比較的安価であることに加え
て原料の鉱油を溶剤Ｖ、裂あるいは水素化精製処ＢＹ！
　して不飽和炭化水素や金属成分などの不純物を除去す
れば一応従来の歯車装置のギヤ浦用基油とし、では使用
に耐えるということに依る。

合成潤滑油としてエステル、ポリアルファーオレフィン
およびポリグリコール油なども、旧来よりギヤ油として
研究は行なわれてきている。一般に合成潤滑油は、合成
条件をコントロールすることにより要求特性にそったギ
ヤの潤滑性能が得られ、特に摩耗や酸化による劣化の面
で鉱油よりも優れた特性を示すとされている。ポリグリ
コール油の一例として、特公昭４９−１３３９号が提案
゛されており、基油に芳呑族アミン、脂肪族フェノール
及び有機フォスフニー１・等を添加配Ｃせしめ高温作業
時の酸化安定性、耐荷重性及び防結性を改善し。

た潤滑剤が開示されている。

（発明か解決しようとする問題点） 昨今のギヤ油への要求性能は、厳格の度を増し。

特に高温作動条件下での耐摩耗性および酸化安定性の面
では顕著である。現在、機械装置業界におけるギヤ油の
使用状況は鉱油を基油とするものが圧倒的シェアを保有
しているが、今後はかような鉱油を基油としその欠点を
添加剤で補うとする対処では市場の要求を側底満足させ
ることはできない。即ち、ギヤ油の７０％〜９５％もの
割合で配合されている基油の性能向上なくしては良好な
ギヤ油を供給することは不可能である。

このような情勢にあってギヤ油の基油として合成潤滑油
が大いに見向されなければならないのであるが、現在の
ところ市場には安価でかつ充分な性能を有する合成潤滑
油は見当たらないというのが実状である。ポリグリコー
ル油についてみれば、未だ基油としての性状と分子構造
レベルでの相関関係の把握が不充分であってむしろ添加
剤の模索とその添加ｍの最適化に研究の重点がおかれて
いるものということができる。また、このようにして開
発されたポリグリコール系のギヤ油では、寒冷地におい
て使用する機械装置に充填し運転した場合低温粘度特性
を発揮しえず伝達装置か正常に機能しない事態を招く。

従って、本発明において目的とするところは、添加剤の
支持によることなく、耐摩耗性が良ｆｌ’ｌ’であり、
高温及び中高速回転下で安定性が良好であって、低温で
の流動性が良好であり、し、かも比較的安価に供給しう
る、という条件を満足しうる合成潤滑油ギヤ油系を提供
することである。

（問題点を解決するための手段） 本発明者らは、かかる問題点に鑑み鋭意研究を積重ねた
結果、特定のポリオキシアルキレングリコールを基油と
して採用すれば、高温使用条件における耐摩耗性及び酸
化安定性を著しく改善しうるばかりでなく低温使用条件
においても優れた粘度特性を発揮することかできること
を確認し本発明を完成するに至った。

即ち、本発明の要旨は、ポリオキシアルキレングリコー
ルを基油とするギヤ油組成物において、当該ポリオキシ
アルキレングリコールか炭素数２〜４のアルキレンオキ
シドの群から選択される１種または２杆Ｊフ十の開環重
合体または開環共ｉ１’ｉ合体であり、かつ５闘２／ｓ
以−１−２０ｍ１１１２／ｓ未１１ｉ（７）粘度（１０
０℃）であるギヤ油Ｓ■成物に関するものである。

まず、本発明のポリオキシアルキレングリコールについ
て説明する。本発明のポリグリコールは、炭素数２〜４
のアルキレンオキシド即ちエチレンオキシド、プロピン
オキシド、ブチレンオキシド及びイソブチレンオキシド
から選択される１種又は２種以上の開環重合体または開
環共重合体である。従って、ポリエチレングリコール、
ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、
ポリイソブチレングリコール、エチレンオキシドとプロ
ピレンオキシドとの開環共重合体およびプロピレンオキ
シドとブチレンオキシドとの開環共重合体などが例示さ
れる。ポリアルキレンオキシドの平均分子量は、はぼ８
００〜２３００の範囲で、例えばポリプロピレングリコ
ールの場合、平均分子量１０００〜２０００の重合体が
採用される。かかるポリオキシアルキレングリコールは
、特定された粘度特性をａすることが必要で、１００℃
における粘度が５ｍｍ／ｓ以−１−，２’Ｏｍｍ　２／
’　ｓ未満でなければならない　。１００℃において５
ｍｍ２／ｓ未満の粘度を有するポリオキシアルキレング
リコールは、高温使用条件において耐摩耗性が小さく酸
化安定性も小さいので好まｔ、＜なく、２０關２／ｓ以
−にの粘度を何するポリオキシアルキレングリコールは
低温使用条件において流動性が悪く充分な潤滑効果が得
られない。寒冷地で使用される機械のギヤ油においては
、特に低温粘度に対する要求が厳し、いが、本発明にお
いて一４０℃で６　Ｘ　ｔｏ４ｍｐａ−ｓ　〜９５ｘ１
０４ｉ１１”ｎ’　Ｓの粘度を有するポリオキシアルキ
レングリコールを選択す　ればさらに好ましい潤滑効果
をｊ１イることができる。本発明のギＡ・油として特に
好ましい基油は、１００℃において　８ｍｍ２／　ｓ　
〜１９．８ｍｍ　２／　ｓの粘度を有し、−４０°Ｃに
おいてＩＯＸ！０４ｍｐａ−ｓ　〜４０Ｘ４０’　　ｍ
ｐａ−ｓの粘度を有するポリプロピ１／ングリコールま
たはポリエチレングリコールである。

本発明のポリオキシアルキレングリコールは公知の方法
に依って製造することができる。例えば、ポリプロピレ
ングリコールはプロピレンオキシドを金属アルコラード
触媒の存在下に水またはアルコールを重合開始剤として
作用させ１ａｔＩ１１〜１０ａｔｍの圧力、１００℃〜
１５０℃の温度において重合反応を行なって製造するこ
とができる。

本発明のポリオキシアルキレングリコールは、例えばポ
リプロピレングリコールを単独で用いても良いし、ニオ
１にポリエチレングリコールあるいはポリブチレングリ
コールを混合して基油を構成することもできる。混合に
より基油のポリアルキレングリコールを得るのは、上記
粘度特性を適合化するのに極めて有効な方法である。即
ち、高分子二で低温粘度の高いポリプロピレングリコー
ルであっても、これに比較的低分子量で低温流動性の高
いポリエチレングリコールを配合すれば適正な粘度特性
を有するポリオキシアルキレングリコール基油を容易に
得ることができるわけである。

同様にして、本発明のポリオキシアルキレングリコール
には他のエステルを混合することもできる。

エステルとしては、モノエステル、ジエステル、ポリエ
ステル（エステル結合を３以上有するもの）が挙げられ
、モノエステルとしては炭素数１５以」二の脂肪族エス
テル、ジエステルとしては炭素数４〜１４の脂肪族二塩
基酸と炭素数４〜１４のモノアルコールとのエステル化
によって合成されるエステルで、ポリエステルとしては
炭素数４〜１３の三価アルコールと炭素数３〜１３の脂
肪酸どの合成によって得られるトリエステル及び炭素数
５〜１ｏの四価アルコールと炭素数５〜ＩＯの脂肪酸と
のエステルとの合成によって得られるテトラエステルな
どである。特に好ましいものは、ジエステル及び、トリ
エステルであり、例えばジー（イソデジル）アジペート
、ジー（オクチル）セバケート、ジー（オクチル）アゼ
レ−ト、トリメチロールプロパントリー（ヘプタノエー
ト）及びトリメチロールプロパントリー（オクタノエー
ト）などが例示される。これらエステルは、ポリアルキ
レングリコールの酸化安定性を向上しうる効果があり、
特に低粘度（１００℃において５　ｎｕ＋＋２／　ｓ　
〜２０ｍｍ２／　ｓ）のポリアルキレングリコ−ノドを
ＬＵ　ｌ由とする３ＨＨ合にエステルを約１０〜”　０
匝ｉＭ　９６含有さゼることによりギヤ油の潤滑特性を
名しく高めることかできる。

本発明のポリグリコール系合成潤滑油は、ギヤ油として
広く利用することができ特に工業用ギヤ油として用いた
場合に得られる効果は大である。

即ち、高温、高荷重条件で使用されるギヤ油、低温から
高温まで温度変化の大きい条件で使用される機械用のギ
ヤなどとして有効に利用できる。ポリグリコール基油に
は、それら用途に応じ公知の添加剤が配合される。添加
剤としては、芳香族アミンの如き酸化防止剤（０，３〜
５重二％）、トリクレジルホスフェートの如き極圧剤（
０，３〜１３重二９ｔ１）、金属不活性剤（０，０１〜
３重二％）、防錆剤（０゜０５〜２宙苗％）、油性向上
剤（０，０１〜５ｆｆｉ間Ｏｏ）及び消泡剤（０，００
０５〜０．０２重量％）などが適宜添加される。添加剤
の総添加量は３〜１５重量９６程庶とされ、鉱油基油の
場合の如く粘度指数添加剤は必要とされない。

（作用） 本発明のポリオキシアルキレングリコールは、オキシア
ルキレンか開環重合［、た一種のポリエーテルであるた
め、高温条件でも酸化安定性かあり流動性も良好である
。また、特定の高温粘度及び低温粘度を有するため、一
種の粘度指数向」二剤どして機能する。ポリオキシアル
キレングリコールは、末端に水酸基（アルコール）が存
在しているので、高温作動■、ｒには若干酸化安定性が
低下することがあるが、芳香族アミン系化合物といった
酸化防１！″剤との相互作用が良いので製品ギヤ油とし
ての潤滑特性」−何ら遜色は与えられない。

（実施例） 実施例１〜６ 本発明のギヤ油組成物（Ａ−・Ｆ）を、ポリオキシアル
キレングリコール（ポリプロピレングリコールまたはポ
リエチレングリコール）を基油とし、これに添加剤とし
て極圧剤（トリクレジルフォスフエイト）と酸化安定剤
（芳香族アミン系酸化防止剤）とを配合し、て調製した
。これら本発明のギヤ油の組成と、１００℃及び−４０
℃の粘度性状とは、第１表のとおりである。

、り！１製した本発明のギヤ油組成物の摩耗試験を次の
方法に依り測定した。まず、四球摩擦摩耗試験機（シェ
ル式）ヲ用イ、油温１５０℃、回転ｖ１．１８００ｒｐ
ｍ及び荷重２５　ｋｇにセットし、３０分間試験機を作
動さぜた。１７２インチのローラーの摩耗痕径を測定し
たところ、第２表に示す結果を得た。

次にｉＡＥギヤ試験機を用い、油温１４０℃、ギヤ回転
数７０００ｒｐ＋ｎ　％荷１１ｉＧＯＬｂｓの条件にセ
・ソトし、３時間試験機を運転した。その後、大歯車と
小歯車の重量減とを測定したところ、第２表に示す結果
を１ワた。

更に、本発明のギヤ油組成物につき、酸化安定性シ（験
を行なった。Ｐｃｄ、７９１ｂ、５３０ｇに準拠し油温
１５０℃及び試験時間２００時間の条件を採用した。

その後粘度変化率（％、０１００℃）、全酸（ｉｌｌｉ
増加（ｆｆ１ｇＫ０１１／ｇ）、ペンタン方法による油
中不溶解分く重量”ｏ　）及び鉄と銅との金属千凱変化
瓜（ｍｇ／ｃｍ）とを測定したところ、第２表に示す結
果を得た。

比較例１〜４ 市販の八ＴＦ−Ｄ　ＩＩ、ＡＴＩ’−ＤＩＮ’　、ギヤ
油７５Ｗ−９０およびジエステル油（ＤＩＤＡ、ジイソ
デシルアジベート）の基油に粘度指数向上剤、耐摩耗剤
及び酸化防止剤その他の添加剤を所定ｍ”配合し試料油
ａ〜ｄを調製した（ジエステルは粘度指数向」二剤を配
合せず）。組成と性状は、第１表のとおりである。

次に、これら比較用試料油について実施例１〜６に示し
たと全く同−条件及び同一方法で耐摩耗性と酸化安定性
とを測定した。この結果、比較用試料油が第２表に示す
潤滑性能を有することかわかった。

以」−の実施例１〜６と比較例】へ・４とから、本発明
のポリグリコール系ギヤ油は、耐摩耗性の点で従来の＾
ＴＦ−ＤＨや７５Ｗ−９０ギヤ油とほぼ同等であるが、
粘度特性と酸化安定性の点ではるかに優れた性能を釘す
ることがわかる。また、本発明のポリグリコール系ギヤ
油をエステル油（ＤＩＤＡ）と比べると、耐摩耗性およ
び粘度特性において人さく改善されることがわかる。

（発明の効果） 本発明のポリオキシアルキレングリコール系合成潤滑油
は、高温時の酸化安定性、耐摩耗性、低温時の流動性が
極めて良好であり、従来の鉱油系潤滑油やエステル系潤
滑油よりも劣化が少なく潤滑性能が高いためメンテナン
スフリーかつローコストで使用できるといった効果をを
する。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）ポリオキシアルキレングリコールを基油とするギ
   ヤ油組成物において、当該ポリオキシアルキレングリコ
   ールが炭素数２〜４のアルキレンオキシドから選択され
   る１種または２種以上の開環重合体または開環共重合体
   であり、かつ５ｍｍ＾２／ｓ以上２０ｍｍ＾２／ｓ未満
   の粘度（１００℃）を有することを特徴とするギヤ油組
   成物。