JPS6219297Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は容器外方にあつて該容器の内底部に一端
を逆止弁を介して開口すると共に容器の規定最高
水位より上方位置に他端を開口する連通管路を備
え、この連通管路の一部を加熱してその内部の水
を沸騰させ容器内の水を循環させることにより湯
を沸す電気湯沸器に関するものである。

このような電気湯沸器において、本案は連通管
路の容器側方に位置する縦管路部を透明材により
形設し、さらに連通管路内と容器内とを連絡する
バイパス路を設けることにより、連通管路の縦管
路部を水位計として利用し、別途水位計を設ける
必要をなくして構造の簡素化を計ることに特徴を
有する。

以下図面に示した本案の実施例について詳細に
説明する。

１は合成樹脂の成型品よりなり、内部に水を収
容する容器で、上端縁に外方に張出す上カバー２
を有すると共に該カバー２の一部に切溝４を有す
る蝶番部３を、これと相反位置に臨出口５を夫々
有しており、これら上カバー２及び蝶番部３を合
成樹脂で一体に成型する。６は容器１の外周を囲
繞する外周体で、この底面開口に嵌着する底カバ
ー７と共に外装体を構成している。８は外周体６
に装設した表示パネルで、縦長の水位表示窓９を
形設している。

１０は容器１の底壁を貫挿し該容器１の内底部
に一端を逆止弁１１を介して開口する例えばステ
ンレス等の金属管１２と、容器１の規定最高水位
より上方位置に一端を継手１３を介して開口する
例えば耐熱ガラス等の透明管１４と、上記両管１
２，１４の他端間を連結する接続体１５とにより
構成された連通管路で、容器１の側方に位置する
縦管路部即ち透明管１４を水位表示窓９に対向さ
せ、該透明管１４を水位計として使用する。上記
接続体１５は耐熱性を有する合成樹脂、シリコン
ゴム等により成形され、容器１内と連通管路１０
内とを連絡する小径のバイパス路１６を形成す
る。１７は金属管１２の一部と共にヒータ１８を
一体的に埋設した熱板、１９は蝶番部３の切溝４
に嵌挿する軸２０を以つて開閉かつ着脱自在に枢
支され、空気ポンプ（図示せず）等を内装する従
来周知の上蓋、２１は容器１の上面開口を閉塞す
る中蓋で、従来周知のように汲上げ管２２及び給
湯管２３を具備し、ポンプからの空気を容器１内
に送り込む送気路を形成している。

次に、その動作について説明する。今、容器１
内に水を収容した状態（連通管路１０内にも逆止
弁１１及びバイパス路１６を介して水が流入して
いる。）で、ヒータ１８に通電すると、金属管１
２はヒータ１８により加熱されて内部の水が沸騰
し、連通管路１０の内圧が上昇することになり、
沸騰した湯は逆止弁１１がある為に透明管１４内
を上昇して継手１３から容器１内に流入する。勿
論、沸騰した湯の一部はバイパス路１６を介して
容器１内流入する。そして、連通管路１０内の水
位が下がると、容器１内の水は逆止弁１１を介し
て連通管路１０内に入り、ヒータ１８により加熱
される。このように連通管路１０内の水を沸騰さ
せ容器１内の水を循環することにより、湯を沸す
ものである。

而して、容器１内の湯が所定温度まで上昇し
て、サーモスタツト（図示せず）が働きヒータ１
８への通電が停止されると、透明管１４内の水面
は安定しさらにバイパス路１６により容器１内と
同水位になる。従つて、透明管１４の水位を水位
表示窓９を通して見ることにより、容器１内の水
量を容易に知ることができる。尚、バイパス路１
６がない場合ポンプの操作により容器１内の湯を
外部に取り出すと、容器１内の水位が下がり透明
管１４内の水位より低下して、逆止弁１１の両側
に圧力差が生じて逆止弁１１が閉塞状態になる
為、透明管１４内の水位は容器１内の水位に応じ
て低下せず、容器１内の水位との間にずれが生じ
て容器１の水位を正確に把握できなくなる虞れが
あるが、本実施例にあつてはバイパス路１６の存
在により容器１と透明管１４との水位が常に一致
し、容器１内の水位を正確に把握できることにな
る。又、透明管１４内の水（湯）の状態を見るこ
とにより加熱動作中であるか加熱停止中（保温動
作中）であるかを容易に判別することができる。
即ち、加熱動作時には透明管１４内の水が沸騰、
流動状態に、加熱停止時には水面が安定状態にあ
り、容易に動作状態を判別でき、加熱ランプ及び
保温ランプを省略することができる。

尚、本案は上記実施例の構成に限定されるもの
でなく、本案の要旨を変更しない範囲であれば
種々の構造を採用することも可能である。

以上の如き構成の本案によれば、連通管路の縦
管路部を透明材により形設して該管路部を水位計
として利用することにより、別途水位計を設ける
必要がなくなり、構造の簡素化、コストの低減を
計れる上に、縦管路部即ち水位計により動作状態
を判別することもでき、又バイパス路の存在によ
り水位計の水位と容器内の水位とが常に一致し、
容器内の水位を常に正確に把握することができ、
実用上優れた考案である。

【図面の簡単な説明】

図は本案湯沸器の概略断面図である。 １：容器、１０：連通管路、１１：逆止弁、１
４：透明管、１６：バイパス路、１８：ヒータ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器内の水を注出するためのポンプを備えた電
   気湯沸器において、容器の外方にあつて該容器の
   内底部に一端を逆止弁を介して開口すると共に容
   器の規定最高水位より上方位置に他端を開口する
   連通管路と、該管路の一部を加熱してその内部の
   水を沸騰させ容器内の水を循環させるヒータとを
   備え、上記連通管路の容器側方に位置する縦管路
   部を透明材により形設して該縦管路部を水位計と
   し、この水位計として作用する部位と上記ヒータ
   により加熱される部位間に位置する連通管路を容
   器の内底部に連通させる小径のバイパス路を設け
   たことを特徴とする電気湯沸器。