JPS62201254A - 液体噴射記録ヘツド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業−４二の利用分野］ 本発明は、記録液に熱エネルギーを作用させ、該液体を
飛翔液滴として吐出噴射させて記録を行なう液体噴射記
録ヘッドに関する。

［従来の技術］ 現在知られている各種の記録法のなかでも、記録時に騒
音の発生がほとんどないノンインパクト記録方法であっ
て、且つ高速記録が可能であり、しかも普通紙に特別の
定着処理を必要とせずに記録の行なえるいわゆる液体噴
射記録法（インクジェット記録法）は、極めて有用な記
録方法である。このような液体噴射記録法に用いられる
液体噴射記録装置には、種々の方式があるが、その中で
も、例えば独国公開公報（ＯＬＳ）　２９４４００５号
公報に開示されであるような熱エネルギーを利用する液
体噴射記録装置は、高速カラー記録が容易であって、そ
の出力部の主要部である液体噴射記録ヘットは、記録液
を吐出して、飛翔液滴を形成するための液体吐出口（オ
リフィス）を高密度に配列することができるために、高
解像力を得ることができると同時に、記録ヘッドとして
全体的にはコンパクト化がはかれ、且つ量産に向くこと
、更には半導体分野において技術の進歩と信頼性の向」
二が著しい微細パターン形成技術やマイクロ加工技術の
長所を十二分に利用することで長尺化及び面状化（２次
元化）が容易であること等のために、最近とみに熱い注
目を集めている。

このような熱エネルギーを利用する液体噴射記録装置に
用いる液体＋１ｉ射記録ヘツドは、一般に、記録液を吐
出して、飛翔液滴を形成するための液体吐出口と、該液
体吐出口に連通ずる液流路（ノズル）と、該流路内の記
録液に飛翔液滴を形成するための吐出エネルギーを学え
る熱発生部を有する熱エネルギー発生手段を備えている
。そして、記録は、Ｌ記熱エネルギー発生手段に記録パ
ターンに応じた記録信号を印加′１−ることにより、該
熱エネルギー発生手段の熱発生部に接する記録液を急速
加熱し、この加熱によって記録液に発泡現象を生じさせ
、気泡の生成に伴なう急速な体積膨張がノズル内の記録
液にケーえる圧力を利用して、記録液をオリフィスから
吐出、飛翔させ、こうして形成される飛翔液滴を紙など
の記録媒体に１３１着せしめることにより行なうのであ
る。

このようにして記録が行なわれる訳であるが、この際、
熱エネルギー発生手段の熱発生部は、記録信号の印加に
より、通常は一時的に２００〜３００℃程度の温度にま
で達し、該手段の熱発生部に接する記録液は過加熱状態
におかれることになる。このような記録液の過加熱状態
は、記録液の中に空気の混入が少ない場合や、ノズル壁
等からの記録液への影響が少ない場合などに生じ易いが
、このような過加熱状態は非常に不安定であり、少しの
条件変化で突沸を生じることになる。

そして、このような突沸状態下では、記録液の発泡制御
は事実上不可能となり、熱エネルギー発生手段に対する
通電時間や通電■を変化させても記録液の吐出量を変化
させることはできないのである。

このような突沸現象があるため、従来の液体噴射記録ヘ
ッドでは、記録液を吐出させるか、吐出させないかの０
Ｎ−ＯＦＦの２値制御しかできず、記録液の吐出量変化
に基づく階調表現、すなわち多値記録は行なえなかった
。このため、従来の液体噴射記録ヘッドでは、階調表現
に記録液の吐出量制御を必要としないディザ法を用いて
いる。しかしながら、ディザ法は、基本的には一定面積
内の記録ドツトの数で階調表現を行なうものであり、そ
の解像度は必ずしも十分ではなく、特に文字と写真画像
が混在するような場合には、両者共に鮮明な画像を得る
のは困難であった。

ところが、最近のカラー画像形成装置では、例えばレー
ザービーム記録や昇華型感熱転写記録方法などのように
、多値を用いるものが増加し、画像もディザ法に比べる
と鮮明なものが多くなり、液体噴射記録法でも多値記録
が強く望まれるようになってきた。

［発明が解決しようとする問題点］ 本発明は、上記の諸点に鑑み成されたものであって、本
発明の主たる目的は、上述した従来例の液体噴射記録ヘ
ッドの問題点を解消し、多値記録による階調性の良好な
画像を形成し得る新規な液体噴射記録ヘッドを提供する
ことにある。

［問題点を解決するための手段］ 本発明の上記目的は、以下の本発明によって達成される
。

記録液を吐出させるための液体吐出［１と、該記録液に
吐出エネルギーを供給するための熱発生部を有する熱エ
ネルギー発生手段を備えた液体噴射記録ヘットにおいて
、前記熱発生部における記録液との接触界面が粗面とさ
れ、且つ該熱発生部を構成する発熱抵抗体の発熱量が、
その端部よりも中央部で大きいことを特徴とする液体噴
射記録ヘッド。

以下、図面に基づいて本発明を説明するか、本発明が以
下の例に限定されるものでないことは言うまでもない。

第１図に本発明の液体噴射記録ヘッドの一例の概要を説
明する斜視図を示す。この液体噴射記録ヘッド１は、基
本的には基板２１−に、周知の集積回路技術を用いてノ
ズル壁５等を形成し、これに天板７を接合することによ
って構成される。

更に詳しく説明すると、基板２は、例えばガラス、プラ
スチック、セラミックス等の所望の材質からなり、記録
ヘッド１が装着される記録装置との位置出し方法やヘッ
ド取付は部の形状等に応じた所望の形状を有するが、一
般には放熱性等を考慮して、例えばシリコン、銅、アル
ミニウム等の金属や熱伝導＋′Ｉの良好なセラミックス
等か採用される。この基板ｚ十には、記録ヘット１の形
成を容易にする等の目的で、必要に応じて基層３か設け
られる。基層３は、基板材質等に応じた所望材質のもの
とされるが、本例ではシリコンウェハーより切出して得
られるシリコン板を基板２に接合することによって該層
３を形成しである。４は、記録液を有効加熱すべく基層
３七に必要に応じて設けられる蓄熱層で、二酸化ケイ層
等の熱伝導性のよいもので形成される。

１２が記録液に吐出エネルギーを供給すべく畜熱層４上
に配した熱エネルギー発生手段の熱発生部となる発熱抵
抗体で、該抵抗体１２には所望の記録信号に応じて該抵
抗体１２を通電加熱′１−るべく配された少なくとも一
対の対置する電極１３が接続されている。本発明におけ
る熱エネルギー発生手段は、このように基本的には発熱
抵抗体１２および電極１３とで構成されるか、必ずしも
本例のものに限定されるものではなく、上記のような熱
発生部を有し、記録液に吐出エネルギーを供給し得るも
のであれば如何なるものでもよい。また、このような熱
エネルギー発生手段は、液体吐出口（オリフィス）Ｉｆ
に対応して所望の数を設りればよいものである。尚、本
例では、複数のオリフィス１１を有するものとして記録
ヘッド１が例示されているが、単一オリフィスのものも
本発明に含まれるものである。

発熱抵抗体１２としては、Ｉｆ　ｆ　Ｂ２等のホウ素含
有化合物、ＣｒＳｉ、　Ｔａ２Ｎ、　Ｗ、　５ｎ０２等
が代表的なものとして挙げられる。また、電極１３とし
ては、アルミニウム、銅、金等が代表的なものとして挙
げられる。

このような熱エネルギー発生手段上には、少なくとも発
熱抵抗体１２を記録液と隔絶するための障壁層が必要に
応じて設けられる。本例では障壁層として、耐キヤビテ
ーシヨン層目、１５および保護層１６を設けである。す
なわち、１４．１５が熱発生部の発熱抵抗体１２を記録
液から隔絶し、特に気泡の成長、収縮に伴なって発生ず
る衝撃による発熱抵抗体１２の損傷（キャビテーション
）を防止するための耐キヤビテーシヨン層で、本例では
２層構成とされ、第１の層１４は二酸化ケイ層で、第２
の層１５はタンタルで形成しである。Ｉ６は電極１３を
記録液から隔絶するための保護層で、本例では樹脂で形
成されている。

５ａは、Ｌ記のような熱エネルギー発生手段のそれぞれ
に対応するとともに、熱発生部で発生する熱エネルギー
を記録液に供給し、この記録液をオリフィス１１から吐
出すべく配されたノズルであり、５はノズル壁である。

ノズル壁５は、例えば感光性樹脂を蓄熱層４上に積層し
た後、前述の如き集積回路技術を用いて不要部分を除去
する等により形成される。

８はノズル５ａのそれぞれに記録液を供給するための液
室であり、液室８には天板７に設けられた液供給口９を
介して記録ヘッド外部の液貯蔵容器（不図示）から液供
給管１０を通じ、必要に応じて記録液が供給される。６
は天板７を接合するための接着層である。

［作用］ このような液体噴射記録ヘッドのオリフィス１１から記
録液を吐出、飛翔させて記録を行なうわけであるが、こ
の記録の際、従来の液体噴射記録ヘッドでは、前述の如
き突沸が記録液に生じることにより記録液の発泡制御を
行なうことができず、このため記録液の吐出量変化に基
づく階調表現、すなわち多値記録を行なうことができな
かった。しかしながら本発明では、例えば後述する第２
図に示′１−如くに熱エネルギー発生手段の熱発生部が
粗面とされ、また熱発生部の発、熱抵抗体の発熱量が、
例えば第４図（ａ）に示す如くにその中央部が端部より
も犬きくなるようにされているため、前述の如き突沸を
生しることなく、しかもオリフィスから吐出される記録
液の吐出量を任意に制御することができるので、多階調
表現を行なうことができるのである。

［実施例］ 第２図は、第１図に例示の如き本発明に係わる液体噴射
記録ヘッドの一例の熱交生部付近の拡大図である。

第２図において、１２か発熱抵抗体であり、慈抵抗体１
２」−には、前述の第１図に示される如き電極１３、耐
キャビチーシミ１ン層１４．１５および保護層１６が順
次積層され、発熱抵抗体１２の発熱領域Ａに対応した熱
発生部が１．ｃ層４十に形成されている。尚、本例の如
くに特には障壁層が設けられていない場合には、記録液
と接する発熱抵抗体１２の発熱領域Ａが熱エネルギー発
生手段の熱発生部を形成する。

１７は熱発生部における記録液との接液面であり、該面
１７は図の如くに微小な凹凸を有する粗面とされている
。このような接液面１７の粗面化は、例えばサンドブラ
スト、パフ研磨、エツチング等の任意の手段を用いて行
なわれる。尚、このような粗面化に際し、本例の如くに
特には障壁層を設りない場合には、接液面１７となる発
熱抵抗体１２の表面を粗面化すればよい。また、このよ
うな粗面化は、上記の如き障壁層や発熱抵抗体１２自体
の粗面化によることは必ずしも必要ではなく、例えば予
め凹凸を形成した別の材料を上記障壁層や発熱抵抗体１
２に接合する等によって行なってもよいものである。

このような接液面１７の粗面化を行なうことで、記録液
への熱供給効率が向１−シ、ｉｔ！　８ｊの高速応答＋
１が達成されるのである。また、このような粗面化によ
り接液面１７に生じる微小な凹凸に、熱イｊ（給によっ
て記録液に生じる気泡が微小気泡として取込まれ、該微
小気泡を核として気泡の成長か起るため、前述の如き突
沸を牛しることなく気泡の安定成長を行なうことができ
、記録液の安定吐出を達成できるのである。

このように、本発明では気泡の安定成長に基づいて記録
液の安定吐出が行なわれる訳であるが、単に安定吐出を
行なえるのみでは記録液の吐出量を変化させることはで
きない。しかしながら本発明では、熱発生部の発熱抵抗
体の発熱量かその中央部で大きく、端部で小さくなるよ
うにされているため、記録液の吐出量な任意に制御する
ことができるのである。

第４図（ａ）は、上記のような記録液のｎｔ出制御を達
成する本発明の液体噴射記録ヘッドの有する熱エネルギ
ー発生手段の一例の部分平面図である。尚、説明を簡略
化するため、第４図（ａ）および後述する第４図（ｂ）
では、障壁層を省略して示しである。

第４図（ａ）において、１２が発熱抵抗体であり、１３
は電極である。発熱抵抗体１２は、その中央部の発熱量
を端部よりも犬きくするべく該中央部の抵抗が端部より
も大きくなるように、中央部が端部よりも狭くされてい
る。尚、本例では、接液面積を減じるように発熱抵抗体
１２の中央部の高抵抗化がはかられているが、発熱抵抗
体１２の積層方向の断面積を中央部で薄く、端部で厚く
する等により、発熱抵抗体１２の中央部の抵抗を大きく
してもよい。

第３図は、このような抵抗分布を有する発熱抵抗体１２
に印加する記録信号の一例である。

第３図において、Ｂが文字や画像に対応した記録信号の
一信号分であり、該信号のＣに相当する領域で通電加熱
が行なわれる。また、この記録信号は、対応する文字や
画像の濃淡などに応じて記録信号の強弱、すなわちパル
ス幅を変化させることになるが、記録液の発泡に要する
最少パルス幅は、印加電圧によっても異なるが、通常は
数μＳｅＣ程度であり、最大でも１０〜２０μｓｅｃ程
度で十分である。

このような記録信号が第４図（ａ）に示す如き抵抗分布
を有する発熱抵抗体１２に印加されると、該抵抗体１２
は、その中央部で発熱量が大きく、端部で小さくなるよ
うな発熱分布をとる。この発熱分布は、発熱抵抗体１２
に印加する記録信号のパルス幅によって異なり、例えば
パルス幅Ｃの狭い記録信号Ｂを印加すれば、発熱抵抗体
１２の中央部の狭い領域Ｑのみで発熱を生じ、パルス幅
Ｃの広い記録信号Ｂを印加すれば、発熱抵抗体１２の広
い領域Ｐで発熱を生じるような発熱分布をとるのである
。このような発熱分布に応じて記録液の発泡を生じるこ
とになるが、記録液の発泡は、該液と接する熱発生部の
温度が記録液の発泡に必要な温度Ｔ’Ｃ（通常の記録液
では、１００℃程度以上）を越える領域にほぼ比例して
その甲を変化させるのてあり、慈温度Ｔに達している領
域か広いほど発泡１１１が多くなって記録液の吐出４９
１が増大し、温度Ｔに達する領域が少ないほと発泡量が
少なくなって記録液の吐出Ｉ￥１は減少するのである。

このように、熱発生部の発熱抵抗体の発熱量がその端部
よりも中央部で大きい本発明の液体噴射記録ヘッドでは
、記録液の用出星をイ丁意に制御することが可能であり
、この記録液の吐出ｉ辻変化によって階調表現が行なえ
るのである。

尚、第４図（ａ）においては、発熱抵抗体１２に対応す
る熱発生部の接液面全体を粗面化しいるｈ松本発明にお
いては接液面全体を粗面化することは必ずしも必要では
なく、例えば第４図（ｂ）に示す如くに接液面の一部、
好ましくは図中に１８で示すが如き接液面の中央部の一
部のみを粗面化してもよい。気泡の成長は発熱量の大き
な熱発生部の中央部を中心に生じることが多いので、中
央部の粗面化のみによっても本発明の目的を十分に達成
することができるのである。また、このような部分的な
粗面化には、粗面化領域の減少によって製造か容易にな
るといった利点もあるのである。

［発明の効果］ 以上に説明した如く、本発明によって、多値記録の可能
な新規な液体噴射記録ヘットを提供し得るようになり、
階調性の良好な記録画像を得ることができるようになっ
た。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の液体噴射記録ヘットの一例の斜視図
、第２図は本発明の液体噴射記録ヘッドの熱発生部付近
の細部構成の　例を説明する図、第３図は本発明の液体
噴射記録ヘッドに印加する記録信号の一例を説明する図
、第４図（ａ）は本発明の液体噴射記録ヘッドの熱エネ
ルギー発生手段の一例の部分平面図、第４図（１））は
本発明の液体噴射記録ヘッドの熱エネルギー発生手段の
別の例の部分Ｙ面図である。 １；記録ヘッド　　　　２：基板 ３；基層　　　　　　　４：蓄熱層 ５；ノズル壁　　　　　６；接着層 ７：天板　　　　　　　８：液室 ９；液供給ｒｌ　　　　　　１０；液イノ（給管Ｉ＋、
オリフィス　　　　１２；発熱抵抗体１３；電極

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）記録液を吐出させるための液体吐出口と、該記録
   液に吐出エネルギーを供給するための熱発生部を有する
   熱エネルギー発生手段を備えた液体噴射記録ヘッドにお
   いて、前記熱発生部における記録液との接触界面が粗面
   とされ、且つ該熱発生部を構成する発熱抵抗体の発熱量
   が、その端部よりも中央部で大きいことを特徴とする液
   体噴射記録ヘッド。