JPS6216423Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、例えばICなどの電子部品を収納す
るマガジンを、上方に位置する自動機器から受取
つて下方に位置する自動機器に受渡しするための
移送装置に関するものである。

電子部品用のマガジン内に収納された電子部品
を使用し終えた場合、空になつたマガジンは従来
一般に重力を利用して下方に落下、若しくは滑降
せしめて収納箱に投入している。従つて、収納箱
内に乱雑に堆積されたマガジンをアンローダに供
給して搬送するには手作業によつて積み変えなけ
ればならない。このために作業員の労力を要し、
装置全体の全自動化が阻まれている。

本考案は上述の事情に鑑みて為されたもので、
上方に位置する自動機器から電子部品用のマガジ
ンを受け取つて、下方に位置する自動機器に対し
て自動的に、一定の姿勢で、順次に供給し得る簡
単な構成の移送装置を提供することを目的とす
る。

上記の目的を達成するため、本考案の移送装置
は、電子部品を収納するマガジンを、上方に位置
する自動機器から受取つて下方に位置する自動機
器に受渡しするための移送装置において、(イ)垂直
に設置した案内部材に沿つて上下方向に駆動され
る昇降ステージと、(ロ)上記の昇降ステージに対し
て垂直軸まわりに回動自在に支承された、上下に
対向する２個の支持部材を備えた２本爪形のマガ
ジン受と、(ハ)上記のマガジン受を垂直軸まわりに
回動せしめる手段と、(ニ)該マガジン受によつて水
平に支承された状態のマガジンの両端部に対向し
てこれを上下方向に案内する少なくとも一対のガ
イドレールと、(ホ)前記の昇降ステージに塔載され
て、上記一対のガイドレールの下端部付近に堆積
されたマガジンを検出する手段とを設けて、(ヘ)上
記検出手段がマガジンを検出したとき、前記昇降
ステージの下降動を、堆積したマガジンの最上段
のマガジンに対して一定の位置で停止せしめると
共に、前記マガジン受を回動せしめてマガジン放
出作動を行わせるように構成したことを特徴とす
る。

次に、本考案の一実施例を第１図及び第２図に
ついて説明する。

第１図においてＡは電子部品の自動ローダで、
空になつた電子部品用のマガジン１はローダセツ
トプレート２に垂せて矢印ａのごとく送り出され
る。マガジン１を垂せて矢印ａ方向に移動したロ
ーダセツトプレート２は矢印ｂの如く下降した後
矢印ｃのごとく後退する。

本実施例は、本考案を適用して、上方に位置す
る自動ローダＡからマガジン１を受け取り、下方
に設置されたアンローダＢに受け渡すように構成
した移送装置である。上記のアンローダＢは、図
示の左端部にマガジンを置かれると、これを矢印
ｄ方向に自動的に搬送する機能を有している。

案内柱３を垂直に設置し、ステージ４を上下方
向に摺動自在に支承する。

第２図は本実施例の一部を破断して描いた斜視
図である。本例においては２本の案内柱３を設置
してステージ４を上下方向に平行移動せしめるよ
うに案内している。このステージ４は駆動手段
（図示省略）により上下方向に駆動される構造で
ある。

上記のステージ４にピン５を垂直に植設し、マ
ガジン受６を上記の垂直なピン５によつて回動自
在に枢支するとともに、駆動手段（図示せず）に
より往復矢印ｅ−e′のごとく回動せしめ得るよう
に構成する。

本実施例においては上記のマガジン受６を水平
な２本爪フオーク形に構成してある。

第２図に実線で示したようにマガジン受６を矢
印ｅ方向に回動せしめると、第１図に示したよう
に該マガジン受６のフオーク形状部がローダ部Ａ
に対向する。この状態でマガジン１を支持したロ
ーダセツトプレート２を矢印ａ，ｂ，ｃ方向に移
動させると、マガジンはマガジン受６内に示した
マガジン１′の位置に受取られる。

本実施例においては、第２図に示すように１対
のマガジン受６，６を設けてマガジン１′の両端
付近を水平に支承するように構成してあるが、本
考案を実施する場合、マガジン受を幅広形状に形
成して、１個のマガジン受によりマガジン１′の
中央部を支承するように構成してもよい。

上記のように水平に支承したマガジン１′を、
水平姿勢のままで上下方向に案内するよう、該マ
ガジン１′の両端部に対向せしめて１対のガイド
レール７を垂直に設置する。

本実施例においては断面コの字形の部材によつ
てガイドレール７を構成し、かつ、マガジンが１
の位置から矢印ａ方向に１′の位置まで運ばれる
際に干渉しないよう、切欠７ａを設けてある。本
考案を実施する際、マガジンを上下方向に案内す
るガイドレールは本例の如く断面コの字形の部材
に限るものではなく、例えば垂直に設置した数本
のパイプでもよい。

マガジン受６を支承したステージ４が駆動手段
（図示せず）により下降せしめられると、マガジ
ン受６はマガジン１′を水平に保持して下降す
る。第１図に仮想線で示したマガジン受６′、ス
テージ４′はそれぞれ下降した状態を表わしてい
る。

第２図に示した矢印e′方向にマガジン受６を回
動させると、保持されたマガジン１′が放出され
る。第１図に例示した４個のマガジン１ａ〜１ｄ
は放出されて落下し、ガイドレール７に案内され
て積み重ねられた状態を示す。この例においては
マガジン１ｄが堆積の最上段のマガジンである。

ステージ４が下降した際、最上段のマガジンの
位置を検出するため、第１図に示すように、ステ
ージ４にレバー８を回動自在に軸支し、かつ、こ
のレバー８が最上段のマガジン（本例においては
１ｄ）の当接して８′のごとく回動したとき、こ
の回動を検出するセンサ１０を設ける。本実施例
においてはレバー８の回動を検出するセンサとし
てフオトスイツチを用いてあるが、本考案を実施
する場合このセンサ１０としてマイクロスイツチ
を用いてもよく、その他各種のセンサを任意に選
定して用いることもできる。また、このセンサは
レバー８を介して最上段のマガジン１ｄを検出す
るものであつてもよく、レバー８を介さず直接的
に最上段マガジン１ｄを検出するように構成して
もよい。

センサ１０が最上段のマガジン（本例における
１ｄ）を検出すると、ステージ４の駆動手段（図
示せず）の下降動を停止させ、マガジン受６を矢
印e′方向（放出作動方向）に回動させるように構
成する。

本実施例においては、ガイドレール７の下端部
にマガジンが堆積されていないときは、レバー８
がアンローダＢの固定部分に当接したときに回動
せしめられて上記と同様に作動する。本考案を実
施する場合、センサ１０がマガジンを検知しなか
つたら所定の位置でステージ４を停止させてマガ
ジン受６に放出作動を行わせるように構成しても
良い。

上に述べたようにしてマガジン受６はローダ部
Ａからマガジン１を受け取り、これを支持して下
降してアンローダＢの上方で放出する。放出され
たマガジンは例えばマガジン１ａ，１ｂ，１ｃ，
１ｄのように順序よく整列し、アンローダＢによ
つて順次に矢印ｄ方向に運び去られてゆく。

このように、ローダ部ＡからアンローダＢへの
移送が自動的に行われるので労力を要せず、しか
もマガジンを高い所から自由滑降させないのでマ
ガジンを損傷させる虞れが無い。その上、マガジ
ンの落下に伴う騒音を発する虞れもなく静粛に作
動することができる。

以上詳述したように、本考案の電子部品マガジ
ンの移送装置によれば、上方に位置する自動機器
から電子部品用のマガジンを受取り、これを自動
的に下方に位置する自動機器に対して一定の姿勢
で順次に供給することができるという優れた実用
的効果を奏し、電子部品を取扱う自動機械装置の
完全自動化に貢献するところ多大である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の電子部品マガジンの移送装置
の１実施例の断面正面図、第２図は同じく部分的
に破断して描いた斜視図である。 １，１′，１ａ〜１ｄ……マガジン、２……ロ
ーダセツトプレート、３……案内柱、４，４′…
…ステージ、５……垂直方向のピン、６，６′…
…マガジン受、７……ガイドレール、７ａ……切
欠、８……レバー、９……センサ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電子部品を収納するマガジンを、上方に位置す
   る自動機器から受取つて下方に位置する自動機器
   に受渡しするための移送装置において、(イ)垂直に
   設置した案内部材に沿つて上下方向に駆動される
   昇降ステージと、(ロ)上記の昇降ステージに対して
   垂直軸まわりに回動自在に支承された、上下に対
   向する２個の支持部材を備えた２本爪形のマガジ
   ン受と、(ハ)上記のマガジン受を垂直軸まわりに回
   動せしめる手段と、(ニ)該マガジン受によつて水平
   に支承された状態のマガジンの両端部に対向しこ
   れを上下方向に案内する少なくとも一対のガイド
   レールと、(ホ)前記の昇降ステージに塔載されて、
   上記一対のガイドレールの下端部付近に堆積され
   たマガジンを検出する手段とを設けて、(ヘ)上記検
   出手段がマガジンを検出したとき、前記昇降ステ
   ージの下降動を、堆積したマガジンの最上段のマ
   ガジンに対して一定の位置で停止せしめると共
   に、前記マガジン受を回動せしめてマガジン放出
   作動を行わせるように構成したことを特徴とする
   電子部品マガジンの移送装置。