JPS62189320A - ２サイクルエンジンの排気時期制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、２サイクルエンジンの排気時期制御に係わり
、詳しくは、排気通路の上部に板状の弁体を設け、この
板状の弁体をエンジンの回転速度に応じて揺動操作する
ことによりシリンダの内部と排気通路との連通時期を変
化させるようにした２サイクルエンジンの排気時期制御
装置に関するものである。

「従来の技術」 第１図は本発明者等が先に実願昭６０−９７２７４号と
して出願した２サイクルエンジンの排気時期制御装置の
一部を示すものである。

このエンジンでは、排気通路ｌの上部のシリンダ内面へ
の開口（排気ポート）Ｉａ近傍に、シリンダ軸線に直交
するように袖２を設け、この軸２に板状の弁体３を取り
付け、排気通路ｌの上面の弁体３に相対する箇所に弁体
収納用凹所４を設けている。

また、排気ポートｌａの上縁には、弁体３が凹所４内に
収納された際、同弁体３の揺動先端とシリング内面との
間にデッドスペース　（デッドスペースがあると、シリ
ンダ内の排気ガスが流出する際乱流が生じて流動抵抗を
増太さ仕る）を形成させないよう、排気ポートｌａの上
面から垂れ下がるエツジ部５を設けている。このエツジ
部５の角度θ。は、弁体３の先端上縁の揺動軌跡の弁体
３が弁体収納凹所４内に収納されたときの接線Ｑ、とシ
リンダ内面Ｑ、との成す角度とぼは等しくなるように設
定しである。

この装置によれば、エンジンの回転速度に応じて図示仕
ぬ駆動機構により弁体３を揺動操作し、例えば、エンジ
ンが低速で回転する場合には、弁体３を図中実線で示す
ようにその先端が排気ポート１ａの上縁から下方へ突出
する箇所に位置させ、他方、エンジンが高速で回転する
場合には、図中２点鎖線で示すように弁体３を排気通路
の上部に設けた凹所４内に収納するよう操作する。この
ようにエンジンの回転速度に応じて排気ポート１ａの上
縁位置を上下動させ、これにより、エンジンが低速ある
いは高速いずれで回転する場合でも、図示せぬ掃気ボー
トが閉じた後であって排気ポート１ａが閉じる寸前に排
気反射波が排気ポート１ａに戻るように排気時期の制御
を行い、排気通路１に吹き抜けたガスをシリンダ内に押
し戻してガス充填効率の向上を図り、もって、全回転域
における出力の向上を図ることができるようになってい
る。

「発明が解決しようとする問題点」 ところが、前述した排気時期制御装置にあっては、弁体
収納凹所とシリンダ内面との間に形成されるエツジ部５
が鋭く尖った形状となっており、この部分は熱容量が極
めて小さいこと、また、高温状態の排気ガスが最初に流
れ込む箇所であることから、エツジ部５が異常に昇温す
るという不具合があることがわかった。

上記不具合を解決するための一手段として、弁体３を薄
くしエツジ部５の突出量を小さくすることが考えられる
が、この場合、弁体５が薄く成りすぎることから、本来
の機能である排気時期制御が行い難くなるという問題が
生じる。

「発明の目的」 本発明は上記事情に鑑みてなされてもので、所望する排
気時期制御が行え、かつ、弁体収納凹所とシリンダ内面
との間に形成するエツジ部が異常に昇温するのを防止す
ることができる２サイクルエンジンの排気時期制御装置
を提供することを目的とする。

「問題点を解決するための手段」 本発明では前述した目的を達成するため、シリンダ軸線
に直交する軸によりシリンダ内面に相対する側とは反対
側端部を支持された板状の弁体と、該弁体を開閉させる
弁体駆動機構とを備え、前記板状の弁体を支持する軸が
クランクアームを介して該軸位置よりシリンダ内面側に
接近して配置された揺動軸に連結されることにより、板
状の弁体の揺動中心をシリンダ内面側にずらしている。

「実施例」 以下、本発明の一実施例について第２図〜第４図を参照
して説明する。

第２図は本発明に係わる排気時期制御装置の要部の縦断
面図、第３図は第２図の７−■線に沿う断面図である。

図において符号１１はシリンダブロック、１２はシリン
ダヘッド、Ｉ３はシリンダ内に摺動自在に嵌挿されたピ
ストン、１４は掃気通路、１５は排気通路である。排気
通路１５の左右方向中央には補強用リブＩ６が、シリン
ダ内面への開口（排気ポート）１５ａから排気通路１５
の下流側へ所定箇所まで延びて設けられている。このリ
ブ１６は排気通路１５のシリンダ内面への開口近傍を補
強するとともに、ピストンリングがそれ自体の弾性によ
り径方向外方へ広がって排気ポート１５ａの上縁や下縁
に突き当たるのを防止する機能を果たす。

排気通路１５の上部であって排気ボー）１５ａの若干下
流側には凹所１７が設けられ、そこには左右２つ割り構
造とされた排気時期制御用弁体Ｉ８．１８が収納されて
いる。

両弁体１８．１８は左右対称となっており、それらは前
記リブ１６の両側に配されている。弁体１８は、第４図
に示すように軸挿通部１９と、軸挿通部１９から一側に
延びる平板部２０と、平板部２０の先端に設けられ、シ
リンダの内面とほぼ同一曲率とされて同シリンダ内面と
整合する制御面２１と、制御面２１の上部に設けられた
つば部２２とから成っている。

弁体１８の軸挿通部２０には２分割構造とされた断面方
形状の軸２３が挿通され、軸２３にはクランクアーム２
４を介して揺動軸２５．２５が連結されている。揺動軸
２５．２５は互いに同軸状に配され、かつ、第２図に示
す如く側方からみて＠体重体支持軸２３よりもシリンダ
内面側に接近して配されている。そして、この揺動軸２
５が回動されることにより、前記弁体１８が該軸２５の
軸線りを中心として揺動されるように成っている。

弁体１８の平板部２０には、上面から下面まで達する長
孔状の貫通孔２６が複数設けられている。

これら貫通孔２６は弁体１８が排気通路１５内にセット
される際排気通路１５内を流れる排気ガスの流れに沿う
よう傾斜して設けられている。貫通孔２６は上部が面取
りされており、互いの境界部分にはエツジ部２７が形成
されている。

また、排気通路１５のシリンダ内周面開口　（排気ポー
ト１５ａ）には、前記デッドスペースを生じさせないよ
う上面から垂下するエツジ＄２８か形成されている。該
エツジ部２８の角度θ１は、弁体１８の制御面２１上縁
の揺動軌跡の弁体１８が弁体収納凹所１７内に収納され
たときの接線り、とシリンダ内面Ｑ、との成す角度とほ
ぼ等しくなるように設定されている。この角度θ１は前
記第１図で示す角度θ。に比べ、弁体１８の揺動中心を
シリンダ内面側に接近させた分、大きく設定している。

弁体１８はエンジンの回転速度に応じ駆動機構２９によ
り揺動操作されるようになっている。駆動機構２９は、
第３図に示すように前記弁体支持軸２３、クランクアー
ム２４、揺動軸２５、揺動軸２５の一端であってシリン
ダブロック１１の外部に突出する部分に取り付けられた
ワイヤーガイド３０と、該ワイヤーガイド３０にワイヤ
ー３１を介して接続されたモータ（図示せず）と、該モ
ータをエンジンの回転速度に応じて正・逆回転操作する
制御器（図示せず）とから成っている。なお、第２図、
第３図中Ｒは冷却水を通すための通路を示す。

しかして、このように構成された排気時期制御装置によ
れば、弁体１８がエンジンの運転状態に基づいて揺動操
作されることにより、エンジンの出力特性を全回転域に
おいて高めることができる。

すなわち、エンジンか低回転で運転されている場合には
、軸２５を所定方向へ回転させて弁体１８．１８を揺動
させ、同弁体１８．１８を排気通路１５内に突出させる
。このような弁体１８．１８の移動により、その制御面
２１を排気ポート１５ａの上部途中に位置させ、これに
よって、第２図中実線で示すように排気ポート１５ａの
上部を閉塞し、同排気ボート１５ａの上縁を見掛は上昇
体１８．１８の制御面２１の下端縁まで下げる。

このため、制御面２１を下げた分、ピストン１３の移動
により開閉される排気ポート１５ａを、遅く開かＵ・か
つ早く閉じさせる。

このように、エンジンが低回転のときには、ピストン１
３の上下動周期が長いのに対応させて排気ポート１５ａ
を遅く開かせかつ遅く閉じせ、これにより、排気ポート
１５ａが閉じられる寸前に排気反射波を排気ポート１５
ａに戻し、燃焼ガス充填効率を高めている。

一方、エンジンが高回転域に至った場合には、弁体１８
．１８を前述とは逆向きに回動させて第２図中２点鎖線
で示すように凹所１７内に収納する。すなわちこの場合
にあっては、ピストン１３の上下動周期が短くなるのに
対応して、排気ポート１５ａを前述した場合に比べて早
く開かｄｏかつ遅く閉じらせる。したがって、この場合
においても、排気ポート１５ａが閉じられる寸前に排気
反射波を排気ポート１５ａに戻し、前述と同様、反射波
の有効利用によって燃焼ガスの充填効率を高めている。

このように、エンジンの排気時期を弁体１８の制御面２
１によって制御し、全回転域における出力特性の向上を
図っている。

なお、上記弁体１８の制御方法は、２位置制御等のステ
ップ式制御、あるいは連続する比例制御のいずれであっ
てもよい。

また、上記排気時期制御装置においては、第１図に示す
ものに比べて弁体１８の揺動中心がシリンダ内面側に接
近しており、この分、弁体１８の制御面２！上゛縁の揺
動半径が小さく成っている。

このため、該弁体１８の制御面２１上縁の揺動軌跡に左
右されるエツジ部２８の角度θ１を、前記第１図で示す
ものより大きく設定することができる。この結果、エツ
ジ部２８の熱容量を大きく採れ、同エツジ部２８が異常
に昇温するのを防止することができ、しかも、エツジ部
２８を強度的に強くすることができる。

なお、弁体１８の揺動中心をシリンダ内面側へずらす手
段として、弁体１８の中間部を揺動輪により直接挿通さ
せて支持する方法が考えられるが、この場合、弁体の揺
動軸挿通部分が厚さを増し、排気抵抗を増大させる不具
合が生じてしまう。

また、上述の構成では弁体１８に貫通孔２６を設け、吹
き抜はガスを弁体１８の工′側まで導くようにしている
か、これは、このガスにより弁体１８の上面や弁体収納
部】７を掃除し、それらにカーボンが付着するのを未然
に防止するためである。

また、本実施例では弁体１８の上部の貫通孔２６．２６
の間にエツジ部２７を設けているが、これは、弁体収納
凹所１７の下面にカーホンが付着してそれが固化した場
合でも、同カーボンをエツジ部２７でたたき落とし、こ
のたたき落としたカーボンを貫通孔２６から排気通路１
５へ排出さぜるためである。

「発明の効果」 以上説明したように本発明にかかる排気時期弁体装置に
よれば、シリンダ軸線に直交する軸によりシリンダ内面
に相対する側とは反対側端部を支持された板状の弁体と
、該弁体を開閉させる弁体駆動機構とを備え、前記板状
の弁体を支持する前記軸をクランクアームを介して該軸
位置よりシリンダ内面側に接近して配置された揺動軸に
連結することにより、板状の弁体の揺動中心をシリンダ
内面側にずらしているため、その揺動中心をずらした分
排気ボートの上面から垂下させるエツジ部の角度を広く
採ることができる。この結果、同エツジ部の熱容量を大
きくすることができ、エツジ部が異常に昇温するのを防
止することができるとともに、同エツジ部を強度的に強
くすることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は排気時期制御装置を備えた従来の２サイクルエ
ンジンを示す一部の縦断面図、第２図は本発明にがかる
２サイクルエンジンの縦断面図、第３図は第２図の■−
■線に沿う断面図、第４図は弁体および弁体駆動機構の
一部を示す斜視図である。 １１・・・・・・シリンダブロック、 １２・・・・・・シリンダヘッド、 １５・・・・・・排気通路、 １５Ｒ・・・・・・開口（排気ボート）、！８・・・・
・・弁体、 ２１・・・・・・制御面、 ２２・・・・・・つば部、 ２３・・・・・・弁体支持軸、 ２４・・・・・・クランクアーム、 ２５・・・・・・揺動軸、 ２８・・・・・・エツジ部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. ２サイクルエンジンのシリンダの内部へ連通された排気
   通路の開口上部を開閉して、シリンダの内部に摺動自在
   に嵌挿されたピストンによるシリンダ内部と排気通路と
   の連通時期を変化させるようにした排気時期制御装置で
   あって、シリンダ軸線に直交する軸によりシリンダ内面
   に相対する側とは反対側端部を支持された板状の弁体と
   、該弁体を開閉させる弁体駆動機構とを備えてなり、前
   記板状の弁体を支持する前記軸がクランクアームを介し
   て該軸位置よりシリンダ内面側に接近して配置された揺
   動軸に連結されることにより、板状の弁体の揺動中心が
   シリンダ内面側にずらされていることを特徴とする２サ
   イクルエンジンの排気時期制御装置。