JPS62158221A - 赤血球保存剤およびこれを収容してなる赤血球保存バツグ - Google Patents

赤血球保存剤およびこれを収容してなる赤血球保存バツグ

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JPS62158221A
JPS62158221A JP60293640A JP29364085A JPS62158221A JP S62158221 A JPS62158221 A JP S62158221A JP 60293640 A JP60293640 A JP 60293640A JP 29364085 A JP29364085 A JP 29364085A JP S62158221 A JPS62158221 A JP S62158221A
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erythrocyte
red blood
blood cell
preservative
phosphate
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Shinichi Takara
真一 高良
Yoshiki Kubota
窪田 好記
Hirohisa Nagai
永井 博央
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Terumo Corp
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Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 10発明の背景 [技術分野] 本発明は赤血球保存剤および赤血球保存バッグに関する
ものであり、さらに詳しくは、本発明は赤血球を含有す
る血液成分を液状で保存する際に、当該血液成分に添加
する赤血球保存剤お・よびこれを収容してなる赤血球保
存バッグに関する。
輸血は供血者からの採血といういわば犠牲の上になりた
つ特殊な医療行為であり、その特殊性から輸血に携わる
者は血液を可能な限り最大限に有効に利用しなければな
らないという、社会的使命を担っている。さらに、血液
は多くの成分を含んでおり、なかには好ましくない副作
用をもたらす成分もあるから、患者に必要な成分だけを
輸注することが望ましい。このような必要性から、採血
した血液を各成分毎に分画し、保存・輸注する成分輸血
が広く行われている。この場合、多くは供血者の血液は
マルチプル血液バッグに採取され、遠心分離によって各
成分に分画され、赤血球は濃縮されて赤血球濃厚液(C
RC)として得られる。
[先行技術およびその問題点] CRCは、全面から分離される際に血漿の大部分が除去
されるため、採血時にあらかじめバッグ中に添加されて
いるA CD (acid −citratedext
rose)液やCPD液(citrate phosp
hatedcxtrose)液などの抗凝固・保存液も
除去されてしまい、抗凝固・保存液中に含まれるグルコ
ース等の保存中の代謝基質となるべき成分の不足をきた
しやすい。さらに、赤血球が濃縮されているため、代謝
の結果生じる老廃物の濃度が高くなったり、CRCの粘
度が高くなって迅速な輸注の妨げとなったりするという
問題がある。これらの問題を解決するために近年、グル
コース・アデニン及びコロイド浸透圧調整剤(マンニッ
ト)を含有する生理的食塩水を分画後のCRCに添加し
て保存する方法が行われるようになった。
上記保存液において、コロイド浸透圧調整剤は保存中の
溶血防止に重要な役割を果す。膜透過性の物質だけで等
張にした液に赤血球を浮遊させると、赤血球内には膜不
透過性の物質が含まれるからコロイド浸透圧の不均衡を
生じ、赤血球にストレスを与え、溶血の原因となる。か
かる現象が赤血球浮遊液中に膜不透過性の物質すなわち
コロイド浸透圧調整剤を添加することによって回避でき
ることは公知である。(中尾:赤血球の生化学P、10
 3−4朝@書店(1975))上記保存液を添加して
保存するとCRCの粘度が低下して輸注がしやすくなり
、また、保存液中に含有されているアデニン・グルコー
スのはたらきにより赤血球のアデノシン−5′−トリリ
ン酸(ATP)の濃度が高く保たれ、結果として輸注後
の赤血球の生存率が高くなるというすぐれた効果が得ら
れる。
しかしながら他方、従来の処方の保存液を添加して保存
する方法では、赤血球の酸素運搬能に重要な役割をはだ
す2.3−ジフォスフォグリセリンM(2,3−D P
G )の濃度が、保存液を添加せずに保存したときより
低下して、酸素運搬能が低下するという問題がある。
また、フルクトース1,6−ジリン酸が赤血球の保存に
有効であることがトランスフュージョン(Transf
usion) (1982年)  723〜731頁に
報告されている。この報告にはフルクトース1,6−ジ
リン酸を添加することにより赤血球の保存時における2
、3−DPGおよびATPの濃度低下を防止する旨記載
されている。しかしながらフルクトースのような糖類に
2個のリン酸を導入することは技術的に困難であり、製
造コストが高くつく欠点がある。
■9発明の目的 本発明は赤血球の保存時におけるATPおよび2.3−
DPGの濃度低下を防止することができる赤血球保存剤
を提供することを目的とする。さらに本発明は赤血球の
保存時においてコロイド浸透圧調整剤の役割も兼ねる赤
血球保存剤を提供することを目的とする。
本発明はまた上記赤血球保存剤を収容してなる赤血球保
存バッグを提供することを目的とする。
本発明の上記目的は下記の構成を有する赤血球保存剤に
よって達成される。
(1)単糖類のモノリン酸化誘導体を含有することを特
徴とする赤血球保存剤。
(2)単糖類は6炭糖類である第1項の赤血球保存剤。
(3)単糖類のモノリン酸化誘導体はグルコース−1−
リン酸、グルコース−6−リン酸′、フルクトース−1
−リン酸またはフルクトース−6=リン酸である第2項
の赤血球保存剤。
(4)単糖類のモノリン酸化誘導体を5〜500ミリモ
ル/リットル含有してなる第1項の赤血球保存剤。
(5)単糖類のモノリン酸化誘導体を含有する赤血球保
存剤を収容してなる赤面法保存バッグ。
■0発明の詳細な説明 本発明は単糖類のモノリン酸化誘導体を含有する赤血球
保存剤からなる。
本発明で使用される単糖類モノリン酸化誘導体は5炭糖
または6炭糖のモノリン酸化物であり、6炭糖の1また
は6−モノリン酸化物が好ましい。
特に好ましい例としてはグルコース−1−リン酸、グル
コース−6−リン酸、フルクトース−1−リン酸および
フルクトース−6−リン酸があげられる。これらの化合
物は公知物質であってそれ自体公知の方法により単糖類
をリン酸化して容易に製造される。また上記化合物は生
体内でごく普通に見い出される物質であるので毒性等の
心配がなく安全に使用することができる。
本発明の保存剤はACD液やCPD液のようなそれ自体
公知の抗凝固・保存液に上記単糖類のモノリン酸化誘導
体を添加することにより調製される。保存剤中の単糖類
のリン酸化誘導体の濃度は5〜500ミリモル/リット
ルが好ましい。
本発明の保存剤は常法に従って赤血球の濃厚液に添加し
液状のまま低温で保存することによって使用される。血
液を全面の状態で保存することが所望される場合には本
発明の保存剤を全面に添加することもできる。本発明の
リン酸化誘導体は後に示すように事実上赤血球膜不透過
性であるから保存液におけるコロイド浸透圧調整剤とし
ての役割もはたす。
本発明の赤血球保存バッグは上記保存剤を公知の軟質塩
化ビニル樹脂製バッグに適当量充填することによってU
A製される。
次に実施例および参考例を示して本発明をさらに具体的
に説明する。
実施例 CPD加ヒト全血よりCRC(ヘマトクリット10%)
を調製し、4戒ずつ2本の栓ト1プラスデック試験管に
分注した。一方の試験管に表1に示した組成の保存液へ
を、他方にはBをそれぞれ2dずつ加えて4℃で静置保
存した。調製直後、1。
2、3週後に赤血球中のATPおよび2.3− D P
Gffiを測定した。結果を表2および表3に示す。
第1:保存液の組成 (単位二ミリモル/リットル) 表2:保存中のATP量の変化 各欄の上段はATPffi(単位:ミリモル/リットル
CRC)を下段は調製直後の値を100としたときの割
合(%)を示す表3:侃存中の2.3−[)PG吊の変
化各欄の上段は2.3−DP05i(単位:ミリモル/
リットルCRC)を下段は調製直後の値を100とした
ときの割合(%)を示すここに示した保存液A.Bはと
もに、調11のCRCに保存液として添加している。A
液とB液の違いはA液ではコロイド浸透圧調整剤にマン
ニットを使用しているのに対してB液では単糖類のリン
酸化誘導体であるグルコース−1−リン酸を用いている
ことである。
表2のATPffiの変化を見るとATPレベルの維持
に関してはA液とB液の効果に差は認められず、A.B
は同等と考えられる。一方、表3に示した2.3− D
 P Gの変化を見ると、保存2週間め以降はB液の方
が明らかに2.3− D P Gレベルが高く、A液よ
りすぐれた2.3− D P G保存効果を示している
上記実施例において、プラスチック試験管の代りに従来
公知の軟質塩化ビニル樹脂製血液バッグに赤血球保存剤
を収容してなる赤血球保存バッグにCRCを入れて赤血
球を保存した場合も同様の結果がえられた。
参  考  例 本発明の赤血球保存剤が赤血球の膜下透過性であること
を示すために次の実験を行った。
CPD加ヒト全面に表4に示す各薬剤を300ミリモル
/リットルになるように加え、37℃・1時間インキュ
ベートした後、自動血球算定装置(ELT−8:  0
rtho社)で平均赤血球体W1(MCV)を測定した
。結果を表4に示す。グルコース・キシロース・マンノ
ース等の単糖類は赤血球膜透過性であるため血球内に入
り、その結果水が血球内に流入してMCVがコントロー
ルより大きくなった。これに対し、マルトース・サッカ
ロース等の2糖類や糖アルコールであるマンニット・単
糖類のリン酸化誘導体であるグルコース−1−リン酸は
、膜下透過性であるために赤血球内に入れず、逆に赤血
球内から水が外に出て、MCVがコントロールよりやや
小さくなった。このデータは、グルコース−1−リン酸
が事実上赤血球膜不透過性であることを示している。
表     4 ■8発明の具体的効果 以上詳述したように、この発明による赤血球保存剤は、
保存中の2.3−DPGレベルをより高く保つことがで
き、しかもATPレベルには悪影響を与えない。さらに
この発明の単糖類のリン酸化誘導体は、事実上赤血球膜
不透過性であるから、コロイド浸透圧調整剤としての役
割も果し、保存中の溶血を防止する効果をもつ。また、
単糖類のリン酸化誘導体の中には、生体内に掻く普通に
存在するものもあるから、かかる物質を赤血球保存剤の
成分として採用すれば、安全性の点からも有利である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)単糖類のモノリン酸化誘導体を含有することを特
    徴とする赤血球保存剤。
  2. (2)単糖類は6炭糖類である特許請求の範囲第1項の
    赤血球保存剤。
  3. (3)単糖類のモノリン酸化誘導体はグルコース−1−
    リン酸、グルコース−6−リン酸、フルクトース−1−
    リン酸またはフルクトース−6−リン酸である特許請求
    の範囲第2項の赤血球保存剤。
  4. (4)単糖類のモノリン酸化誘導体を5〜500ミリモ
    ル/リットル含有してなる特許請求の範囲第1項の赤血
    球保存剤。
  5. (5)単糖類のモノリン酸化誘導体を含有する赤血球保
    存剤を収容してなる赤血球保存バッグ。
JP60293640A 1985-12-28 1985-12-28 赤血球保存剤およびこれを収容してなる赤血球保存バツグ Granted JPS62158221A (ja)

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