JPS6216962B2 - - Google Patents

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JPS6216962B2
JPS6216962B2 JP53161389A JP16138978A JPS6216962B2 JP S6216962 B2 JPS6216962 B2 JP S6216962B2 JP 53161389 A JP53161389 A JP 53161389A JP 16138978 A JP16138978 A JP 16138978A JP S6216962 B2 JPS6216962 B2 JP S6216962B2
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JP
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chitin
ion exchanger
present
film
soluble
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Junichi Kosugi
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Kureha Corp
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Priority to DK553379A priority patent/DK553379A/da
Priority to AU54212/79A priority patent/AU518831B2/en
Priority to DE7979303067T priority patent/DE2963863D1/de
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Publication of JPS6216962B2 publication Critical patent/JPS6216962B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08BPOLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
    • C08B37/00Preparation of polysaccharides not provided for in groups C08B1/00 - C08B35/00; Derivatives thereof
    • C08B37/0006Homoglycans, i.e. polysaccharides having a main chain consisting of one single sugar, e.g. colominic acid
    • C08B37/0024Homoglycans, i.e. polysaccharides having a main chain consisting of one single sugar, e.g. colominic acid beta-D-Glucans; (beta-1,3)-D-Glucans, e.g. paramylon, coriolan, sclerotan, pachyman, callose, scleroglucan, schizophyllan, laminaran, lentinan or curdlan; (beta-1,6)-D-Glucans, e.g. pustulan; (beta-1,4)-D-Glucans; (beta-1,3)(beta-1,4)-D-Glucans, e.g. lichenan; Derivatives thereof
    • C08B37/00272-Acetamido-2-deoxy-beta-glucans; Derivatives thereof
    • C08B37/003Chitin, i.e. 2-acetamido-2-deoxy-(beta-1,4)-D-glucan or N-acetyl-beta-1,4-D-glucosamine; Chitosan, i.e. deacetylated product of chitin or (beta-1,4)-D-glucosamine; Derivatives thereof
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D71/00Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by the material; Manufacturing processes specially adapted therefor
    • B01D71/06Organic material
    • B01D71/08Polysaccharides

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、カプセル材,透析材,イオン交換材
等としての機能にすぐれるイオン交換体に係る。
更に詳しくは、カルボキシメチルキチンもしくは
カルボキシメチルキチン塩の脱N―アセチル化物
などを有機酸の無水物などで処理して得られるイ
オン交換体に係る。 自然界に存在する多糖類の繊維成分は、高等動
物におけるコラーゲン、節足動物や下等動物にお
けるキチン、高等植物におけるセルロースに大別
され、それぞれにアパタイト,炭酸カルシウム,
リグニン等が沈積することにより形体を作つてい
る。この中で、キチンはN―アセチル―D―グル
コサミンの1,4―β結合よりなる高分子物質で
あり、セルロースに匹敵する量が存在する。 しかしながら、該キチンは極めて高結晶性で、
且つアミノアセチル基の結合が強固である為、セ
ルロースにおけるアルカリの如く、良好に溶解、
分散或いは膨潤させる経済的な溶剤がみつかつて
いない。 この為、キチンはセルロースやその他の多糖に
比べ、その利用面での開発が遅れている。 その中にあつて、特公昭48―19213号は、キチ
ンの脱アセチル化物であるキトサンが稀酸に溶解
する性質を利用して、キトサンフイルムを作り、
該キトサンフイルムを固相アセチル化することに
より、キチンフイルムを得る方法を開示してい
る。この方法はキトサンフイルムを水に膨潤させ
た後、エタノール,アセトン,ピリジン等の溶媒
に浸漬し、ジシクロヘキシルカルボイミド等のア
ミド基形成用の脱水縮合剤を用いてN―アセチル
化し、キチンフイルム化することからなるが、こ
の方法では後記の実施例に見られる如くアセチル
化に要する時間が極めて長い。 キトサンのN―アセチル化方法としては、上記
方法以外に、キトサンをピリジン溶媒中で無水酢
酸と反応させる方法又はキトサンをトルエン媒体
中で無水酢酸―過塩素酸と反応させる方法などが
提案されている。しかし、これらの方法において
も、そのN―アシル化時間は長く、特にキトサン
が水を含んだ状態では極端に反応速度が遅くなる
欠点がみられる。 なお、前述した方法はいずれもキチンのフイル
ム状物を得ることを目的としており、かつ、その
フイルム状物の用途も音響振動板への適用を示唆
しているにすぎず、キチン及びキチン誘導体の性
質を活かした真の用途開発と云う点で不満を残す
ものである。 本発明者は、上述した現状に鑑み、キチン及び
キチン誘導体の性質を充分発揮し得る用途並びに
その用途に適用可能な形体の工業的な製造法等に
ついて鋭意研究の結果、可溶性キチン誘導体例え
ばカルボキシメチルキチンの脱N―アセチル化物
を有機酸の無水物等と反応させると、驚くべきこ
とに瞬時にアシル化反応を起こして水,酸,アル
カリ或いは有機溶剤に不溶性のアシル化物が得ら
れ、該反応を利用して得られる可溶性キチン誘導
体の一部をアシル化処理してなるイオン交換体
が、カプセル材、イオン交換材、或いは透析材と
しての機能を有することの知見を得て本発明に到
達したものである。 即ち、本発明は、カルボキシメチルキチンもし
くはカルボキシメチルキチン塩の脱N―アセチル
化物などの可溶性キチン誘導体の一部を、有機酸
の無水物の単独或いは該有機酸の無水物と有機酸
との混合物の溶液もしくはガス状物と直接反応さ
せることにより、簡単且つ短時間に得られる可溶
性キチン誘導体の一部をアシル化処理してなる
(該アシル化処理部分は、水,酸,アルカリ或い
は有機溶剤に不溶な変成キチンであり、以下可溶
性キチン誘導体のアシル化物と云う)イオン交換
体を提供する。 本発明に係る可溶性キチン誘導体とは、本発明
者が本願と同日出願した特開昭55―90505号公報
に開示する可溶性(水溶性)のカルボキシアルキ
ルキチン及び/又はカルボキシアルキルキチン塩
の脱N―アセチル化物を意味し、下記の一般式で
表わすことができる。 〔C6H8O3・(NH2X(NHCOCH3Y (OR)a(OH)bo 〔式中、Rはカルボキシアルキル基、 Xは0.1〜1.0、 Yは1.0―X、 aは0.1〜1.0、 bは1.0―a、 nは重合度を示す〕 前記の本発明に係る可溶性キチン誘導体は、例
えば、キチンを高濃度のアルカリ水溶液に浸漬
し、キチン浸漬アルカリ水溶液を凍結処理し、次
いで凍結したアルカリ含有キチンを、式X
(CH2oCOOH(式中、XはBr又はClを示し、n
は1,2または3の整数を示す)で表わされるエ
ーテル化剤を含有する有機溶媒中で反応させるこ
とにより得られたカルボキシアルキルキチンにア
ルカリ水溶液を添加して脱N―アセチル化するこ
とで製造し得る。 本発明の特徴の1つは、アシル化反応が水の存
在下でも極めて短時間に生起することであるが、
未だこの理論的な根拠は明らかでなく、おそらく
カルボキシメチルキチンもしくはカルボキシメチ
ルキチン塩の脱N―アセチル化物自身のカルボキ
シル基が触媒の役目をしているものと推定され
る。 本発明のイオン交換体は、皮膜表面が前記アシ
ル化物で内部がアミノ基とカルボキシル基を併有
する両性高分子電解質よりなるので、カプセル化
材,透析材,イオン交換材として極めて有用であ
り、生体機能性材、薬剤の徐放材,重金属捕集,
固定化酵素の基材,限外過材等々広範な用途に
応用され得る。 更に、本発明のイオン交換体は、球状,繊維
状,フイルム状等任意の形態または必要に応じて
それらの中空状の形態に極めて容易に成形され
得、しかもその表面皮膜としての化学的、生体的
に安定且つ安全な可溶性キチン誘導体のアシル化
物の皮膜の厚さや該皮膜の物質透過性は、任意に
調節され得る。 以下、本発明を詳述する。 本発明のイオン交換体の原料は、カニ,エビ等
の節足動物の甲殻等から常法によつて分離、精製
して得られる一般式()で示されるキチンであ
る。 キチンをモノクロル酢酸等と反応させることに
よりカルボキシメチル化し、一般式()で示さ
れる構造単位を含むカルボキシメチルキチン又は
その塩となる。
【式】或いは
【式】或いは
【式】 (式中、Mは水素,アルカリ金属,アルカリ土
類金属またはアンモニウム基を示す) 本発明のカルボキシアルキルキチン又はその塩
は、単位構造であるN―アセチルグルコサミン1
単位当りカルボキシアルキル基を0.1〜1.0好まし
くは0.3〜1.0有する。これを水酸化ナトリウム,
水酸化カリウム等のカルカリ水溶液中で加熱すれ
ば脱N―アセチル化し、カルボキシアルキルキチ
ンもしくはその塩の脱N―アセチル化物,即ち本
発明の可溶性キチン誘導体が得られる。ここに云
うカルボキシアルキルキチンもしくはその塩の脱
N―アセチル化物は、10〜100%好ましくは20〜
60%の脱N―アセチル化度を有するものであると
理解されたい。該脱アセチル化度が60%以上にな
ると後述の皮膜形成が遅くなる傾向を示す。しか
し反応温度を高める等の反応条件を選択すること
により、所期の目的を達することが出来る。 本発明における該可溶性キチン誘導体の不溶化
(アシル化)は極めて簡単である。即ち、該可溶
性キチン誘導体の水溶液を、有機酸無水物又は有
機酸無水物の有機酸の混合物の溶液或いは気体と
接触させるだけで、既述の如く極めて短時間であ
シル化反応が起こり不溶性キチン誘導体を形成す
るものである。 この反応のメカニズムについては未だ明らかで
ないが、反応は該可溶性キチン誘導体の水溶液が
有機酸無水物に接触すると瞬間的に起こり、該水
溶液の表面から進行することからみて、まず該水
溶液表面にアシル化による不溶性キチン誘導体か
らなる皮膜が形成され、該水溶液の形態を維持
し、次いでやや遅れて有機酸無水物が最初に形成
された不溶性キチン誘導体皮膜を通じて内部に拡
散するに従い逐次内部に反応が進行し、内部での
不溶化を進めるものと推定される。この際の反応
生成物は、カルボキシメチルキチンの脱N―アセ
チル化物のN―アシル化によるN―アシル化カル
ボキシメチルキトサン(一般式)、更に脱カル
ボキシメチル化したN―アシル化キトサン(一般
式)及びN―・O―アシル化キトサン(一般式
)の構造単位である。 :C6H8O3(OCH2COOH)・NHCOR :C6H8O3(OH)・NHCOR :C6H8O3(OCOR)・NHCOR (式中、RはCH3(CH2)mであり、mは0〜
4を示す。) ただし、不溶化物中における一般式()の割
合は、通常10%以下であり、残部を一般式()
及び()が占めているため、酸やアルカリに不
溶となる。 又、内部は反応度合にもよるが未反応のカルボ
キシメチルキチンもしくはその塩の脱N―アセチ
ル化物の構造単位が残存する。かくして、前記し
た反応によつて得られる本発明のイオン交換体
は、可溶性キチン誘導体の一部をアシル化処理し
たものとなる。 なお、本発明で用いる該可溶性キチン誘導体の
水溶液濃度は、濃い方がより強固で緻密な不溶性
キチン誘導体を生成するが、通常1〜10wt%で
良い。しかし、これは本発明のイオン交換体の用
途及び性質により適宜調節されるべきものであつ
て必ずしもこの範囲に限定されるものでない。 本発明で用いる有機酸及び有機酸無水物は、酢
酸,プロピオン酸,酪酸,吉草酸等及びその無水
物(以下有機酸無水物と称する)が好適である。
これらを単独もしくは2種以上の混合物として使
用し得る。該有機酸無水物は希釈せずそのまま用
いても良く、又、反応速度を調節したり、反応物
の処理を容易にする目的等から、有機酸或いは有
機酸無水物と反応しない有機溶剤で希釈しても良
い。 アシル化反応温度は5〜80℃好ましくは5〜60
℃であるが、前述の如く脱N―アセチル化度60%
以上の可溶性キチン誘導体を用いる場合はより高
温度が望ましい。また該有機酸無水物のガスと反
応させる場合には更に高温度であつても良い。 次に、可溶性キチン誘導体水溶液と有機酸無水
物とを接触させる態様であるが、これは本発明の
イオン交換体の用途、形態に応じて適宜選ぶこと
が出来る。 例えば、1つの接触態様として、可溶性キチン
誘導体の水溶液を有機酸無水物中に撹拌しながら
滴下分散させる方法を例示し得る。この態様にお
いては、該水溶液滴の表面から瞬間的に反応して
不溶化し、本発明の可溶性キチン誘導体のアシル
化物の皮膜を形成して球形のカプセル状物が得ら
れる。そして該反応を持続させると有機酸無水物
が内部にまで拡散し任意の不溶化膜厚を形成する
ことができる。所定時間反応後、分離、水洗によ
り未反応の有機酸無水物を除去すれば、本発明の
イオン交換体よりなる球体が得られる。得られる
球体は、滴下する液滴の大きさを調節することに
より、約10〜10000μに及ぶ広範囲の直径のもの
となり得る。 表面被膜としての不溶性キチン又は不溶性変性
キチンの膜厚及び微密度或いは中空状とするに
は、用いる可溶性キチン誘導体の水溶液濃度,反
応時間,反応温度等を変えることにより調節可能
であり、厚みとしては通常1〜1000μ、微密度は
分子量500〜400000にわたる透過限界を有するも
のが得られる。又、該可溶性キチン誘導体の水溶
液を有機酸無水物の気相中にスプレーすることに
より、瞬時に表面層をアシル化して不溶性皮膜を
形成することによつて、本発明のイオン交換体よ
り成る微小の球体カプセルを得ることが出来る。 別の接触態様として、可溶性キチン誘導体の水
溶液をノズルを通して有機酸無水物を含む液中に
紡糸することを例示し得る。この態様において
は、表面層から一部不溶性となつた系が得られ、
これを水洗することにより本発明のイオン交換体
より成る繊維状物を得ることが出来る。 又、上記ノズルとしてスリツト状のものを用い
れば、本発明のイオン交換体よりなるフイルム状
物を得ることも出来る。 繊維状,フイルム状いずれの場合においても、
内部を中空にしたり膜厚、緻密度を必要に応じて
調節可能なことは球状物の場合と同様である。 上記した接触態様に限らず、その他種々の接触
態様をとり得ることは当然である。 以上の説明で明らかな如く、本発明は球状,繊
維状,フイルム状等の任意の形体として、更に必
要に応じてこれらの中空体のイオン交換体を容易
に製造可能であり、しかも該イオン交換体は両性
高分子電解質と物質透過性を有する化学的、生体
的に安定且つ安全な可溶性キチン誘導体のアシル
化物で構成されているため、前述の用途以外にも
広範な用途に適用可能である。用途の一部を具例
すれば、膜の透過性を利用して本発明の中空イオ
ン交換体を混合物試料溶液に入れることにより、
一定分子量以下の物質のみを該イオン交換体内に
拡散させるタンパク糖等の分離精製に、また本発
明の中空繊維状或いはフイルム状イオン交換体を
用いて従来の透析材と同様に使用可能である。 更に物質透過性を調節可能であること及びイオ
ン性基を有することを利用し、イオン交換材とし
ても利用出来る。 その他生体に対して極めて安定且つ安全である
ので生体関連分野での使用が可能であり例えば血
液潅流用或いは服用して胃腸内の毒素を吸着除去
する吸着剤或いは吸着剤等の被覆材としても利用
出来る。 なお、血液と接触させる用途に用いる場合はア
シル化反応を調整し若干アミノ基を残しておき、
該アミノ基とヘパリン,キトサン硫酸エステル,
キチン硫酸エステル等の抗血栓性物質とポリイオ
ンを作つておくと更に好ましいものとなる。 また、各種の有用な機能性物質を本発明のイオ
ン交換体内にとじ込めることも可能であり、例え
ば、種々のイオン交換樹脂を本発明のイオン交換
体内にとじ込めば、特定の分子量以下の物質のみ
に対してイオン交換能を有するキチン質の膜で覆
われた新規なイオン交換材となり、活性炭等の吸
着剤を本発明のイオン交換体で被覆すれば、従来
にない新規性能を有する吸着剤になり得るもので
ある。 以上、本発明は従来、利用が限られていた資源
であつたキチンを有効利用可能にした画期的なも
のであり、しかも用途面に関しても無数の展開が
考えられるものである。 以下実施例により本発明をさらに具体的に説明
する。 実施例 1 カルボキシメチルキチンの脱N―アセチル化物
(カルボキシメチル化度1.0,50%脱N―アセチル
化物)10gを5%の濃度になる様に水190c.c.に溶
解させた後、1000c.c.の無水酢酸と50c.c.の酢酸の混
合液中に滴下、撹拌、分散させた。反応温度は15
℃、反応時間2分で充分表面皮膜が形成され、そ
れを過し、水洗して直径20〜100μのマイクロ
カプセルを得た。 そのうちの50gをとり、ミキサーで粉砕して水
に可溶な物と不溶分を取り出し、不溶物はエタノ
ールで数回洗滌した後乾燥した水に可溶物はエバ
ポレーターで濃縮後、凍結乾燥した。それらの乾
燥物の重量及び元素分析を測定した結果は第1表
のとおりである。
【表】 第1表から明らかな様に本実施例のマイクロカ
プセルは、水不溶物がほとんどキチンで水に可溶
物がカルボキシメチルキチンの50%脱アセチル化
物よりなる本発明のイオン交換体であることが認
められた。 なお、参考のためキチン及び用いたカルボキシ
メチルキチンの脱アセチル化物の元素分析値を第
2表に示す。
【表】 実施例 2 カルボキシメチルキチンのカルボキシメチル化
度0.5、脱アセチル化度25%の脱アセチル化物10
gを水90c.c.に溶解させた後、減圧下で脱気処理し
て原料水溶液を調整した。該原料水溶液を第1図
に示す装置を用いて紡糸およびアシル化処理し、
繊維状イオン交換体を得た。反応槽には20℃に保
たれた無水のプロピオン酢液を用い、原料噴出圧
力は2Kg/cm3である。 得られた繊維状物50gを実施例1と同様な方法
で水可溶分及び水不溶分を分析した。その結果は
第3表に示す通りであつた。この結果からも明ら
かなように本実施例で得られた繊維状物は本発明
のイオン交換体であることが証明された。
【表】 実施例 3 実施例1のサンプルを用いて吸着及び皮膜の透
析性を調べた。 サンプル5g(水含有マイクロカプセル)と生
理食塩水で所定濃度にした試料溶液10c.c.をフラス
コにて室温で2時間撹拌後、液中濃度を調べた結
果第4表の様になつた。この間マイクロカプセル
の形状に何んらの変化もなく、後でサンプル重量
を調べた結果、ほぼ最初と同じであつた。
【表】
【表】 * 溶質がマイクロカプセル内に完全に透
過拡散したとした時の外部溶液の濃度
これから明らかな様にデキストランのMW7万
以下、グルコース、アルブミンは皮を透過してお
り、尚かつ、アルブミンにおいては更に低い値を
示している事は、吸着されたものとしか考えられ
ない。又、2時間後のアルブミン溶液において濁
りはなく均一に溶解していた。 従つて、ここで得たマイクロカプセル皮膜は分
子量7万迄容易に透過させるが、分子量50万以上
になると透過しないことがわかる。 実施例 4 実施例1における原料及びその濃度、アシル化
剤及び反応条件を代えて実施例1に準じてマイク
ロカプセルを製造した。 条件及びその結果を第5表に示す。これらの結
果、いずれも本発明のイオン交換体となつている
ことが明らかであつた。
【表】 実施例 5 粒径0.25〜0.60mmに篩別した球型活性炭を本発
明のカルボキシメチルキチンのカルボキシメチル
化0.8、脱アセチル化度40%の5%水溶液に浸漬
した。次いで80Me′金網を用いて水切り後、室温
で放置し、水分による粒子の凝集がほぼなくなる
程度まで乾燥した。これを40℃に保つた酪酸無水
物/酪酸=90/10混合液中に撹拌しながら投入
し、30分反応させた。 次いで粒子を別後、エタノール/水=50/50
混合液で洗滌、酪酸無水物/酪酸を除いた。 更に蒸留水を用いて繰返し、洗滌後、乾燥し、
本発明のイオン交換体で被覆された球形活性炭を
得た。比較の為、ゼラチンを用い、公知の方法に
従い、ゼラチン被覆された球形活性炭を得た。 各試料及び比較の為、被覆処理をしていない球
形活性炭をそれぞれ0.5g採取し、クレアチニン
及びビタミンB12のそれぞれ200ppmの水溶液100
c.c.に投入し、撹拌したら、各試料の濃度を時間毎
に調べた結果を第6及び第7表に示す。
【表】
【表】 本発明のイオン交換体被覆活性炭は分子量の小
さいクレアチニン、分子量の大きいビタミンB12
何れにおいても良好な被覆透過性を示し、非被覆
活性炭に近い吸着速度を示した。 これに対し、比較の為、行つたゼラチン被覆活
性炭では非被覆活性炭と比較し、クレアチニンの
場合でも吸着速度は若干低下し、更にビタミン
B12では著しく吸着速度の遅いものであつた。 この結果、本発明のイオン交換体により極めて
物質透過性の秀れた被覆がなされることが示され
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例2で用いた紡糸装置の概略図を
示す。 1…原料の水溶性キチン誘導体水溶液槽、2…
ノズル(50穴 0.1mm〓)3…反応槽(50mm〓×
1000mmL)、4…ローラー、5…溶剤除去槽(第
1)エタノール:水=1:1、6…溶剤除去槽
(第2)水 100℃、7…まきとり装置。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 皮膜が、 一般式〔〕 〔C6H8O3・(NH2X(NHCOCH3Y (OR)a(OH)bo 〔〕 〔式中、Rはカルボキシアルキル基、 Xは0.1〜1.0、 Yは1.0―X、 aは0.1〜1.0、 bは1.0―a、 nは重合度を示す〕 で表わされる可溶性キチン誘導体及び/又は該塩
    のアシル化処理してなる不溶性であるキチン、O
    ―アシル化キチン、N―アシル化キトサン、N
    ―・O―アシル化キトサンの1種又はそれらの混
    合物よりなり、内部が前記一般式〔〕で表わさ
    れる可溶性キチン誘導体及び/又は該塩であるこ
    とを特徴とするイオン交換体。 2 可溶性キチン誘導体がカルボキシメチルキチ
    ン及び/又はカルボキシメチルキチン塩の脱N―
    アセチル化物であることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項に記載のイオン交換体。 3 前記脱N―アセチル化物が10〜100%好まし
    くは20〜60%の脱N―アセチル化度を有すること
    を特徴とする特許請求の範囲第2項に記載のイオ
    ン交換体。 4 イオン交換体が球状,繊維状,フイルム状及
    びそれらの中空状であることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項乃至第3項のいずれかに記載のイ
    オン交換体。 5 イオン交換体中に機能性物質をとじこめてい
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第
    4項のいずれかに記載のイオン交換体。
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