JPS62162999A - 放射性廃水又は放射性復水の濾過方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、原子力発電所の放射性廃液又は復水を濾過し
て、これらの廃液又は復水中に含まれている浮遊固形物
を除去する方法に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、原子力発電所の放射性廃液又は復水中に含まれて
いる浮遊物を除去する装置としてはけいそう土、セルロ
ース繊維、粉末イオン交換樹脂等を濾過助剤としたプリ
コートタイプの濾過器が用いられていた。

しかしこれらの濾過装置を用いる場合、プリコート材自
身も放射性の二次廃棄物となり、かつ粒径非常に細かい
粒子を含有している被処理ｔＬを濾過する場合、細かい
粒子は濾過できないという欠点があった。

近年、このような欠点を除去するために中空糸膜を使用
した濾過装置が用いられている。中空糸膜フィルタは、
被処理液を中空糸膜の外側から内側に向けて流し、被処
理液中の懸濁物質を中空糸膜の外壁で捕捉して除去する
ように構成されている。

そして、使用中懸濁物質が外壁に付着することにより差
圧が一定値以上に上昇した場合には、被処理液の供給を
止め、中空糸膜の内側から外側に向けて逆洗水を流すこ
とにより、中空糸膜の外側に付着している＠濁物質を除
去することにより再使用が可能となる。

まだ、中空糸膜フィルタは逆洗して再利用を行うために
は、孔構造も付着した懸濁物質を剥離し易い構造のもの
とすることが好ましい。

〔発明の目的〕

本発明は、中空糸膜外側に付着した懸濁物質の剥離性の
向上した中空糸膜束を用いて懸濁物質を含有している放
射性廃液等をｆ遇する方法を提供することを目的とする
。

〔発明の構成〕

本発明は、中空糸を多数本束ねた中空糸束を複数本収納
した濾過装置を用いて中空糸の外側から内側へ放射性廃
液又は放射性復水を濾過して浮遊固形物を除去する方法
において、中空糸束として内壁が海綿状で外壁がピンホ
ール状の無定形の孔を有し、かつ、外壁の孔の平均孔径
が内壁の孔の平均孔径よりも小さな構造の中空糸を多数
本束ねたものを使用することを特徴とする放射性廃液又
は放射性復水の濾過方法であって、直接の濾過面である
中空糸の外壁の孔径を小さくして懸濁物質の孔の中への
くい込みを少なくすると共に、内壁の孔径を外壁の孔径
よりも大きくして逆洗時の膜面抵抗を少なくすることに
より、懸濁物質の剥離性を向上させたものである。

先づ第１図に基いて廃液処理醒における中空糸膜を用い
た濾過装置の運転の一例を説明する。

廃液は廃液タンク１から供給ポンプ２により流量調節弁
３を介して一定の流量に保持しながら給液ライン８を経
て分配機構６から濾過装置４に供給される。

濾過装置４に供給された廃液は、ついで中空糸モジュー
ル５によって濾過され、処理液は処理液ライン９を通し
て排出される。

廃液の通水時の差圧°は差圧検知器ＤＰにより検出され
、差圧が所定値に達した場合に逆洗を行う。

逆洗を行う場合、廃液の供給を止め、また処理液ライン
９上のパルプを閉とした後ドームドレンライン１３から
濾過装置４の上部のドーム族を排出しながら加圧空気ラ
イン１１より加圧空気を送って加圧し、ドームドレン完
了後内包液を逆洗液排出ライン１５より排出しながら一
気に逆洗を行う。逆洗時の圧力は２〜五５に！？／２Ｇ
であるが、膜のバブルポイントがこの値よりも高い場合
には、液が容器の管板まで達したところで逆洗は完了す
る。

バブルポイントが２〜３．５ｋｌＩＧより高い場合には
、液が容器の管板まで達した後、加圧空気ライン１１か
らの加圧空気の送入全中止し、スクラビング空気ライン
１２及び給液ライン８を通して分配機構６から加圧空気
を濾過装置中に送気し、中空糸の外部に付着している懸
濁物を、空気スクラビングにより除去する。

この間空気は管板空気抜きライン１４から排出される。

空気スクラビングを終った後濾過装置中の液は、空気ス
クラビングによシ剥離された懸濁物と共に、逆洗液排出
ライン１５から排出され、逆洗液受タンク７中に貯えら
れる。

空気スクラビング並びに廃液の排出が終った後、排出ラ
イン上のパルプを閉とし、夜張りライン１０から給液ラ
イン８及び分配機構６を通じて濾過装置中に復水を導入
して液張りし、ベントライン１６より液が抜けて満水完
了後、液張りラインからの復水の導入を止め、ｍｌの処
理を開始する。

濾過運転を繰り返すに従い、差圧は徐々に上昇してくる
が、廃液タンク１に溜った廃液１ノくツチを処理した後
、差圧上昇度が基準値に達していない場合には運転を休
止し、濾過装置の逆洗を行うことなく、廃液タンク１に
廃液が溜ったのを確認後、廃液の濾過処理を再開する。

第２図及び第３図に、従来法及び本発明方法による濾過
装置の差圧上昇特性を示す。

鉄として５００　＝　７００　ｐｐｂの模擬クラッド（
Ｆｅ２０１）を含有する水を用いて、１日平均６時間Ｌ
Ｖ０．０７．Ｆｌ／時で通水した場合における従来の中
空糸束を用いた濾過装置と本発明の中空糸束を用いた濾
過装置による差圧上昇特性の比較試験を行った。なお、
ＬＶは通水量（−”／時）を濾過面積で割った値を示す
。

なお、試験期間中逆洗は行わなかった。

結果を第２図及び第３図に示すが、第２図は、内外壁共
に海綿状で［１，１μ惧の口径の孔を多数有する中空糸
束を用いた場合のデータであり、第３図は内壁０．５μ
常の海綿状の孔を有し、外壁は０．０６μｍのピンホー
ル状の孔を持った中空糸束を用いた場合のデータを示す
。

そして図面中、・印は１日の平均６時間連続運転終了時
の差圧を示し、○印は次のｔ過試験を開始した時の差圧
を示す。

第２図よりわかるように、内外壁共に海綿状で０．１μ
毒程度の孔を有する中空糸を用いた場合、試験開始時の
差圧は直線的に上昇しているのに対し、内壁が海綿状で
０．５μ毒の孔を有し外壁には０．０６μ毒のピンホー
ル状の孔を有する中空糸を用いる本発明方法による場合
には第３図に示すように試験開始時の差圧は、クラッド
の孔中への喰い込みが少なく、且つ剥離性が良く、運転
休止時に多少剥離作用が行われるため、上昇することな
く一定となっている。

即ち、中空糸の外壁平均孔径を内壁平均孔径よりも小さ
くシ、かつ外壁孔径自体を小さくすることにより剥離性
が向上していることがわかる。

なお、内・外壁共に孔径が１０６μ毒程度の小さい孔径
のものを用いた場合には差圧上昇が著るしく実用に供し
えなかった。

外壁孔径はできるだけ小さくすることが好まし７いが、
透水能力との関係で［ＬＯ１〜０．１μｍの範囲が好ま
しい。

また、内壁孔径は外壁孔径に比べて大きなものを用いる
が、その程度は５〜１０倍の差を設けるのが好ましく、
従って内壁の孔径は０．０５〜１μ毒程度のものが好ま
しい。

中空糸束モジュールとしては、従来、中空糸を上管板に
固定し、中空糸の開口端は上管板上にだけ設け、下部は
閉じた型のものが用いられているが、中空糸を上下両端
を上下両管仮に固定し、かつ上下両管板を固定すると共
に、上下両管板間にこれらの管板を貫通した集水管を設
け、かつ下管板の下に集水室を設け、中空糸束の上部及
び下部から処理水が抜けるような構造の中空糸束モジュ
ールを用いることによυ、中空糸を透過する液の流速分
布を平滑化でき、中空糸の内部抵抗ｔはぼ半減すること
ができ、従って差圧も半減することができるので好まし
い。

つぎに、第４図及び第５図に基いて本発明において使用
するこのような中空糸膜モジュールの一例を説明する。

第４図は、中空糸束の中央部に集水管を設けた中空糸束
モジュールの縦断面図、第５図は第４図のＡ−Ａ線にお
ける横断面図を示す。

第４図、第５図において、２１は中空糸束、２２は上管
板、２３は下管板、２４は集水管、２５は水室、２６は
容器管板、２７は押え板、２８は保護網、２９．３０は
流路を示す。

中空糸束２１は、その上部を上管板２２に、下部を下管
板２３に固定されており、かつ、上部は上管板２２の上
に、下部は下管板２３の下に開口している。そして上・
下両管板間には両管板を貫通して集水管２４が設けられ
、かつ、下管板２３の下には水室２５が設けられており
、また、中空糸束は４分割されて廃水あるいは逆洗水の
流路２９及び３０が設けられている。そして該中空糸モ
ジュールは押え板２７により容器管板２６に保持されて
いる。

中空糸束の外部から供給された廃水は、中空糸膜の外壁
に懸濁物を捕捉されながら中空糸膜を透過し、透過した
処理液は中空糸膜中を上・下に移動し、中空糸膜の上・
下開口部より引き出される。そして、下管板の下に引き
出された処理水は水室２５に集められ、集水管２４を経
て土管板上に引き出された処理水と一緒に図示されてい
ないが処理水排出管より排出される。

このように構成することにより、中空糸束内の内部抵抗
が半減し、かつ、膜を透過する液の流速分布は第６図に
示すような分布となり、従来の上端部のみを開口とした
中空糸膜モジュールを用いる場合に比し膜面を有効に利
用することができる。

なお、第７図は、従来の中空糸モジュールを用いる場合
の中空糸膜を透過する液の流速分布を示す。

また、中空糸膜束を４分割して流路２９を設けると共に
、保護網との間にも流路３０を設けであるので通水性が
良好であり、かつ逆洗時の懸濁物の排せき性もよい。

つぎに、集水管を中空糸モジュール中に偏心して設け、
中心部に保護網よりなる穴をあけ、通水性及び逆洗時の
懸濁物質の排せき性を更に良好にした中空糸モジュール
の例を第８図及び第９図に示す。

第８図は、その縦断面図、第９図は８ｇ８図のＡ−Ａ線
における横断面図を示す。

第８図及び第９図に示す例において、第４図及び第５図
に示す符号と同一の符号は同じ意味を有し、また符号２
８′は保護網、３１は該保護網で形成された貫通穴、３
２は流路を示す。

第８図及び第９図に示す例においては、その作用は第４
図及び第５図について説明したのと同じであるが、集水
管を偏心して設け、かつ中央部に保護網２８′からなる
貫通穴３１を設けであるので、該貫通穴３１によって廃
水が中心糸膜束の中心部からも供給されるので通水性が
一段と向上し、また逆洗時においては、剥離された懸濁
物が貫通穴からも排せきされるので、その排せき性も一
段と向上する。

〔発明の効果〕

中空糸の内壁が海綿状で、外壁にピンホール状の無定形
の孔を有し、かつ外壁の平均孔径が内壁の平均孔径より
小さな構造とすることにより、クラッドの剥離性を良く
シ、差圧の上昇を小とすることができ、従って膜の寿命
を延ばすことができる。

また、中空糸束を上・下管板に固定し、上下管板間に該
両管板を貫通した集水管を設けると共に下管板の下部に
水室を設け、中空糸束の上部及び下部から処理水が抜け
るようにすることにより、膜面を有効に利用でき、かつ
差圧もほぼ半減できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の中空糸膜を用いた濾過装置の運転の一
例を説明するだめのフロー図、第２図及び第３図は夫々
従来法及び本発明方法における差圧上昇特性を示す図、
第４図は中空糸束を上・下管板で固定し中空糸束を上下
で開とし、該管板間に集水管を設けた中空糸モジュール
の縦断面図、第５図は第４図のＡ−Ａ紛における横断面
図、第６図は中空糸束を上下管板で固定し、中空糸束を
上下で開としたものにおける液の中空糸膜透過流速分布
を、第７図は中空糸膜の上端のみを開とした場合の液の
中空糸膜透過流速分布を示す図面、第８図は第４図に示
す中空糸モジュールにおいて、集水管を偏心して設ける
と共に、該モジュールの中心部に貫通穴を設けたものの
縦断面図、第９図は第８図のＡ−Ａ線における横断面図
を示す。 １・・−廃液タンク、２・・・・供給ポンプ、Ｓ−・・
・流祉調節弁、４・・・・濾過装置、”””濾過メディ
ア、６・・・・分配機構、７・・・・逆洗受タンク、８
・・・・給液ライン、９・・・・処理液排出ライン、１
０・・・・液張りライン、１１−・・・加圧空気ライン
、１２・・・・スクラビング空気ライン、１３・・・・
ドームドレンライン、１４・・・・管板空気抜き兼スク
ラビング時開放ライン、１５・・・・逆洗液排液ライン
、１６・・・・ベントライン、２１・・−中空糸束、２
２−・・上管板、２３・・・・下管板、２４・・・・集
水管、２５・・・・水室、２８．２８’・・・・保護網

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、中空糸を多数本束ねた中空糸束を複数本収納した濾
   過装置を用いて中空糸の外側から内側へ放射性廃液又は
   放射性復水を濾過して浮遊固形物を除去する方法におい
   て、中空糸束として内壁が海綿状で外壁がピンホール状
   の無定形の孔を有し、かつ、外壁の孔の平均孔径が内壁
   の孔の平均孔径よりも小さな構造の中空糸を多数本束ね
   たものを使用することを特徴とする放射性廃液又は放射
   性復水の濾過方法。 ２、外壁の平均孔径が０．０１〜０．１μｍ、内壁の平
   均孔径が０．０５〜１μｍの中空糸を用いる特許請求の
   範囲第１項記載の濾過方法。 ３、中空糸束の上下より処理水が溢出するように上・下
   両管板間に中空糸束を固定し、両管板間に管板を貫通し
   た集水管を設けると共に下部管板の下部に水室を設けて
   なる中空糸束を備えた濾過装置の中空糸の外から内側へ
   放射性廃液又は放射性復水を濾過する特許請求の範囲第
   １項又は第２項記載の濾過方法。